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CD | TOKYO HEADLINE - Part 29
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“歌”を楽しむ キュービッド・デラックス / ブラッド・オレンジ

2014.05.25 Vol.618

 ブラッド・オレンジは、ソランジュやスカイ・フェレーラなどを手掛け、注目を集めるプロデューサーでR&Bアーティストであるデヴ・ハインズのプロジェクト。セカンドアルバムとなる本作は、シルクのような光沢のあるサウンドや歌声からなる愛されるサウンドにあふれているが、ニューヨークで暮らすLGBTの若者のホームレスについて歌っている『Uncle ACE』、キャロライン・ポラチェクをフィーチャーした『Chamakay』など聴くほどにぐいぐいと引きつけられる楽曲も多数収録している。今チェックしておきたいアーティスト。

“歌”を楽しむ Ken’s Bar Ⅲ / 平井堅

2014.05.25 Vol.618

 平井堅がライフワークとして行っているアコースティックで聴かせるライブシリーズから派生して生まれた、コンセプトカバーアルバムシリーズの最新作。音楽の時代、国籍、ジャンルといった枠を飛び越えて、平井がヒットソングの数々をカバーするもの。『家族になろうよ』『純子』『いとしのエリー』といった日本の音楽シーンに確かな歴史を刻んだ楽曲を始め、『Virtual Insanity』『KILLING ME SOFTLY WITH HIS SONG』なども歌い上げる。改めて記すことでもないが、歌のうまさや表現力に鳥肌がたつ。

“歌”を楽しむ 逆輸入〜港湾局〜 / 椎名林檎

2014.05.25 Vol.618

 シンガーソングライターの椎名林檎による初のセルフカバー集。彼女が作家に徹して他アーティストに提供した楽曲を自身で歌っている。収録曲は全11曲。『決定的三分間』(栗山千明)、『真夏の脱獄者』(SMAP)、『主演の女』(PUFFY)、『プライベイト』(広末涼子)と提供アーテイストの名前は豪華そのもの。さらに、NODA・MAP第17回公演『エッグ』劇中音楽として提供した『望遠鏡の外の景色』、さらには映画『さよなら渓谷』のエンディングテーマとして真木よう子が歌った『幸先坂』などジャンルもさまざま。聞きごたえあり。

“歌”を楽しむ GHOST STORIES / Coldplay

2014.05.25 Vol.618

 モンスターロックバンドとなった英バンド、コールドプレイの最新アルバム。美しくクラシック音楽をも想起させる壮大なメロディーとシアトリカルな楽曲構成、テクノロジーと温もりのあるアコースティック調のサウンドが入り混じる内容で、総体的な印象として、とてもコールドプレイらしい作品だ。収録曲はシンプルなビートにクリス・マーティンのファルセットが響くリード曲『Magic』を筆頭に透明感のあるギターサウンドと切ない歌詞がズシンと突き刺さる『Always In My Head』、他にも『Midnight』『A Sky Full Of Stars』など、ボーナストラックを含めて全10曲を収録した。本作のテーマは、切ない愛と別れだという。クリスと妻のグウィネス・パルトロウが別居生活をスタートさせたことがちょっとダブる。

世界観を味わう「ゴールドラッシュ」ザ・ロイヤル・コンセプト

2014.05.11 Vol.617

 話題沸騰中のスウェーデンの新人が放つデビュー作。エレクトロ・ダンスロックに、郷愁を感じるようなメロディーライン、そしてお国柄ともいえるちょっとひねくれたところなど、ハートをグイッと掴まれてしまう。これまでにリリース一度聴いたら脳内でループするポップネスは中毒者続出の気配。収録曲は昨年のサマソニでチェック済みというような能動的な音楽ファンならおなじみの曲が軸。ボーナストラックも収録。今から聞く人も、既存のファンも十分満足し、ダンスできるアルバムだ。

世界観を味わう「シーザス」リリー・アレン

2014.05.11 Vol.617

 優れたポップソングで世界を魅了する一方で、周囲をびっくりさせるようなストレートな物言いでメディアを喜ばせてきた、英シンガーソングライターのリリー・アレン。結婚、出産という人生の大きな変化を経て、新アルバムを携えて、5年ぶりにシーンにカムバック。これまでもさまざまなチャレンジをしてきた彼女だが、本作でもまた新しい音楽に出会おうとしている。フロアライクなチューンあり、ポップなナンバーあり、心にすっと入ってくる曲もあり。リリー・アレンの世界を堪能して。

世界観を味わう「寝癖 」クリープハイプ

2014.05.11 Vol.617

 日本武道館での2デイズを大成功させたロックバンド、クリープハイプ。レーベル移籍後初めてのリリースとなる本作は心機一転、新たなスタートを切ろうとする思いがあふれ出ているように思える。収録されている3曲はそれぞれが彼らの世界観をストレートに訴えかけてくるものだからだ。タイトル曲『寝癖』は女性目線で綴られたエモーショナルな楽曲。バンドの存在をより広く知らしめることになった『憂、燦々』で彼らを知った人たちにはグサッと突き刺さりそう。他収録曲についても、ライブを精力的に展開している彼らの想いを感じる『ホテルのベッドに飛び込んだらもう一瞬で朝だ』、インディーズ時代に発表した『ねがいり』など濃厚な内容。初回盤にはさらにもう1曲『目覚まし時計』を収録している。

音楽でエネルギーを取り入れる! Masterpeace / Koji Nakamura

2014.04.26 Vol.616

 自身が在籍したバンド、スーパーカー、それ以降はサウンドクリエイターとして日本の音楽シーンに欠かせない人物として圧倒的な存在感を放っている、ナカコーが新プロジェクトをスタート。その最初の作品となるのが本作。ACO、内田万里、LEO今井といったミュージシャンを始め、アニメーション監督の京田知己、クリエイティブディレクターのJINTANA、脚本家の永津愛子とジャンルを超えた6人から詞の提供を受け、制作した。そのため、これまでとは違う新しい世界が広がる。初回生産盤にはインストゥルメンタルバージョンのCDつき。

音楽でエネルギーを取り入れる! エヴリデイ・ロボッツ / デーモン・アルバーン

2014.04.26 Vol.616

 英バンド、ブラーのボーカリストであり、さまざまな音楽プロジェクトなども展開するデーモン・アルバーンが自身初となるソロアルバムを完成させた。ブラーはもちろん、ゴリラズ、マリ共和国のミュージシャンとのコラボ、さらにはオペラまで手掛けるなど音楽性の幅広さは知られたところで、今作はより彼の真実の姿を聞き取れる作風。実体験に影響を受けてピックされた題材もあり、自己探求、自叙伝という言葉が多く使われる。リード曲『エヴリデイ・ロボッツ』を筆頭に自然とテクノロジーといった現代の環境についても触れる。

音楽でエネルギーを取り入れる! オンリーワン / TEE

2014.04.26 Vol.616

 一度聴いたら忘れない味のあるスモーキーヴォイスで多くの人に愛される楽曲を世に送り出してきた、シンガーのTEEの最新シングル。シェネルが英語詞でカバーしたことでも知られる『ベイビー・アイラブユー』や、NTTドコモのCMソングとして注目を集めた『ずっと feat.HAN-KUN & TEE』などの温もりのあるラブソングが代名詞となっているが、本作もその期待を裏切らない。タイトル曲は胸をきゅっと締め付けられる愛に満ちた曲。その一方でロックテイストな男気あふれるナンバーも。また『ずっと』のTEEバージョンも収録している。

音楽でエネルギーを取り入れる! フード / ケリス

2014.04.26 Vol.616

 ファンク、エレクトロ・ダンスポップのディーヴァ、キャリアを重ねるなかで、さまざまな変化を遂げてきた、女性アーティストのケリスが放つ最新作。今作もまた彼女のこれまでの印象をがらりと変えてくれる。温かく包み込んでくれる優しさを感じる作品で、レトロなソウルテイスト、ブルース、ホーン、ストリングス、フルオーケストラの生演奏がオーガニックな雰囲気を作り出している。タイトルは『フード(food)』。以前所属したレーベルとの争いのあと、料理学校のコルドン・ブルーに通い、調理師免許を取得した経験の影響も?

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