日本の現代美術を語るうえで決して外すことのできない作家たちの作品を鑑賞できる、おすすめのコレクション展。
精神科医・高橋龍太郎氏の収集による現代アートのコレクション〈高橋コレクション〉は、1990年代以降の日本のアートシーンを俯瞰するうえで欠かせない存在として、高い評価を得ている。1990年代に収集を本格化させた高橋氏は、奈良美智、村上隆、会田誠、ヤノベケンジといった、今、日本の現代アートを代表する作家たちにごく早い時期から注目し、彼らの重要作品を収集。一躍、現代アートのコレクターとして名を馳せた。草間彌生や横尾忠則らキャリアの長い作家なども積極的に収集しており、近年では、菅木志雄や李禹煥ら“もの派”など、より幅広い作品を集めたコレクションとなっている。
本展のタイトルにある〈ミラー・ニューロン〉とは模倣行動に反応する神経細胞。人間は模倣行動によって他者の行動を理解し共感すると考えられている。本展では、その〈ミラー・ニューロン〉を、日本のアートと文化を考えるためのキーワードとして、歴史的な視野から作品をセレクト。52作家、約140点の作品を通して、日本の現代アートの流れを読み解いていく。