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大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)第23回 『キキマス!』からドラマ主演まで! なんかすごい、2014年。
今年も残すところ、あとわずかになってきました。クリスマスも来週。もうすぐですね。
クリスマス・イブの24日、ついに主演ドラマがオンエアになります。タイトルは『e-のスピリット』。以前、このコラムでも少しお話しましたが、本当です、主演なんです。2014年は『キキマス!』が始まって、『ゴッドタン』があって、そしてドラマ主演まで。なんか、すごいですね。
地球を守るヒーローを選ぶオーディションをするというドラマで、僕は怪しい試験官・一石(いっせき)という役どころ。雑誌に掲載された募集広告を見て集まった若者8人を面接していきます。「どうしてヒーローになりたいの?」「ヒーローになると死ぬこともありますけど、それでもなりますか」。いろんな質問をぶつけていくなかで考え方が変わってきたりして面白い。「君は自分の名誉欲のためにヒーローになりたいんだ」なんて追い込み方もします。性格がめちゃめちゃ悪いの。僕に、ぴったりじゃないですか? そのやりとりが、出演している役者さんそれぞれの人生に照らし合わせたものになっていくっていう。撮影も楽しかったなあ。みんな、知恵熱出してました。TBSの『オトナの!』(毎週水曜深夜1時46分〜)のなかで流れるのでよろしくお願いします。
僕、このドラマに関わることができて、すごくうれしいんです。なぜかっていうと、これ、広告とクリエイティブがうまく融合してひとつの作品になっているからなんです。キャスティングを軸にいろいろな事業を展開している「e-sprit」さんの一社提供で、会社は自分たちのことを宣伝したくてやってるわけだけれど、実際にはドラマを作ってるだけで企業の広告を出してるわけじゃない。クレジットは出ますけど、それ以上のことはないんです。オーディションを題材にしたドラマという作品で、伝えたいメッセージを表現している。このコラムでも何度か触れましたが、CMプランナーの澤本嘉光さんの仕事もそうですよね。広告なんだけれども、犬のお父さんたちがどうなるのか気になって見ちゃうっていう。このドラマもできてるんじゃないかな。
音楽は、the telephonesの石毛輝くんがやってくれてます。それも楽しみですよ。
クリスマス・イブには『e-のスピリット』をよろしくお願いします。上戸彩さんがパーソナリティを務める『第40回ラジオ・チャリティ・ミュージックソン』(ニッポン放送、24日正午から24時間)もね。
大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)第22回 ベイスターズを応援するための物語ができた!
今年最後のリスナー感謝ウイークの真っ最中です。初日の8日は、大阪から浜村淳さんが駆けつけてくれましたが、出演が終わったらそのまま新幹線に乗って大阪に帰っていきました。番組が終わるころにはもう静岡ぐらいまで行ってるっていう……なんだか、すごいですね。
今年も残すところわずかです。1年を振り返ったり、来年の抱負だとか、やりたいことを考える時期になってきました。このコラムでもそれを……っていうもんで、分かりました! 「来年は横浜DeNAベイスターズを応援することに決めた」で、どうでしょう。この1年で、そのための物語ができたんです。
4月に番組がスタートして、野球はもちろん、いろんなテーマでお話をしてきました。面白いって思うことばっかりだったけど、なかでも特に面白かったのがベイスターズ! というか、ベイスターズのファンが面白い。番組でも取り上げたけど、「ベイスターズのためにクライマックスシリーズを残してほしい」だとか、2013年のシーズンが終わってベイスターズが掲げた目標が「来年はクライマックスシリーズに行きます!」だったとか。それに対して、ファンが「オーッ!」って素直に盛り上がっていただとか……ベイスターズを取り上げると寄せられるメールが面白すぎる。 番組を一緒にやってくれる脊山さんもユニフォームを持ってるぐらいだし、面白い人はみんなベイスターズファンなのかって思います。
子どものころから野球が好きで、地元に近いチームということで広島、好きな選手や監督がいるから中日と、いろいろ応援をしてきました。で、ベイスターズを応援しようって決めるには、面白いに加えて、もうひと押しが欲しかったんですよね。なんか、応援するストーリーが欲しくって。そこで、坪井智哉コーチなんです。来シーズンからベイスターズの一軍打撃コーチ補佐に就任が決定。これでできました、物語が!
自分のブログにも書いたんですが、坪井コーチとはちょっと思い出があるんです。大地さんがエアギターで世界一になったというのに、ダイノジがうまく行ってなかったころのこと。ダイノジで北海道のレギュラー番組を持っていたこともあって、日本ハムファイターズの試合もチェックしていたんですが、そこで見た坪井コーチ、いや、坪井選手のヒーローインタビューがめちゃめちゃ面白かったんで、その思いの丈をブログに書いたんです。そして、優勝パレードの時。番組で中継に行ったら、坪井さんが僕を指さしていったんですよ。「ブログ、ありがとね」って……。
阪神、日本ハム、オリックスと球団を渡り歩き、アメリカにも行っていた坪井コーチ。僕なんかのブログを読んでいてくれた彼がベイスターズに! これはもう、ベイスターズを応援するしかありません。2015年は坪井コーチを見るってことでベイスターズを応援していきますよ。今のところは面識っていってもブログの件しかないんだけど、もっと近づけたらなって思っています。
沖縄キャンプも見に行く予定です。みんな、野球のキャンプ、行ったことがありますか? 行ったらいいよ。野球が分かんなくてもお祭りだから。行けば楽しいの。みんなで僕とキャンプを楽しもうよ。……どっかの媒体、その様子、密着してくれないかなあ。ねぇ、TOKYO HEADLINEさん…?
All the Best!! EXPG Report 最終回
すごい集中力とスキルの高さ、自分も負けていられない!
EXPG東京校に行ってきました! 一番近くにあって、一番行きやすい場所なのですが、意外に一度も行っていない学校でした!
今回のレッスンでは新曲の『O.R.I.O.N.』をレクチャーしました。アップテンポで難しいフリとノリが入っているのでレッスン時間内に教えれるか不安でしたが、東京校のみんなはレベルが高く一時間ぐらいでサビの部分をアッサリ覚えてしまいました。すごい集中力とスキルの高さに、自分も負けてられないと熱が入りました!
レッスン後には生徒のみんなの質問や雑談をして盛り上がり、僕自身もパワーをたくさんもらいました!
全国各地の学校に行きましたが、みんなが目標に向かい一生懸命頑張っているパワーは計り知れないエネルギーだと感じました!
ALL THE BESTは一旦、今回をもって終了します! 2015年はまた違う形で皆様にエンターテインメントの魅力をどんどん伝えていきたいです。
三代目としては来年ドームツアーも控えていて、ワクワクが止まりません(笑)。皆様に楽しんでいただけるように頑張ります! これからも応援の程、よろしくお願い致します!
江戸瓦版的落語案内 Rakugo guidance of TOKYOHEADLINE 目黒のさんま(めぐろのさんま)
落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。
大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)第21回 人生、山あり谷あり……大谷あり
THE MANZAI、決勝大会進出者が発表されました。……ダイノジが残れなかったのは残念ではありますが、気持ちはもう次に行ってます。今回選ばれたメンバー、若手も多いですが、博多華丸・大吉さんや二丁拳銃さんとかベテランもちゃんといる。大地さんには、ダイノジもまだ可能性あるぞ、腐らずにやるぞ、来年は決勝だぞ!と。もうそういう気持ち。そのためにも、42歳の老体に鞭を打って、手を抜かず、必死にやろうと思います。そうしたら来年泣けると思う。身体的じゃなくて、自分のなかで盛りあがるって意味でね。
そんなことがある一方で、仕事にはいろんな広がりが出てきてます。いろいろな司会とかドラマの主演とか! また『ゴッドタン』にも呼んでもらえるみたいだし。これ、「言われたとおりにやる」ってことをしてるからかなって思います。そこに楽しみとかやりがいも感じてるしね。
芸能界とか芸人とかエンターテインメントの世界では「言うことを聞く」ってこと、大前提なんです。自分のやりたいことをやる、自分が面白いって思ったことをやるって、すごくカッコよく聞こえるけど、これって実は空気が読めてないってことでもある。これ、『キキマス!』で各曜日のキキマスターや、ゲストにお招きした人たちとお話しするなかで、改めて気づかされたことです。ここでも、何回か書いてきました。大前提であるこのこと、振り返ってみると、ターニングポイントになってます。以前読んだインタビューで、さまぁ〜ずさんも言ってました。売れた理由は台本通りにやるようになったからだって。
例えば僕、改名して、大谷ノブ彦になりました。『いいとも!』にも出ていた開運アドバイザーの安斎勝洋先生とご一緒したことがあって、ちゃんとお金を払ってお願いしたものです。それまで改名とかそういったものはまったく信じてなかったんですけど、出口が見えなかったり、プライドが高すぎるだとか、思いあたることがたくさんあったし、大地さんがエアギターで世界一になったにも関わらずうまくいかなかったのも全部、僕のせいだって思ってて。とりあえず、改名したほうがいいよっていうのを信じてみたんです。
それから変わったかっていうと、変わった。だけど、それは改名したから変わったんじゃなくて、僕自身が改名をするという人に変わったからなんですよね。神社に行ったのにいいこと起きなかったって平気で言っちゃう人、いるじゃないですか。そういう合理的な発言も分かるけど、やったらいいよ、行ったらいいよっていうのをやった人にはいいことが起きるもの、夢も叶うものなんです。
でもそういうターニングポイント、その時は分からないもんなんですよね。だいたい3年ぐらい後に振り返って答え合わせで分かるもの。これがあったからこそ、今がある。あれがあったからこそ今の自分がある。そういう因果関係はほとんど後付けです。もっと複雑で濃厚で緻密で、詳細な出来事の集合体で人生ってできているものだから。
来週8日から、今年最後のスペシャルウイークが始まります。番組では『キキマス!人生劇場 人生は山あり谷あり大谷あり』と題して、浜村淳さん(8日)、板東英二さん(9日)、坂上忍さん(10日)、そして僕がオールナイトニッポンでアシスタントを務めた華原朋美さん(10日)を生放送でスタジオにお招きして、それぞれの“山あり谷あり大谷あり”を伺っていきます。みなさん、いろんなことを乗り越えてきた方々だから、いろんな話、聞けるんだろうなあ。
小池百合子のMOTTAINAI アベノミクス中間選挙。Yes or No!
突然の衆議院解散・総選挙。
私は今回の選挙は「アベノミクスの中間選挙」だと位置付けています。
「異次元の金融緩和 」「機動的な財政政策 (財政出動)」「民間投資を喚起する成長戦略」の三本の矢からなるアベノミクスの最大の目的は「デフレ経済からの脱却」です。
皆が、今日より明日の方が安いと思えば、購買意欲は湧きません。ならば価格を下げて売り込もうとすると、安売り競争に拍車がかかり、ますます悪循環に陥ります。これがデフレです。
企業の利益が出ないからと、人件費を削れば、労働意欲に影響します。昨年よりも今年の給与の方が下がるとなると、がんばる意欲も低減します。給与が下がれば、ますます安い商品やサービスを選ぶようになり、悪循環に拍車がかかり…。
これらの悪循環を断ち切ることを目的とする中で、今年の4月に消費税の税率アップが行われました。駆け込み需要を喚起し、アベノミクスは順調に進んでいるかのように見えましたが、賃金上昇が物価上昇に追いついていません。
安倍総理が最初に手を付けたのは経済界に対する「賃金アップ」要請だったことを覚えていますか。「春闘」は経営側に労働組合が賃上げを要請するものですが、日本は総理大臣が労組の役目を務めるのです。
総理の呼びかけに最初に応じたのはコンビニのローソン。若手社員を中心に賃上げに踏み切りました。ローソならぬローソンが春闘の主役となったのです。
「この春、平均2%以上、給料がアップしました。過去15年間で最高です」
安倍総理は19日の記者会見でこう誇らしげに語りましたが、逆にいえば5%から8%への消費税率アップには賃金の上昇は単純計算でも届いていないことになります。株価が2年たらずで倍になったとはいえ、多くの国民にはアベノミクスの恩恵、実感は届いていないわけです。
第三四半期(7〜9月)の実質GDP(国内総生産)速報値が想定外に下回った(年率換算1.6%減)ことから、景気刺激策を打ち出したくとも、人手不足がネックになっています。円安効果も資材や原料輸入高で相殺されています。
「アベノミクスの失敗」と野党は口を揃えますが、では野党にどんな政策があるのか。あるのは選挙に勝つためだけの「右派と左派のミックス」でしょうか。
ここは、成長戦略を研ぎ澄ませ、労働・雇用環境を整えることです。増税時期の延期と確実な実施の是非を国民に問い、あらためてアベノミクスを前進させる。
日本の正念場において、皆さんの選択と覚悟を確認する、「アベノミクス中間選挙」なのだと思います。
(自民党前衆議院議員)
大谷ノブ彦 カタリマス!第7回 僕の役割は「なぜ素晴らしいのか」を伝えること
12日のコラムでは、番組にお招きしたCMプランナー澤本嘉光さんのお話が目からウロコだったということを書きました。みんながスマホを持っていてradikoというアプリがある今は、歴史の中で最も多くの人がラジオを聞けるハードを持っている時代だと言われたことで、僕が持ってたラジオのイメージであるとか、よく耳にするラジオを聞く人が少なくなってるっていうネガティブな意識を覆してくれたんです。
それから考えていたのは、どうしたらラジオを聞いてもらえるのか、アプリをインストールして、それを立ち上げてくれるのかってこと。そんなふうに思ってもらうためには何ができるのか、自分の役割ってなんだろうって。それで思ったのがレコメンド。しゃべって見方や解釈の仕方を紹介すること、それなんじゃないかな。
僕、人に何かをオススメするとか何かについて話すっていうのが好きだったみたいなんです。僕が通っていた高校は進学校で、放課後みんな残って勉強してるような学校でした。女の子と話すことなんてなかった高3の時、女の子に日本史を教えてって言われたんですよ。ドキドキしながら「この人は、昼ドラにおけるなんとかですわ……」って、ミニコントというか、物語調で話したらすごく評判が良くてね、次の日もやってって言われたんです。初めて女の子に求めれられて、調子に乗って、それからはそのために準備をしたりしてね。それが今につながっています。
『キキマス!』には毎日、僕が音楽を紹介する「大谷レコメンド」というコーナーがあります。レジェンド、若手、音楽の国籍とかジャンルなどにこだわらず、僕がオススメしたい楽曲を紹介するコーナーで、いつも熱を持って、なぜその曲が素晴らしいのかをお話しています。
作品を手に取るうえで重要なのが批評やレビューです。いろんなレビューがあふれているなかで大切なのが勧めてくれる人のパーソナリティーだったり、レコメンド能力の高さだと思います。情熱があって、愛情があって、情報量がある。そういうこと。
僕がレコメンドをするうえで興味があるのは、どうしてその曲がすばらしいのか、どうしてその曲が愛されるのか、またなぜヒットしているのかというところ。「それは批評じゃない、レビューじゃない」って批評もありますけど、売れ線だからダメだっていうようなものとか、ただ否定すればいいっていう価値観、今はもう響かないんじゃないかなって思います。
江戸瓦版的落語案内 Rakugo guidance of TOKYOHEADLINE 夢金(ゆめきん)
落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。
大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)
第20回 ムダする理由
ここしばらく、ずっと考えてることがあるんです。まだ考えを巡らせてる段階なので、ぼんやりとしてるんだけど、どうにか文章にするなら、ムダする理由を探してるっていうか、ムダをしたいって思うにはどうしたらいいかってこと。分かりやすいもの、説明しやすいもの、そういうものがエンターテインメントの真ん中にあるなかで、そうじゃないもの、ムダも楽しんでもらうにはどうしたらいいのかなって。
なぜそんなことを考えたかっていうと、東京にいながらにして温泉地と同じ泉質のお湯に浸かれる施設ってあるじゃないですか。それでいいんじゃないかな、十分だなって、自分が思っちゃったからなんです。温泉に行くとして、行くまで往復6時間かかるとして……その3時間の道のりに何もないと仮定した場合、同じ泉質の温泉に入れるなら都内でいいって思いません? これが食の場合でも同じじゃないかな。旅先でおいしいカニが食べられるとする。でも、そのカニ、都内で食べられる店があったり取り寄せできたりするなら行かなくていいやって。こう考えていくと、旅と実益、なんかうまくいってないなって。
それでも行きたいって思わせるには、なにか別のテキストが必要になってくると思うんですよ。例えば、俺、旅先では食事をするときは街を歩く人に普段何を食べるか聞くようにしてるの。そうすると、チキンカツがうまい店があるっていう。そこに行くと、地元の人でにぎわってる。チキンカツ、どこでも食べられる気がするけど、そのチキンカツはその店でしか食べられないんだよね。そうなると、海外向けにも芸者、相撲レスラーとかいう分かりやすい日本じゃなくて、本当は佐世保バーガーとかラーメン二郎じゃないのって思います。
この分かりやすいもの、説明しやすいものが真ん中っていうのを考えていくと、本や映画の状況にもつながってます。本を読まない、映画館には人がいない、これなぜかっていうと長いからだと思います。何を言いたいのか短く説明してくれよって、みんな思ってるんですよね。本も映画も15秒では分からないですから。時間をかけてラストに行くまで、そのムダを含めてこそ楽しさがあるのに。音楽ライブだって同じだよ。サマソニでクイーン見てた時、有名な曲をやった後で出ていくオーディエンスが多かったんです。それって「これでクイーン観た!」って分かったからでしょ。もう見た、もう見たぜって。
じゃあ何をしたらいいのか。自分でも分からないけど、解釈の仕方っていうか、その人たちにはない見方を提示してくしかないのかなって思ってます。リコメンドですね。うーん、これ、クルマの話のときにした合理性の話にも似てるかもね。
大谷ノブ彦 カタリマス(裏)
第19回 澤本嘉光さんの話で燃えあがるラジオ熱
目からウロコ。『キキマス!』をやっているなかで何度もこんな瞬間を経験してきましたが、今回はすごかった。CMプランナーの澤本嘉光さんの話です。澤本さんは、ソフトバンクの犬のお父さんだとか、東京ガスの『ガス・パッ・チョ!』などを手掛けた方で、10日に番組に来てくれました。
CM作りや今のCMを取り巻く環境など、短い時間のなかで、いろいろお聞きしました。CMを飛ばしてテレビ番組と録画できる機能があるからこそ、見たいと思ってもらえるCMを作ろうとしているという話。またACC CM Festivalの話も出ました。澤本さんは、ラジオCM部門審査委員長を務められていたということもあって、ラジオCMの魅力、さらにはラジオの可能性へと話は広がりました。
で、澤本さん、「今って実は、過去最高にラジオを聞くハードが普及している時代だ」っていうんです。ラジオが聞けるアプリ『radiko』があって、スマホを持つ人も増えている。ラジオを持っていなきゃ聞けなかった時代と比べたら、今のほうが、ずっとラジオを聞きやすい状況でしょって。どこに行っても、「ラジオを聞く人がいない」って話になることが多いなかで、はっとさせられました。僕はもちろん、番組スタッフも含めて。
もうすでにみんな分かってることだと思うけど、スマホはエンターテインメントの中心になってます。音楽を聴く時間も、映画を見る時間も、テレビを見る時間も、本やマンガを読む時間がすべてカットされて、その分がそのままスマホに移行しているとも聞きます。ラジオだってそれに含まれてます。だったら、そういう楽しまれ方のなかに入っていかないと。そこで、何ができるのか、何してったらいいのか、それを考えよう、やろうっていう。毎日、いろんな方からお話を伺っていますが、こういう出会いがあるから、面白いんだよなあ。
実はこれ、お笑いも例外じゃないんですよね。スマホでネタを見るとしたら1分ぐらいが限界だと思うと、レッドカーペットが象徴的だったなあ。だけど、ダイノジは10分なんです。10分なら必ず笑いがとれるし、自分で言うけど、いい漫才すると思う。今、THE MANZAIで4分のネタをやるわけだけど、それでさえ難しいです。きっと僕らだけじゃなくて、他の芸人も感じてることだと思います。そうしたお笑いとスマホとの相性の悪さがあるなかで、どう折り合っていくか。劇場に来る人がスマホを持ってる、それにどう関与するか。より考えなきゃいけないなあって思います。
10日の放送終了後のスタジオでは、僕もスタッフも残って、話が止まりませんでした。いろいろ考えて、またこのお話したいですね。