山下実優が伊藤麻希との防衛戦に向け「蹴りを食らう前に私を倒さないと私には勝てない」と断言【東京女子プロレス】
東京女子プロレスの年間最大の祭典「WRESTLE PRINCESS Ⅱ」(10月9日、東京・大田区総合体育館)が目前に迫った。同大会のメインイベントでは、頂点王座プリンセス・オブ・プリンセス王者の山下実優がタッグチーム「121000000(ワン・トゥー・ミリオン)」でのパートナーでもある伊藤麻希を挑戦者に迎え3度目の防衛戦に臨む。そこで、この1年弱を振り返りつつ、大一番を控えた山下に胸中を聞いた。
10・9大田区での防衛戦を控えた山下に直撃
――昨年11月7日には過去最大規模の会場となった東京ドームシティホールに初進出し「WRESTLE PRINCESS」を開催しましたね。
「東京女子はビッグマッチになると、みんなの気持ちが一つになるんです。戦いではあるので個性とかで戦ってる部分はありますけど、自然と東京女子を大きくアピールできるとなると、誰が言わなくても自然と一つになる。そこが強みであり、私が東京女子を好きなところなので」
――2019年5月3日、東京・後楽園ホールで中島翔子選手に敗れてプリプリ王座から陥落して。昨年1月4日、同所で当時王者だった坂崎ユカ選手に挑戦するも敗退しました。その後、1年以上ベルト戦線から遠ざかっていましたが、その理由は?
「一つは自分がチャンピオンになって、何をするかの想像が全然ついてなかった。なので、その想像がつかないと。当時は2回(戴冠)でしたけど、ベルトを獲るのがゴールではないというのが分かってるので。ベルトを獲ってからの想像ができてなかったので、挑戦するのは頭になかったです」
――同王座が坂崎選手から辰巳リカ選手に移動すると、辰巳選手から挑戦者に指名され、今年5月4日、後楽園で1年4カ月ぶりにチャレンジして、丸2年ぶりに王座を奪還しました。
「(挑戦は)最初は戸惑いましたけど、リカが指名してくれたのがうれしくて、やっぱりなんだかんだベルトが好きだなって。指名されてベルトが目の前に来た。チャンスが来た。自然と気持ちは固まりました」
――CyberFightグループ4団体の合同興行「CyberFight Festival 2021」(6月6日、さいたまスーパーアリーナ)では、トリプルメインイベントⅠで坂崎選手を破り初防衛に成功しましたが、プレッシャーは大きかったですか?
「メチャクチャ大きかったです。自分たちの大会のビッグマッチというより、お祭りで。東京女子を知らない人も多いという空間で、どれだけ東京女子をアピールできるか、その意味でプレッシャーは大きかったです」
――試合直後には、勝ったけど「悔しい」という発言もありましたね。
「最高のものを見せたかったという点で、まだまだ見せられたという気持ちで、試合直後は悔しい思いはありました。でも改めて試合を見たら、大きい場所で坂崎とできたというのはよかったですし、プロレスにおいて、大満足できた試合って私にはないので。このときこうしておけばよかったとか、その度合いが大きかった。でも結果的に勝てたので。大きい存在である坂崎から取れたのは大きい経験になりましたし、チャンピオンとしては色づけられたと思いました」
――「CyberFight Festival」を通じて、東京女子への反響は大きくて、波に乗ってますよね?
「大きく変わりましたね。坂崎と私の試合を見たのがきっかけの人もいるし、あの日、東京女子が一つになる力を出すことができた。全員出れたんで、全員がいつもの色を出せた。東京女子のよさを出せた。それがすごく今につながってると実感してます」