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喜安が今作で選んだテーマは「芸術家になること」ブルドッキングヘッドロック『芸術家入門の件』

2019.05.16 Vol.718

 ナイロン100℃の劇団員であり、脚本家としては映画『桐島、部活やめるってよ』で日本アカデミー賞の優秀脚本賞を受賞するなど多方面で活躍する喜安浩平。その喜安が主宰するブルドッキングヘッドロックが2000年の旗揚げから今回で30回目の本公演を迎える。昨今、ユニットという形の劇団運営が多い中、劇団員が21名という大所帯で、喜安を含め劇団員が外部での活動などで徐々に時間が取れなくなるなか旗揚げ以来ほぼ毎年、作品を発表し続けるのは並大抵の努力ではできない。

 喜安が今作で選んだテーマは「芸術家になること」。

 主人公は創作に迷う鳴かず飛ばずの60代の芸術家。大金とわずかな名声に飛びつきうっかり新しい依頼を受けてしまうのだが製作は一向に進まない。そんな時、街で「芸術家入門」の看板を発見し、ここでもうっかり足を踏み入れてしまうのだが…。

 資格でも称号でもない「芸術家」という肩書の意味を、自ら「芸術家志望」という喜安がブルドッキングヘッドロック流のおかしみをもって問い直す。

3年前から毎月開催。完売必至の名物イベント「根本宗子の面談室 VOL.37」

2019.05.15 Vol.718

 月刊「根本宗子」の主宰を務める根本宗子は劇作家で演出家、そして女優であり、ちょっと前まではラジオパーソナリティーを務めるなどさまざまな顔を持つ。

 そんな根本が2016年5月から毎月欠かさず新宿・歌舞伎町のロフトプラスワンで開催しているのがトークライブ「根本宗子の面談室」。5月31日の開催で丸3年、回数も37回を数えることになった。

 この「根本宗子の面談室」は根本宗子が「今、一番話したい人」をゲストに迎えてトークを繰り広げるイベント。

 第1回の生ハムと焼うどんに始まり、これまでメジャーだろうがインディーズだろうが、男だろうが女だろうが、人数も1人だろうが大人数だろうが、細かいことは一切考えずに、根本はひたすら話したい人と思う存分話してきた。

 面談するつもりが、されてしまったこともしばしば…。公の場ではなかなか見せない顔が見られることもちょいちょいあって、根本ファンにはたまらないイベントになっている。

 根本は普段は主に「インタビューされる側」の存在なのだが、数少ない「話を聞く側」に回ることのできる時間とあって、ここぞとばかりに繰り出す鋭いツッコミに言ってはいけないことを思わずポロリしてしまうゲストも多いことから基本的には「ノーツイート、ノーSNSのココダケノハナシ」というルールで開催されている。

 もっとも本人のポロリが一番ヤバいという説もあるのだが…。

 今回のゲストは放送作家の寺坂直毅氏。人気ラジオ番組の構成作家で、紅白歌合戦や徹子の部屋の知識も豊富で、とさまざまな引き出しを持つ寺坂氏とはどんなトークが繰り広げられるのか…。

 チケットは残りわずか。当日券も出る予定とのこと。

松たか子「怪しいものや信用ならないものを面白がる人がいて伝統になった」

2019.05.10 Vol.Web Original



 東京2020オリンピック・パラリンピックの公認文化オリンピアード「東京キャラバン」の記者懇親会が10日、都内にて行われ、総監修を務める演出家の野田秀樹と、過去開催に参加した女優の松たか子が登壇。過去開催の映像を交えて見どころや意義を語り、今後の展望について語った。

「東京キャラバン」は東京都および公益財団法人東京都歴史文化財団が2020年に向けて、芸術文化都市東京の魅力を伝える取り組み「Tokyo Tokyo FESTIVAL」の主要プログラムとして行われている文化プロジェクト。各地をめぐり、多種多様なアーティストが違いを超えて文化“混流”を繰り広げる。女優の黒木華やタップダンサーの熊谷和徳、チャラン・ポ・ランタンら著名なアーティストや文化人も数多く参加している。2015年にスタートし2017年度から東京2020オリンピック・パラリンピックの公認文化オリンピアードのひとつとなっている。

関連作品も上演 第3弾改訂版『埒もなく汚れなく』

2019.05.01 Vol.717

 オフィスコットーネでは2009年に不慮の事故により48歳の若さで亡くなった劇作家・大竹野正典さんの作品を多く上演してきた。

 この『埒もなく汚れなく』は劇作家で演出家の瀬戸山美咲が大竹野さんの人生を描いた作品で2016年の読売演劇大賞上半期の作品賞、演出家賞、男優賞にノミネートされた。今回はその作品を大幅に改訂して上演する。

 物語の中では大竹野さんの作品の中でも最高傑作とされる最後の作品『山の声』に至るまでの大竹野さんの軌跡を追いながら演劇に憑かれた劇作家・大竹野正典と山に憑かれた登山家・加藤文太郎の重なる生きざまを描くのだが、今回はその『山の声』も5月17〜19日に下北沢のGEKI地下リバティで上演する。こちらは2009年の初演時の大竹野さんの演出で戎屋海老と村尾オサムというオリジナルキャストでの上演となる。

 2作品合わせて見ると大竹野さんの世界により深く没頭できそう。また『埒もなく−』では11、13、14、17日19時の回に、『山の声』では18日18時の回にアフタートークが用意されている。

【日時】5月9日(木)〜19日(日)(開演は平日19時、土14時/18時、日14時。※14日(火)は14時の回あり。開場は開演30分前。当日券は開演45分前)
【会場】シアター711(下北沢)
【料金】全席指定 お得チケット 前売・当日4000円(10日夜と14日昼のみ)、一般 前売・当日4500円/「山の声」との2作品通し券 前売のみ7300円(コットーネのみ取り扱い。5月7日までの予約に限る)、シードチケット(25歳以下)前売・当日とも3000円(枚数限定あり。コットーネのみ取り扱い。受付にて年齢確認あり)
【問い合わせ】オフィス コットーネ
(TEL:070-6663-1030[HP] http://www5d.biglobe.ne.jp/~cottone/ )
【作・演出】瀬戸山美咲【プロデューサー】綿貫 凜
【出演】西尾友樹(劇団チョコレートケーキ)、占部房子、柿丸美智恵、緒方晋(The Stone Age)、福本伸一(ラッパ屋)、橋爪未萠里(劇団赤鬼)、照井健仁

菅田将暉「絶対的なカリギュラを作り上げたい」!『カリギュラ』に挑戦

2019.04.14 Vol.Web Original



 菅田将暉が舞台『カリギュラ』に挑戦する。13日、ホリプロが発表したもので、演出は栗山民也。菅田は「絶対的なカリギュラを作り上げたい」と意気込んでいる。

 アルベール・カミュ自身が“不条理三部作”と位置づける傑作戯曲のひとつで、暴君として知られるローマ帝国第3代皇帝カリギュラを題材にした作品。非の打ちどころがなかった皇帝カリギュラは、愛し合った妹が急死した日に姿を消すが、宮殿に戻ってくると、何らかの財産を持つものを区別なく殺し、その財産を没収するという宣言を出し、残虐非道な行為を繰り返すようになって……。

 菅田は上演決定に際して以下のようにコメントを寄せている。

「あの『カリギュラ』に手を出すということで震えています。もちろん良い意味で。どこまで何が出来るかはわかりませんが、身も心もさらけ出し、少しコントロールして、絶対的なカリギュラを作り上げたいなと思います。自分なりの、一つ生き様を。宜しくお願いします」

 11月から新国立劇場ほかで上演。

フルキャストオーディション第1弾 新国立劇場演劇『かもめ』

2019.04.08 Vol.717

 昨年9月から新国立劇場の芸術監督を務める小川絵梨子は就任にあたり「幅広い観客層に演劇をお届けすること」「演劇システムの実験と開拓」「横の繋がり」という3つの柱を打ち出した。

 その2つ目の「演劇システムの実験と開拓」の目玉として行われるのが、毎シーズンに1本、フルキャストオーディションによる演目を上演するというもの。今回の『かもめ』はその第1弾となる。

 オーディションにはのべ3396人の応募が寄せられ、内訳は年齢は18歳から70歳超、戸籍上の性別も不問ということでトランスジェンダーの人も参加と多様性あふれるものとなった。

 演出を務める鈴木裕美らによるオーディションは6週間にも及び、13人の俳優が選ばれた。オーディションにあたっては、その俳優が出演することによって得られる経済的効果といったものは考慮しなくても良かったことから、純粋にこの作品を作るうえで必要で適任とされた俳優たちが残る形となった。

 小川の新翻訳での上演ということもあり、過去にない『かもめ』が見られそうな予感。

 18日13時の回の終演後には鈴木裕美、朝海ひかる、岡本あずさ、須賀貴匡、渡邊りょうによるシアタートークが開催される。

【日時】4月11日(木)〜29日(月・祝)(開演は日〜木13時、金18時30分、土13時/18時。※11日(木)は18時30分開演。27日(土)は18時30分の回のみ。火曜休演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)
【会場】新国立劇場 小劇場(初台)
【料金】A席6480円、B席3240円、Z席(当日)1620円
【問い合わせ】新国立劇場ボックスオフィス
(TEL:03-5352-9999[HP] https://www.nntt.jac.go.jp/ )
【作】アントン・チェーホフ
【英語台本】トム・ストッパード
【翻訳】小川絵梨子
【演出】鈴木裕美
【出演】朝海ひかる、天宮 良、伊勢佳世、伊東沙保、岡本あずさ、佐藤正宏、須賀貴匡、高田賢一、俵木藤汰、中島愛子、松井ショウキ、山﨑秀樹、渡邊りょう

薮宏太、ミュージカル『ハル』で平成の大きな1ページ飾る!

2019.04.01 Vol.Web Original



 薮宏太(Hey! Say! JUMP)が主演する、ミュージカル『ハル』が1日、TBS 赤坂 ACTシアターで開幕した。

 同日、初日公演前にプレスコールが行われ、藪、北乃きい、七五三掛龍也(Travis Japan/ジャニーズ Jr.)、安蘭けいが取材に対応。

 薮は「(平成は)残り1カ月。すべり込みじゃないですけど、平成ってこういうことがあったなっていう、みなさんの大きい1ページのひとつとして、この『ハル』を届けたい」と、意気込みを語った。

 七五三掛は「薮君と一緒にやることに感動しています」とコメント。また稽古をする中で、藪に新しい発見はなかったかと聞かれると「おしりを触られる」とびっくり発言。薮が大慌てで「言い方を考えようね。挨拶程度でしょ、ぽよっと! スキンシップ! 親しみを込めて」と畳みかけると、七五三掛は「僕はそれを受けて、すごいうれしいなと思いました。先輩から愛をもらってるなって」。

成河、最新舞台は「目には見えないけれど、三つ巴の合戦」

2019.03.31 Vol.Web Original



 成河らによる舞台『BLUE/ORANGE』が、青山DDDシアターで上演中だ。

 ロンドンの精神病院での24時間を描く舞台。1人の患者と、研修医とその上司である医師の3人の会話劇で、退院させるのは危険だとする研修医と、それに阪大する上司。納得のいかない研修医は患者への査定を続け、器に盛られたオレンジの色を問うと、 彼は「ブルー」と答え……。

 同作は2019年に初演され成河が第18回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞した作品。今回は配役を変えての再演だ。

中国伝統演劇の演出手法を取り入れたシェイクスピア作品が上演

2019.03.25 Vol.Web Original

中国国家話劇院 『リチャード三世』
 現在、池袋では東アジア文化都市関連事業として多くのイベントが開催されている。「東アジア文化都市」というのは、日本・中国・韓国の3か国において、文化芸術による発展を目指す都市を選定し,その都市において、現代の芸術文化や伝統文化、また多彩な生活文化に関連するさまざまな文化芸術イベント等を実施するというもの。2019年は日本は豊島区、中国は西安市、韓国は仁川広域市が東アジア文化都市に選定されている。

 数あるイベントの中でも「スペシャル事業」と位置付けられるものがいくつかあり、4月から池袋の東京芸術劇場で上演される「中国国家話劇院 『リチャード三世』」もそのひとつ。ちなみに日本初演でもある。

 同作は2012年に開催されたロンドンオリンピックの関連事業として行われた「ワールド・シェイクスピア・フェスティバル」の中でロンドン・グローブ座が企画した 37 の言語で 37 のシェイクスピア作品を上演する演劇祭「Globe to Globe」で上演された作品だ。

「中国国家話劇院」というのは2001年12月、中国青年芸術劇院と中央実験話劇院が合併して発足した国立の劇団。中国青年芸術劇院の前身の延安青年芸術劇院は1941年に創設されており、欧陽予倩(よせん)、廖承志、呉雪、舒強、金山、孫維世らの先達の指導、中央戯劇学院との密接な連携の下で中国話劇の伝統を現代に引き継いできた。そういう意味においては中国国家話劇院というのは中国で最も歴史があるカンパニーといえる。また2011年に880席の大劇場と300席の小劇場が落成。500人を越える俳優陣を擁して年間公演数は約1000回を数えるなど、規模的にも中国を代表する劇団として活動を続けている。

小手伸也「自分のセンサー次第で感じ方ががらりと変わる作品」

2019.03.25 Vol.716

「顔と名前は一致しないが面白い存在」から今ではすっかり「顔も名前も分かる面白い俳優」となったのが小手伸也。今回、堤真一と橋本良亮が主演を務める舞台『良い子はみんなご褒美がもらえる』に2人と最も多く絡む重要な役どころで出演する。

レキシ楽曲のミュージカルの東京公演がフィナーレ!「生きていて良かった」

2019.03.24 Vol.Web Original



 人物や出来事など歴史をテーマにした楽曲で人気を集めるアーティスト、レキシの楽曲で綴ったミュージカル『愛のレキシアター「ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ」』の東京公演が24日、東京・TBS赤坂ACTシアターで千穐楽を迎えた。

 ひきこもり歴25年のニートを演じるとともに、土方歳三など複数の役を演じた主演の山本耕史は、「東京千穐楽までやりきることができました! 劇中、ギターも演奏させていただきました!」と、コメント。

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