「ウマ娘」スズカ役声優・高野麻里佳が最新主演作『エデン』の海外プロデューサーを驚かせたワザとは?
ロボットしかいない自然豊かで完璧な世界〈エデン〉を舞台に、ロボットに育てられた人間の少女サラの冒険を描くNetflixオリジナルアニメシリーズ『エデン』。主人公サラの声を演じた人気声優・高野麻里佳が、ワールドワイドな布陣で制作された本作収録の舞台裏を語る!
主人公は、世界でただ一人の人間!
エデンで唯一の人間、主人公サラを演じるのはTVアニメ『それが声優!』で注目を集め、近年では『ウマ娘 プリティーダービー』のサイレンススズカ役で人気沸騰中の声優・高野麻里佳。
「この世界で唯一の人間という点もそうですが、人物的にもすごく魅力的なキャラクターなんです。ロボットに育てられながらも、とても人間的というか。ごく普通の少女らしい表情を見せたかと思えば、ふとロボットたちには見せない葛藤や孤独な表情を見せるときもあって、とても人間的で魅力的なキャラクターだなと思いました。サラは思うがままに行動する、まっすぐで純粋な女の子。どちらかというと私は行動する前に考えてしまう慎重派なので、共感というより憧れの存在です(笑)」
“お父さん”=E92(伊藤健太郎)、“お母さん”=A37(氷上恭子)と家族のような絆で結ばれ、のびのびと成長したサラ。しかしいつしか、なぜ人間は自分だけしかいないのか、他の人間はどうしてしまったのか、疑問を抱くように…。
「やがてサラは、自分一人だけ違うという孤独に気づいてしまうのですが、それまでロボットたちに囲まれて幸せに生きてきて、彼らとの間に強い家族の絆を感じていたと思うんです。なので私も、いわゆる“ロボット”の持つ無機質なイメージにとらわれずに、サラがロボットたちに寄せる愛情を表現できるよう、見えない心の絆を意識して演じました」
本作の監督は『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』を手がけた入江泰浩。入江監督とは『灼熱の卓球娘』で信頼を結んだ仲。
「入江監督からのお芝居の指示は特になくて、逆にとても私を信頼してくださっていて“高野さんが演じてくれたらそれでいいんです”とおっしゃって。あまりに私を信じてくださるので不安に思うこともありましたが(笑)、期待に応えたいという気持ちや『灼熱の卓球娘』で培った信頼関係を、ここでも発揮できれば、と思いました」
サラを育てるうちに、愛情や信頼を学んでいくロボットたち。“人間味”あふれるロボットたちのキャラクターも個性豊かで魅力的。
「赤ん坊のサラと、“お父さん”、“お母さん”が出会うシーンもすごく好きなんです。ロボットが初めて遭遇した人間は無防備な赤ちゃんだったという、まったく異なる者同士が出会うコミカルさも楽しいですし、赤ちゃんを見て“これは汚いものかもしれない”と警戒するロボットたちを通して人間を客観視できるのも面白いと思いました。アニメでも、人間が人間を見る視点で語られるものがほとんどなので、人間そのものを客観視する視点もなかなか無いんじゃないかな、と。ロボットから見た人間を描いているという点でも新しい作品になったんじゃないかと思います」