年末が近づくと、婦人科検診の時期だな、と思う。
一応年に一度婦人科検診には行くようにしていて、私の場合なんとなく、その時期がいつも年末なのだ。
年に一度の運試しというわけではないが、この一年の自分の体調を思い返すいい機会になっていると思う。
私が通っている病院では、子宮頸がん検査、おりもの検査、血液検査をセットでやる。だいたい一万円しないくらいだったと思う。ちなみに子宮頸がんの検査は、20代以上の女性は2年に1回無料で受けられるチケットが届く。私の場合は昨年が無料の年だったので、今年は自費だった。もし使わないで捨てている人がいたら、ぜひ利用してみてください。
(40代以上になると乳がん検査のチケットも届きます)
子宮頸がんの検査でがんが見つかったことは一度もないのだが、2回ほど再検査になったことがある。がんではないが、細胞の様子がおかしい、という結果だったようだ。そういうときはだいたい膣炎を併発している時で、そちらの炎症が治まり、半年後に再検査すると異常なしという結果になる。
なんの自覚もないし、おりものの量は生理周期や体調によって変化するのが当たり前だし、他人と比べることなんてないから、ひっかかったときには毎回「そうなの?」と思ってしまう。まぁ科学的に証明されているのだから仕方ない。
今年もいつものように検査を受けたところ、子宮頸がんの検査は何の問題もなかったが、雑菌が多く膣炎になっていたようで、1週間ほど治療ということになった。痛くもかゆくもなければおりものの量が増えたという実感もなかったのに…。
それはいいとして、今回初めて「卵巣のホルモンの値が低い」と言われた。
30代なら普通このくらいはあります、という数値の5分の1程度しかないらしい。
というわけで、また半年後に再検査をすることになってしまった。
ちゃんと生理も来ているから一時的なものかもしれないが、それにしても卵巣のホルモンが少ないというのはどういうことなのか。
実は二ヶ月ほど前に体調を崩し、病院で自律神経失調症と言われていた。
寝れない、だるい、頭痛、めまい、気分の落ち込みなどの症状があり、少しお休みをいただいたりもしていて、その影響が卵巣にも出ているのだろうか。
あるいは、自律神経失調症だと思っていたものが、実は早めの更年期だったのではないか…。
いずれにせよ、規則正しい生活をして、半年後の再検査の様子を見るしかない。
先日、同じく30代の女友達と久々に対面で会ったら、白髪がかなり増えていた。
最近白髪がすごく多くて、と頭を見せてくれたのだが、白髪よりも頭頂部の薄さに驚いた。
仕事や家庭のストレスもあるかもしれないが、30代頃から女性も髪質や量に変化があるとラジオで聞いたことがある。自分たちは30代、まさにそれに該当する年代だ。
これからはなんとか現状維持できるようにくらいついていくか、体力の低下を受け入れていくしかないのかもしれない。
それにしても、思ったよりずっと早かった。
また別の男友達は30代になり、頭髪の後退を心配し始め、AGA治療を始めたと教えてくれた。治療方法はいろいろあるかと思うが、彼の場合は毎日薬を飲むらしい。低用量ピルと同じだなと思った。
いつか更年期が来たり、物忘れが激しくなったりしたとき、私たちはどうしているんだろう。
その頃には、新しい薬ができているかもしれないね、と彼は言ったが、そうして人はエンドレスに老いを食い止める努力をし続けるのだろうか。
日々、死という最終目的地に向かって進んでいるとして、これからの私は物理的にいろいろなものを失っていくはずだ。
卵子の数も、髪の毛も、名前も知らない細胞も、どんどん減っていくだろう。
きっとそれが「老い」で、これから受け入れていくことになるテーマなのだと思う。
時間を逆再生することはできないが、しかし、急に老いることもない。
これから毎日毎年少しずつ変化する自分を受け入れて、年を重ねていきたい。