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コラム | TOKYO HEADLINE - Part 251
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鈴木寛の「2020年への篤行録」 第19回 英語が”できない”というあなたへ

2015.04.12 Vol.640

 新年度に入りました。大学キャンパスの桜は散ったものの、サークルの新入生勧誘・歓迎活動がピークに入り、一年のうちでも特ににぎわう時期です。新入生の皆さん、そしてこの春に大学を巣立って社会に出た皆さんの門出に際し、心からお祝い申し上げます。

 元旦と並んで4月は目標を打ち立てる時期です。その一つで毎年のように挙げられる定番が語学の習得。先日、あるビジネス誌が「英語特集」を企画するということで、グローバル人材育成を推進する私にも取材の打診がありました。編集部の都合により、後日の取材は別の切り口になったのですが、「英語」はビジネスパーソンのニーズが根強い企画なのだと改めて感じました。NHKの英会話講座のテキストは4月が最も売れるという話を以前聞いたことがありますが、5月、6月と時間が経つたびに脱落者が増えていくのもまた年中行事。「英語が使えない」という日本人の悩みはなかなか解消されません。

 実際、データで見ても、TOEICやTOEFL受験者の国別平均点数で日本が「アジアで最下位クラス」と嘆かれる通りの状況です。しかし、所詮は言葉です。日本人の能力が低いから英語が使いこなせないのではなく、語学教育も含め、英語を使いこなすための環境が整っていないのです。日本語よりも英語に言語構造が近いラテン系諸国でさえも同じこと。たとえばイタリアに旅行したことがある方なら、街中で英語を話せる人が少ないことに意外な思いをされたのではないでしょうか。

 かくいう私自身も典型的な“受験英語”育ちで学生時代はナマの英語に触れる機会はほとんどなく、会話に自信を持てませんでした。英語の4技能(読む・聞く・話す・書く)のうち、読解に偏重していました。法学部在学中は、政治学の英語の原書を読むことはしていましたが、留学はしませんでした。その後、通産省に入ると、早朝出勤、未明帰宅が続く日々でしたので、英語の勉強時間をまとまって取ることもありませんでした。

 しかし1992年、28歳の時にオーストラリアに1年間、赴任することになりました。当初は学生寮のような施設に住んでいましたが、「これではいけない。英語を使えるようになりたい」と一念発起し、今でいうシェアハウスに移り、同国出身の男性と女性(カップルではありません)と計3人で暮らしました。2人と日常的にコミュニケーションを取り続けるだけでなく、ネイティブである2人の会話も聞くことで実際の英語の使い方に慣れていきました。私たちはどうしても完璧な英語を話そうと力んでしまいますが、ネイティブでも日常会話は結構ブロークンです。「あなたは日本人ですか?」を英訳すると、教科書どおりなら主語と動詞の順番を入れ替えて「Are you Japanese?」と話すでしょうが、実際の会話では「You are Japanese?」と語尾を上げるだけでいい、という具合に“発見”があります。

 もし、あなたがセンター試験の英語で180点以上も取れているのに、英語が話せないと嘆くのであればそれは「思い込み」です。受験英語をある程度、修得した日本人であれば、難しい論文の読解力は世界的にも高いものだと思います。ただし、「話す・聞く」の訓練は不足しているために、培った知識を引き出し、組み立てるまでの時間がかかってしまいます。私の場合はシェアハウスの生活で、会話の間の取り方、会話のつなぎ方を覚えることで実践的な使い方の基礎を身に付けられました。

 語学は、意識して使う環境が無ければ、どの国の人でも身に着かないのです。1986年に社会人になった私より以前の世代は、円安のために学生が海外に行くのは1回がやっとという時代でした。しかし85年のプラザ合意の後の円高で海外旅行や留学に行きやすくなりました。バブル世代の後も円高は続き、慶応SFCや国際教養大学のように英語を使いこなす学部や大学も目覚ましく増えました。最近では、LCC(格安航空会社)の就航で安く海外にも行けますし、インターネットを通じてフィリピン人との会話レッスンをリーズナブルに受けられるなど、学生時代の私から見れば羨ましい環境が整っています。

 4年制大学であれば春夏冬の長期休暇が年間に3か月ほどあると思います。1年以上の長期留学は難しくても、すべての休みを短期留学に充てることができたら4年間で12か月分、つまり学生時代の4分の1を海外で過ごすことも理論上は可能になります。独身の社会人の方であれば英語を使う外国人とシェアハウスするのもいいでしょう。私も世界が広がりました。受験英語は無駄ではありません。まずは「習うより慣れろ」の精神でトライしてみてください。
(東大・慶大教授、文部科学大臣補佐官)

ノッポン弟のオススメ fron TOKYO TOWER vol.12
初開催!「東京タワー SAKURA EASTER」

2015.04.12 Vol.640

 4月は新しいスタートの季節。桜が満開の時期になるとその美しさとともに、これから始まる新生活のことを考えてワクワクするよね。

 そんな日本の春を象徴する「サクラ」と春の訪れを祝う「イースター」が融合した企画「東京タワー SAKURA EASTER」が開催中だよ。実はこの企画、東京タワーが今年初めて開催する新たな試みなんだ。高さ150mの大展望台2階エレベーター前に、“春限定”の室内ディスプレイを展開。イースターエッグで表すイースター装飾に、日本の春をイメージさせるサクラの装飾を織り交ぜ、「SAKURA EASTER」として、オリジナル装飾やオブジェを飾って、日本のお客さんはもちろん、海外のお客さんにも“春の装い”で日本の春を楽しんでほしいな! 大展望台2階のエレベーター前には「SAKURA EASTER」の装飾が施されたウエルカムゲートを、そして床面には「東京タワー SAKURA EASTER」のロゴをグラフィック化したピンク色の大型ステッカーを張ってみんなをお出迎えするよ。

 キリスト教で最も重要な行事とされる「復活祭」を表す英語の「Easter(イースター)」は、春の女神の「Eostre(エオストレ)」に由来しているともいわれ、春の訪れを祝う日。この機会にイースターの事をもっともっと知って、海外のお友達と一緒にお祝いするようになればいいな。日本の象徴「サクラ」と海外の行事「イースター」を組み合わせた「東京タワー SAKURA EASTER」に遊びに来てね。

大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)
第34回 何が敵か。

2015.04.08 Vol.639

 今月の2日、『キキマス!』でも予告していましたが、横浜スタジアムに行ってきました。ベイスターズの本拠地開幕戦。対カープの3連戦の最終日。いい試合でした。勝ちましたし、ドラマティックだったし、いい日に観戦できたなって思います。

 この日は、僕と息子、スタッフ、それにニューロティカのあっちゃん、ピエロ姿でボーカルを担当している人ね、そのメンバーで行きました。あっちゃんは八王子でお菓子屋をやっているので、そのお菓子をくれたりするもんだから息子は大喜び。家に帰ってから息子にニューロティカのビデオを見せながら、このピエロの格好している人があっちゃんだよって教えました。息子が「とってもいい人だったから、またお会いしたいって言っていたと伝えておいてよ」ですって。何なんですか、その反応。

 あっちゃんを見ていると、バンドの続け方を見つけた人だなって思います。ニューロティカは去年結成30周年を迎えたんだけど、そのあいだにはバンドブームがあり、バンド的にもいろいろあって、今はオリジナルメンバーは、あっちゃんだけなんです。こういう場合、ライブでは、昔のっていうか、かつての体制で発表した楽曲で盛り上がることが多いんだけど、ニューロティカは新たにスタートを切った楽曲のほうが盛り上がります。これってすごいことですよ。

「バンドってこうじゃなきゃいけない」っていうようなことを言う人、いますよね。それって芸人についても同じで、芸人への愛からそういうことをいってしまうんだと思います。でもそれって、愛があるようでいて、同調圧力であって、一番いらないもの。一番の敵なんです。バンドにしても芸人にしても、いろんな形があってよくて、大切なのはそれを熱を持ってやり続けることだと思います。新学年とか、新社会人とか新しい環境でスタートした人もいると思いますが、そのなかで「こうじゃなきゃいけない」っていうのがあると思う。もちろん、やらなければいけないこともあるよ。それをしたうえで、いろんな形ってあっていいんじゃないかなって思いますね。

 最後になりますが、あっちゃんがどうやって「見つけたか」を知りたい方は、ドキュメンタリー映画『あっちゃん』をぜひ見てください。ニューロティカの結成30周年を記念したドキュメンタリー映画です。朝早く起き、店のシャッターを開け、お菓子を詰める。夜はライブをするか、スタジアムかテレビの前でベイスターズ観戦…そんなあっちゃんの生き方が映し出されています。ちなみに、この映画にまつわる資金はクラウドファンディングで賄われていて、1000万円近い金額が集まったそうです。それだけ見たい、『あっちゃん』の映画を作ってくれよって人がいたってことが、すごいですよね。渋谷HUMAXシネマで、18日から公開です。

大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)
第33回 2年目の『キキマス!』は、より”キキマス”に

2015.04.03 Vol.639

 新年度の始まりとともに、『キキマス!』も2年目に入りました。番組の構成も、メンバーも少し変わって、新しいスタート切りました。分かりやすい変化といえば、東島衣里アナウンサーが新アシスタントになってくれたこと。すでに他の番組でも活躍していらっしゃったこともあって、初登場となった3月30日の放送から、届くメールも初めて見るラジオネームの方が多いです。50〜60代の男性も多い。きっと東島さんのファン……。東島さんのホンワカした雰囲気、好きになっちゃうんだろうなあ。

 そのホンワカ感やのんびり感、僕にも伝染しているんです。今週、自分が喋っている量がすごく少ないんですよね。これ、そうしようって思ってやってるんじゃなくて、自然とそうなっちゃってる。東島さんと話すときだけじゃなくて、ゲストやキキマスターのマキタスポーツさんや森脇健児さん、中継コーナーを担当してくれる人、参加してくれるお店の方々、誰とお話をする場合でもそうなの。その人の話を聞く、より“キキマス”な感じになっている気がします。

 振り返ってみると、1年前、『キキマス!』が始まったころって、昼の時間帯の生放送を初めて担当することになって、すごく意気込んでたし、ピリピリしてました。他の番組にはできないこと、自分だからできることをどんどんやっていこう、言いたいことも言っていこうって。そういうことを放送でも話してたと思います。それが、1年間やってきて、余裕も出てきたっていうのもあるけれど、少しずつ変わって来たんですよね。

 一番言いたいことを届けるためにはどうしたらいいか。ちょっと“ラジオスター”みたいなこと言わせてもらっちゃいますけど、オープニングからラストまで、どう構成したら伝わるのか、それが大事なんだよね。すごく当たり前のことだけど。これって、DJをすることにも似ていて、一番届けたいこと、DJでいうなら最大の盛り上げに持っていくために、その前の曲、さらにはその前の曲って遡って構成していくのと同じだと思うんです。常に、自分の意見をぶつけるだけじゃなくて、それをより届けるために、番組の選曲やオープニングのトークの話題も選択していくんです。熱を持ってね。

 最後になりますが、チーフディレクター曰く、東島さんと僕、「姪っ子」と「おじさん」という裏テーマらしいです。いつも顔を合わせる家族の話はうんざりすることもあるけど、たまに会うおじさんなら仕方ないから付き合うかっていうのあるでしょ、そういうの。

 それでは、2年目の『キキマス!』もよろしくお願いします。

EXILE TETSUYA DANCEの道
第32回 新しいスタートの季節。お互い頑張りましょう!

2015.03.22 Vol.639

 徐々にですが桜の枝に蕾が芽生え、冬の終わりと春の始まりを同時に感じる今日このごろ。新入生や新社会人の皆さんは新生活の始まりにドキドキ・ワクワクしているのでしょうか? 何事もスタートには緊張感がありますが、素敵なスタートが切れるように応援しています! お互い頑張りましょう!!

 さて、スタートと言えば、2013年にシーズン1がスタートしたEダンスアカデミーは、2015年の春からなんとシーズン3を迎えることになりました! シーズン1とシーズン2は半年間の番組だったのですが、シーズン3はなんと1年間やっちゃいます!  半年間でも子供たちと一緒に踊っていると本当に離れ難くなってしまうのに、これが1年となったら確実にヤバいですね(笑)。

 3代目Eダンスキッズは今までとは少し変わって、かなり国際色豊かな顔ぶれになりました。例えば、お父さんがアメリカの方だったり、お母さんがロシアの方だったり、フランスやイギリス、カナダにイラン、もちろん日本の子もいますが、見た目だけでもかなりワールドワイドです! 先日、初めてのEダンスアカデミーレッスンをして来たのですが、今までで一番にぎやか(笑)!

 初めてだから緊張してるかな?と思ったのですが、子供ってみんなすぐに仲良くなるんですね。入りから帰る時までワーワー!キャーキャー!はしゃぎまくってます。ダンスの方は初心者ばかりなのでまだまだですが、これから1年間レッスンを重ねてどのくらい成長するのか楽しみです。子供たちはそれぞれの国の言葉をしゃべれる子がほとんどなので、僕もこっそり英語を教えてもらおうかと思ってます(笑)。

 しかし、子供って本当に面白いですね! 純粋さがたまらなく可愛くて、見ていて本当に飽きません。楽しい時は思いっきりはしゃぐし集中力が切れると思いっきりつまらなそうな顔をするし(笑)。一緒にいるとみんなのピュアさが、自分の中の忘れかけている何かを呼び起こさせてくれるような……。大人になるといろいろなことで自分に歯止めをかけてしまったり、言いたいことも素直に言えなくなったりしませんか?自分の心の真ん中にある本当にやりたいことや思っていることをストレートに行動にした時って意外とうまくいったり、相手に伝わって助けてくれたりするような気がします。素直って大事なことなんだなって、子供たちから教えてもらっています。

 これから1年間きっといろんなことが起きると思いますが、みんなと真っすぐに向き合ってたくさんの思い出を作っていきたいと思いますので、「3代目Eダンスキッズ」の成長を楽しんでいただけたらうれしいです。そしてダンスは心にも身体にもEのでダンスをやったことのある人もそうでない人にも楽しんでいただける番組にしたいと思います、ぜひテレビの前で一緒に踊ってください!!  Eダンスアカデミー第1回目はEテレで4月3日金曜日18時55分からスタートです。先日初めて行ったとある場所でお子さん連れのご家族が僕とUSAさんを見て「ほら! 2チャンネルのダンスのお兄さんたちだよ!」って言われました(笑)。照れましたが、なんだかすごくうれしかったです。

友香の素 vol.149 馬に、にんじん。

2015.03.22 Vol.639

 お天気が良いと、本当に気持ちのいい季節になりましたね〜。冬の間は枯れたように枝ばかりになっていたハーブや花も、根元や枝の節なんかをよく見ると、新芽が顔を出し始めています。チューリップや水仙などの球根類も、暖かな陽射しをいっぱいに浴びてぐんぐんと成長中だし、これからの季節はガーデンが元気なので観賞や収穫を楽しみたいと思います。

 収穫でいうと、先日はにんじん畑に出掛けてきました。といってもまだにんじんは植わっていません。これから種を蒔くので、その前段階の作業のお手伝いです。畑で作業することは、ガーデニングに次いで好きなので前からやっていましたが、今回のにんじん畑にはとっても夢があるんです。にんじんといえば=馬(笑)。乗馬にはスポーツという面もありますが、馬に触れたり、馬の背に跨って歩いて揺られるだけでもリラクゼーション効果が期待されると言われています。そんな優しい馬に、近所の幼稚園生が初夏に会いに来るそうで、その時に、畑から自分の手で採ったにんじんをあげるんですって。にんじんってこういうふうに土に埋まっているんだ〜とか、引っ張っても抜けないよ〜とか、実際に土に触れての、自然の中での体験は子供にとってとっても良い刺激になってくれると思います。

 そうして自分で採ったにんじんを馬にあげる。それを馬が食べてくれる。とっても良い思い出になると思います。その将来のための畑作業だったので、もりもり手伝ってきました! 何もしてなくても暑いくらいの陽気だったので、汗をかきかき雑草を抜いて、元肥を撒いて、耕運機をかけました。休憩の時、真っ青な青空と山の緑のコントラストの美しさに感動しながら飲んだ水がおいしかった〜! お手伝いしながら、私も癒やされていました。初夏、幼稚園生のみんなが楽しんでくれたらオバちゃん、ひそかにうれしいわあ。

小池百合子のMOTTAINAI
「仙台宣言」防災は事前対策と教育がカギ

2015.03.22 Vol.639

 3月14日から18日まで、宮城県仙台市で開かれた国連防災会議は、防災に関する国際的な行動枠組みと「仙台宣言」を採択して閉幕しました。参加国は190か国に上り、世界のほぼすべての国が参加したことになります。
 災害が東西南北共通の課題である証左でしょう。

「仙台宣言」には災害による死亡率、被災者数、経済的な被害を抑えることなど7つの指標が盛り込まれました。ちなみに阪神大震災10周年を機に2005年、神戸で同防災会議が開かれた際にも「兵庫宣言」が採択されています。結局のところ、様々な対策が災害の頻度と激甚度の高まりに追いついていないのが実態なのでしょう。

 防災会議の開催直前、南太平洋の島国バヌアツを史上最大級のサイクロン「パム」が直撃しました。 

 首都ポートビラからは壊滅的な被害が報告されていますが、より甚大な影響を受けた被災地からは被害の報告さえ届かないのが災害です。死者数など、被害の陣容は時とともに増えることが多い。

 地図を確かめると、人口24万人のバヌアツはニューへブリディーズ諸島とよばれる83(有人は70)の島々からなりたつ島国です。わが国外務省もさっそく調査団を現地に派遣しましたが、これ以上の被害が拡大しないことを祈ります。

 そんな小さな島国のバヌアツも東日本大震災の際には被災地のマグロはえ縄漁業関係者に500万円近い義援金を寄せてくれていました。バヌアツの船主グループが音頭をとったとか。しっかりお返しをしたいものです。

 環境大臣当時、気候変動の影響による海水面上昇で国家消滅の危機にあるとされたツバルを訪問したことがあります。ツバルも今回のサイクロン「パム」の影響で約4割の人口が被害を受けたと報告されています。4割といっても、総人口9000人、バチカンの次に小さな国です。太平洋戦争時の連合軍側の滑走路が首都フナフティを縦断するように陣取る島国です。週一便の飛行機の離発着時を除き、滑走路で子供たちはサッカーに興じ、豚の群れがのんびりと歩き回っていたりと、牧歌的な島でした。

 村人たちの家屋は高床式ですが、大潮の際にはそれでも床上浸水しました。もともとサンゴ礁の島ですから、いくら堤防を築いても、海水は地中から浸みあがり、なかなか引きもしない。

 防災といっても、各国各地の事情がはなはだしく異なり、対策もテーラーメードでなければいけません。地球規模の共通対策と地域別対応の両面が必要です。問題はコストがかさむこと。事前対策費用と事後の措置費用では、前者のほうが有効であると信じましょう。そのための国民教育が不可欠です。

(自民党衆議院議員)

格闘家イケメンファイル Vol.21 俺も、俺の筋肉も貴女を裏切らない 大尊伸光(たいそんのぶみつ)

2015.03.22 Vol.639

SS-IMG_8594.jpg 昨年行われた修斗の環太平洋ウェルター級チャンピオンシップで王者に挑戦し、見事KO勝利を収め第7代王座になった修斗きっての肉体美(?)を誇る大尊伸光。チャンピオンになって、運気がアップ!?

「もう、おばあちゃんが喜んでくれて(笑)。道場のみんなはもちろん、親戚や職場の人もすごく喜んでくれましたが、おばあちゃんが喜んでくれたのがすごくうれしかった。生きてて良かったと思いました(笑)。おばあちゃんとは一緒に住んでいるんですけど、今ではすっかり僕のマネジャーみたいになって、あちこちで孫自慢をしてくれる(笑)。おばあちゃんの行きつけのカラオケバーに連れて行かれたり、人に見せるために僕のDVDを何枚も持っていてくれたり。おばあちゃんが自慢できる孫になれたのが一番うれしかったです。あとは…彼女ができたことかな(笑)。僕が対戦した選手は背も高く、イケメンで、おまけにすごく美人な奥さんと結婚されまして…。背が高くなるのとイケメンになるのは無理だけど、ベルトを巻けば何か一つだけでも手に入れられるのではと思い頑張りました(笑)」

 もともと体格が良かったという大尊。トントン拍子にプロになったのかと思いきや…。

「小学校5年生の時から空手をやって、中学2年生の夏休みから顧問の先生に頼まれて、レスリング部に入りました。その後友達の誘いで総合格闘技のジムに連れていかれたんですけど、レスリングをやっていたおかげで初日から結構みんなを倒せたので、やっぱり俺強いなって(笑)。その時ですね、自分が頑張ったらどこまでいけるのか試したくなった。その後、アマチュア修斗の試合で初めて負けてから、仕事も辞めてアルバイトをしながら、格闘技をメインに生活するようになりました。でも、そこから1回遊びを覚えてしまいまして、試合から遠のいてしまっていたんです。そしたら母親から今年中にプロにならなかったらやめなさいと言われて。それから気持ちを入れ替えて練習したおかげで、アマチュア修斗の全日本大会で優勝し、2010年にプロ昇格しました」

 やっとデビューしたものの、デビュー戦は苦い思い出とか。

「ものすごつまらない試合をしてしまって…。寝技が得意な相手と、パンチが得意な自分がお互いを牽制しすぎて、ずっとお見合いをしていた。一応勝ちましたが、ぶっちゃけどちらも負けでいいような試合だった。見に来てくれた友達には入場が一番良かったよって言われて、それが皮肉にしか聞こえなかったし本当に辛かった。それからは、プロとしてお客さんに魅せる試合をしなければと思い、自分らしく常にKOを狙ってガンガンいくようになりました」

 自分のスタイルを決定づけたデビュー戦だが、ほかにも印象深い試合があるという。

「2012年10月にやった下石(康太)選手との試合です。もう、初めてコテンパンにやられました。それまでの負けるパターンは、自分の集中力が切れて、関節をとられてしまうというものだったんですが、下石選手には完膚なきまでに叩きのめされた。今までの中で一番凹みましたし、絶望もしました。でもそのおかげで筋トレじゃなくて、特に寝技の練習に力を入れました。今では寝技に対して苦手意識がないどころか、逆に自信があります。ですから、僕を成長させてくれたという意味では下石選手に感謝しています」

大谷ノブ彦 カタリマス第11回 参加することが「おもしろい」 

2015.03.22 Vol.639

 おもしろさって何か——。いつも考えてることではあるんですが、この間、改めて衝撃を受けたことがありました。

 先週末(13〜15日)、名古屋ドームで開催されていた『HAPPY MAMA FESTA』に出演しました。子育て中のママさんとかその家族が来るフェスなんだけど、大人気なんですよ。今年で3回目になるんですけど、毎回大きくなっていて、今年は11万人超の人が足を運んでくれたそうです。フェスには、よしもとの芸人もたくさん出演していて、僕らダイノジもその1組としてステージに立ちました。同じ日には「ラッスン・ゴレライ」の8.6秒バズーカーもいました。「ラッスン〜」ってすごいですね。子供から大人までみんながマネしてます。リズム芸という意味で、オリエンタルラジオもやって見せたりして、大きな話題にもなりました。

 彼らの出番を見ていたんですけれども、すごく不思議な気持ちになっちゃった。彼らが登場すると大きな笑いが起きて、客席がワーってなってすごい盛り上がりです。それで「ラッスン〜」って始めたんですけど、客席はみんな優しく温かく見守ってるというか、「そう、これだよね」みたいな雰囲気なんですよね。なんだこれって思いました。

 今の時代、おもしろいって感じるには、自分が参加することが重要なんでしょうね。それがエンターテインメントであり、面白いと感じるってことであり、参加していくという文化みたいなね。「ラッスン〜」って自分がやってみるからおもしろさを感じる。周りの人に対してやってみて、やってみた動画をアップしてみんなでシェアして……。その現象の一コマ、感動の一コマに自分が入れることにおもしろみを感じているんだろうな。昨年は大行列になっていた店が、今はそうでもないみたいなのがあるじゃないですか。あれって、味もあるんだろうけど、並ぶこと、つまり行列に参加することの楽しさっていうのが大きいよねって思うんです。そう考えながら、僕が芸人をやっていくうえで向かい合わなければならない相手っていうのは、こういった人たちなんだとも思いました。

 参加することって確かにおもしろいよね。こうしたフェスだったり、音楽フェスだったり、自分が出演していても出ている人を見ていても、おもしろいって思いますから。そういう中に僕がいること、いられることが本当におもしろいし、楽しいです。

江戸瓦版的落語案内 Rakugo guidance of TOKYOHEADLINE 酢豆腐(すどうふ)

2015.03.21 Vol.639

落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。

大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)
第32回 板東英二さんは太陽だ

2015.03.18 Vol.639

 先日のことです。いつものように放送を終えてスタジオを出ると、板東英二さんがいらっしゃいました。板東さんは何度かゲストとして出演していただいていて、高倉健さんが亡くなったときにも急きょお願いして健さんとの思い出を伺ったこともあります。そういえば、ちょうどいたからと突然スタジオにやってきたりなんてこともありましたよね。こうなっちゃうと板東さん、もう完全なる『キキマス!』ファミリーです。

 さて、その板東さん。ご挨拶をさせていただいたとたん、出演交渉が始まりました。笑いながら「出してくれよう」って。番組でお話したときにも話題にしましたが、かねてから執筆されていた書籍『板東英二の生前葬』が完成して、つい先日発売になったそうです。「どこか出られないかなあ」なんて、ニコニコしながら畳み掛けるもんだから、こっちも笑っちゃってね。プロ野球の開幕も迫ってますし、どこかで出ていただけたらなあって思ってます。実現するといいなあ。

 そんなことを含めて、板東さんと立ち話をしていたら、次から次から人がやってきます。みんな、お話ししたいんですね。きっと。

 それで思い出したのが、板東さんと一緒に仕事したときのことです。実は、2人でパチンコホールに営業に行ったことがあるんです。パチンコホールのなかって、いろんな音が大きくてぎやかですし、そこにいる人、みんな一生懸命に台を見つめて打ってます。そこに営業に行ってもね、正直、聞いてもくれないですよ。そのなかで板東さん、一人ひとりに声をかけてくわけです。肩にちょっと手を置いて、どうだって感じで。それがすごくいい感じなんだよね。で、声をかけられた人もちゃんと反応するんだよね。場所が名古屋で、板東さんのお膝元的なところっていうのもあるんだろうけど、やっぱりそれは板東さんという人間なんだろうなあ。あったかいんだよね。お話ししたり、顔を見たり、一緒にいるだけで温かい気分になるし、楽しくなる。太陽みたいな人ですよ。

 以前、番組に出演していただいた際には、高倉健さんの映画にほんのちょっと出演することがあって、1日でも十分なのに、4日間拘束された話をしてくれました。それは実は板東さんと鍋を食べたかったからだったんじゃないかっていうね。最高のエピソードでした。

 最新刊にもいろんな人とのエピソードがいっぱいなんですよ。「このへん、人の話ばっかや!」って、板東さんは笑われてましたけど、板東さんだからこそそういう話がいっぱいあるんだろうって思います。やっぱり、太陽ですよ、板東さんは。

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