東京2020 パラトライアスロン 米岡聡・椿浩平【アフロスポーツ プロの瞬撮】

 スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。

撮影/文章:長田洋平(2021年8月21日 東京パラリンピック トライアスロン 男子 PTVI )

1周目のラン。
僕はお台場海浜公園から公道に出たポイントで米岡・椿組のバックショットを狙い、二人の絆を感じさせるような後ろ姿が撮れることをイメージしていた。

しかし、目の前に飛び込んできた風景はそんな優し気なものではなく、優勝争い真っ只中のデードヒートだった。
先頭争いをするアメリカ・スペインがほぼ同時に公道に出てきた直後、米岡・椿組が飛び出してきて先頭を猛追する。どちらかというと米岡の方が、前へ前へとガイドの椿をグイグイ引っ張っているように見えた。その差はどんどん縮まっていき、メダルは取るだろうなと僕は思った。

ゴールでは二人の顔がしっかり見える写真を撮りたかった。
それはガイドの椿のことをトライアスロン日本代表として活躍していた時から撮影していたからだ。病を患った後でも所属チームを献身的にサポートする姿も見てきた。だからこそ米岡・椿組は選手とガイドというより、対等な関係として捉えたい気持ちが強かった。

そんな二人の歓喜の表情がしっかりと見えるイメージ以上の写真が撮れたことが僕も嬉しかった。

■カメラマンプロフィル

撮影:長田洋平

1986年、東京出身。かに座。
早稲田大学教育学部卒業後、アフロ入社。
2012年ロンドンパラリンピック以降、国内外のスポーツ報道の現場を駆け回っている。
最近では平昌オリンピック、ロシアW杯を取材。
今年の目標は英語習得とボルダリング5級。

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アフロスポーツ

1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している。

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