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コラム | TOKYO HEADLINE - Part 259
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鈴木寛の「2020年への篤行録」 第13回 東京オリンピックのソフトレガシー

2014.10.13 Vol.628

 先日、神戸新聞から「関西で東京オリンピック・パラリンピックについてできることとは?」というテーマのコラムをオファーされました。私は神戸の出身で、その地元紙からのたっての願いということで喜んでお引き受けしました。しかし反面、そういった種類の原稿を書く依頼が来た背景を考えると、2020年東京オリンピック・パラリンピックに期待を寄せる「温度差」「地域差」を感じてしまいました。

 どうしても東京との距離が心理的にあるのでしょう。加えて、私も半分は関西人の気質があるので、よく分かるのですが(笑)東京に対する関西独特の対抗意識も影響しているのかもしれません。しかし、改めて言うまでもなく2020年の大会は、東京だけでなく、日本を挙げてのプロジェクトです。都民だけでなく、全国民が一体となった機運が生まれなければ、世界中に大会の熱を伝えることはできません。

 心の距離を埋めて、オリンピック・パラリンピックを「自分事」にしてもらうには、どうすればいいのか、私なりに思案しコラムを書いてみました。東京の読者の皆さんが、神戸新聞を読む機会はほとんどないでしょうから、概略を説明しましょう。関西の方々が今一つ乗り気になれない要因として、国際的なスポーツ大会開催の意義を、インフラや経済効果のような「ハードレガシー」でしか位置付けられないような、高度成長期の価値観にとらわれているのではないかと指摘しました。そこで私は、大会がもたらす「ソフトレガシー」にもっと目を向けるように提案しました。ソフトレガシーとはスポーツを通じた社会教育基盤や、心身の健康を保つためのコミュニティのことです。

 1964年の東京オリンピックに際し、日本中に誕生したのが日本スポーツ少年団でした。野外活動やレクリエーションを通じて、子どもたちの健全育成をしてきました。あれから半世紀が経ち、Jリーグ創設があって地域の総合型スポーツクラブが各地に誕生し、スポーツ基本法制定による後押しも加わって、スポーツのコミュニティが着々と増えてきました。今度は2020年大会を機に、ライブでリアルタイムに各国選手団の活躍を見ることができますから、そうしたソフトレガシーの基盤はさらに整う流れになります。キャンプ地は、全国1700の自治体どこにでも可能性はあります。2002年のサッカー日韓W杯では、カメルーン代表のキャンプ地となった大分・旧中津江村が話題になりました。

「見る」だけでなく、「する」レガシーもあります。コラムでは関西の事例として、元ラグビー日本代表の平尾誠二さんが理事長を務めるNPO法人「スポーツ・コミュニティ・アンド・インテリジェンス機構」(神戸市)を紹介しました。この法人は名門・神戸製鋼ラグビー部の人材や地域のリソースを総動員して、ラグビーの指導から指導論・人材育成の座学まで幅広い層の人たちに展開しています。

 開催地である東京でもソフトレガシーの意義を見落としています。多摩地区ではしばしば「オリンピックの効果が実感できない」という声を聞きますが、キャンプ地に関していえば地方よりも立地条件は恵まれています。選手団との交流は街の歴史に誇るべき出来事になり、触発された子どもたちの視野を大きく広げるきっかけになるのです。
(東大・慶大教授、元文部科学副大臣、前参議院議員)

All the Best!! EXPG Report
vol.19「決起集会」でパワーもらってます!!

2014.10.13 Vol.628

今回は、全国各地で行ってるEXILE TRIBEの「決起集会」について書きたいと思います!!

「決起集会」は、日頃からいつも支えていただいてるファンの皆様に少しでも喜んでいただきたいと、EXILE TRIBEメンバーみんなで会議をして、開催に至ったものです!! 決起集会には、小さいお子様からお年寄りの方まで幅広い方々に来ていただいています。EXILE TRIBEが愛されているのを肌で感じ、心から感動してます!!

 このような機会が増える度に、皆様の温かい応援に感謝の気持ちしかありません!! 三代目J Soul Brothers、そしてEXILE TRIBEのエンターテインメントを楽しみにしてくださってる皆様に少しでも恩返しできるよう、残りの全国ツアーもフルアウトしてパフォーマンスしたいです!! また新しいエンターテインメントを切り開いて、皆様に喜んでいただけるようにこれからも上を目指して突き進みたいと思います!!

 これからも末長い応援のほどよろしくお願い致します!!

長島昭久のリアリズム 国家と安全保障を考える(その三)

2014.10.12 Vol.628

 前回は、世界史の中でも地政学的に見て日本が稀有の存在であること、そして、その日本が強大な隣国である大陸中国とは「和して同ぜず」を1500年貫いて、独立と対等の地位を堅持してきたことを明らかにしました。しかし、近代日本は古来の基本的な地政戦略を逸脱し、結果、歴史的大敗北を喫してしまいました。

 その失敗の本質は、「大陸不関与」戦略の放棄にあります。それでも、明治の元勲が指導した初期の時代に戦った日清、日露の両戦役は、文字通り「自存自衛」のための已むにやまれぬものといえ、戦争遂行にあたっても国際法を徹底的に遵守するなど近代国家の矜持を示していました。松本健一『日本の失敗』は、昭和の戦争と明治の戦争との決定的な違いを、それぞれの「開戦の詔勅」を紐解いて浮き彫りにしています。明治天皇が渙発された日清、日露の開戦の詔勅には、「国際法」や「国際条規」という文言が明記されていました(ちなみに、大東亜戦争の開戦の詔勅には、「国際法」という文言も観点も見当たりません)。また、日清、日露の戦間期に勃発した北清事変(1900年)に出兵した日本軍の統率、規律、品格に世界の列強が驚嘆したのは、つとに有名です。

 しかし、往々にして絶頂は転落の始まりとなることを古今の歴史は示しています。日清戦争後、独仏露による露骨な三国干渉を挙国一致の臥薪嘗胆で乗り越え、日露戦争でも10万人を超える犠牲を出しながら辛勝を掴んだあたりから、朝野を挙げて驕り高ぶり、成金がはびこり、人心は頽廃して行った・・・。明治、大正、昭和の激動を外交官・政治家として駆け抜けた重光葵は、著書『昭和の動乱』の中でそう記しています。また、朝河貫一イェール大学教授は、日露戦争のただ中に在って全米を講演し、ロシアに挑む日本の戦いがあくまでも中国の領土保全・機会均等を目的にした国際正義の戦争であることを説き、セオドア・ルーズヴェルト米大統領をはじめとする欧米の対日支援を獲得することに成功します。しかし、その朝河は、日露戦争からわずか4年で痛烈な日本批判の書『日本の禍機』を上梓します。国際正義を掲げてロシアを破った日本が、その後、中国東北部の占領地に居座り、ロシアに代わって中国を圧迫し続けているのは何事かと。朝河には日本が亡国への重大な一歩を踏み出そうとしているように映り、深刻なる焦燥感に駆られ、祖国日本に対する諫言の筆を執ったのです。

 実際、近代日本は、国際連盟の常任理事国入り(1920年)を果たし得意の絶頂に上りつめた瞬間から坂道を転がり落ちて行きました。

(衆議院議員 長島昭久)

格闘家イケメンファイル Vol.10 微笑みスナイパー 久保優太

2014.10.10 Vol.628

 その穏やかな微笑みから物静かな印象の久保優太。しかし、いざ試合となったらめちゃくちゃ強いというギャップに女性ファンが急増中!?

「そんなにいつも笑っているイメージですか? 確かに記者会見とかでも、格闘家っぽいマイクパフォーマンスはやりません。試合前にあまりバチバチやって変なプレッシャーを感じると、日々のトレーニングに支障をきたすんじゃないかと思って。そもそもリングに上がらないとスイッチも入りませんし。だって、普段生活していて人を殴りたいって思ったら危ないでしょ(笑)」

 17歳でプロデビューするなど、天才肌の格闘技エリートのイメージが強いが…。

「全然、そんなことありません。小学校2年生の時にテレビのK−1の試合でピーター・アーツ選手を見て、テコンドーを始めたんですけど、めちゃくちゃ弱かった。格闘技のスゴさにあこがれ、自分もその舞台に立ちたいと思っていましたが、ビビリだったんです(笑)。怖かったからディフェンスを一生懸命覚えた。だから今でも防御が得意です(笑)。そんな感じでしたが、とにかく何でも1番がよかった。道場に行くのも1番、練習するのも1番。とにかく誰よりも1番努力をしようと思ってやっていました」

 11月3日には、K-1 WORLD GP 2014〜 −65kg初代王座決定トーナメント〜に出場する。

「1回戦はアルメニアのラズ・セルキシアン選手と対戦しますが、僕はトーナメントでは常に優勝することを考えているので、1回戦の相手について、あまり気にしたことはないです。もちろん、1回戦も大事ですし、気が抜ける相手は1人もいませんが、正直誰が相手でも特に何も思わない。1日3試合って相当ハードで、決勝戦になると、骨折した状態でやるような状況になることもある。だから精神力がめちゃくちゃ必要なんです。でも守って試合をしてしまうと、精神的にも引いた試合になってしまう。そこは自分のメンタルをコントロールして、見てくれている人に感動を与えるような試合をしないといけない。格闘家として生きさせてもらっているので、守りに入らずいい試合をすることが大事だと思っています」

 自分に自信を持つ久保だが、その裏には絶対的な信念があった。

「実はいろいろあって、1年半ぐらい試合ができない時代があったんです。正直すごく辛かったし、苦労もした時期ではありました。しかし、そんな時でも常に試合前にする練習をしていた。とにかく先が見えなくてもモチベーションを下げずに、ブレない自分でいようと思っていました。そうした中で、自分を信じて支えてくれたトレーナーさんや、助けてくれた方々に感謝の気持ちも生まれたし、今試合ができる喜びを感じることができている。その時の気持ちを忘れずに、ブレない心で試合にのぞめば、いい結果が出ると信じています」

 次回の試合とその先に求めるもの。

「とりあえず、次の試合は優勝します。過去トーナメントで、決勝に進出しなかったことがないので、最低でも決勝に残り、最低でも優勝で来るように頑張るだけです。僕は常に自分の限界を超えることを意識している。これまでも試合の時は誰よりも練習してきました。そうするとおのずと気持ちの戦いになった時に、自分に有利に傾くことがあるんです。今後の夢は、自分が格闘技で夢を与えてもらったので、同じように若い人たちに夢と目標を与えられる選手になりたい。僕がピーターアーツ選手に夢をもらったように、自分が目標にされ、あこがれられるような選手を目指したい。まだまだですけど(笑)」

大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)第15回 カッコいいのは、笑われることを恐れない愚直さ。

2014.10.08 Vol.627

 まだ、ジーンとしています。みなさん、見ましたか? 森脇健児さんの走りを。キキマスターの森脇さん、4日に放送された『オールスター感謝祭』の赤坂5丁目ミニマラソンで4位入賞。「5位に入れなかったら引退」と明言していらっしゃったので、引退は回避されました。

 あの日、僕も赤坂にいました。小田原で仕事があって戻ってきても間に合うかどうかっていうスケジュールだったので、応援には行けないだろうなって思ってたんです。でも、行ったんですよね。先週水曜の放送で森脇さんとこのマラソンの話をしたんですが、その時の森脇さん、切腹を決意したような男の顔をしていたんです。それもあって僕は、やっぱり目撃者、体験者にならないとって思った。もしかして到着できないかもしれないけど赤坂へ行こう、最初から行かないってするよりも、とりあえず行こう、そう思ったんです。

 僕が到着したとき、すでにリスナーが集まっていてくれました。「みんなで応援しよう」という呼びかけに集まってくれたんです。なかには3時から待ってたなんて人もいました。『キキマス!』のオレンジ色のコートを着て、垂れ幕やのぼりを掲げ、森脇さんを待ってました。その姿を見た時、ジーンとしたし、なんだかおもしろくなっちゃってね。だって、赤坂5丁目ミニマラソンって、番組のなかの一つのコーナーなんですよ。それにも関わらず、それだけたくさん人が集まって盛り上がっていることが面白くて。一人ひとりを見ていると、それぞれの人生が見えてきたりもしてね。

「森脇、頑張れ!」「森脇、引退させねえぞ!」。そんな声援を受けながら走る森脇さんを見ながら、僕は、森脇さんとの出会いを思い出してました。まだ『オールナイトニッポン』をやってたころに、番組を聞いてメールをくれたこと。そこから、森脇さんのことを話すようになったこと。今では、この『キキマス!』で毎週水曜日に一緒に出演しています。仕事がないから走り続けたことだとか、『オールスター感謝祭』のマラソンのために赤坂の心臓破りの坂と同じ角度の坂道がある場所に家を買っただとか、異常な世界にひたって没頭している。そういう人って面白いんだよなあ。今田耕治さんの「沿道の歓声すごかったですね」って呼びかけに、「ボディーにきた!」だとか、「……は嘘つかない。……は嘘つかない」。たぶん、……のところは努力とかだったのかな、想いを伝えたかったんだろうね、焦っちゃって早口になってしまって全然分からなかった。ボケてもいないし、それがおもしろくなるだろうとか本人は全然思ってなくて、愚直そのものなんだと思う。のめり込んでいる人、特有の面白さなんだろうな。でもそれでいいんだと思う。それを、腕のある人が笑いに変えて行くんだよね。感動で号泣のきよし師匠の「吉本へ来い!」ってコメントもそう。面白いよなあ。

 笑われることを恐れない愚直さって、かっこいいですよ。自分も走ろうと思いますよ、この人生を。……ランニングってことじゃなくてね。

 8日の『キキマス!』は、森脇さんがキキマスターとして登場します。

ノッポン弟オススメ! from TOKYO TOWER vol.6

2014.09.29 Vol.627

 朝晩の風も涼しく、秋の訪れを日々感じる今日このごろ、みなさんはいかがお過ごしですか? なーんて、いきなりかしこまってみたけど、あとが続かないのでここからはいつもの調子でいくね。夏が終わってしまうのが少し寂しいと思っている人も多いかも知れないけど、秋はスポーツの秋、読書の秋、食欲の秋、文化の秋など何をするにもいい季節で、楽しいイベントも盛りだくさん。東京タワーでももちろん、いろいろなイベントを企画しているよ。まずは、今週の木曜日から、気軽にハロウィンの雰囲気を満喫できる特別企画 「ハロウィン東京タワー2014」〜東京上空“なりきり”ハロウィン〜が、高さ150mの大展望台1階の特設コーナーで行われます! このイベントは、「仮装してパレードをするほどじゃないけど、何となくハロウィンの盛り上がりに乗っかりたい!」をコンセプトに開催する簡単&お気楽なハロウィンイベントなんだ。大展望台1階には、廃墟をイメージした撮影コーナーを設置し、おなじみのとんがり帽子や黒や赤のマント、カボチャのかぶり物、デビルフォークなど、ハロウィンの衣装や小物を無料で貸し出すサービスをしているよ。もちろん、それをつけて誰でも気軽に“ハロウィンのなりきり写真”が撮影できるんだ。ハロウィンの盛り上がりに参加してみたいと思ってもなかなか勇気がなかった人、一度ハロウィンのコスプレをしてみたいと思っていた人は、東京タワーに集合! 一緒にハロウィンデビューして、思い出の写真を撮ろうね。あと、大展望台1階の展望カフェ「CAFE La TURE」では、ハロウィンにちなみ、パンプキンモンブランとドリンクがセットになったお得な「ハロウィンケーキセット」を期間限定で販売。こちらもお楽しみに!

友香の素 vol.143 「全種類、お願いします」

2014.09.29 Vol.627

ここのところ、朝晩が肌寒くなってきましたね。あんなに盛大だったセミの鳴き声も、もう聞こえなくなりました。ガーデンで作業をしていると、トンボやバッタの姿をよく見かけます。先日の散歩では、紅葉の葉が枝先のほんの何枚かですが、黄色や赤に色づき始めているのを発見。思わず足を止めて眺め入ってしまう美しさでした。行楽の秋、今年は紅葉を観に旅行に行くのもいいかも。大人女子旅ですね。

でも、同じ秋でも、女子にとって気を付けたいのが…食欲の秋。ついつい美味しくて食べ過ぎちゃう。ご飯ですでに食べ過ぎているところに、デザートのフルーツまでもが美味しい季節ときてますからね。この間も、友達と行ったフレンチのお店でコースのお料理を満喫した後(この時点ですでにお腹いっぱい)、デザートでやっちゃいました〜。支配人さんが「デザートでございます」と運んできたのは、デザート全種類が美しく盛られたワゴン。ケーキ四種類に、果物のコンポート3種類、アイスクリーム2種類に、小さなグラスに入ったパフェが2種類…。うおーっ、見たら欲しくなっちゃうじゃないか〜!? 思わず「デザート全種類、お願いします」と言いたくなりましたが、それはいくらなんでも調子に乗って食べ過ぎ、まだ秋は始まったばかりだし、まだまだ美味しいものが待っているはず。なので、ここはちょっと我慢をして、ケーキの全種類で手を打つことにしました。「ケーキ全種類、お願いします」。思い切って言っちゃった〜! そして食べちゃった〜!! 

「全種類」。このワード、女子にとっては危険ですね。「全種類、お願いします」。ある意味、夢です。甘〜い、夢。でも、1回思い切って使っちゃうと、次回はサラッと使っちゃってる自分がいそうでコワイ。甘〜い夢は太るよ〜、いかんよ〜。よしっその分、スポーツの秋だ、乗馬も頑張ろう。

大谷ノブ彦 カタリマス!第5回 「文化を嗜むよりも合理性が勝る」?

2014.09.29 Vol.627

 先日の放送(22日)で、車を特集しました。車を買う人が減っているというのはよく聞く話で、若年層ではそれが顕著になっています。番組中、鮫洲運転免許試験場の前で試験場から出てくる人にインタビューしたんですが、車を持っている人、いなかったですね。

 なぜ、こうなってしまったのか。番組に、自動車バラエティー評論家・小沢コージさんに来ていただいてお話を聞くなかで、いろんなものが腑に落ちました。車はもちろん、タバコやお酒、たぶん音楽もそうだけど、そういう嗜好品とされるようなものが切り捨てられていくような傾向は、「文化を嗜むよりも合理性が勝る」、そういうところにあるんですね。

 車を買うなら機能と合理性。これって、みんながとりあえず車を買っていた時代と一緒というか、地方で車に乗っている人たちと同じような感じじゃないですか? 今、車を持とうとすると、駐車場だとか、高速代だとか、車をちょっとだけとめておきたいだけなのにとめられないとか、面倒なことが多くて、便利な面よりも不便さが多くなってきてしまっています。それでも、車を持ちたいと思ってもらえるように説得するのは本当に難しいと思います。

 それで思ったのが、最近売り上げが伸びているアナログレコード。いま車を買うって、これと重なるんじゃないかな。配信だとかCDだとかより合理的なものがあるなかで、あえてアナログを買う。これって、カルチャーとして受け止めてるからだと思います。不便さゆえに奥行きがある、それを味わう。他人は「なぜ買うの?」「で、それって何」っていわれちゃうもの、言いかえれば、無駄とされちゃうものかもしれないけど、そういうのがカルチャー。車を持つという物語、語る余白のある車も、同じじゃないでしょうか。

 この話、「芸人のボケはいるかいらないか」問題にもつながってきて、身につまされます。ボケはいらない、リアクションだけしてくれればいい。ボケ処理の時間が無駄、合理的に情報だけ伝えてくれよって。ただ、その無駄とされる部分、余白から出てくる豊かさに人生を変えられた側としては、いろいろ考えてしまいます。

 カルチャーとして車を持つ。もっとそうなってもいいと思うんだけどなあ。僕が車を持つとしたら、そういう側面でのことになると思います。「家族で移動するための大きな車」っていうのでは、僕のライフを彩ってくれないような気がします。

小池百合子のMOTTAINAI 恐るべきイスラム国を生んだ背景とは 

2014.09.29 Vol.627

 2010年暮れのジャスミン革命から始まった「アラブの春」はもはや歴史の1ページでしかないようです。内戦が続くシリア、政権が不安定なイラクの混乱に乗じてイスラム国なる凶暴な集団が地域を跋扈しています。あのアルカーイダがその凶暴さにあきれて、絶縁したほどです。

 イスラム国は今年6月、一方的に独立を宣言し、早々にパスポートまで発行しました。当初は5000人程度の勢力だと伝えられていましたが、数か月で6倍以上の3万人にも膨れ上がっています。拘束していた欧米人の首を跳ねる画像を次々にネットに掲載するなど、世界を震撼させています。斬首執行人はイギリス国籍を有する元ラッパーというように、世界各国から若者たちが義勇兵として駆けつけていることも背景にあります。

 欧米に暮らす移民2世、3世は差別に対する怒りや、失業といった現実的な事情を抱えています。フランスは公立学校でのイスラム式スカーフ着用を禁止、罰金を科す法律を成立させ、欧州人権裁判所も支持するに至るなど。つまり、ヨーロッパ社会はイスラムに対しNOを突き付けたことになります。

 リーマンショック以降の経済状況が若者へのしわ寄せを生み、失業を加速させました。月給4万〜8万円とイスラムのプライドが満たされるならと、イスラム国へ若者がなびく背景にはイスラム国組織の広報の上手さも手伝っています。ネットを駆使し、イスラム教徒にこそわかる周波数でメッセージを送り続ける発信力には舌を巻きます。

 イスラム国の財政は、イラク第二の都市モスルを占領した際に銀行から強奪した数億ドルもの現金や、奪取した油田から密輸した原油代金などによる荒稼ぎによるもの。凶暴なイスラム国の軍隊を前に軍服を脱ぎ去り、さっさと逃げたイラク政府軍が残した軍事物資や最新鋭の兵器もバカになりません。

 イスラム国はアメーバーのように勢力を伸ばしています。イスラム国にとっては現在の国境は何の意味もありません。ましてや100年前、英仏が机上の地図上に直線で引かれた国境は彼らには憎むべき対象でしょう。

 イスラムの根本思想にはウンマ(共同体)をベースとし、シャリーアと呼ばれるイスラム法が社会を治め、預言者ムハンマドの後継者を意味するカリフが指導するという原則があります。自らをカリフと名乗るイスラム国の指導者バグダディー師が夢見るのは100年前どころか、イスラムの勃興期である7世紀かもしれません。

 遅まきながらの米軍などによる空爆は人命や人権には無関心なイスラム国には義勇兵を増やす機会に映ることでしょう。残念ながら当面、混乱は続きます。(自民党衆議院議員)

格闘家イケメンファイル Vol.9 GOLDEN FIST 山崎秀晃

2014.09.29 Vol.627

 第3代Krush −63kg級チャンピオン山崎秀晃。鋭い眼光と、“GOLDEN FIST(金の拳)”の異名通りのゴッツゴツの拳は、ザ・格闘家。しかし、マイルドな関西弁とサービス精神あふれるトークで、その場をなごませてくれる、とってもいい人である。そんな山崎が11月3日に開催されるK−1 WORLD LEAGUE 2014〜 −65kg初代王座決定トーナメント〜に出場決定。第1回戦では日本人相手の試合では無敗を誇るタイのゲーオ・フェアテックスと戦う。

「K-1は、小さなころから地上波で華々しくやっていましたし、それを目指して格闘技をやってきたっていう人も多い舞台。実際僕もK-1に出たいという思いで関西から上京してきましたし、そのあこがれの舞台に立てるというのはすごく光栄です。1回戦で戦うゲーオ選手は、すごく強い選手です。9年間日本人に負けなし、というか日本人が勝ったことない選手なんですが、たいしたことないんじゃないかな(笑)。今回の試合はトーナメントで3回勝つと優勝なので、そういう相手を1回戦でしっかり叩いておいて、準決勝、決勝と勝ち進み優勝することが目標なので、そういう意味では強い相手と1回戦で当たるのは、弾みがつく。僕はアグレッシブなタイプのスタイルで、客観的にみたら1発のパンチがあって、KOも多いっていう単純にお客さんが見ていておもしろいファイターだと思っています。ですから、そんなファイトスタイルの僕とムエタイ仕込みのゲーオ選手が戦ったらどんな反応が起こるか、楽しみですね。試合の前はもちろん、ビデオなどを見て研究します。弱点も強いところも細かく見つけて、狙える部分があれば積極的に狙っていく。イメトレはものすごくしますし、大体イメトレの中では負けてないですから、大丈夫でしょう(笑)」

 高校卒業後21歳でプロを目指し上京。

「上京してきたのは約7年前。やっぱり東京じゃないとメジャーになれないと思って。5歳ぐらいから空手をやっていて、高校も空手の特待生で入ったんですよ。で、高校を卒業して、魔裟斗さんとかがK−1で輝いていて、僕もスポットライトを浴びたいと(笑)。関西では結構アマチュアの大会なんかでもポンポン優勝していましたし、俺結構いけるんじゃないのって(笑)。とにかく人生は1回切りなので、やりたいことをやらないと、絶対に後悔すると思った。だから東京の厳しい環境に自分の身を置くことで、背水の陣じゃないけど、精神的にも強くなってトップになるという気持ちを持って、チームドラゴンに入門しました」

 最近結婚もし、後輩たちからは兄貴分として慕われている山崎の今後の目標は。

「子どもたちに山崎選手みたいになりたいって言われる選手になりたいですね。そして自分としてはもっと有名になって、地元の友達とか家族に地上波を通して活躍する姿を見せたい。また、最近結婚して新しい家族もでき、自分一人だけの人生じゃなくなったので、幸せにしてやらないといけないと思っています。後輩にも口で言うより行動で見せていきたい。それは後輩のためというより、後輩が見ている前で、みっともない姿を見せたくないですから、そういうプレッシャーが自分を進化させてくれているという部分もあるんです。だから後輩たちには感謝しているし、チームで切磋琢磨している。それがチーム全体が強くなる秘訣だと思います。今度の試合もあいつらもやっているから俺も頑張らなきゃと思える。だからグダグダの判定じゃなくて、やるかやられるかの試合をしたい。もちろん俺はやられるつもりはないですし、完全に倒します。トーナメントの全試合をKOで勝ち進み、優勝するつもりでいますから」

EXILE TETSUYA DANCEの道 第26回 五代目J Soul Brothersという夢

2014.09.29 Vol.627

 秋も深まり、ついつい美味しい秋の味覚を食べ過ぎてしまう季節になりました。なんだか夏の思い出に浸りながら寂しさを感じる匂いもしてきて、いよいよ寒さがやってきます。今年はどんな秋がやってくるのか楽しみです。

さて、EXILE TRIBEはドームツアーが始まりました。何回経験してもドームの規模感には圧倒されてしまいます! リハーサルから演出やステージング、皆さんの前に立った時のことを頭の中で何度も想像して来ましたが、やはりファンの皆さんのエネルギーは僕の身体中をビリビリ駆け抜けます。あの歓声と笑顔と感動がいつまでも続いてほしいと思ってしまいます(笑)。LIVEってやっぱり格別ですね! 年末まで全国ツアーを皆さんと楽しみたいと思っていますのでこれから見に来る皆さん、ぜひお楽しみに!

 最近はツアーと平行して、全国のEXILE PROFESSIONAL GYMのみんなとTETSUYA’sカリキュラムというレッスンをしています。今年で2年目になりましたが、今回も楽しい時間を過ごせています。前回のDANCEの道でも言いましたが、DANCEから曲を作るという企画、実はこのカリキュラムのために作ったんです! みんなでDANCEの可能性について話したり感じてもらえたり、日本語の歌詞で振りを作ってみたり、それを発表したり……。1つの曲から学ぶことはたくさんあって、本当に作ってみて良かったなと思いました。いつか皆さんにもお見せできたらうれしいです!! 3時間のカリキュラムはみんなにとっていい時間になってもらえればうれしいですが、僕にとってもたくさんの財産を与えてくれます。それは去年もやったのですが、みんなに色紙に夢を書いてもらって発表してもらうというもので、いたってシンプルなんですがいろいろと考えさせられます。アーティストになりたい人、EXILE TRIBEに入りたい人、E-GIRLSになりたい人、人を笑顔にするパフォーマー、世界に通用するDANCER、体育教師、飛行機のパイロットなどなど、それぞれがさまざまな夢を発表してくれます。中でも面白くて考えさせられたのが、五代目J SOUL BROTHERSになりたいと書いた男の子の夢です。まだ四代目も存在していないのに!(笑)と思いましたが、考えてみれば去年はこんな事書いた人はいなかったなぁなんて思ってハッとしました。もしかして僕たちEXILEやEXILE TRIBEが進化や変化することによってそのピラミッドの裾野にいる生徒たちの夢や目標も進化や変化するのかもしれない! そう思いました。

 夢を与える職業とはよく言いますが、自分に必死で、EXILEにも必死でなんとかここまで来た今、目の前でそれを目の当たりにすると責任の重大さを痛感します。でもこれはネガティブな意味でプレッシャーを感じているわけではありません。こんなにもキラキラした目で自分の夢を堂々と語る素敵なキッズたちの輝きが、僕やEXILEまでもキラキラ輝かせてくれるんです!! まさに相乗効果(笑)。

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