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カルチャー | TOKYO HEADLINE - Part 27
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【今すぐ読みたい話題の本】柳美里『JR上野駅公園口』英語版が「全米図書賞」の快挙

2020.12.31 Vol.736

 アメリカで最も権威のある文学賞「全米図書賞」の翻訳文学部門を、柳美里著『JR上野駅公園口』(河出書房新社)の英語版『Tokyo Ueno Station』(モーガン・ジャイルズ訳)が受賞した。翻訳文学部門は2018年に新設され、多和田葉子著『献灯使』の英語版 『The Emissary』(マーガレット満谷訳)が日本の文学作品として36年ぶりに受賞。今回の受賞はこれに続く快挙だという。出稼ぎのために上野駅に降り立った福島県相馬郡(現・南相馬市)出身の男の生涯を通じ、高度経済成長の光と闇、社会の片隅に追いやられた人々を描く。受賞直後に文庫版がAmazon.jpの書籍総合ランキング1位を獲得するなど話題を呼び、発行元は文庫版と単行本それぞれ緊急重版を決定した。

TikTokで話題!7万5000部を増刷 人気の文庫『あの花』の続編が発売

2020.12.30 Vol.736

 汐見夏衛著『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(スターツ出版文庫)が、読者の「TikTok」投稿をきっかけに「大号泣」「映画化してほしい」の声が殺到。6月から3カ月間で異例の7万5000部増刷、累計発行部数10万部を突破した。母とケンカして家を飛び出した百合。目を覚ますとそこは戦時中の日本だった――。28日に続編『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』も発売。刊行を記念し2冊セットで3名にプレゼント。(係名:「あの花/あの星」)

<プレゼントの応募について>
【応募の〆切】2021年1月11日(金)23時59分
以下のリンクのフォームからご応募ください。
http://www.campaign-kenshou.com/campaign.php?id=4164

読者のTikTokで文庫本が大ヒット!『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』

2020.12.30 Vol.736

 2016年刊行の汐見夏衛著『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(スターツ出版文庫)が動画投稿アプリ「TikTok」をきっかけにヒットして話題を呼んでいる。同文庫の倉持真理編集長に聞いた。

 話題の『あの花〜』はどんな小説ですか?

「ケータイ小説サイト『野いちご』に投稿された作品で、汐見先生のデビュー作になります。中学2年生の主人公・百合は戦時中の日本にタイムスリップし、彰という青年に出会いますが彼は特攻隊員で……という切ない恋の物語です。スターツ出版文庫立ち上げ初期の作品で、当時も売れ行きは良かったのですが、今年6月に一般読者が投稿した15秒程度のTikTok動画がバズって、全国から問い合わせが殺到して。6月から3カ月間で7万5000部を増刷、累計発行部数は10万部を突破しました」

すべてに「はじまり」と「終わり」がある! 年末年始に読みたい!『鬼滅の刃』『怪獣8号』『転生したらスライムだった件』

2020.12.29 Vol.736

話題の映画や気になる海外ドラマ、チェックしておきたかったあの音楽に、話題のコミックス――。TSUTAYAのレンタルなら気軽にたっぷり楽しめます。さて今月のおすすめは……?

浅丘ルリ子が六角精児と朗読劇 「世の中の人々に届けるべき」

2020.12.28 Vol.736

 浅丘ルリ子と六角精児が朗読劇『ななしのルーシー』に挑戦する。リチャード・コネルによる短編小説『レピュテーション』が原作で、デマや嘘に惑わされやすい民衆の姿や、“世論”の脅威と脆さを描きながら、独自のユーモアとサスペンスを加えて、喜劇に仕上げた作品だ。

 浅丘は、自身にあて書きされた不遇な過去を持つ元女優ルシアを演じる。「同じ原作から生まれた『群衆』という映画を見たことがあります。ゲイリー・クーパーが演じる粗野な野球選手が大騒動に巻き込まれるという内容で、戦前に作られた白黒映画ですが、これが今見てもとても面白いのです。今回の台本はゲイリー・クーパーが演じていた役がルシアという女性に置き換えられています。繊細ですが強い反骨精神の持ち主で、高い知性を感じさせる役どころです。ですが、決して自分の信念を曲げないという性格には大いに共感しました。また、この物語が持つメッセージは、いまの世の中の人々にこそ届けるべきだと思っております」。

 ルシアを大騒動へと巻き込む新聞記者を演じる六角精児は「この作品には、デマを信じた人たちの群衆心理が描かれています。(社会にまだ情報が少ない頃の話なので)デマを信じざるをえない悲しさも描かれているんですけれども、今の世の中だって何が正しくて何が間違っているのか分からないことが多いじゃないですか。少なくとも大多数が考えていることが、必ずしも正しいことではないと思うんです。僕も、このテーマは今やるべきなのではないかと」と語った。

 今回の舞台は途中休憩を挟んだ二部制で、二部では朗読劇に出演する妹尾正文も加わって、トークショーを行うという。浅丘は「3人でいろんな話をしたり、六角さんはギターが弾けますから、みんなで楽しく歌を歌ったり…20分ぐらいですけれども、細かい内容はいま考えています」。

 チケットの一般発売は2021年1月16日から。

アクセスすればそこが最前列!「マキタスポーツのオトネタTV〜年末キラキラ大放送〜」

2020.12.28 Vol.736

 芸人、俳優、ミュージシャン、文筆家とマルチな活動を繰り広げるマキタスポーツが「マキタスポーツのオトネタTV〜年末キラキラ大放送〜」を開催。自身の活動の軸である笑いと音楽の融合させた「オトネタ」を披露するLIVEプログラム。過去の傑作集や初披露の新作の数々で笑い、うなずけ。有観客公演と配信のハイブリッド。

衝撃作のフィルムコンサートが日本上陸「JOKER LIVE IN CONCERT」

2020.12.26 Vol.736

『バットマン』の悪役として知られるジョーカーの誕生秘話を描いて世界を震撼させるとともに、世界各地の映画賞を受賞した『JOKER』のフィルムコンサートが日本初開催。フィルムコンサートとは、映画全編を超巨大スクリーンと高質なサウンドシステムを使って上映し、その映像に合わせて、フルオーケストラライブ演奏を行うという贅沢すぎる観劇体験だ。『JOKER』の楽曲は、アイスランドの人気グループ、múmの主要メンバーで、チェリストのヒドゥル・グドナドッティルが作曲を手がけている。東京のほか、神戸でも公演がある。

LOVE PSYCHEDELICO デビューアルバムの完全再現ライブを配信

2020.12.25 Vol.736

 情感のあるロック楽曲で支持を集めているLOVE PSYCHEDELICOは、2020年にデビュー20周年のアニバーサリーを迎えた。それを記念して10月、TOHOシネマズ立川立飛を会場に、わずか80名を招待して、デビューアルバム『THE GREATEST HITS』の完全再現ライブ「LIVE THE GREATEST HITS 2020」を開催した。多くのファンが気になっていたであろうこの超プレミアムイベントの様子を配信。ライブビューイングなど音楽での利用にも対応した高音質の劇場でのライブを楽しめる。ローチケでは2021年1月3日までお得な早割チケットを販売中だ。

 配信が決まり、『LIVE THE GREATEST HITS』のグッズ販売も始まっている。何か手に入れて配信をフルに楽しんでみるのもいいかも?

年末年始もステージ三昧で!青年団第82回公演『コントロールオフィサー』+『百メートル』二本立て公演

2020.12.24 Vol.736

 青年団が大晦日から東京オリンピックを控えた日本を舞台としたスポーツがテーマの短編作品の二本立て公演を行うこととなった。

『コントロールオフィサー』は水泳のオリンピック代表を決める日本選手権終了後のドーピング検査控室を舞台とした作品で、2016年に三重県の津あけぼの座の開館10周年記念公演の一つとして書き下ろされたもの。2019年2月の「平田オリザ・演劇展 vol.6」でも上演され大きな反響を呼んだ。この上演をきっかけに陸上競技をテーマに描いた『百メートル』とともに米ニューヨーク公演や北米ツアーを行う予定だったのだが、新型コロナウイルスの影響でやむなく中止に。国内での公演も延期されていたのだが、今回ついに上演されることとなった。

『コントロールオフィサー』はドーピング検査室で尿が出るのを待っている男たちのどうしようもなく情けない物語。『百メートル』は代表を決める決勝前の緊張する密室空間を描いた物語。オリンピック前に見られて良かったとしみじみと思わされる作品だ。

【明日は何を観る?】『AWAKE』

2020.12.24 Vol.736

『AWAKE』

 幼いころから奨励会で棋士を目指しながら、同世代のライバル陸に敗れプロの道をあきらめた英一。ある日コンピュータ将棋に出会い、大学の人工知能研究会で変わり者の先輩・磯野から手ほどきを受けプログラム開発にのめりこんで行く。

監督:山田篤宏 出演:吉沢亮、若葉竜也、落合モトキ他/1時間59分/キノフィルムズ配給/12月25日(金)より新宿武蔵野館他にて公開 awake-film.com 

闇と光の対比が美しいjunaidaの傑作絵本『怪物園』

2020.12.24 Vol.736

 はるかいにしえの時代から、たくさんの怪物たちをのせて長い長い旅をつづけていた「怪物園」。ある静かな夜のこと、怪物園がうっかり玄関口をあけたまま、いびきをかいてウトウトしていたあいだに、怪物たちが外の世界へとぬけだして……。

『Michi』『の』など、繊細であたたかみのある絵で、独特な世界観の絵本を世に送り出してきた画家・junaida(ジュナイダ)。新作絵本では、生き物のような建物のような「怪物園」から抜け出し、街までやってきて通りを行進する怪物たちと、彼らをよそに空想の旅に出かける子どもたちを描いた。

 怪物たちの闇の世界と、子どもたちの光の世界の対比が美しく、現実と空想が混じり合うように物語が展開していく。何日も行進をつづける怪物と、外で遊べなくなった子どもという構図は、どこか今日的なテーマとも重なる。

 本体表紙の透明箔押し、黒の見返しにかけて印刷された一枚絵など、祖父江慎と藤井瑶(cozfish)の装丁がまた素晴らしい。

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