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COLUMN | TOKYO HEADLINE - Part 18
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「ハロウィン東京タワー 2015〜東京上空“なりきり”ハロウィン〜」

2015.09.27 Vol.

江戸瓦版的落語案内 Rakugo guidance of TOKYOHEADLINE 粗忽の釘(そこつのくぎ)

2015.09.27 Vol.

脱こじらせへの道 第7回 SMにおいてのこじれの原因は意外なところにあった…?

2015.09.25 Vol.

大谷ノブ彦 カタリマス!(裏) 第53回 東京の土産、やるじゃん!

2015.09.24 Vol.

大谷ノブ彦 カタリマス!(裏) 第52回 ラジオの役割について考えさせられる日々。

2015.09.16 Vol.650

 大雨で鬼怒川の堤防が決壊、阿蘇山が噴火、東京にも大きな地震もあったりと、災害が頻発しています。今月のあたま、防災の日にちなんで特集をしたり、専門家にお話しを伺ったばかりなのですが、こんなにすぐ自然災害やそれについての対策についてお話を伺うことになるとは…。いつも備えていなければ、考えていなければと思わずにはいられません。

  被害にあった人に対して想いを寄せ、現場からのリポートや、本当に大変な、その渦中にいる方の声も聞くかせていただきながら番組を放送しています。ボランティアセンターの方ともお話しすることができましたが、手伝いに行きたいという人がたくさんいるなかで、それに対応しきれない。その環境が整っていない。週が明けて、いろんなことが分かってきたことで、やることがいっぱいで切迫している。そんな状況が伝わってきました。

 現地の声を伝える、分かったことや状況を伝える、それとは違って、音楽や楽しい話が癒しになることもある。こういうときのラジオっていろんなやり方があるなって思います。そのひとつに、考えるためのいろいろなネタフリをするってこともあるかなあって思います。今週伺ったお話のなかに、浸水の際には長靴ではなく、履きなれたスニーカーのほうがいいっていうのがありました。長靴だと、水や泥、砂が入ってしまって、かえって避難しにくいっていうね。考えてみればそうだなって思うけど、気が付かなかったところです。「今夜、お家に帰って、家族の人と話し合うことも大切だよね」というときに、どこに避難するか、何を備えておくか、そういったことを含めて、話してほしいなって思うんです。そういうことを考えるってことをしてほしいって。

 その時だけじゃないかっていうかもしれない。だけど、そのたびに話す、そのたびに考える。それって大切じゃないのかな。

 改めて、ラジオについて考えるってことをする大切な時間になっています。災害対策も目的のひとつになっているワイドFMも本放送開始は12月の予定になっていますし、ラジオについて考えることがもっと増えていきそうです。

  21日(月・祝)の放送は、東京スカイツリータウンスタジオから公開生放送をします。ワイドFMについての話にもなるだろうし、南海キャンディーズの静ちゃんこと山崎静代さん、カラテカの矢部太郎くん、さらにはシンガーソングライターのななみさんもゲストで登場してくれます。シルバーウイークの一日、東京スカイツリーで僕とラジオについて考えてみませんか? お待ちしています。

江戸瓦版的落語案内 Rakugo guidance of TOKYOHEADLINE 幇間腹(たいこばら)

2015.09.14 Vol.650

落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。

鈴木寛の「2020年への篤行録」 第24回 「ドラえもん」で政治を学び直す

2015.09.14 Vol.650

 社会の難しい問題を、わかりやすく教えてくれるジャーナリストの池上彰さんがテレビ各局で引っ張りだこです。ヘッドライン読者の皆さんもよくご覧になっていることと思います。私も、プロジェクト学習を通じて東北復興を担う人材を育てる「OECD東北スクール」で、池上さんとはご一緒したことがありますが、子供たちの視点に立って、理解を促す語り口を目の当たりにして改めて感心させられました。

 池上さんがNHK時代に司会をされていた子どもニュースは、実は子供たちよりも親御さんたちの方が熱心に見ていたという話があります。ある時事の出来事について、大人であっても自分の仕事と関係の薄く、専門外の分野となると、子どもたちから尋ねられると自信を持って答えられなくなるもの。学生の皆さんも年の離れた弟、妹から「集団的自衛権ってなに?」と尋ねられた時、同じような思いをされるのではないでしょうか。

 そうはいっても子どもたちの手前、「いまさらゼロから聞けない」「そもそも論として」といった話は多いはずです。今の時代は“グーグル先生”がある程度、基礎的な知識を教えてくれてなんとかなるでしょうが、ニュースの現場は動いていますので、日々の報道もどんどん続報で更新されていきます。

 新聞もテレビも最初から経緯を説明することはなくなり、一度取り残されてしまうと、「あれ?安保法制って何だっけ?」「いつの間に橋下さんは維新を出て行ったけど、どうなっているの?」という状況に陥ります。それでも親御さん、お兄さん、お姉さんとしてはプライドもありますから、「いまさら」「そもそも」のところで、困惑する方は結構多いのです。池上さんが各メディアで次々に起用されるのは、そんな隠れたニーズをしっかり拾い上げたからでしょう。

 そんな思いにもとらわれながらですが、このほど、子どもたちに政治のことをわかりやすく学んでもらおうと、小学館とのコラボレーションで新刊「ドラえもん社会ワールド 政治のしくみ」を監修させてもらいました。社会科の教科書や、この手の政治入門の書籍では、三権分立の仕組み、時事問題の解説あたりをイントロにすることが多いと思います。これに対し、今回の書籍では、私から編集者に提案して、まず政治が私たちの生活と直結していることを、子どもたちが理解しやすいように、学校の中の話題からスタートしています。

 政治は社会のルールや方向性を決めていきます。学校も、たとえば、「チャイムの5分前になったら席に着く」といったルールがたくさんあります。そして公共的なことを考えるのも政治に必須です。教室の小鳥や花を世話する「いきものがかり」は、クラスというコミュニティに対する“公共サービス”。児童会や生徒会の役員を選挙で決め、学校運営の大事なことを児童・生徒の多数決で結論を出します。そういう風に、まずは学校の中のことを引き合いに、政治の視点からまとめることで、子どもたちの関心を集められたらと思いました。

 解説記事だけではなく、書籍のトピックごとに合わせて、編集者がドラえもんの歴代作品からセレクトしたストーリーを掲載しています。大人になってからの視点でそれぞれの作品を読み返すと、また、深いメッセージがあったことに気づくことは間違いありません。そういうわけで、「子ども向け」と侮れないのは、これは私が思った以上に提案した要素を、編集者に汲み取ってもらって驚いたのですが、現実の政治を考える上で極めて重要な「トレードオフ」についても、しっかり取り上げられているのが特徴です。

 改めて確認すると、トレードオフとは「あちらを立たせばこちらが立たず」。本では小学生向けに「見たいテレビ番組を見てしまうと、宿題ができない。宿題をすると、テレビが見られない」といった基本から入ります。その上で、現実の社会や政治の話、たとえば「病院の診察料をもっと安くし、保育所を多くして子どもを育てやすくしたいが、そのためにはお金がかかるので、今よりももっと多くの税金がかかる」というように展開していきます。教科書では遠い一片の制度や政治・行政用語を学ぶことに終始しがちですが、政治プロセスにおいて最も苦しい「決定・決断をすること」についても、しっかり認識できるような構成になっています。

「学び直し」にも役立つはずなので、ぜひ書籍を手にとっていただければ幸いです。なお今回は私に印税は入りませんので、あしからず。
(東大・慶応大教授、文部科学大臣補佐官)

長島昭久のリアリズム 国家と安全保障を考える(その九)

2015.09.14 Vol.650

 我が国の歴史から安全保障を考える本シリーズも、いよいよ結論に近づいてきました。今回は、結論を急ぐ前に、8月14日に出された戦後70年の内閣総理大臣談話について、考えてみたいと思います。
 率直に言って、この総理大臣談話は歴史的な文書となることでしょう。戦後50年の「村山談話」、60年の「小泉談話」、慰安婦に関する「河野談話」、日韓併合百年にあたっての「菅談話」など、これまでのいかなる歴史談話よりも具体的かつ詳細に反省すべき内容、感謝すべき対象(国および国民)を歴史的事実も踏まえ明記しました。そして、その反省に基づいて未来志向の決意を内外に鮮明にしたのです。その上で、歴代政権が示して来た歴史認識が今後も揺るぎないことを再確認しました。
 中でも特徴的なのは、次の三点です。第一に、「国際秩序の挑戦者」という耳慣れないが国際関係論では重要な文言を使って、満州事変以降「進むべき進路を誤り、戦争への道を突き進んで」行った過去への反省とともに、暗に中国に対する牽制を行っている点です。第二に、「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子供たちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」と言い切って、これまで繰り返されてきた「謝罪外交」に終止符を打った点です。第三に、全体として英文調だということもじつに印象的でした。特に、後半部4段落連続で「・・・過去を、この胸に刻み続けます」(We will engrave in our heart the past)のくだりは、あたかも英文が先にあったような感覚に陥ります。いずれにせよ、世界に向けて発信することを念頭に置いて作成されたもので、極めて効果的といえます。
 そのような中でなお不満が残ったのは、大正から昭和にかけての我が国が「国際秩序の挑戦者」になってしまった原因を世界恐慌後のブロック経済化に求めている書きぶりです。まるで外的要因にその非を転嫁しているように読めてしまい、醜い権力闘争に陥った昭和初期の二大政党制の未熟さ、止めどなき世論の激情とそれを煽ったマスメディア、凄惨な軍部の下克上など、我が国に内在する要因への真摯な省察が足りないように感じられました。
 かくなる上で大事なことは、この談話に込められた反省と感謝を今後何世代にもわたって受け継ぎ、言葉ではなく行動で我が国の誠意と精誠を尽くして行くことだと思います。私も日本国民の一人として、国政を預かる政治家として、歴史に対する責任を果たして行きたいものです。
(衆議院議員 長島昭久)

広告PRのスペシャリストが考察 「いかすぜ日本」~クールなJAPANを世界に売り込もう!vol.3

2015.09.12 Vol.650

 僕がアメリカに移住したのは14歳の春。

「クラスの皆さ~ん、日本からやってきたベッシャー君です。英語が苦手なようだけど、仲良くしてね」転校初日、このように先生に教室で紹介されました。それまで、ロシア語と日本語で育った僕は言葉が通じない同級生と仲間になれるのかとても心配でした。授業後の休憩時間、学生に囲まれ、一気に話しかけられたのですが、会話にならず動揺してしまいました。ウルトラマンの胸に点滅するカラータイマーのように僕の心臓は破裂しそうなくらいバクバクしていました。ピンチの度合いは「赤」に達し、絶体絶命寸前です。そんな時、僕を救ってくれたのがウルトラマンだったのです。どこからともなく、だれかが、「ジャパン! ウルトラマン!」、と叫び、皆で大笑いしたのです。そうです、言葉は通じなかったけど、ウルトラマンが共通の話題になりました。驚いたことに、同世代のアメリカ人が皆、ウルトラマンを知っており、「ウルトラマンはクールだ! ウルトラマンが誕生したジャパンは凄い!」と大騒ぎになりました。僕がクール・ジャパンのパワーを知った初めての経験でした。

 1966年に日本で誕生したウルトラマン・シリーズは1973年ごろからアジアでも放送が始まり、その後、米国や南米にも広まります。1980年代には9カ国語以上のウルトラマン・シリーズが知れ渡るようになりました。結果、世界中でクール・ジャパン普及の先駆的な役割を担っていったのです。

 そんなウルトラマンに「都市伝説」があると最近知る機会がありました。『日本人はなぜ存在するのか』という本にウルトラマンの沖縄ルーツの話が載っていたのです。調べてみると史実でした。ウルトラマンは円谷プロに所属する沖縄出身の脚本家、金城哲夫により立案され、彼の企画路線と監修はウルトラセブンまで続きます。実際、金城さんが担当したウルトラマンの作品には沖縄のヒントが多々あります。ウルトラマンが生まれたM78星雲は「南、那覇」に由来。伝説の怪獣たち、「キングジョー」は沖縄に多い苗字「金城」、頭でっかちの「ジブル星人」は琉球語のジブル(頭)より命名、ザンバ星人は有名な沖縄泡盛の「残波」から名づけられた、等々。

 でも、大切なのは沖縄問題の本質と重なる物語です。ウルトラマンは地球人(科学特捜隊)と協力して地球侵略を企てる怪獣と戦う話ですが、初代ウルトラマンの魂が乗り移ったハヤタ隊員は宇宙人と人間の両面を持ちます。地球(日本)を救うために「正体を隠して生きるマイノリティ(沖縄)」なのです。ウルトラマンは義理もないのに、なぜ自分を犠牲にしてまで地球のために戦わなければならないのでしょうか。このような文脈で考えると、金城さんのウルトラマンは現代日本に沖縄の問題を映写しているとも言えます。ウルトラセブンの最終回、キリヤマ隊長が残した言葉に「地球は我々地球人が自分たちの手で守らなければならないのだ」があります。地球を守るためにボロボロになったウルトラセブンを労わる言葉です。沖縄と日本は共存しなければなりません。今、必要なのは日本が沖縄に感謝し、沖縄を労わることではないでしょうか? 沖縄もウルトラマンも「クールな日本」として世界に広まっています。ウルトラマンの放送の終わりに繰り返される、「ありがとうウルトラマン」が改めて心に響きます。

脱こじらせへの道 第6回 特別編「素人男子をいじめたい」女性AV監督・山本わかめにインタビュー

2015.09.11 Vol.650

 こんにちは、田口です。
 突然ですが、TOKYO HEADLINEの読者の皆さんは、AVには詳しいですか? 現在、我々アダルトコンテンツメーカーにとっては最大規模のコンペティションとされる「AV OPEN2015 あなたが決める、アダルトビデオ日本一決定戦」というイベントが行われています。ケンドーコバヤシさんが大会委員長を務めていて、スポーツ新聞や雑誌などでもドーンと広告が出ているので、それを見かけた方は多いんじゃないでしょうか。
 
 このイベントを簡単に説明しますと、各メーカーがそれぞれ得意の分野の作品をエントリーして、ユーザーさんの投票で決まる「総合グランプリ」と売り上げで決まる「部門賞」を争うというものなんです。
 そこにSODクリエイトからも女優部門に『香澄はるか AVDebut』と企画部門に『SOD女性監督・山本わかめ式「射精コントロール」〜勃起した男子は‘射精の快楽’を味わうためなら、女子の言いなりになってしまうのか?〜』の2作品がエントリーしておりますので、みなさんよろしくお願いします。
 
 さて、前置きはこのくらいにして、この『SOD女性監督・山本わかめ式——』を撮った山本わかめ監督は業界的にも珍しい女性監督で、会社的にはもちろん、田口個人としましてもとても期待している監督の一人なんです。
というわけで、今回はいつもの「こじらせ」のテーマから離れて、緊急企画としてこの山本監督をご紹介したいと思います。今回はアンケートではなく、ふたりの対談形式でお届けいたします。

田口「まず自己紹介からお願いします」
山本「SODクリエイトに入社して3年になります。監督としては2年目です。これまで9本の作品を撮らせていただいたんですが、最初の8本は若手の登竜門的なレーベルの〈アマチュアインディーズ〉からのリリースでしたので、今回の作品でメジャーデビューということになりました」
田口「今回はどんな作品なんですか?」
山本「“男子は勃起すると、射精したいあまり何でも女子の言うことを聞いてしまうのか?“という検証をするというテーマで、素人の男の子を責めるという作品です。女優さんには、凄テクをたくさんお持ちの波多野結衣さん、上原結衣さん、春原未来さんをお招きして撮影しました。」
田口「いつもどんなジャンルのものを撮っているんですか」
山本「女の子が責めるというか、積極的な側に回るセックスが好きで、そういった作品を撮っています」
田口「デビューからずっと一貫してそのテーマですよね? ふだんというか、もともと自分にそういう趣味があって、ということですか?」
山本「女の子が責められているものを見るより、気持ちよさそうにしている男の子を見るほうが好きなんですね」
田口「山本監督の作品には可愛い男の子が多く出演していますよね」
山本「はい。“気持ちよさそうにしている男の子”といっても“ただしイケメンに限る”なんです。でもそれって男性も一緒ですよね。基本的にはカワイイ女性が好きですよね」

田口「デビュー作は『素人男子をトイレで逆レイプ…したら逆に感謝されちゃいました!』という作品です」
山本「“逆レイプもの”というジャンルの作品をどうしても撮りたくて、この業界に入ったんです」
田口「私はこの作品を見たときは、実はAVとしてはよく分からなかったんです。監督が出演者の男の子を面接するシーンから始まり、その男の子にドッキリをしかけて、トイレで女優さんが逆レイプしちゃう、という内容。この面接のシーンで男の子が来た時に監督の心の声があって。男の子に対して“写真とは全く別人。”とか“そんな顔でよく言えたな”とか。そういうところがすごく面白くて、作品としては楽しく鑑賞したんですが、性的な面では私は共感できなかった。でも“この作品がめちゃくちゃ好きだ”とか、“こういう作品を見たかった”というユーザーさんからのレビューが結構あったんですよね」
山本「男の子でも、“分からん”という人と “俺もこうされたい”という人といろいろいるようです。アマチュアインディーズでは最後に監督の電話番号を載せているんですが、M男の方から、“僕もこうされたい”という意見が多く寄せられました。この作品は海外サイトにあげられてしまったんですが、ブラジル人や韓国人からLINEが来るようになって、翻訳すると、やはり“僕もこうされたい”とか“自分も出たい”という内容でした。海外にもこういう嗜好の人っているんだなって思いました」
田口「自分にそういう願望があるということはいつ気づいたの?」
山本「そのへんはあまり覚えていないんですよね。でもこういう作品を撮っていると、“山本わかめは男を屈辱的にさせたいんだろう”ということを言われる時があるんですが、むしろ逆で男の子に愛情を持っているからなんです。女性の立場から見て、“愛があるからこそやってほしい”ということをやってもらっている。私の作品は基本的には全部そう。男の子が好きだからやらせたいし、嫌だけど勃起している姿を見たい。愛があるからこそなんです」
田口「愛があるからこそ、喜んでいるところ以外も見たいという感じ?」
山本「そうです。嫌で泣きそうになりながら勃起している男の子とか、可愛い男の子が見たいんです。それをブサイクな男の人がやったところで見ているほうも撮っているほうも盛り上がらないと思うんです。根本にかわいい男の子への愛情というか、かわいい男の子が好きという思いがあって、それで撮り始めていますので」

田口「出ている男の子たちはどうやって集めるんですか?」
山本「ガチで経験のない素人さんをナンパしました」
田口「作品の中では、AVでは珍しいアイドルソング的な曲を使っていますよね」
山本「野本義明さんという先輩監督がいるんですが、野本監督の作品って、野本ソングといわれるほど定着している曲があって、イメージシーンなんかはPVのようになっているんです。そういうのにあこがれがありまして、私だったらガールズポップだなって思いまして、今までうちの作品では使ってこなかったような音楽を使っているんです」
田口「GIRL’S CHでも、『大人の社会科見学』という作品ではポップな曲を使っているんですが、あれよりももっとポップですよね」
山本「私は最初、『大人の社会科見学』にあこがれていて、見たときに結構感動したんです。音楽も演出もすごいなって。SODクリエイトでも絶対誰も作っていないなって思いました。それで監督になる前に先輩の作品のPRを作るときに、GIRL’S CHで使っている音楽を探し出して、真似してやったりしていたんです」
田口「GIRL’S CHがポップな感じにしているのは、エロ動画じゃないよ、という感じを出したくて使っていたんです。でも完全なAVでこういう音楽を使っている人は珍しいです」
山本「最初はユーザーさんに“あの音楽やめてください”って言われました(笑)。でも頑なに使っているうちに、私の作品のひとつの色になってきているように思います」

田口「今後もこのジャンルを突き詰めていく?」
山本「先輩とか周囲の人に“全然別のテイストのものも撮ってみろ”といったことは言われています。私の作品のエロの濃度をもっともっと薄めて、通常の企画モノを撮る。例えばマジックミラー号を撮ったら、普通の企画の中に私の作風が残って新しいものができるかもしれないなと。あと、女性監督も業界にはあまりいないので、女性監督だからこそ撮れるものとか。でも根本にあるものは変わらないので、いかにエロを薄めていくかということが今後のテーマになると思います」
田口「今は男性向けの作品を撮っていますが、女性向けの作品を撮ることは考えている?」
山本「もちろん、女性向けの作品はやってみたいですよ。以前GIRL’S CHの現場に行ったとき、男性向けと違って大変なところもあるんですが、すごく楽しいんです」
田口「かわいい男の子もたくさんいますよね」
山本「そう!ロケも丁寧というか、女性向けに作っているので繊細というか綺麗に撮っていますよね。編集も男性向けとは違います。男性向けは赤青黄色を使うけど、女性向けはパステルカラーとか柔らかい色。同じ女性として、そういうところはすごく共感できます。でも今の自分が撮ってもまだ実力不足だと思うので、まずは男性向けで一人前になってからですね」
田口「私はぜひ今のこのテイストで女性向けを撮ってほしいです。どうなるんだろうって興味がありますので、GIRL’S CHでお待ちしてます」

大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)第51回 糠漬けは、人生だ!

2015.09.09 Vol.649

『キキマス!』でアシスタントをしてくれている東島衣里(えり)アナウンサーが、お手製の糠漬けを番組に持ってきてくれました。これまでもいろんなものを作ってきてごちそうしてくれて、どれもなかなかおいしくいただいたんですが、この初めての糠漬け…! しょっぱい! 正直、食べられたものじゃありませんでした……。

なぜ衣里ちゃんが糠漬けを始めたかというと、あるリスナーのメールがきっかけです。その日(8月4日放送)はストレス解消法をリスナーから寄せてもらっていたんですが、そのなかにあったのが、この「糠漬けの感触やにおいに癒されます」というメール。そしたら、「糠漬けをやってる人は、何をしていても、糠をかき回すために毎日家に帰る」だとか、「糠床は同じ人がかきまぜないと味が変わる」だとか、マキタスポーツくんと盛り上がってね。衣里ちゃんも興味を持ってたそうで、やってみようよってことになったんです。

 それで、しょっぱい糠漬けになったわけです。この話を番組の冒頭でしたらね、すごかったですね、リスナーからのメールが。止まらない、止まらない。「しょっぱくなった糠漬けは細かく刻んでミョウガを添えて、お茶漬けにすればいいよ」だとか、「捨て漬けはしましたか」だとか、「最初は安定しないから…」なんていうアドバイス、「頑張ってね!」っていう応援メッセージまで。それはもう、すごかった。

 番組でも話したけど、あまりのすごさに自分も糠漬けやってみようかななんて気分になっちゃいました。いただいたメールを読みながら思っちゃったんだもの、糠床って人間っぽいなって。例えば、衣里ちゃんの漬けた時間についても「そのくらいでいい」とか「もう少し短く」だとかアドバイスが全然違うし、糠床の育て方についてもクギを入れるとかクギは危ないからパチンコ玉を入れてるだとか、焼いた鮭の皮や骨を入れているだとか、家庭ごとにやり方が違っている…。選択肢がたくさんある感じ、人の人生にいろんなものが詰まっているのと似ているなあって。糠床の一部を交換して育てていったりもするんでしょう? なんか、それって、なんか結婚ですよ。そこでつけられていく、きゅうりやにんじんを思ったらさ…。これ、1人では生きていけないってことを示してるんじゃないのなんて思ったり。これはもう、自分でもやってみたいという気持ちになりますよ。

 たくさんのアドバイスを受けて、衣里ちゃんはこれからも糠漬けに精進していくそうです。……楽しみですね。

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