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ART | TOKYO HEADLINE - Part 12
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人気のペンアクションゲームがWii Uに登場!「タッチ!カービィ スーパーレインボー」

2015.01.10 Vol.634

 人気の「カービィ」シリーズがWii Uに新登場。『タッチ!カービィ』の楽しさをさらにパワーアップ、シリーズのファンを増やしそうだ。

 クレイシアによって「いろ」を吸い取られてしまった「カービィのほし」に「いろ」を取り戻すための冒険をするというゲーム。Wii U Game Padの画面にタッチペンで線を引いて虹の道を作って、カービィを導きながら遊ぶ。カービィは虹の道の上を画面の隅から隅まで自由自在にころころと転がっていくが、タッチするとダッシュしたり敵に体当たりして攻撃もできる。その道を使ってうまくアイテムを集めたり、虹のラインを使ってカービィを守ってあげることもできる。タッチペン1本でいろんな動きができるのが楽しい。

 7つの世界、28のステージがあり、カービィが戦車やロケット、潜水艦などの姿に変身して進む特別なステージも登場する。また、最大4人まで一緒に遊べて、リモコンを持ったプレイヤーは「ワドルディ」として加わる。メインモード、チャレンジモードなど、モードも複数あるので、いろいろな楽しみ方ができそうだ。

すぐそばの自然から感じる、世界の不思議 木村崇人 個展 – テーブルの上/下から

2015.01.10 Vol.634

 もともと「見えないものを見せる」ことをテーマとしていた木村は「地球」や「自然」の力を視覚化することによって、知識として知っていることと実際の化学現象に対する認識のずれを、視覚だけではなく、実際に体で感じさせる作品を中心に展開してきた。その1つが、実際に木漏れ陽をその場に作り出す『木もれ陽プロジェクト』。誰もが知っている、見たことがあるはずの“木もれ陽”。しかし実際に“何をどう知っているか”は、人によって異なる。実は、木々の葉っぱがどんな形であっても、太陽が丸い限り、木もれ陽は必ず円形になるという。プロジェクトの最近作で木村は、地上50mのクレーンを使って森の上に巨大な星形の光源を設け、星形の木もれ陽を生み出した。そして観客に網のようなもので木もれ陽をすくい取らせるなどして、科学の実験のような場に、遊び感覚で立ち会わせる。

 アートギャラリーという空間の中で、新鮮な視点で体感する“自然現象”の面白さに魅了されてみては。

すぐそばの自然から感じる、世界の不思議 山本昌男展「浄」

2015.01.10 Vol.634

 モノクロームの静ひつで詩的な写真作品や、写真を使ったインスタレーションを手掛け、海外を中心に活動している作家・山本昌男。ミヅマアートギャラリーでは2009年以来の待望の個展を開催。近年発表を始めたシリーズ「浄(しずか)」を中心に構成する。

「浄」シリーズの対象となるのは、作家の目に留まった路傍の石や木の根。漆黒の背景に配置され、山本のカメラが丹念に拾い上げる微かな光と陰翳によって、その質感と形状をリアルに浮かび上がらせていく。“道端に落ちていた石”や“○○の木の根っこ”といった、社会的、博物学的な意味から切り離されて、眼前に差し出されたこの世界の一片は、まるで宇宙から届く写真のように私たちを夢想へと誘う。

 また「浄」シリーズには、山本作品の中では例外的に「Dance」や「Unite」など示唆的なタイトルが付けられることがある。山本がときおりもたらす“ヒント”から、さらに想像力の翼を広げてみても面白いはず。

 日常の片隅にどこにでもあるはずのものから、広がっていく無限の世界。夜空に浮かぶ光の点から星座を描くように、山本が日常の中に見出した路傍の星図に、非日常の世界を見出してみては。

作品世界は、失われない「難波田史男の世界 イメージの冒険」

2014.12.20 Vol.633

 画家である父・難波田龍起の元に生まれ、研ぎ澄まされた感性で独自の世界を表現しながらも、不慮の事故により32歳の若さで他界した青年画家・難波田史男(1941-1974)。わずか15年足らずの短い活動期間のなかで、彼は2000点を超える作品を描き残した。世田谷美術館ではそのうち約800点を収蔵しており、今回は代表作を含め、厳選した約300点を展示。短い画歴の中でも、ときに作風を変え、果敢に表現と向き合い続けた彼の、イメージの冒険をたどる展覧会となっている。

「第1章 異次元の未来世界へ」では、画家への道を踏み出した1960年から独自のスタイルを生み出していった1966年までの作品を紹介。「第2章 内なる物語世界へ」では初個展を開いた1967年から亡くなる1974年までの作品を紹介する。初個展の前年、早稲田大学在学中に起きた大学紛争に葛藤したあたりから、作風に大きな変化が見られる。独自の表現を持ち続けながら、無限に広がる異次元から精神の奥深くへと向かった史男の絵画世界は、より見る者をひきつけてやまない。

作品世界は、失われない「高松次郎ミステリーズ」

2014.12.20 Vol.633

 1960年代から90年代まで、現代美術の世界をクールに駆け抜け、国内外で注目を集めたアーティスト、高松次郎。光と影のたわむれ、おかしな遠近法の椅子やテーブルなどの作品を残したミステリアスな作家の世界に迫る展覧会。

 本展では、約50点のオブジェや彫刻、絵画、および約150点の関連するドローイングによって、初期・中期・後期の作品を紹介。高松の作品は、時期によって見かけも素材もばらばらで、そのことが“高松次郎”という作家を分かりにくくさせてきたといえる。しかし、一見まったく異なる作品も、よく見ていくといくつかの形や考え方が繰り返し現れることに気づく。発想や表現の面白さだけでなく、それぞれの作品に込められた謎、そして“高松らしさ”を見つけていくのも楽しいはず。

 高松を代表する〈影〉シリーズのふしぎなしくみを体験できる「影ラボ」(ここだけは写真撮影が可能!)や、高松の脳内世界を一望する「ステージ」など、トラフ建築設計事務所(鈴野浩一・禿真哉)による会場構成にも注目を。

人を撮る、人生を撮る。肖像−対峙する視線』写大ギャラリー・コレクションより

2014.12.06 Vol.632

 写大ギャラリーが保有する1万点を超えるオリジナルプリント・コレクションから、肖像写真の名作40点を展示。昨年4月に開催され好評を博した『肖像−視線の行方』展に続く「肖像」シリーズ第2弾。

 19世紀に写真が発明されて以来、肖像は写真において最も人気のある分野として、家族の記録から芸術表現まで、さまざまな目的や場面で撮影されてきた。肖像写真は、被写体となる人物がカメラのレンズを見つめている写真と、カメラのレンズから視線を逸らしている写真に大別できる。その人物の自然な佇まいをとらえた視線を逸らした肖像写真をとりあげた第1弾に続き、今回は、被写体となる人物がカメラを見つめる、いわゆる「カメラ目線」の肖像写真に注目。被写体となった人物が写真からこちらへ向ける視線から、そこにいた写真家の被写体への眼差しや、被写体と写真家との関係性、そして、その場の呼吸のようなものまで感じさせるような肖像写真を集めて展示する。

 時空を超えて人物と“見つめ合う”体験を楽しんで。

人を撮る、人生を撮る。奈良原一高 王国

2014.12.06 Vol.632

 戦後新世代の代表的写真家・奈良原一高(1931年生まれ)。その評価を確たるものとした初期の代表作「王国」を一挙展示する。1956年、早稲田大学大学院在学中に開いた個展で注目された奈良原は、2年後の1958年の個展「王国」で日本写真批評家協会賞新人賞を受賞。翌年、東松照明や細江英公らとセルフ・エージェンシーVIVOを結成し、戦後日本の写真界を代表する作家となった。

 その評価を決定づけた「王国」は、北海道の男子修道院と、和歌山の女性刑務所という、それぞれ外部と隔絶された空間に生きる人々を見つめた作品。当時、ほぼ無名の新人の個展としては例外的な反響を呼び、戦後新世代の台頭を印象づけた作品として現在でも高く評価されている。本展では、2010年度に株式会社ニコンから寄贈されたプリント全87点が揃い、1978年版写真集での構成をほぼ踏襲。東京では56年ぶりに「王国」全体像を鑑賞できる。

“距離”から生まれるアート イザベル&アルフレド・アキリザン 個展

2014.11.23 Vol.631

 身の回りのさまざまな物を材料として集め、それを組み合わせて一つの作品を作るという、ユニークなアートで知られる、フィリピン出身のイザベル&アルフレド・アキリザンの個展。

 フィリピンに生まれ育った夫妻は、長らくチームとして活動。複雑な歴史的背景を持つフィリピンの文化背景を切り口として作品を手掛け、数々の国際展で発表してきた。2006年に、製作の拠点をフィリピンからオーストラリアに移してからは、彼ら自身のアイデンティティや“家”が重要なテーマとなっており、金沢21世紀美術館などでは、住民と共に無数の段ボールの箱の家を作るプロジェクト「アナザー・カントリー」で注目を集めた。

 今やアジアを代表する現代アーティストとなり、“アナザー・カントリー”で作品製作に挑むアキリザン夫妻が“家”にどんな思いを寄せるのか。荷物、移動、新しい住み家、コミュニティーなどをテーマにしながら、世界中で加速化する人々の動きと都市の形成について考えさせられる作品。

 同プロジェクトを展示室いっぱいに展開する他、家をテーマとした小作品群も展示する。

“距離”から生まれるアート 大友良英 音楽と美術のあいだ

2014.11.23 Vol.631

「音楽と美術のあいだ」をテーマに、幅広い領域で活動する音楽家・大友良英の世界を紹介する展覧会。

 即興音楽からポピュラー音楽、さらにはNHK連続テレビ小説『あまちゃん』をはじめとするドラマや映画の音楽も数多く制作するなど、多彩な音楽活動を展開する大友良英。その一方で彼は、美術館やギャラリーなどでの展覧会への参加やインスタレーション作品の制作など、美術の領域でも注目を集めている。

 本来は、異なる芸術表現である“音楽”と“美術”。それが1960年代以降、音楽と美術が相互に介入し合うような表現が多く見られるようになり、そこで生まれた表現は「インターメディア」「パフォーマンス」「サウンド・アート」などと呼ばれてきた。

 本展では、2008年に山口情報芸術センターで委嘱制作された作品『quartets』と、本展のための新作サウンド・インスタレーション『guitar solos 1』で構成。音楽と美術という、異なる表現の相違に目を向けながら、それらの“あいだ”にあるものとは何かを、複数のインスタレーションやイベントを通して考える。音楽とアートの領域を融合させる、大友ワールドに触れることができる展覧会。音楽にアートを、アートに音楽を感じる楽しさと出会えるはず。

「建築」にとどまらない、その魅力。ザハ・ハディド

2014.11.08 Vol.630

〈新国立競技場〉国際デザイン・コンクール最優秀賞に選ばれ、その建設が決定した、現代建築界の巨匠、ザハ・ハディド。その日本初の大規模個展となる注目の展覧会。

 バグダッド生まれ・ロンドン在住のザハ・ハディドは、現代の建築界を牽引する巨匠にして、世界を席巻する建築家として活躍している。1983年、香港の〈ザ・ピーク〉の国際コンペティションで勝利し注目を集めるも、当時の技術や建築思考に収まらない前衛的な内容だったため、独立後10年以上にわたって実際に建てられることはなく、長らく「アンビルトの女王」(アンビルト=建設されない)の異名を与えられていた。今、日本でも〈新国立競技場〉のデザインで、大きな注目を集めている存在だ。本展では、アンビルトの時代に膨大なリサーチにもとづいて描かれたドローイングから、世界各地で建てられるようになった実作の設計やプロダクト・デザインを含め、展示空間全体を使ったダイナミックなインスタレーションで、これまでの作品と現在の仕事を紹介。新国立競技場の建設についてさまざまな議論が展開されているだけに、ハディドの仕事、思想に触れる良い機会となるはず。

「建築」にとどまらない、その魅力。磯崎新 12×5=60

2014.11.08 Vol.630

 日本を代表する建築家にして、その範疇を超える作品性で国内外から高い評価を得ている磯崎新。本展では磯崎の「建築外的思考」に焦点をあて、建築家という職名を逸脱したアーティストにしてアーキテクトである磯崎新の真髄に迫る。

 本展で用いられる「建築外的思考」という語には2つの側面がある。一つは一般的な建築の外側の領域。つまり、美術、音楽、映像、写真といった“建築”というジャンル外の思考や手法という側面。二つ目は、先述の側面を用いて硬直化した近代建築の解体と再編を試みる「アーキテクチャ」という、思想の上での“建築外”という側面。この2つの側面に着目することで、これまでの磯崎新展ではとらえきれなかった磯崎の「建築外的思考」に触れることができる展覧会となっている。

 建築家という枠に納まらない存在、磯崎新の作品を通して、建築の新たな魅力に出会うことができるはず。

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