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コラム | TOKYO HEADLINE - Part 278
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小池百合子のMOTTAINAI

2013.02.11 Vol.582

 国会近くのガソリンスタンド(SS)が閉店しました。大通りに面した角地で、不動産としても絶好の場所です。都心、それもど真ん中で、営業を続けるSSも数えるほどになりました。

 車なしには生活が成り立たない地方ではより深刻な同じ現象が続いています。灯油供給の場の消滅という点でも死活問題という地域もあります。

 ちなみに私が普段活用している車はハイブリッド車と完全な電気自動車の二台。移動距離に応じて使い分けています。両車とも電気料金が安価な夜間に充電します。ガソリン消費は旧来の自動車時代と比較すると半分以下に減少しました。

 最近は死語と化しつつある地球温暖化ですが、車を乗り換えたのも、環境大臣当時から訴えていた温暖化対策の一環であるとともに、石油資源に恵まれない日本の将来像を自ら描きたいと考えたからです。

 2003年1月、当時のブッシュ大統領は一般教書の演説において、アメリカはクリーンな水素燃料自動車の開発で世界をリードすると高らかに宣言しました。「今日生まれるこどもが将来、大人になって最初に運転する車は、燃料電池で動力を供給されるであろう」と具体像を示して訴えたのです。

 木炭、電気を経て、ガソリンへとイノベーションの歴史を体現している自動車産業ですが、それを支えるインフラにも目を向けなければなりません。

 消防法改正により、設置後40年以上の老朽地下タンクは1月末までの改修が義務づけられています。改修費用をかさむことから廃業を選ぶガソリンスタンドが続出。毎年、1000件以上が廃業する流れは止まりません。

 資源エネルギー庁の見通しでも2030年度時点でガソリン需要は激減し、約6割減とされます。そんな将来を見越し、ならば貸しビルにでもと、廃業が続くわけです。

 自動車という移動体がなくなるわけではありません。エネルギー源がガソリンから、電気、水素と変遷するとしても社会のインフラとしてのエネルギー供給所は必要なわけです。携帯電話の普及で街角の公衆電話が消えたように、ガソリンスタンドが全滅していいものでしょうか。

 ただ廃業に追い込むのではなく、将来を見据えて、ガソリン、電気、水素とあらゆるエネルギーの供給地点として、将来像を示すべきです。エネルギーによって規制の根拠法も異なるのでしょうが、エネルギーステーションが確保できる制度の整理を早急に進めることは喫緊の課題です。

 文明の過渡期にこそ、未来を描く発想力が必要だと痛感します。

(衆議院議員/自民党広報本部長)

鈴木寛の政策のツボ 第二十二回

2013.02.04 Vol.581

 今夏の参院選にむけて、私が今国会で達成したいことの一つは、インターネット選挙実現のための公職選挙法改正です。

 インターネット先進国のアメリカでは、オバマ大統領が大統領選でTwitterやFacebookを利用して多くの支持を集めました。また、近年のアラブ諸国での改革を後押ししたのもインターネット上での世論形成だと言われています。

 実は私、2007年に「Second Life」というネット上の仮想空間に「事務所」を設立したことがあります。同年の参院選公示日前日に閉鎖してしまいましたが、インターネット選挙活動のさきがけとして当時話題を呼びました。今日でもブログやSNS、動画配信などあらゆるソーシャルメディアがものすごい勢いで普及しています。しかしながら、我が国の現行の公職選挙法では、候補者が選挙期間中に有権者に対して配布できるのは選挙管理委員会が判を押した一定枚数の文書(ビラやはがきなど)のみで、インターネットを利用して自らの主張を訴えることはこの文書配布にあたるとして制限されているのです。先の衆院選でも公示日前日までは各党・各候補者がそれぞれソーシャルメディアを駆使して主張を訴えていましたが、公示日からはそのほとんどが自粛してしまいました。

 誰もがインターネットを利用して様々な情報に触れられる今の時代に、選挙制度が追いついていないのは明らかです。もちろん導入にあたっては、なりすましなど解決しなければならない課題が沢山ありますが、一人ひとりが当事者として政治参加する上で、情報を得やすい環境を整えるのが我々国会議員の役目でもあります。このたび党の政治改革推進本部インターネット選挙小委員会の委員長も拝命しましたので、インターネット選挙実現に向けて全力を尽くしたいと思います。
(元文部科学副大臣・参議院議員)

長島昭久のリアリズム

2013.01.28 Vol.580

 就任以来、否、昨年の自民党総裁選以来、安倍総理の発言を聞いて気になることがある。それは、「民主党で日米関係が壊れてしまったので再構築しなければならない」「だから、急いで訪米してオバマ大統領と首脳会談を行いたい」との認識だ。選挙レトリックなら理解できる。確かに、民主党政権の初っ端で躓いたことは厳然たる事実だ。菅政権で現実路線に転換しようとしたものの、東日本大震災の際の原発事故対応で日米関係は当初ギクシャクしてしまった。

 しかし、(私が外交安全保障担当の総理補佐官だったから言うわけではないが)少なくとも野田政権で日米関係は完全に原状回復した。自民党政権時代とも遜色ないような強固な同盟関係に戻すことができたのだ。「ウソつけ!」と思う方は、現在の日米関係のどこに問題があるか具体的に指摘してほしい。国会質疑を通じて安倍総理に直接質すつもりだ。野田政権では、日米関係を再構築するために、武器輸出三原則の緩和から、南スーダンへの自衛隊派遣、次期戦闘機の選定、TPP交渉への参加(これは不十分だった!)、オスプレイの安定的配備、南シナ海における海洋秩序づくりの共同提案、防衛協力のガイドライン改定提案等々、重要な戦略的決断を幾つも行ってきた。

 だから、米側にしてみると、安倍総理が訪米を急ぐ理由がイマイチ理解できないのだ。オバマ政権としては「財政の崖」問題が今年前半の最大の政治課題だ。歳出の強制削減はほんの2カ月先送りされただけだからだ。そこに、いきなり「日米関係を再構築したいので早期に首脳会談を!」迫られても、困惑するばかりだろう。実際、私の危惧は的中し、今月中の会談の設定は難しい情勢だ。私は、ここで党派的利害から揶揄して言っているのではない。安倍総理には、選挙レトリックを引き摺るのではなく、ぜひ正確な情勢認識を持っていただきたいものだ。
 実際すでに、お持ちなのかもしれない。最初の外遊先を東南アジアに設定し直したことがその良い兆候と言える。東南アジアを固めた上で、中韓との関係の安定化を図り、ついでにインドやロシアとの関係を深めることができれば、もう一つおまけに(と言っても最重要課題の一つだが)TPP参加に向けて党内議論を掌握することができれば、さらに、普天間移設に道筋をつけられれば、春には堂々とワシントンへ行き、文字通り日米同盟の深化・強化を世界に向けて発信することができるだろう。

 自分たちの手でできない悔しさはあるが、国際秩序の安定と我が国の安全保障のため、ぜひ安倍総理には正しい情勢認識に基づき外交の王道を歩んでもらいたい。

(衆議院議員 長島昭久)

EXILE TETSUYA「DANCEの道」第4回 2013年、僕が行くDANCEの道。

2013.01.14 Vol.579

みなさま、明けましておめでとうございます。この連載をみなさんにより楽しんで読んでいただけるように、心を込めてつとめさせていただきますので、今年もどうぞよろしくお願いいたします!

EXILEは2013年、『EXILE PRIDE』というテーマを掲げ、春からドームツアーをやらせていただきます。また全国のみなさんと最高の笑顔で会えることを楽しみにしています。前回も書かせていただいたヨーロッパで学んだ事をたくさん取り入れて、更に高いパフォーマンスを目指したいと思っています。

そんな2013年にまず僕が取り掛かることは、2月1日から品川ステラボールにて始まる舞台『DANCE EARTH 〜命の鼓動〜』。主演・サルタ役で出演させていただきます。これはプロデューサーでもあるEXILEメンバーUSAさんのライフワークプロジェクトが 、新たに“グローバルダンスエンターテインメント”として、お芝居ともミュージカルともいえる新感覚な舞台になったものです。USAさんの独特なダンスは昔から見ているのですが、僕がいうのもなんですが、日々変化と進化を繰り返しています。世界中を旅していろんな場所の、いろんなリズムと出会って帰ってきたUSAさんのダンスは、EXILEメンバーにいつも刺激を届けてくれます。地球は僕らのダンスフロア。どんな場所にも踊りがあって、それぞれのリズムで、それぞれのダンスをしていて…。「人はなぜ踊るのか?」なんてことは考えもしなかった僕が、USAさんと出会って、今回の役と出会って、改めて考えています(笑)。そこに答えがあるのかないのかまだわかりませんが、この舞台を見終わった皆さんが「何だかよくわからないけど踊りたいな!」なんて感じてくれたらうれしいです。

そして今回は何といっても、俳優・岸谷五朗さんが演出として参加してくださいます。僕も大好きな舞台『地球ゴージャス』もやられていますし、本当に素敵な方です。すでに稽古も始まっているのですが、岸谷さんの稽古はまず発声から始まり、ストレッチ、アップ、そしてマット運動とかなり念入りに行っていきます。もちろんケガの防止が最優先のアップですが、今までやったことのない事や自分の得意な事、不得意な事をたくさん発見することが出来ています。今回のこの経験で自分のダンスやお芝居を超えた表現を見つける事を課題に頑張らせていただきます。

 また、新しい試みとして客席の3分の2がバランスボールになっています。ただ座っているだけでもトレーニングになりますが、この舞台を観て体幹を鍛えたりストレッチしてみたり、はたまたみんなでバウンドして踊りだしてみたり(笑)。もちろん普通の客席もご用意していますがオールキャスト、オールスタッフ、たくさんのワクワクしてくる仕掛けを用意して皆さんをお待ちしていますのでぜひ楽しみにしていてください。

小池百合子のMOTTAINAI 「祝祭日には日の丸を揚げましょう!」

2013.01.14 Vol.579

 新年とともに、安倍新政権が始動しました。経済再生の優先を標榜し、金融+財政+成長戦略の三本の矢をバランスよく放つことで、一気に景気回復を実現していこうというものです。大型の補正予算と25年度本予算の15カ月予算編成により、シームレスに景気を刺激するとともに、今後の飯のタネとなる成長戦略を盛り込むことになります。

 市場は今回の自公政権への交代で、アンチ・ビジネスからプロ・ビジネスへ転換したことを好感し、株高、円安の流れとなっています。とはいえ、これらはいずれも期待値にすぎず、実体経済への効果には多少のタイムラグが生じるのも事実。都議選、参院選と重要な選挙を迎える今夏に間に合うかどうかです。

 さて、日本は世界でもっとも祝日の多いことで知られます。今年の場合、ハッピーマンデーを含め、15日となっています。数年前にはカレンダーの関係で22日の祝日となりました。

 アメリカの公的祝祭日はマーティン・ルーサー・キング牧師の誕生日である1月21日など計10日、フランスは7月14日の革命記念日を含め計11日。ざっと数えて、こんなところです。

 わざわざ国が定めないと休めない、休まないという日本人の国民性には敬服するとともに、ホワイトカラーの生産性がOECD加盟国でも最低の日本の意識を変えられないものかと思うのは、私だけではないでしょう。

 国が定めても、定着していないのが国旗のありかたです。平成11年に施行された国旗・国歌法では、国旗は日章旗、国歌は「君が代」と定められたものの、掲揚や斉唱について、いまだに裁判沙汰になる状況です。

 私は、日本ほど自国の国旗が掲揚されていない国はないと感じています。町でみかける国旗といえば、イタリアやインド、フランス国旗ではないでしょうか。スパゲティーやカレー店の店頭にはためいているでしょう?! ちなみに国旗は風呂敷売り場に置かれています!

 アメリカでは祝日、平日を問わず、町中に星条旗が溢れています。トルコでは高い山の頂上には大きな国旗がはためいていました。リビアでは、新政権樹立とともに、王政時代の旗が復活し、人々は誇らしげに新しくて古い国旗をたなびかせていました。日本でも、ワールドカップやオリンピックのセンターポールに日の丸が揚がれば、若者も目頭をアツくするではありませんか。

 自民党の広報本部長としての初仕事は新人議員の国会事務所に日章旗を設置させることになります。商店街など、町での日章旗掲揚の流れも作りたいと思います。これを海外のメディアは日本の右傾化と論評するでしょうかね?

(衆議院議員/自民党広報本部長)

鈴木寛の政策のツボ 第二十一回

2013.01.07 Vol.578

 以前本紙でもお知らせしましたが、先月25日のクリスマスに「Cheer! NIPPON」を国立競技場にて開催致しました。
 国立競技場の聖火台にはロンドンオリンピックのメダリストたちがつないだ聖火が灯され、「Cheer! NIPPON」はスタートしました。
 午前中は為末大さんが総合司会を務める「東京スポーツサミット」が開かれ、朝原宣治さん、卓球の松下浩二さん、ビーチバレーの朝日健太郎さん、競輪の長塚智広さんらとともに、日本のスポーツの未来について話し合いました。
 午後1時からは、実行委員長の川淵三郎さん、元バレーボール女子日本代表監督の柳本晶一さん、元ヤクルトスワローズの古田敦也さん、為末さんらと特別シンポジウムを開催し、私も「スポーツとコミュニティの創発」についてスピーチさせていただきました。
 時を同じくして、グラウンドやクラブハウスでは「スポーツ体験“神ワザ”への挑戦」と題して、陸上競技、ラグビー、野球、卓球、バレーボール、フェンシング、ボクシング、ブラインドサッカーのオリンピックメダリストが子どもたちにスポーツ体験の機会を届けました。子どもたちはとても真剣な顔で、オリンピアンから直接指導を受けることができました。その後の「絆リレー」では、被災地から招待した子どもたちとオリンピアンやアスリートたちがともにバトンをつなぎ、国立競技場のグラウンドを走り抜けました。
 そして夜19時からは、今回の目玉である東日本大震災チャリティマッチが行われました。前半は澤穂希選手率いるなでしこジャパン主力チーム(21歳以上)とヤングなでしこチーム(U-20)が対戦し、なでしこ主力チームが澤選手、熊谷紗希選手、鮫島彩選手のゴールで見事3—0で勝利を収めました。後半は両チーム連合の女子チーム対男子OBの“レジェンドチーム”の対戦が行われ、なでしこチームの大儀見優季選手が最初にゴールを決めましたが、その後レジェンドチームの北澤豪選手、前園真聖選手がゴールを決め、男子チームが意地を見せて2—1で競り勝ちました。
 夜のスペシャルマッチには3万674名もの観客にお越しいただき、たいへんな盛り上がりを見せました。スポーツの力で被災地を、日本を元気にしたいという熱気が伝わってきたようでした。そして、2020年のオリンピック・パラリンピック招致に向けて大きな一歩を踏み出せた一日でもあったと思います。お越しいただきました皆様、誠にありがとうございました。これからも、スポーツの力を信じて、ニッポンの元気を湧かしていきましょう。
(元文部科学副大臣・参議院議員)

小池百合子のMOTTAINAI「政権奪還!いよいよ断髪。」

2012.12.17 Vol.576

 総選挙も終わり、ようやく私の断髪式の条件が整いました。

「ヒラリーの真似か」「似合わないな」「後ろから見れば女子大生だが…」などなど、散々な評をいただいてきた私の長髪ですが、昨年の東日本大震災以来、政権奪還までは髪を切らないと決め、伸びるにまかせてきただけです。

名付けて「臥薪嘗胆ヘア」。

 願掛けの手段にすぎませんので似合う、似合わないかは二の次。とはいえ、私にとって苦痛ともいえるひどい髪形であったことは自覚しています。

断髪式の会場はすでに心に決めています。両国の国技館。日取りはまだ決めていません。

 ともかく、12党による前代未聞の総選挙はドタバタ続き。にわか仕立ての選挙互助会的政党の政策もバラバラ。今後、どうやって国会対応をするのか、見ものです。特に、現職知事を抱える2党は、いったいどのように日々の決定をこなすのでしょうか。

 今回の総選挙の一つの争点はやはり原発問題でした。脱、卒、反、ゼロなど表現は様々でしたが、言葉遊びの時期は過ぎました。北海道では7%の数値目標を伴う節電もスタート。数週間前には停電騒ぎがあったばかりです。今冬の北海道の寒さは想像さえできません。

 一方で、原子力規制委員会は福井県の日本原子力発電敦賀原発の敷地内に活断層(破砕帯)が通っている可能性があるとの見解をまとめました。委員会では「再稼働の安全審査はとてもできない」としています。運転再開どころか、廃炉を迫られる可能性も報じられています。

 あらためて活断層を含めた原発建設の安全基準、すなわちどの原発が安全で、どの原発がそうではないのか。信頼される政府の元で、安全基準を設定し、総点検が必要であることは言うまでにありません。エネルギー安全保障の観点も不可欠です。

 ドイツでもチェルノブイリの原発事故以来、選挙の度に、原発への対応が問われました。3.11以降、脱原発の道を選びましたが、それまで脱原発、新規建設の可否など紆余曲折を経ています。一度決めた方針も、選挙前後に、経済状況も絡んで微妙に変わるのです。

 変わっていないのは電気料金の値上がり傾向でしょう。過去数年で2倍との報道もあります。一時は一世を風靡した太陽光発電装置メーカーのQセルズが安値の中国勢などに押され、今年4月に倒産した事実もあります。
 プラス、マイナス双方の要因を冷静に並べ、ここは頭を冷やして真の国益の観点からビジョンを描きましょう。

EXILE TETSUYA  DANCEの道

2012.12.17 Vol.576

 2012年もあと少し。振り返ってみると、念願だったダンスのテキストブックを作ることができたり、被災地をはじめたくさんの子供たちにレッスンをしたり、THE SECOND from EXILEが始動したりと、実りある1年だったと思います。 
 女子サッカーの澤穂希選手と対談できたのはうれしかったですね。前回のこのコラムで実現したわけですが、お話をするなかで、自分が持ち続けている「ダンスをスポーツに」という軸を再確認できただけでなく、さらにそこから広がりを感じることもできて、大きな収穫のあった対談でした。
 そして、ヨーロッパに行ったことも大きかったです。僕は今、スポーツブランドのアディダスさんとさまざまなコラボをさせていただいていますが、そのアディダスさんの本拠地に行ってきました。1年ぐらい前から温めていた計画なので、ひとつの目標を達成できた気がしています。
 本社に行きたいと思ったのは「ダンスをスポーツに」という想いから。コラボを進めていくなかで、アディダスさんも同じ考えを持っていることが分かったので、それだったら本拠地に飛び込んでそのテーマを根っこから学んでしまおうと思ったんです。
 そんな気持ちで、アディダスさんの本社がある、ドイツのヘルツォーゲンアウラッハに向かいました。ニュルンベルグの近郊にある町です。ニュルンベルグは、サッカー日本代表の清武選手が現在所属するサッカーチームのあるところとして知っている方も多いかもしれませんね。現地では本当にいろんなものを見せていただきました。これから世に出ていくであろう新商品はもちろん、世界のトップアスリートが新商品を試している様子。さらには、商品開発のためにさまざまなデータを取ってるところまで! 楽しかったです。僕は以前から、アディダスの「miCoach(マイコーチ)」というパーソナルトレーニングツールを使っていて、ステージパフォーマンス中のデータを取っては「意外とバラードの時に心拍数が上がってるんだな」なんて、一人悦に入ったりしていることもあるんですが(笑)、本社のシステムは本当にすごかった!
 とはいえ、一番インスピレーションを受けたのは、アディダスで働く人たちの姿です。自転車やランで通勤する人を多く見かけたし、休み時間には敷地内のグラウンドでストレッチをしたりジョギングしたり、体を動かしているんです。エネルギッシュというか、体に気を使っている人が多いんですね。その姿に感化されて、僕もホテルから街までランニングしてしまいました。街を走るのって気持ちがいいんですよ。日本に帰ってきてからもそれを続けてみようと思ってやっています。 
 間もなく新しい年がやってきます。2013年も、グループでも個人ベースでもいろんなことにチャレンジして、僕の「DANCEの道」を突き詰めていきたいと思います。

第2回 SPECIAL対談 澤穂希×TETSUYA
第1回 “ダンスを伝える”がライフワーク

EXILE TETSUYA「DANCEの道」第04回「2013年、僕が行くDANCEの道。」

2012.12.15 Vol.DANCEの道

 みなさま、明けましておめでとうございます。この連載をみなさんにより楽しんで読んでいただけるように、心を込めてつとめさせていただきますので、今年もどうぞよろしくお願いいたします!

 EXILEは2013年、『EXILE PRIDE』というテーマを掲げ、春からドームツアーをやらせていただきます。また全国のみなさんと最高の笑顔で会えることを楽しみにしています。前回も書かせていただいたヨーロッパで学んだ事をたくさん取り入れて、更に高いパフォーマンスを目指したいと思っています。

 そんな2013年にまず僕が取り掛かることは、2月1日から品川ステラボールにて始まる舞台『DANCE EARTH 〜命の鼓動〜』。主演・サルタ役で出演させていただきます。これはプロデューサーでもあるEXILEメンバーUSAさんのライフワークプロジェクトが 、新たに”グローバルダンスエンターテインメント”として、お芝居ともミュージカルともいえる新感覚な舞台になったものです。USAさんの独特なダンスは昔から見ているのですが、僕がいうのもなんですが、日々変化と進化を繰り返しています。世界中を旅していろんな場所の、いろんなリズムと出会って帰ってきたUSAさんのダンスは、EXILEメンバーにいつも刺激を届けてくれます。地球は僕らのダンスフロア。どんな場所にも踊りがあって、それぞれのリズムで、それぞれのダンスをしていて…。「人はなぜ踊るのか?」なんてことは考えもしなかった僕が、USAさんと出会って、今回の役と出会って、改めて考えています(笑)。そこに答えがあるのかないのかまだわかりませんが、この舞台を見終わった皆さんが「何だかよくわからないけど踊りたいな!」なんて感じてくれたらうれしいです。

 そして今回は何といっても、俳優・岸谷五朗さんが演出として参加してくださいます。僕も大好きな舞台『地球ゴージャス』もやられていますし、本当に素敵な方です。すでに稽古も始まっているのですが、岸谷さんの稽古はまず発声から始まり、ストレッチ、アップ、そしてマット運動とかなり念入りに行っていきます。もちろんケガの防止が最優先のアップですが、今までやったことのない事や自分の得意な事、不得意な事をたくさん発見することが出来ています。今回のこの経験で自分のダンスやお芝居を超えた表現を見つける事を課題に頑張らせていただきます。

 また、新しい試みとして客席の3分の2がバランスボールになっています。ただ座っているだけでもトレーニングになりますが、この舞台を観て体幹を鍛えたりストレッチしてみたり、はたまたみんなでバウンドして踊りだしてみたり(笑)。もちろん普通の客席もご用意していますがオールキャスト、オールスタッフ、たくさんのワクワクしてくる仕掛けを用意して皆さんをお待ちしていますのでぜひ楽しみにしていてください。

鈴木寛の政策のツボ 第二十回

2012.12.10 Vol.575

 12月25日、クリスマスに国立競技場で一大フェスティバルを行います。日本をより一層元気づけるために、オリンピアン・パラリンピアンたちが手を取り合って「Cheer! NIPPON」という一大フェスティバルを開催します!

 昨年3月の大震災以降の日本を元気づけてくれたのは、なでしこジャパンやロンドンオリンピック・パラリンピックの選手団の活躍でした。特に今年8月に行われたオリンピック選手団凱旋パレードでは、銀座に50万人もの大観衆が全国から駆けつけ、選手たちに声援を送りました。こうしたアスリートやアーティストの活躍が、日本全体を奮い立たせたのです。そして現在では、「この感動を次は、ニッポンで!」を合言葉に2020年オリンピック・パラリンピック招致に向けた活動が盛り上がりを見せています。

 こうした勢いを受けて、『ニッポンの元気を湧かしていく』という想いのもと、第一線で活躍するアスリートたちが手を握り合い、クリスマスの国立競技場で大きなフェスティバルを開催することになりました。

 当日はスポーツなど、多くの人々が参加でき、汗を流し、歓声をあげることで感動を共有できる企画を用意しています。また、震災からいちはやく復興することを願うとともに、被災地を元気づけるために、子どもたちを無料招待することにしました。このイベントが、地域や世代を超えて人々が参加し、日本全体で感動の熱を共有し、未来を明るくしていくムーブメントを起こすきっかけにしたいと願っております。

 みなさん、12月25日はぜひ国立競技場にお越しください!
(元文部科学副大臣・参議院議員)
※「Cheer! NIPPON」公式ホームページはこちら: http://cheernippon.jp/

長島昭久のリアリズム

2012.11.26 Vol.574

 11月16日、衆議院が解散されました。12月16日総選挙で、わずか1カ月の電撃戦となります。ことの発端は、解散2日前の党首討論。野田佳彦総理大臣は「『近いうちに国民の信を問う』と言ったことにウソはない」「(国家・国民のために)後ろに区切りを付けて、(特例公債法案や身を切る改革に)結論を出しましょう。16日に衆院を解散します。やりましょう!」と安倍晋三自民党総裁に迫ったのです。
 野田総理の解散宣言。私としては万感胸に迫るものがありました。遂に、胸にしまってきた積年(日)の思いを吐き出されたな、と感じたからです。さすがの安倍総裁も虚を突かれ狼狽を隠せませんでした。じつは、この間、私は煙たがられても遠ざけられても、総理の耳元で叫び続けてきました。どうか、後ろを振り向く(党内融和に腐心する)ことなく、国家国民のため総理がやらねばならないと信ずる政策を断行してくださいと。心ない批判に晒されながら、解散先送りの党内圧力に苦悶しながら、離党者続出の責めを一身に背負いながら、一日千秋の思いでこの瞬間を模索していたのだろうと推測します。さすがに堪忍袋の緒が切れたのは、同僚議員たちによる解散阻止・離党謀議という醜態だったのではないでしょうか。
 もはや野田総理の眼中には、民主党、自民党、第三極などという国内政局など微塵もない。ただ国益の一点を見詰め、この国を根本から立て直すために必要とされる政治家集団を真剣勝負で国民有権者に選んでもらおう。これに尽きると思います。ならば、私も覚悟を決めて、野田総理の掲げる「明日への責任」の大義を果たすため、全力を尽くして来るべき決戦に臨もうと決意を新たにいたしました。
 来るべき総選挙は、民主党(政権)を守る選挙ではありません。ましてや、震災復興に便乗し「国土強靭化」という名のもとで200兆円もの大型公共事業で税金無駄遣いを目論む自民党へ政権を戻す選挙でもありません。第三極をのさばらせ、国政全体を不安定の混乱に陥れるような時間的余裕はもはや我が国にはありません。来るべき総選挙は、政治家と有権者の覚悟を問う選挙です。
 未曾有の国難に正面から立ち向かい、社会保障、経済再建、外交安全保障といった「明日への責任」を果たすため、決めるべきことを、決めるべき時に、決め抜く政治を断行する本物の政治家は誰なのか。政治家の覚悟と共に有権者の眼力が問われる日本憲政史上始まって以来の大総選挙となると思います。皆さんも覚悟の選択をして下さい。
(防衛副大臣 長島昭久)

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