せっかくのステイホーム期間!日頃、出会えない名人芸を観てみよう!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
こんにちは、黒田勇樹です。
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が延長されたなか、皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
そろそろ気が滅入ってくる人もいるかもしれませんが、そんな時はこのコラムを読んで、そして6月にやる令和反戦楽団のアウトブレイク公演のことを思い浮かべて、気を取り直してください。
それでもダメな人はぜひ人生相談にご投稿頂ければです。
はい、告知でした。そろそろここに書ける日常がなくなってきました。いや、書けない日常はたくさんあるんですけどね。
今週も観賞記やります。では始めましょう。
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が延長されたなか、皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
そろそろ気が滅入ってくる人もいるかもしれませんが、そんな時はこのコラムを読んで、そして6月にやる令和反戦楽団のアウトブレイク公演のことを思い浮かべて、気を取り直してください。
それでもダメな人はぜひ人生相談にご投稿頂ければです。
はい、告知でした。そろそろここに書ける日常がなくなってきました。いや、書けない日常はたくさんあるんですけどね。
今週も観賞記やります。では始めましょう。
黒田勇樹
今週の鑑賞記は、先日映画「カツベン!」でも話題になった、活動弁士さんの動画を観てみました。
作品は、あの「ちびまる子ちゃん」のナレーションをされている俳優「キートン山田」さんの芸名の由来にもなった、喜劇王「バスター・キートン」さんの監督・主演作「セブンチャンス」
弁士は、声優などでも活躍されている山崎バニラさん。
まずね、作品そのものが、とっても質の高いコメディ!
ざっくりとしたあらすじは「明日の〇時までに結婚出来たら莫大な遺産が相続できる」っつー話で、本来喜劇はそんなこと考えながら観るもんじゃないんだけど、あえて台本書く側の視点で言うと「嘘や隠し事、タイムリミット」そして「恋愛のいざこざ」
「面白くするための基本」みたいな要素が全て詰まってる最高のプロット。
「煮干しと昆布でラーメン作ったら、そりゃ美味いだろ!?」みたいな感動があります。
それをグルメリポートしてくれるのが活動弁士界の彦摩呂(俺しか呼んでない) 山崎バニラさん!
我慢できずにご本人にコンタクト取って伺ったのですが、弁士自身がピアノや、別の作品では大正琴など演奏されながら語っていく、”弾き語り活弁”は「史上初と言われています。現在も私一人しかおらず、史上初にして最後かもしれないと思っております」とのこと。
更に「弁士は自分で台本を書くため、自分で演奏する間、少しでも黙っていられると思いましたが、弾きながら話すようになりました」なんてこぼれ話も聞かせて頂きました。
え…台本自分で書くの!?
ここも突っ込んで、参考にする台本や楽譜があるのかと伺ったところ「ほとんどの作品が台本も曲も一から自分で考えます。弁士によって物語のあらすじまで変わることもあります。登場人物の誰にしゃべらせるか、ナレーションで語るか、黙るか、時事ネタやギャグを入れるなど、演出家の立場にもなります。映画『カツベン!』の時代は、映画を「見に行く」ではなく「聴きに行く」と言っていました。『セブンチャンス』はクラシック音楽をアレンジしたり、作曲も多くしています。1時間以上の長編全編作曲することもあります」ですって!
俳優としての視点で見ると「台詞」「ト書き」「ツッコミ」「メタ的なツッコミ」「解説」と、登場人物以上に何役もこなされていて、めっちゃ凄いことをされてるんですが、まさかそこに作演出的な作業まで持ち込まれているとは…
まさに「名人」!
バニラさんにメッセージを伺ったところ「ご常連のお客様には再度お楽しみいただきつつ、今のうちにご新規のお客様も増やそう大作戦!です。本当に一人で、1時間の映画を、全役演じ分けて語り、全編伴奏も弾いていることを多くの方に知っていただけますと幸いです。イメージがわかない方も多いと思いますのでまずは是非ご覧ください。そして事態が収束しましたら、皆様、是非とも生の活弁を見にいらしてください。」とのこと。
時間を持て余しがちな今だからこそ、日ごろ触れないジャンルに手を出してみて、自粛が終わった後の観劇の楽しみにされてみてはどうでしょうか?
作品は、あの「ちびまる子ちゃん」のナレーションをされている俳優「キートン山田」さんの芸名の由来にもなった、喜劇王「バスター・キートン」さんの監督・主演作「セブンチャンス」
弁士は、声優などでも活躍されている山崎バニラさん。
まずね、作品そのものが、とっても質の高いコメディ!
ざっくりとしたあらすじは「明日の〇時までに結婚出来たら莫大な遺産が相続できる」っつー話で、本来喜劇はそんなこと考えながら観るもんじゃないんだけど、あえて台本書く側の視点で言うと「嘘や隠し事、タイムリミット」そして「恋愛のいざこざ」
「面白くするための基本」みたいな要素が全て詰まってる最高のプロット。
「煮干しと昆布でラーメン作ったら、そりゃ美味いだろ!?」みたいな感動があります。
それをグルメリポートしてくれるのが活動弁士界の彦摩呂(俺しか呼んでない) 山崎バニラさん!
我慢できずにご本人にコンタクト取って伺ったのですが、弁士自身がピアノや、別の作品では大正琴など演奏されながら語っていく、”弾き語り活弁”は「史上初と言われています。現在も私一人しかおらず、史上初にして最後かもしれないと思っております」とのこと。
更に「弁士は自分で台本を書くため、自分で演奏する間、少しでも黙っていられると思いましたが、弾きながら話すようになりました」なんてこぼれ話も聞かせて頂きました。
え…台本自分で書くの!?
ここも突っ込んで、参考にする台本や楽譜があるのかと伺ったところ「ほとんどの作品が台本も曲も一から自分で考えます。弁士によって物語のあらすじまで変わることもあります。登場人物の誰にしゃべらせるか、ナレーションで語るか、黙るか、時事ネタやギャグを入れるなど、演出家の立場にもなります。映画『カツベン!』の時代は、映画を「見に行く」ではなく「聴きに行く」と言っていました。『セブンチャンス』はクラシック音楽をアレンジしたり、作曲も多くしています。1時間以上の長編全編作曲することもあります」ですって!
俳優としての視点で見ると「台詞」「ト書き」「ツッコミ」「メタ的なツッコミ」「解説」と、登場人物以上に何役もこなされていて、めっちゃ凄いことをされてるんですが、まさかそこに作演出的な作業まで持ち込まれているとは…
まさに「名人」!
バニラさんにメッセージを伺ったところ「ご常連のお客様には再度お楽しみいただきつつ、今のうちにご新規のお客様も増やそう大作戦!です。本当に一人で、1時間の映画を、全役演じ分けて語り、全編伴奏も弾いていることを多くの方に知っていただけますと幸いです。イメージがわかない方も多いと思いますのでまずは是非ご覧ください。そして事態が収束しましたら、皆様、是非とも生の活弁を見にいらしてください。」とのこと。
時間を持て余しがちな今だからこそ、日ごろ触れないジャンルに手を出してみて、自粛が終わった後の観劇の楽しみにされてみてはどうでしょうか?
【参考動画】
2017年12月10日 大泉学園ゆめりあホール
主催:公益財団法人 練馬区文化振興協会
第2部『キートンのセブン・チャンス』テクニカラー版
1925年 バスター・キートン監督・主演(喜劇映画研究会所蔵)
活弁台本・音楽・映画説明・演奏:山崎バニラ
記録映像撮影・編集:喜劇映画研究会
Buster Keaton “SEVEN CHANCES”1925– KATSUBEN Performance by YAMAZAKI Vanilla
( https://youtu.be/nPzQpP2FxK8 )
2017年12月10日 大泉学園ゆめりあホール
主催:公益財団法人 練馬区文化振興協会
第2部『キートンのセブン・チャンス』テクニカラー版
1925年 バスター・キートン監督・主演(喜劇映画研究会所蔵)
活弁台本・音楽・映画説明・演奏:山崎バニラ
記録映像撮影・編集:喜劇映画研究会
Buster Keaton “SEVEN CHANCES”1925– KATSUBEN Performance by YAMAZAKI Vanilla
( https://youtu.be/nPzQpP2FxK8 )
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黒田勇樹に相談したい方はメールにて相談内容をお送りください。メールには「ニックネーム、性別、年齢、ご相談内容」をご記載ください。メールアドレスは「sodan@tokyoheadline.com」になります。
黒田勇樹(くろだ・ゆうき)
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。
公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。
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