お笑い芸人・田中光「これでいいんですか？」絵本『ぱんつさん』で快挙　先輩サンドウィッチマンは「悔しい」

　芸人初の快挙となった受賞に「大変栄誉な賞をいただいて、まだびっくりしている状態」と恐縮しきりの田中。漫画『サラリーマン山崎シゲル』シリーズでギャグ漫画家としても活動するが「芸人に憧れて芸人になったわけでも、漫画家に憧れて漫画家になったわけでも、絵本作家に憧れて絵本作家になったわけでもないような人間。何となく変なものを作りたいということで、普段から『これは漫画にしたほうが面白い』『これは漫才にしたほうが面白い』とアイデアがある中で『これは絵本にしたほうが面白いんじゃないか』という発想だった。この『変なものを作りたい』というのを全力でサポートしてもらったポプラ社さんには感謝しかありません」と、喜びを表現した。

〈ずぼずぼずぼずぼ〉と地中から現れたぱんつさんが、体操を始めると予想外の結末まで一気に展開する内容。そのシュールな作風を、全国学校図書館協議会の設楽敬一代表理事は「『ぱんつさん』はこの一年間に出版された絵本の中でも特に素晴らしいもの」と絶賛し、担当編集者は「令和の長新太さんになれる人」と期待をかける。田中は「『ぱんつさん』は驚かせたいというのが第一だったんですけど、面白要素、不思議な要素、不気味な要素を子どもたちが喜ぶような配合にした。今回いろいろ詰め込みまして、次はめちゃくちゃシンプルなものを作りたい」と、次回作の構想も明かした。