まもなく5年ぶりとなる全国ツアー「ツアーパンダ2013」を展開する電気グルーヴ。そのキックオフとなる27日にリリースされるのが通算13枚目となるアルバム『人間と衝動』だ。タイトルは“らしさ”を感じるものだが、実は電気にとって初の日本語タイトルアルバムだ。収録曲は『Upside Down』、本人が出演したCM曲『Shameful』、最新シングル『Missing Beatz』といったおなじみの楽曲を中心に全9曲、すべてが歌モノだ。なかには、ザ・モンキーズの『(I’M NOT YOUR)STEPPIN’ STONE』を日本語詞でカバーした『電気グルーヴのSteppin’Stone』まで! どの曲も、ち密な計算や細部までこだわりつくしたサウンドに、あるのかどうかも分からない行間を読みたくなる面白い言葉が重ねられ、まさに電気グルーヴの仕事であると有無を言わせず納得させられる作品がずらりと並べられている。この作品をもってのツアーが楽しいこと、そしてカッコいいことは間違いない! ユーモアと皮肉の利いたリリックと心地よいサウンドに耳を傾けて。
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CD 優しい歌声に本当のラブを感じて
さまざまなラブソングを届けてきたMAY’Sが、これまでの活動を総括するベストアルバムをリリースする。2005年のインディーズデビューから今までを楽曲とともにたどる内容で、メジャーデビューシングル『My Everything』を皮切りに、『I WISH』『I LOVE YOUが言えなくて』『ONE LOVE 〜100万回のKISSでアイシテル〜』、そして『君に届け…』などシングル曲を網羅する作品だ。聴くだけで優しい気持ちになったり、切なくもなったり、ファンならば楽曲とともにその時の想いがあふれ出してくる。愛を感じたいこの時期にピッタリ。初回盤にはメンバーがセレクトした楽曲を収録したCDと、ミュージッククリップを収録したDVDもつく豪華盤。
CD DUET WITH BEST / KG
May J.、MAY’S、菅原紗由理ら数多くの女性アーティストを招いてさまざまなラブソングを歌い、デュエットのマエストロとも呼ばれるボーカリストのKGが、これまでのデュエット作品をコンパイルした。『君に言えなかった想い duet with May J.』をはじめ、『どんなに離れても duet with AZU』『片想い duet with JAMOSA』など、愛にあふれた全13曲を収録。そばに置いておきたい愛を感じる作品。
CD S.O.S. Duets / Skoop On Somebody
優しく包み込むスウィートさとセクシーさを兼ね備えた歌声で女性たちのハートを射抜いてきた、Skoop On Somebody(スクープ・オン・サムバディ)。ベッドタイムのファンタジスタの呼び声も高い彼らが届ける最新作は女性とのデュエット作品で構成したミニアルバム。Crystal Kay、May.J、夏川りみ、多和田えみ、そして広瀬香美とバラエティーに富んだ実力派が参加。メロウで心地よい作品。
CD 目覚めるロックチューン
轟音、果てしなく続く“美しい”ノイズの波……。生けるレジェンドバンド、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインが、ついにリリースした新作。実に、前作にして伝説盤『ラヴレス』から22年ぶりとなるアルバムだ。待ちに待った、言い換えるなら“本当に出た!”驚きの最新作は、心地よいリズムに、ふわっとしたボーカル、美しさといった、『ラヴレス』を聴いて待ち続けたファンを笑顔にさせるサウンドを維持しつつ、ポップネスを取りこみ、さらに新たな実験をも行ったあとが感じられ、すでに次回作が出る可能性を期待させる。本作の販売はバンドの公式サイト(http://www.mybloodyvalentine.org/)のみで行われている。
CD 選ばれてここに来たんじゃなく、選んでここに来たんだ / The Mirraz
話題沸騰のニューバンド、The Mirraz(ザ・ミイラズ)のメジャーファーストアルバム。長〜いタイトルを冠した本作は、インディーズとして確固とした地位を築いて、(今の時代そのままでもいいのに)メジャーに移籍し、言葉と音、リズムがあふれ出る彼らの音楽を、より広くの人へ届けようという気合がものすごい勢いでぶつかってくる。『傷名』『僕らは』『気持ち悪りぃ』など全13曲収録。
CD 5 / ねごと
パワフルかつエモーショナルなロックサウンドで人気を集める4人組ガールズロックバンドのねごとの最新アルバム。ギターの沙田が本作によせたメッセージによると、バンドは綴る言葉の大切さや重要さに気づいたそうで、これまで以上にリリックやその行間を感じとりながら聴きたい作品といえそう。『たしかなうた』『sharp ♯』など全13曲を収録。完全生産限定盤にはインスト曲も収録した。
CD サウンドを聴く、ことばを聴く
キング・オブ・ポップこと、忌野清志郎。2009年に惜しまれながらこの世を去ったが、今もなおロックミュージシャンを中心に彼のスピリットは生き、さらに次の世代に引き継がれようとしている。本作は、ロックフェスでの共演、コラボレーション作品を制作、さらには忌野のことを歌った楽曲を発表するなど、彼と非常に深い交流をしてきた矢野顕子が、忌野の楽曲をカバーしたアルバム。自ら選曲、レコーディング。『デイ・ドリーム・ビリーバー』『誇り高く生きよう』『胸が張り裂けそう』ら収録曲全11曲のうち、新録10曲は弾き語りで、その他はバンド・アンサンブルで構成した。2人のデュエット『ひとつだけ』も収録した。
CD Let It All In / I Am Kloot
マンチェスター出身の英バンド、アイ・アム・クルートの最新作。UKロック最大の詩人とも称されるフロントマン、ジョンによる楽曲はさらに叙情的に。プロデューサーにエルボーのメンバーを迎えたこともあり、美しくエモーショナルな世界を表現したアルバムに仕上がった。リードトラックとなっている「Hold Back The Night」が象徴的だ。心を揺さぶる言葉、メロディー、サウンドがここに。
CD Banshee/ IKENDRA MORRIS
米ニューヨークを拠点に活動する女性シンガーソングライターのケンドラ・モリスのデビュー作。2011年に、バディ・ホリーの偉業を引き継ぐ才能を持つ新人ソングライターに贈られる、ホリー・プライズを受賞した彼女だけに、デビュー作とは言い難い豊かな表現力と高い完成度を兼ね備えた作品。タイトルは、アイルランド民謡に出てくる妖精に影響を受けたもの。ソウルフルな歌声にハマる!
CD このサウンドで明日を変えろ!
1990年代から日本のヒップホップシーンをけん引するグループとして活動を展開してきたRHYMESTER(ライムスター)の最新アルバム。『メイド インジャパン』(2007)からずっとチャート上でも存在感を示してきたが、今作は、彼らの姿・形、何よりも彼らのメッセージををより広く、そしてはっきりと指し示す作品になりそう。収録曲は、昨夏リリースされたスタイリッシュさと力強いメッセージを兼ね備えたシングル曲『The Choice Is Yours』、本作を象徴するようなアグレッシブなチューン『ゆめのしま』、そして包み込むような温かいラップが心地よい『It’s A New Day』など全12曲。明日を変えるサウンドが詰まっている。