2000年にホイットニー・ビエンナーレでデビューして以来、国際的な注目を集め続ける作家、レアンドロ・エルリッヒの個展。
日本では、金沢21世紀美術館に常設されている『スイミング・プール』で知っている人も多いはず。上から見ると水中をのぞいているような、下から見ると水上を見ているような、不思議な感覚を味わえるこの作品は、美術館の常設展示作品の中でも人気が高い。現在、同美術館で日本初個展を開催中のエルリッヒ。本展では、そんな彼の作品に、東京で出会うことができる。2006年の越後妻有アートトリエンナーレに出品した『妻有の家』や、越後妻有里山現代美術館[キナーレ]常設作品『トンネル』など、空間を使った大型の作品のイメージが強いエルリッヒ作品だが、今回の展覧会では、新作も含め、これまでとはまったく別の視点で作られた小さな作品を展示。作品の魅力をよりコンパクトに凝縮した、パーソナルなスタイルで展開する予定。ファンにとっても注目の機会となるはず。世代を超えて誰もが想像力を刺激される、不思議ながらも親しみやすいエルリッヒの世界を楽しんでみては。