最高傑作の続編ゾンビ映画「新感染半島 ファイナル・ステージ」は1作目を超えられたのか!?【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

 こんにちは、黒田勇樹です。

 緊急事態宣言の中、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

 僕は基本的に不要不急の外出は自粛してるんですが、そうなると家でニュースとかSNSを見る機会がいつも以上に増えてしまって、いろいろと考えさせられることが多くなったり、エンタメ関係の延期や中止のニュースにやるせない気分になったりします。

 いろいろ疑問に思うことや、こうすればいいのに的なことを思うこともあるんですけど、とりあえず今のところは我慢します。今後どこかでアウトプットすることがあるのかないのか…。

 まあ、とりあえず諸々の感情は置いておいて、今週も鑑賞記、始めましょう。
黒田勇樹
 おせちもいいけどゾンビもね!お正月と言えば…そう!ゾンビ!

 寅さんも釣りバカもなくなった今、僕たちはゾンビを観るしかないんです。

 ゾンビ映画が大好きな僕なんですが、近年の「やりつくされた感」の中で、頭一つ面白かった「新感染 ファイナル・エクスプレス」の続編「新感染半島 ファイナル・ステージ」が公開されました。

 早速観に行って来たら…傑作でした!

 前作から4年後の世界が描かれるのですが、前回の舞台が“列車”がメインだったのに対比し、クルーザーを舞台に始められる物語。

“乗り物のスケールをアップする”というのは「スピード」シリーズから伝統のエンタメロジック。

 更に中盤以降は、ゾンビだらけの島へ上陸して乗用車、輸送車がメインの移動手段になるので、ワイルドスピードばりのカーチェイスも繰り広げられる。

 人間VSゾンビもVS人間もあるので、ガンアクションはジョンウーからバイオハザードまで。

 更には、ゾンビだらけになった世界で生き残った人たちはテンプレ通りに“ヒャッハー!”していてマッドマックスからのカイジみたいな生活を送っている。

 途中、オールドボーイからのゴッドファーザーみたいなシーンまで出てきて、どこまでがパロディorオマージュで、どこからがイチからのクリエイティブなのかはわかりませんが「ずーっと楽しめる」傑作でした。


 で、前作と比べるとどうかというと…これは“続編のサガ”なんでしょうが「見たことあるシーン多め」

 インパクトでいうと、圧倒的に前回の「軍隊全員ゾンビ」とか「追いすがる大量のゾンビで電車が止まる」とか、ラスボスが「コイツのゾンビかぁ!」という面で勝ってますが、全体的な演出や設定でいうと今作の方が「アベレージが高め」という感じでした。

 俳優目線になってしまいますが“ゾンビ役”って、やっててすごく楽しいんですよ!

 そんな人たちが、その辺のゾンビ映画の200倍ぐらい出てくるこの作品。観ていても楽しくないワケがありませんでした。
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黒田勇樹(くろだ・ゆうき)
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。

公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23

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