海外を拠点に国際的に活動する現代アーティスト・栗林隆の個展。
栗林隆は武蔵野美術大学を卒業後、ドイツに滞在。2002年デュッセルドルフ・クンストアカデミーをマイスターシューラーとして修了した。東西に分かれた歴史を持つドイツ滞在の影響もあり、“境界”をテーマにさまざまなメディアを使いながら作品を発表。現在はインドネシアに拠点を移し、インドネシアの現代美術シーンでも注目を集めている。
木や水などを組み合わせ景観を作り出す大がかりなインスタレーションや、鑑賞者が非日常の光景をのぞき見ることで“境界”を演出する仕掛けなど、静ひつにして印象的な作品で知られる栗林。今回の展覧会では、東日本大震災後に東北を訪れた体験が作品の構想となっているようだ。アートフロントギャラリーの会場に、栗林がどんな光景を作り出すのか。そして見る者はどんな“境界”を見出すのか。