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【米アカデミー賞特集】『リメンバー・ミー』共同監督エイドリアン・モリーナ インタビュー

2018.03.13 Vol.704

「来日は2度目なんです。人や文化も大好きなんだけどアニメーションに携わる人間としては、日本にはアニメ好きな人々のコミュニティーが当たり前のようにあるのが素晴らしいと思います。アメリカだと子供向けというイメージがまだ根強いですが、日本の人はアニメには人生にも大きな影響を与えるメッセージが込められているということを分かっているんだと思います。ディズニー/ピクサーの作品が大ヒットを重ねてアメリカでも少しずつファン層を広げてはいますけどね。ただ僕らはあくまで自分たちが作りたい物語を描くことを重要視しています。アニメーション製作には膨大な時間と労力が必要になるので、自分たちが情熱を注げるものでないとやり遂げられないんです(笑)」

 本作で描かれるのは“死者の国”に迷い込んだ少年ミゲルの大冒険。 “死”という一見ネガティヴな要素をディズニー作品でどう扱うか、難しい面もあったのでは。

「確かに“死”を扱うにあたり敏感であろうと思っていました。あまりヘビーにならずにこの要素を描くためメキシコの“死者の日”という、とても明るくポジティブなお祭りをモチーフにすることにしたんです。それにより“死”を描いてはいるけれど、思い続けることによって故人とつながり続けることができるんだという、ポジティブな物語を描くことができました。死は決して“終わり”ではなく人は誰かの心の中で生き続けることができるんだ、とね」

 リサーチの中、モリーナ監督自身もその思いを抱いたという。

「周囲にも“死者の日”を知っているという人は何人かいたのですが、実際にやっているとか、経験したという人は少なかったんです。それで僕も実際にその様子を見せてもらいました。死者の日には、お墓参りをして、オフレンダという祭壇に故人の写真を飾り、思い出を語り合います。そうすると、その故人が本当にその場にいるような感覚がするんです。あの瞬間に感じた不思議な感覚を、この映画の中に込めたいと思いました。スタッフたちの中に“死者の日”になじみのある人はほとんどいなかったんですが、本作を通して皆それぞれ亡き家族や大切な人に思いをはせたようで、その思いを示す機会がほしい、と言われエンドクレジットに、あるメッセージを入れさせてもらいました」

『ベイマックス』では日本、本作ではメキシコと局地的なカルチャーにインスパイアされた世界観を描きながらも、世界中の人々を共感させる。そこに込めたディズニー/ピクサーの思いとは。

「私たちが映画を見に行くのは、他の人たちの経験を分かち合いたいからでもあると思うんです。例えまったく異なる境遇の物語であっても、そこに描かれる人の思いは、世界中の人々に訴えかけることができる。本作で言えば、過去の人物や別れた家族とつながっていたいという気持ちや、自分が死んだ後も覚えていてもらいたいという気持ちを抱いている人は多いでしょう。ある特定の伝統をモチーフにしていても、そこにある気持ちというのは人間に共通のものなんです。そしてまた、そういうことを超えて共感できるのも、映画の力だと思います」
(本紙・秋吉布由子)

【米アカデミー賞特集】第90回アカデミー賞授賞式はジャンルも受賞者も衣装も“多彩”

2018.03.13 Vol.704

「このスピーチでオスカーを受賞してもいいくらい」と司会のジミー・キンメルから賛辞を贈られたのは『スリー・ビルボード』で主演女優賞に輝いたフランシス・マクドーマンドの受賞スピーチ。ステージに立ったフランシスは会場内の女性たちに「女性たち、立ち上がって! 女優もデザイナーも脚本家も、みんなよ」と促すと、「私たちはそれぞれ企画を持っていて資金が必要です。パーティーではなくオフィスでプロジェクトの話をしましょう。ジェンダーや人種によらない平等を! そこにはすべての人が含まれるべきなんです」と語り会場も拍手喝采。

 人種やジェンダー、ジャンル、そしてゴールデン・グローブ賞での“黒ドレス”から一転した色とりどりのドレスまで“多種多様”なアカデミー賞となった。

映画『タクシー運転手 〜約束は海を越えて〜』試写会に10組20名

2018.03.12 Vol.704

 韓国現代史上、最大の悲劇となった「光州事件」を題材に、真実を追い求めた1人のドイツ人記者と彼を乗せたタクシー運転手の物語を描く話題作。軍事独裁政権のものものしい言論統制をくぐり抜け、光州を取材し、全世界に5.18光州事件の実情を伝えた故・ウィルゲン・ヒンツペーター氏と、その彼をタクシーに乗せ、光州の中心部に入った平凡な市民であり、後日、ヒンツペーターでさえその行方を知ることのできなかった故キム・サボク氏、実在した2人が肌で感じた“あの日”をコミカルかつシリアスに描く。

 4月21日、シネマート新宿他にて全国順次公開。

<試写会の応募について>
【日時】4月6日(金)19時〜
【会場】北とぴあ つつじホール(北区王子)
【応募の〆切】2018年3月29日(木)

以下のリンクのフォームからご応募ください。
http://www.campaign-kenshou.com/campaign.php?id=3210

【明日は何を観る?】『去年の冬、きみと別れ』『彼の見つめる先に』

2018.03.12 Vol.704

 最愛の女性との結婚を控える記者・耶雲は1年前の猟奇殺人事件の容疑者、天才カメラマン・木原坂を追っていた。木原坂本人から密着取材を許されるが、木原坂の危険な罠は婚約者・百合子にまで及んでしまう。耶雲は百合子を取り戻そうとするのだが…。

監督:瀧本智行 出演:岩田剛典、山本美月、斎藤工、浅見れいな、北村一輝他/1時間48分/ワーナー・ブラザース映画配給/公開中 http://wwws.warnerbros.co.jp/fuyu-kimi/

【米アカデミー賞特集】『シェイプ・オブ・ウォーター』監督 ギレルモ・デル・トロ

2018.03.12 Vol.704

「僕はいつだってモンスターたちの味方なんだ(笑)」

「この物語の構想が生まれたのは…僕の子供時代だ。当時、日曜になると家族で教会に行った後、家のテレビで映画を見るのがお決まりだった。たいていは怪獣映画だ(笑)。6歳のころ、その日の映画は『大アマゾンの半魚人』(1954)だった。ジュリー・アダムスが泳ぐ下に半魚人が迫ってくる。そして半魚人が彼女の足に触れようとするんだけど、何となく触れることができずにいる。僕はその様子にすごく魅了されたんだ。僕はとてもおとなしくて、とても風変わりな子供だった、想像つくだろうけど(笑)。この2人は結ばれるべきだ!と思って映画を見ていたら半魚人は殺されてしまった。本当に悲しくて、その後も半魚人の絵を描いたり、半魚人ごっこをしたり(監督は10歳のころの写真を見せてくれた!)、半魚人の物語を考えたりしていたよ。これが、この映画が生まれたいきさつだ。つまり、僕はあの映画の“過ち”を正したかったんだ(笑)」

 ヒーロー対クリーチャー、監督が応援するのは…?

「いつだってクリーチャーだ。だってヒーローはたいてい大勢の味方がいるだろう。でもクリーチャーは独りぼっち。だから僕は常に彼らの味方でいたいんだ。そして同時に女性の側に立つのが好きだった。社会はやはりまだ男性優位のことが多いし、女性は何かを成し遂げるのにさまざまな壁を乗り越えないといけなかったりする。僕にはその姿がとても輝いて見えるんだ。この映画に登場する悪役ストリックランドは、武器も立場も金も持っているけど、イライザは自分の心と知性そして強さで立ち向かうんだ」

 不思議な生き物と心を通わせる主人公イライザ役のサリー・ホーキンスをはじめ登場人物の多くは俳優のイメージを反映させた“あて書き”。

「役者たちを選んだポイントは“目”だ。どんなエネルギーを放つ目をしているか。優しさ、知性、厳しさ…。特にサリーの目が語る現実味は素晴らしいね。彼女がクリーチャーを見るとき“彼”を本当に美しいと感じていることが伝わってくる。僕はイライザを、化粧品や香水のコマーシャルに登場するような女性にはしたくなかった。若く美しい20代の女の子ではなく、現実にいる30〜40代の平凡な容姿の女性。でも物語が進むにつれて美しく輝きだす。そういう女性を望んでいた。バスの隣座席に座っていてもおかしくない人なんだけど、どこか魔法のように人を魅了する力がある女性をね。対するストリックランド役のマイケル・シャノンの目は、とても強いけど傷つきやすい脆さも感じられる。彼は悪人だけど人間らしい悪人なんだ。まあ、あの目は本当に怖いけどね(笑)。イライザの親友ゼルダを演じるオクタヴィアの目はヒューマニティーと知性にあふれている。あの2人の友情も本作の重要な要素だ。女性同士の友情ってすごく深くて特別なものを感じるよ。“不思議な生き物”役のダグとは30年一緒に仕事をしてきた仲だ。このクリーチャーを演じられるのは彼しかいない。傷つきやすくもある一方で力強くもあり、恐ろしくも美しくもある、純粋無垢なところもあったり神々しさもあったり、いろんな要素を持つ複雑な役だ。それを特殊スーツとメイクを付けて演じることができる役者はまれだよ」

“特撮オタク”でもある監督だけに、クリーチャーの造形もこだわり満点。

「最初にこだわったのは、やっぱり目だね、神秘的な目。魅力的なくちびるも必要だった。そして肝心なのが引き締まったお尻(笑)。優美でエレガント、動く芸術作品を思わせるものでないといけなかった。ダグには動きにも気を付けてもらった。あまり人間的な動きをすると、人が特殊スーツを着ていることが観客に伝わってしまうからね」

 それぞれに孤独や欠点を抱える“アウトサイダー”たち。彼らの気持ちが自分にはよく分かる、と監督。

「すべての人物には少しずつ“僕”が反映されている。ストリックランドが将軍に詰められている場面なんて、僕とスタジオのお偉いさんのミーティングがまさにあんな感じだし、イライザの隣人の芸術家ジャイルズが自分の作品の評価を気にしているのも、僕と一緒だよ」

 彼らと同じ思いを抱え、その声に耳を傾け続けてきたデル・トロ監督。今年のアカデミー賞では見事、作品賞と監督賞はじめ最多4部門受賞。多くの人が、差別やギャップを超え多様性を求める声を上げている今、まさに求められていた映画だった。
「本作は1960年代を舞台としているけど、描かれていることは何十年も言われ続けてきたことなんだ。この作品はトランプ大統領とは関係なく生まれたんだよ(笑)。僕自身、メキシコ人として差別を実感することは多々あった。本作は『美女と野獣』の大人バージョンともいえる。たいていの大人はいろいろと傷ついて生きてきた。そんな大人の心の傷を癒すことのできる作品でもあると思う。僕自身、落胆した大人として、この映画を作りたかったんだ。世の中にはまだ美しいものがあると信じたい大人としてね」

 ギャップを超えて生まれた、イライザと“不思議な生き物”の愛。

「すべての愛はギャップを乗り越えて生まれたものだと思うよ。人じゃなくてもいい、自分の仕事や趣味でも何かを愛するとき人は本当に傷つきやすくなる。自分の魂の核となる部分を相手に捧げるわけだからね。信じた思いが遂げられなければ自分が壊れてしまうことだってあるんだ。『シェイプ・オブ・ウォーター』というタイトルは、まさに“愛”を示している。愛も水のように形の無いものだ。いつどこでどうやって恋するか分かりはしない。スーパーで買い物しているときかもしれないし、デモに参加しているときかも。いつ生まれるかいつ消えるか誰も分からない。だからみんな怖がっている。いろいろなことが複雑になった現代ほど、人が愛すことを恐れる時代は無いんじゃないかな。でも愛はときに非常に強い力にもなるよね。水と同じ、どんな形にもなるし、止めようと思っても止められないんだ」

 愛とは、相手をきちんと見ようとすることだと思う、と監督。

「劇中でイライザはこう言う。“彼は私のありのままを見てくれている”と。それが人の癒しになるんだ」

 監督自身、本作を撮ったことで癒しを感じたと語る。

「実はモノを集めるということをやめたんだ。映画作りを25年間やってきたけど、この映画を作ったことで何かが癒されたんだと思う。いま僕は何も欲しいものがないんだ。今回の来日でもまだ中野ブロードウェイで買い物してないよ(笑)。こんな気持ちになったことは、かつてなかったね。むしろ僕のコレクションをいくつかのミュージアムに寄付しようと思ってる。ロンドンやLAで僕のコレクション展をやったけど他の人が見て楽しんでいる姿を見て、幸せを感じた。人を楽しませたい。映画作りと一緒だよ。何が幸せですかと聞かれたら、人の幸せを見ることが今の僕の幸せだと答えるよ」

 モノ集めへの興味が無くなった今、東京での楽しみも無くなってしまったのでは…?

「いやいや、東京の楽しみは買い物だけじゃないから。カラスの鳴き声を聞きながら代々木公園を歩くのも好きだし、明治神宮で結婚式に遭遇するのも素敵だし、若い人のファッションを見ながら渋谷を歩き回るのも好きだよ。東京の人って皆、それぞれ自分なりのエネルギーを持っている気がする。だからちょっとしたバーで飲んで、そこで出会った誰かと会話するのも楽しいんだ。酒を5杯飲んだら、もう酔っ払ってしまうけどね(笑)。今の僕にとって、東京での最高の1日の過ごし方は、早朝に起きて魚河岸に行きアーモンドや和牛串を食べ歩いて、代々木公園を散歩して、ベンチで人々を観察し、レコードショップに行ってレコードをあさり、小さなレストランで食事をして、紀伊国屋書店で本を眺め、ホテルに戻ってくつろぐ。東京は秘密の路地裏がたくさんあるから、飽きることが無いよ」

 フィギュア収集はやめても黄金に輝くフィギュア、オスカー像は集め続けてほしい!
(本紙・秋吉布由子)

『第41回日本アカデミー賞』リポート

2018.03.09 Vol.704

 日本映画の祭典・第41回日本アカデミー賞の授賞式が3月2日、都内にて行われ本年度の各部門最優秀賞が発表。最優秀作品賞に輝いた是枝裕和監督作『三度目の殺人』が最多6冠に輝き、今年の映画賞を席巻した。作品賞の他、監督賞と脚本賞も受賞した是枝監督だが「まだこの場に立つようになって間がないので居心地が悪い」と苦笑。

 俳優賞では、最優秀主演男優賞を菅田将暉、最優秀主演女優賞を蒼井優が獲得。2014年の『共喰い』で新人俳優賞を受賞している菅田は「初めてここに来たとき気持ちが張り詰めて息苦しかったけど、今日はちょっと呼吸しやすくなりました」と、自らの成長も感じた様子。一方、感極まり涙声で受賞スピーチをした蒼井だったが「実は作品賞発表の瞬間が一番好きなんです。みんながわーっとなる瞬間を見る瞬間を見るのがうれしい。またいつかそれを体験したい」と、さらなる意欲を見せていた。

 総合司会の西田敏行は、ともに司会を務めた宮沢りえに「今度、2人で一緒に是枝作品に出してもらいましょうよ」と“是枝旋風”をユーモラスに称えていた。

『三度目の殺人』が席巻! 菅田は茫然、蒼井は感涙!日本アカデミー賞授賞式

2018.03.03 Vol.Web Original

 第41回日本アカデミー賞授賞式が2日、都内にて行われ、是枝裕和監督の『三度目の殺人』が作品賞をはじめ最多6部門で最優秀賞を受賞した。

 作品賞に加え、監督賞、脚本賞、編集賞でも最優秀賞に輝いた是枝監督は「脚本や編集を独立してやっているわけではないので、本当はこういう華やかな場所にこそ、もっと裏方の方に…と思うのですが。まだ(日本アカデミー賞に)呼ばれるようになって間が無いので居心地が悪いです(笑)」とユーモアを交えて受賞の喜びをコメント。受賞の際のスピーチでは「現場で脚本がころころ変わったためプロデューサーから呼び出され、本当に大丈夫なのかと言われたこともあった。ヒリヒリするような、経験したことの無い時間だった。それでも主演の福山雅治さんが、大丈夫ですよ、そういうときこそ一番いいものが生まれますと言ってくれた」と、本作で2度目のタッグを組んだ福山への思いを語っていた。

ソフィア・コッポラ来日「またいつか日本に長く滞在したい!」

2018.01.18 Vol.Web Original

 映画『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』のプレミア上映会が17日、都内にて行われ、来日した監督のソフィア・コッポラが登壇。第70回カンヌ国際映画祭で、女性として56年ぶりに監督賞を受賞するという快挙を果たした最新作について語った。

 本作は、南北戦争期のアメリカ南部の女子寄宿学園を舞台に描かれる、美しき女性たちと一人の男が繰り広げるサスペンスフルな愛憎劇。ニコール・キッドマン、エル・ファニング、キルスティン・ダンスト、コリン・ファレルら豪華なキャストの名演と、これまでのガーリーポップなテイストを封印したかのような作調も話題を呼び、コッポラ監督の新境地として絶賛されている。

『伊藤くん A to E』試写会に15組30名【プレゼント】

2017.11.17 Vol.700

 人の恋愛を覗き見ているような体感と、ヒリヒリするようなリアルさに共感する人が続出し、話題を呼んだドラマ「伊藤くん A to E」が、岡田将生×木村文乃のW主演で、一層過激になって映画化!

 原作は、容姿端麗だが自意識過剰で無自覚に女性たちを振り回す“伊藤”を軸に【A】から【E】 の5人の女の無様な恋愛と成長を1章ずつのエピソードで描いた柚木麻子の傑作小説。ドラマ&映画では、木村文乃演じる崖っぷちアラサー脚本家・矢崎莉桜が、起死回生を狙って“伊藤”という同じ名前の男について悩むA〜Dの恋愛相談をネタに脚本を書くというアレンジを施し、それぞれのエピソードを重層的に絡ませることで、予測不能の恋愛ミステリーへと変貌させた。

 主人公・伊藤誠二郎を演じる岡田将生を取り巻く女性たちを演じるのは木村をはじめ佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆という豪華女優陣。加えて、田中圭、中村倫也ら実力派が脇を固める。監督は、『ヴァイブレータ』『さよなら歌舞伎町』の廣木隆一。

 2018年1月12日(金)より全国公開。

<試写会の応募について>
【日時】12月13日(水)18時30分〜
【会場】一ツ橋ホール(神保町)
【応募の〆切】2017年12月3日(日)

以下のリンクのフォームからご応募ください。
http://www.campaign-kenshou.com/campaign.php?id=3095

『セザンヌと過ごした時間』トーク付き試写会に10組20名 

2017.07.22 Vol.695

 近代ヨーロッパ絵画の巨匠セザンヌ。しかしその評価は彼の死後にもたらされたもの。そんな“不遇の天才”セザンヌと、彼の良きライバルだった小説家エミール・ゾラの知られざる友情の物語を、フランスの実力派俳優をそろえて映画化。セザンヌ役にはセザール賞作品賞を含む主要5部門に輝いた『不機嫌なママにメルシィ!』のギヨーム・ガリエンヌ。破天荒な言動で周りを魅了するセザンヌを生き生きと演じきった。セザンヌと運命的な出会いを果たす作家ゾラ役には『戦場のアリア』のギヨーム・カネ。『モンテーニュ通りのカフェ』のダニエル・トンプソン監督がメガホンをとり、南仏プロヴァンスや芸術の都パリを舞台に、名画に隠された友情のドラマを描く。

 今回は、試写会と合わせて東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館に常設展示されているセザンヌの『りんごとナプキン』を鑑賞できる特別なトーク付き試写会にご招待!

 映画は9月2日よりBunkamuraル・シネマほかにて公開。

ナタリー・ポートマン次作は日本語!?

2017.07.21 Vol.695

新作映画『プラネタリウム』で4年ぶり来日

 ハリウッドきっての才女にしてオスカー女優、ナタリー・ポートマンが最新主演作『プラネタリウム』のPRのため来日。20日、都内にて行われたジャパンプレミアイベントに出席した。

『レオン』で鮮烈な映画デビューを果たし『スター・ウォーズ』新3部作や『ブラック・スワン』など、数々の大作・話題作で実力を発揮してきた。プライベートでも、今年3月には第2子を出産し2児の母になるなど公私ともに充実しているようだ。今回は4年ぶりの来日となったが、36歳となった現在もその美貌は変わらず。

 そんなナタリーの最新作『プラネタリウム』は、1930年代のフランス・パリを舞台に、死者と交信ができる美しき姉妹がショービズの世界に入り込んでいく過程を、美しい映像とともに描くミステリアスな物語。ナタリーの妹役を、ジョニー・デップとヴァネッサ・パラディの愛娘でもある人気急上昇中の若手女優リリー=ローズ・デップが演じている。

 レベッカ・ズロトヴスキ監督とともに舞台に登場したナタリーは「こんばんは、私の新しい映画『プラネタリウム』です」と日本語で挨拶。ズロトヴスキ監督とは10年来の親友同士だと言い「私をよく知る人と仕事をするユニークな機会だしテーマの面白さにも引かれました」と出演理由を語った。さらに妹役のリリー=ローズはナタリーの推薦だったことを明かし「英語とフランス語を話せる女優を探していて彼女を見つけた。写真を見て、家族と言えるくらいは似てるかなと思って。私のほうがかなり年上なんだけど」と照れ笑い。

 本作ではフランス語の演技にも挑戦したナタリーだが、実は高校時代に日本語を勉強した経験も。司会に促されると「こんばんは、初めまして、私の名前はナタリーです、酉年です」と干支まで入れて日本語で自己紹介。これには会場のファンも大喝采。親友同士で初めて一緒に来日できてうれしいと語る2人。いつか日本で撮影を?との質問にナタリーは「日本語で演技ができるか分からないけど機会があればやりたいですね」と言い「一緒に撮りましょうよ」と監督に提案。いつか実現してほしいもの。

 この日は2人にそれぞれの名前が入った番傘もプレゼントされ大喜びだった。
『プラネタリウム』は9月23日より全国公開。

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