突然ですが、”豆苗”ってご存知ですか?
「俺はこの町から飛び出して、東京で勝負するんだ!」一世一代の決断。
うん、それは”上京”
氷水にずっと手をつけ込んでると冷たすぎて、手が大変なことになるらしいよ!
うん、それは”凍傷”
今、このコラムを読んでくれている人が1ミリも笑ってくれていない”状況”は置いておいてと。
皆さんもよくご存知の中華なんかでも使われるシャキシャキ食感が堪らないお野菜”豆苗”。
定期的にやっているCLというアプリでの生配信、メンディーキッチンで豆苗を調理した際に、マイメン(視聴者)の方に「豆苗は育てられるよ」と教えて頂き、正真正銘ただのノリで育ててみることにしました。
タッパーに水を入れて、調理済みで丸刈り状態になった豆苗を投入。
せっかくなので豆苗の”豆”と僕の名前”メンディー“をかけて”マメンディー”と名前を付けました。
名前をつけたら付けたので、不思議な愛着が湧いてきて、急に”マメンディー”が可愛く思えてきました。水は毎朝入れ替える、日光のあたる室内に置いておくなど基本的な育て方はマイメンの皆さんに教えてもらい、その通りに実行していくことに決めました。
窓際の日の当たりやすいところにマメンディーを置いて、「おやすみ」と一言残し、就寝。
次の日目覚めて一目散にリビングの窓際にいくと、昨日と見た目の1ミリも変わらないマメンディーがそこにはいました。
てっきり1日2日でメキメキ育ち、ジャックと豆の木のジャックが腰を抜かすくらいの成長をみせてくるのかと思っていた。まあ、そんなはずが無い。勝手にマメンディーにがっかりしながら、水を取り替えて、所定の位置に戻し、仕事に出掛けた。夜、仕事から帰ってきて、例の如く一目散に窓際に駆け寄ったが、未だ丸刈りのマメンディー。恥ずかしそうにこっちを見上げている気がした。
3日間くらい目に見えての変化はなかったような気がした。だが四日目の朝、事件は起こった。丸刈りだったマメンディーの髪の毛がショートボブくらいになっていた。本当に急で驚きを隠せなかった。夏休み明けに久しぶり学校にいったらにクラスの女の子がバッサリ髪を切って、特大級のイメチェンにドキッとさせられた時ばりの衝撃だった。
メンディー「ど、どうしたの?」
マメンディー はにかみながら「切っちゃった、髪。どうかな?」
メンディー 「めちゃくちゃ似合ってるよ!僕はその方が好きだよ!」
マメンディー 「…ありがとう。」
実はずっと僕はマメンディーに想いを寄せていた。子供ころからの幼馴染。ずっと近くで一緒に成長してきた。彼女の恋愛遍歴も知っているし、しょっちゅう僕のバイト先のファミレスで恋愛相談にものせられ、ついでにパフェも奢らせられた。店長に黙って、彼女にドリンクバーを使わせていたら、それがバレて、こっ酷く叱られた事もあった。
彼女は鈍感なのか。
その日の午後、クラスの男子からあるウワサを聴いた。
「マメンディーとダメンディー別れたらしいよ」
ダメンディーは学校一のプレイボーイだ。
いいやつだが女性にはめっぽうだらしがない。
原因は言わずもがな、ダメンディーの浮気だ。
2人が付き合うと聴いて、こうなることはなんとなく分かっていた。
傷心中のマメンディーに何かできないか僕は考えた。
考えて、考えて、ある事を思い付いた!
おっと、登場人物に”〜メンディー”しか出て来ないカオスなキラキラ学園ドラマに脱線してしまった。続きはまた後日にしておいて。
その日を境に豆苗のマメンディーはどんどん成長し、10日目くらいには全長20cmくらいに成長した。そろそろ食べごろかなと思ったが、せっかくだったらメンディーキッチンでマイメンのみんなと調理したいと思ったが、なかなかメンディーキッチンがタイミングが合わずできない日が続いた。
シンプルに食べるタイミングを失った。
それと食べごろをマイメンのみんなに聴かなかったことも問題だが、何より想像以上の愛着、親心がある。まさに『ブタがいた教室』。
ご存知ない方は是非この映画をご覧頂きたい。
感動する。
11/17に育て始めて、今現在12/2。
マメンディーは未だに窓際に鎮座している。全長はパッと見て50cm以上はある。
陽の方向に向かって力強く伸びている。
だが今夜ようやくメンディーキッチンの時間が取れ、キッチンに立つ。いつか来るとは思っていたが、遂にマメンディーにみんなで向き合わないといけない時がくる。
食べるのか、それともこれからも育てるのか。
どうなっても、マメンディーへの愛はこれからも変わらないだろう。