キャストはたった2人、演奏はピアノ1台。そんな型破りなミュージカルが再び日本再上陸を果たす。日本に初上陸した2011年から今回で5度目の上演。また大きな話題を集めそうだ。
舞台は、刑務所での囚人の仮釈放審議会で、「私」は審議官に問われるままに、37年前に犯した自身の罪を語り始めるところから展開する。ニーチェを崇拝し自らを特別な人だと語る「彼」は、犯罪をすることでしか自分を満たすことができない人物。そんな「彼」を愛する「私」は、求められるままに犯罪に手を貸して行く。2人は、互いの要求すべてに応えるという契約のもと、どんどんエスカレートしていき……。
1924年に米シカゴで実際におきた誘拐殺人事件をモチーフにしたサスペンス。ストーリーはもちろん、衝撃のラストへの展開、耳にしただけでミュージカルの様子がビビッドに浮かび上がってくるピアノの旋律など、本作は観劇した人の心をわしづかみにして離さず、記憶に刻み付けられる作品として、ファンを増やした。日本上陸からわずか4年で5回という上演回数を重ねているのも納得だ。
最新公演では、「私」と「彼」を、尾上松也と柿澤勇人、田代万里生と伊礼彼方、そして松下洸平と小西遼生の3組の異なるペアで上演される。それぞれのペアごとに異なる印象を与えてくれるだろう。
ミュージカルそのものはもちろん、上演期間中には、アフタートークも行われる。それぞれのペア、「私」役のみ、「彼」役のみなどさまざまなバージョンが用意されている。
ローチケでは現在、全公演のチケットを発売中。