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カルチャー | TOKYO HEADLINE - Part 51
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新型コロナの知識ばかりではなく物の見方についての示唆にも富んだ一冊。『新型コロナウイルスの真実』岩田健太郎

2020.04.24 Vol.Web Original

 世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスにより、日本では4月7日に緊急事態宣言が政府から発令された。東京オリンピック・パラリンピック、中国の習近平国家主席の訪日といったさまざまな要因があったことから日本ではその対策が大きく立ち遅れ、感染の拡大にはいまだ歯止めがかからず、収束は見えない状況だ。

 五輪の延期が決まる前後の物言いからいまいち政府の言うことは信用できず、テレビのワイドショーも全面的に信頼するには至らない。そこはニュースも一緒。SNSに至ってはフォロワーもいない匿名のアカウントが政府の言うことを賛美・礼賛するかと思えば、その逆パターンもあり、やはり信頼には至らない。もっともすべてが嘘やデマかといえば、中には真実もあるからややこしい。

 そこで著者は言う。「情報・知識・事実が大切だ」と。そして柔軟な頭で自分で判断することが大切だということも。

 今の日本で著者の岩田健太郎氏のことを知らない人はいるだろうか? 万が一名前は忘れていても「ダイヤモンド・プリンセス号の中の感染症対策が全くできていなかったことをYouTubeでアップした人」といえば大概の人は「ああ、あの人ね」という存在であろう。

 本書はその岩田氏が“現在における”新型コロナウイルスの正体と感染対策を分かりやすく解説したもの。

「現在における」をあえて“”でくくったのは岩田氏があとがきの中で「緊急性のニーズが非常に高い本」と断りを入れていることと、本書の中で再三、新しい事実や検証結果が出てきたときにはフレキシブルに考え方や対応策を変えていくべきであるといった内容のことを言っていることを踏まえてのもの。

 とはいえ、そうそう簡単に覆されそうな内容ではなく、現在、新型コロナウイルスのさまざまな知識を得るためには最もフラットに頭の中に入ってくる本といってもいいだろう。

 また岩田氏は新型コロナウイルスに関わる一連の日本国内の騒動を通じて、日本社会の病巣も鋭く指摘。物事に対する思考法なども哲学的な要素も含んでおり、新型コロナウイルスの内容以外にもいわゆる「腑に落ちる」内容となっている。そういったところは特に巣ごもり中の読書に適した一冊といえる。

【インタビュー】BOXER KIDが7年ぶりのソロアルバムリリース「やりたいことはやり切る」

2020.04.24 Vol.Web Original

 大阪を拠点に活動する5人組レゲエ・クルーMIGHTY JAM ROCKのDee Jay、BOXER KIDが4月29日にソロアルバム『THE PARTY』をリリースする。実に7年ぶりというソロ作品に込めた想いを聞く。

興奮、感動、笑い…映画の中には何でもアリ! スカッと痛快エンターテインメント

2020.04.23 Vol.web Oliginal

話題の映画や気になる海外ドラマ、チェックしておきたかったあの音楽に、話題のコミックス――。TSUTAYAのレンタルなら気軽にたっぷり楽しめます。さて今月のおすすめは……?

究極の裏芸能「花電車芸」の秘史『花電車芸人 色街を彩った女たち』

2020.04.23 Vol.729

 紀伊國屋書店新宿本店の新書棚を物色していると、何やら異様な迫力の帯が目についた。『娼婦たちから見た日本』、『黄金町マリア』、『青線』など日本の色街や娼婦を取材したルポルタージュに定評のある八木澤高明の新刊。今回のテーマはストリップ劇場とストリッパー、それも「花電車芸」を生業とする芸人たちだという。ペラペラと「まえがき」をめくると「まずは、女性器から火を噴く女の話からはじめてみたい。」とある。

「花電車」とは祭礼などで装飾を施され、無人で運行される電車のことである。本来の目的に使わない電車から転じ、ストリップなどで行われる女性器を使ったパフォーマンスのことも指すらしい。なかでも「ファイヤーヨーコ」がアルコールランプから炎を噴き上げる芸には圧巻だ。現在、この芸をこなせる女性は彼女ただひとりなのだという。かつては全国で300軒を超えたが、現在は20軒ほど残るのみのストリップ劇場。誰にも知られずひっそり行われる「花電車芸」を、息を潜めて見つめるような一冊だ。

中村七之助 新作に挑む思いや父・勘三郎との“ホラーな思い出”を語る「リアルなチャッキー人形を…」

2020.04.19 Vol.Web Original

「幽霊より、人間のほうが恐ろしい」―。昨年、放送されたNHK BSプレミアムドラマ『令和元年版 怪談牡丹燈籠 Beauty&Fear』に続き、赤坂大歌舞伎『怪談 牡丹燈籠』(新型コロナウイルスの感染拡大と政府の緊急事態宣言を受け全公演中止)で、名作・怪談 牡丹燈籠に新たな視点で挑んだ歌舞伎役者・中村七之助。古典を守り継ぐこと、新たな挑戦を続けることに、込める思いとは。
(※このインタビューは2020年2月に行われたものです)

『まちの本屋』の著者・田口幹人「本屋になれる」オンラインサロン開設

2020.04.18 Vol.729

 今年初開催され、大きな話題を呼んだ「二子玉川 本屋博」。そこで異色のブース「語夢万里(ごむまり)文庫」を出展していたのが、元さわや書店(盛岡市)の書店員で、現在は出版取次(書籍の卸売問屋)の楽天ブックスネットワークに勤務する田口幹人氏である。ブースで促進していたのは、本屋の開業をサポートするオンラインサロン「もういちど、本屋へようこそ 〜知を編み、血を継ぎ、地を耕す〜」。一体、どんなサロンなのか、田口氏に話を聞いた。

作れなくてもいい!?滝沢カレンのレシピ本『カレンの台所』が破壊力抜群【今日のおうち時間】

2020.04.17 Vol.Web Original

 独特すぎる日本語使いで“言葉の魔術師”と評され、バラエティ番組などで活躍するモデルの滝沢カレン。自身のインスタグラムでのハッシュタグ「#カレンの台所」の料理投稿も話題の滝沢が放つ初のレシピ本『カレンの台所』(サンクチュアリ出版)が破壊力抜群だ。通常のレシピ本ではまず見られない文章表現と、分量の明記がないという思い切った構成で、発売から1週間で3万部を突破するヒットを飛ばしているのだという。早速、本書を入手して人気の秘密を探った。

「全裸監督」村西とおる「世の中は前科7犯でもちゃんと受け入れてくれる」

2020.04.17 Vol.729

 Netflixオリジナルドラマ「全裸監督」主人公のモデルとしても話題の“AVの帝王”こと村西とおるが、紀伊國屋書店新宿本店で新刊『人生、死んでしまいたいときには下を見ろ、俺がいる。』(祥伝社新書)の発売を記念したトークショーを行った。

音楽で下向きの視線も、少し上がる【オススメCD 4選】

2020.04.17 Vol.729

「YOUR STORY」JUJU

 情感あふれる歌いっぷりで楽曲の世界観に浸らせてくれるシンガーのJUJUが、既存のベストアルバムのイメージを覆す作品を作った。本作にはデビューからこれまでの代表曲の数々はもちろんのこと、リクエスト人気曲、アルバム新録曲など全52曲を収めた作品。これまで彼女がさまざまな楽曲を通じて紡いできた物語は聞く人の人生に寄り添う楽曲ばかりだった。52のストーリーを聞き返すなかで、また新しい心震える瞬間に出会えるはず。じっくり、かみしめて聴きたい。

[J-POP ALBUM]アソシエイテッド 発売中 初回生産限定盤 4800円、通常盤 3600円(共に税別)

小池百合子都知事の知られざる半生が一冊に『女帝 小池百合子』発売

2020.04.14 Vol.Web Original

 新型コロナウイルス感染症への対応でますます存在感を増す東京都の小池百合子知事。7月に東京都知事選挙を控える小池知事の知られざる半生を追いかけたノンフィクション『女帝 小池百合子』の刊行が文藝春秋より発表された。著者は『原節子の真実』で第15回新潮ドキュメント賞を受賞したノンフィクション作家の石井妙子。

 裕福な“芦屋のお嬢さん”というイメージと食い違う幼少期、“カイロ大学首席卒業”を裏付ける3種類の卒業証書の矛盾、カイロ時代の同居女性が証言する留学生活やその学力と結婚・離婚、愛憎入り混じる父のエキセントリックな人生、華やかなキャスター時代、日本新党からの参議院選出馬、小泉内閣での環境大臣就任、そして東京都知事へ……。権力への階段を歩む女性の半生を、ノンフィクション作家の石井妙子が4年の歳月を費やして取材・執筆した。

 誰も知らなかった小池百合子像が明らかになるという本書。『女帝 小池百合子』は文藝春秋より5月29日発売。

カミュ『ペスト』100万部突破!新型コロナの影響で

2020.04.14 Vol.729

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、フランスのノーベル文学賞作家アルベール・カミュ(1913〜1960)の代表作『ペスト』(新潮文庫)の人気が再燃している。1947年に発表された『ペスト』は『異邦人』に次ぐ2作目の小説で、当時フランス領のアルジェリア・オラン市を襲った伝染病ペストの脅威に立ち向かう民衆を描いた不条理文学の金字塔。新潮文庫版『ペスト』は1969年発行、近年では年間で平均5000部ほど増刷していたが、国内で感染が拡大した2月以降に書店からの注文が急増。2カ月で7回15万4000部を増刷し、このほど100万部を突破した。

 不用不急の外出を自粛し、伝染病の恐怖と不条理を味わう読書にぴったりだ。

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