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ニュース | TOKYO HEADLINE - Part 1259
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『1911』

2011.10.31 Vol.529

ジャッキー・チェン、100本目の出演作!

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©2011 JACKIE CHAN INTERNATIONAL CINEMA CULTURAL HOLDINGS LTD. JACKIE & JJ PRODUCTIONS LTD. All Rights reserved.

 近代中国の道しるべとなった、1911年の辛亥革命から100周年を迎える今年、世界的スター、ジャッキー・チェンによる、構想10年・総製作費30億円をかけた超大作が誕生! ジャッキーにとっても出演映画100本目という特別な作品だ。

 清王朝末期の中国を舞台に、革命家・孫文の右腕として革命軍の指揮を任された黄興と仲間たちの戦いを描く。日本では知られることのなかった、辛亥革命の“真の英雄”にまつわる感動の秘話を、壮大なスケールで語る。主人公・黄興役のジャッキーをはじめ、黄興を陰で支える女性革命家・徐宗漢役に『ドラゴン・キングダム』のリ−・ビンビン。孫文役に『宗家の三姉妹』のウィンストン・チャオ。さらに、革命軍のキーパーソンとなる張振武役で、ジャッキーの息子であるジェイシー・チャンも出演。総監督・ジャッキーのもとメガホンを撮るのは大ヒット作『レッド・クリフ』で撮影監督を務めたチャン・リー。ジャッキー率いるスタントチーム・成家班も参加しており、迫力のアクションシーンも見どころとなっている。

STORY:20世紀初頭の中国。列強諸国による勢力が強まる一方、清朝は衰退の一途をたどっていた。国を憂いた孫文は清王朝に反旗を翻すが指名手配されてしまい、同志・黄興に指揮を託し国外へと逃れる。

監督:チャン・リー 出演:ジャッキー・チェン、リ−・ビンビン他/2時間2分/東映配給/11月5日より丸の内TOEI他にて公開 http://1911-movie.jp


「夢の課外授業」を世田谷区等々力小学校で開催。

2011.10.24 Vol.528

 21世紀の日本を担う子どもたちが大きな夢を持ち、すこやかに成長することを願い、2000年度より活動をスタートさせた「夢の課外授業」プロジェクト。EXILEのAKIRAとKENCHIが10月18日、世田谷区立等々力小学校に特別講師として訪問。ダンスの授業を通して大切なメッセージを伝えた。

『三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』

2011.10.24 Vol.528

あの名作が究極のアドベンチャーエンターテインメントに!

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©2011 Constantin Film Produktion GmbH, NEF Productions, S.A.S., and New Legacy Film Ltd. All rights reserved.

『バイオハザード』シリーズのポール・W・S・アンダーソン監督が放つ、21世紀版「三銃士」!!

 主人公・ダルタニアン役には『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』で注目された若手ローガン・ラーマン。妖艶な悪女・ミレディをミラ・ジョヴォビッチ、目的のためなら手段を選ばないバッキンガム侯爵役に、初の悪役挑戦となるオーランド・ブルーム。ポイントは、これまで幾度も映像化されてきた三銃士の物語が、友情や正義といったテーマをそのままに、まったく新たな冒険活劇に生まれ変わっていること。アクロバティックなソードアクションはもちろん、巨大な飛行船同士の空中戦など、これまでの概念を覆す迫力シーンが満載だ。さらに、世界遺産を含むロケ地で撮影された映像美と、最新デジタル技術の融合によって実現した壮大なイマジネーションの世界も、見ごたえ満点。ダルタニアンと三銃士との友情や正義といったテーマをそのままに、斬新な世界観を痛快アクションとともに楽しめる、21世紀のアドベンチャーに仕上がった。

STORY:17世紀フランス。銃士に憧れ、田舎から上京してきた青年・ダルタニアン。念願かなって三銃士の仲間入りを果たした彼は奪われた王妃の首飾りを取り戻すべくイギリスへと向かう。

監督:ポール・W・S・アンダーソン 出演:ローガン・ラーマン、ミラ・ジョヴォビッチ他/1時間50分/ギャガ配給/10月28日(金)よりTOHOシネマズスカラ座他にて公開 2D/3D http://34.gaga.ne.jp/


『カウボーイ&エイリアン』

2011.10.10 Vol.527

襲来したエイリアンにカウボーイが立ち向かう!!

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©2011 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

 スティーブン・スピルバーグ、ロン・ハワード、ジョン・ファブローというハリウッドのトップクリエイターが集結し、アメリカで伝説的な人気を誇るSF大作を実写化した話題作。19世紀の西部の町にエイリアンが襲来するという奇抜なアイデアもさることながら、異色ともいえる豪華キャストによる共演も話題となっている一本。エイリアンに立ち向かう主人公のカウボーイ・ジェイク役に『007』シリーズのダニエル・クレイグ。ジェイクと反目しあう町の実力者・ダラーハイド役に『インディ・ジョーンズ』シリーズのハリソン・フォード。さらに『トロン:レガシー』のオリヴィア・ワイルドがミステリアスなヒロイン役で出演。

 カウボーイとエイリアンというミスマッチすぎる取り合わせを料理したのは『アイアンマン』シリーズを大ヒットさせたジョン・ファブロー監督。本格俳優&本格CGで見ごたえたっぷりな娯楽作に仕上がった。

STORY:1873年、アリゾナ。荒野で1人の男が目を覚ます。彼は記憶を失っており、なぜここにいるのか、自分が誰なのかも分からない。腕には奇妙な腕輪がはめられていた。男は西部の町にたどり着くが、そこへ未知の敵が襲来し、町を襲って人々を連れ去ってしまう。

監督:ジョン・ファブロー 出演:ダニエル・クレイグ、ハリソン・フォード、オリビア・ワイルド他/1時間58分/パラマウント ピクチャーズ ジャパン配給/10月22日より丸の内ピカデリー他にて公開 http://www.cowboy-alien.jp


安藤政信インタビュー「本当にしんどかった」

2011.10.10 Vol.527

4年ぶりの日本映画出演で見せつけた"超えた者"のド迫力!
『スマグラー おまえの未来を運べ』

秘密の運送屋で働くことになった青年が見た究極の世界を、豪華キャストで描く石井克人監督の最新作で鮮烈な存在感を見せつけた安藤政信を直撃!

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撮影・蔦野裕

「すごいインパクトなのに"答え"を押し付けない作品なんですよ。しかも個性的な登場人物ばかりなのに誰も食い合ってない。石井監督の才能ですよね」

 個性的な登場人物...その最たる存在が、安藤演じる伝説の殺し屋"背骨"だ。サエない主人公を演じる妻夫木聡とは『69 sixty nine』以来の仲だが、撮影中はあえて距離を置いたとか。

「久しぶりに会っていきなりシャットアウトするなんて、役作りは成功しても人としてずいぶんな態度ですよね(笑)。でも"背骨"に徹するには、それすら犠牲にしないといけなかった」

 観客がまず衝撃を受けるのは、美しくも過激な"背骨"のアクションシーンだ。なかでもテイ龍進演じる"内臓"とのバトルは激しい肉弾戦。サポーターも無く裸という常識破りのアクションで、安藤は実際にあばら骨を折っている。

「正直、本当にしんどかった(笑)。骨が折れると呼吸もうまくできないし寝返りも打てないんですよ。裸なので当然、背中も傷だらけ。でも最初から全力でやるしかないと思っていたので、ケガしたことも隠して全部受けとめました。互いに全力の熱いシーンだからこそ見てくれる人も心が動くわけでしょ。龍進とは波長が合って、アクションでもそれを大切にしたかった。すごくストイックで繊細なヤツなので僕が骨を折ったと知ったらどこかしら気を使ってしまうと思って」

 ストイックで繊細とは、まさに安藤政信という俳優に感じるイメージだが。

「その通りだと思います(笑)。実際、芝居や作品も繊細なものが好きですしね。例えば今気になるのがキム・ギドク監督やツァイ・ミンリャン監督。実際、本人もデリケートな人でしたね」

 そんな安藤だからこそ強くてもろい背骨を体現できたのだ。それにしても全身に漂う迫力はただ事ではないような。

「今回、日本映画に出ていなかった4年間の穴を埋めたいという思いがあったんですよね。自分という役者の仕事を日本の映画監督やスタッフに焼き付けたかった。やっぱり『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』以降、みんなの中で僕という役者の存在が薄れていたと思う。海外映画の撮影から日本に帰って来た時でも"最近、仕事してないね"とか言われたし(笑)。実はあっちで撮影している間、日本映画の仲間とはあえて距離を置きたくて、連絡を取らずにいたんですよ」

 本人は"穴"というが実際は穴どころか大きな飛躍。この間、安藤は主演の中国映画『刀見笑』、ベネチア映画出品作の台湾映画『セデック・バレ』の2本の海外映画を撮影し、今年公開。

「今思えばチェン・カイコーが僕に良い日本兵を演じさせたのは画期的なことでしたね。さまざまな民族がいる世界へ出ていくとき、バックボーンを知らないより知っているほうがいい。確かに嫌なこともあったけど、僕は複雑に感じながら役者をやるってすごい大事なことだと思うんですよ。...いや、あの複雑さは本当に、日本の中だけにいたら絶対に体験できなかったな(笑)」

 日本だけじゃない、アジアで俳優をやるというのはそういうことだからと、さらりと言う。繊細どころか...。

「もちろん今後もアジア圏で仕事をしたいですけど、海外で4年やってきて一番強く思うのは、日本人としてアイデンティティーを大切にして、役者として日本映画を大切にしたいということ。日本でもっと面白い仕事をして、世界に発信していきたい。それには妻夫木みたいに幅広い作品で認められて自分がやりたい仕事ができるところまでいかないとね。お茶の間や広く多くの人に伝えられる場所にも出て行こうと思ってます。でないとただの映画好きで終わりかねないし、また"仕事してないね"って言われるし...傷つくんだよなあ、アレ(笑)」

 俳優としての繊細さを持ち続けながらも、そこには "超えた者"の強さがある。

(本紙・秋吉布由子)

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©真鍋昌平・講談社/2011「スマグラー おまへの未来を運べ」製作委員会

『スマグラー おまえの未来を運べ』

監督:石井克人 出演:妻夫木聡、永瀬正敏、松雪泰子、満島ひかり、安藤政信他/1時間54分/ワーナー・ブラザース映画配給/10月22日より新宿バルト9他にて公開 http://wwws.warnerbros.co.jp/smuggler/


トム・クルーズが渋谷でミッション遂行!?

2011.10.06 Vol.526
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   今冬公開のトム・クルーズ最新英作『ミッション:インポッシブル/ゴーストプロトコル』の公開記念イベントが、10月6日の“トムの日”に、渋谷ハチ公前広場にて開催された。

 同作は「コカ・コーラ ゼロ」と世界規模のコラボキャンペーンを展開している。

  イベントでは、劇中に登場する高さ828メートルのドバイタワーにちなんで、制限時間内に「コカ・コーラ ゼロ」のコンツアーボトル(コカ・コーラ特有のくびれのある瓶)828本を使って、高さ3メートルの「コカ・コーラ ゼロ」タワーを設置するミッションを敢行。デーブ・スペクターと、トムのそっくりさんとして知られる琉球トム・クルーズ、それに一般の通行人も参加してタワーを完成させた。拍手をもらったデーブは気を良くしたのか「9月6日はデーブ・スペクターの日にしたい。“クール”だから」とコメント。“お約束”のさむ〜い空気で笑いをとっていた。

  映画は12月16日より全国公開。


安藤政信『スマグラー~』は「自分の中で代表作」  

2011.10.04 Vol.526
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   石井克人監督の最新作『スマグラー おまえの未来を運べ』の記者会見が3日、日本外国特派員協会で行われ俳優の安藤政信と、山口雅俊プロデューサーが登壇した。

 安藤は「自分の中で代表作だと感じています」と、4年ぶりの日本映画出演となった本作への意気込みをアピール。"背骨"という名の中国人の暗殺者を演じるに当たり、妻夫木聡演じる砧ら、日本人役との対峙についてどう思うかという質問には「映画の中では中国人役で日本人と対峙する人物を演じていますが、あまり国と国との対比については考えていませんでした」とコメント。また監督から「すさまじいアクションシーンを演じきるためにも、壊れない身体を作ってくださいと言われていました」とコメント。裸でのアクションでケガが絶えなかったことを明かしながらも「主人公と同様に、どれだけ苦しくても最後に監督が一すじの光を指してくれると信じて演じきりました」と、達成感をにじませていた。

  映画は10月22日より新宿バルト9日他にて公開。

第24回東京国際映画祭 10月22日より開催

2011.10.03 Vol.526
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(写真左から)
『キツツキと雨』 ©2012「キツツキと雨」製作委員会
『マネーボール』 ©Columbia TriStar Mark eting Group, Inc. All rights reserved.
『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』 2011 Constantin Film Produktion GmbH, NEF Productions, S.A.S., and New Legacy Film Ltd. All rights reserved.

 毎年、世界中から注目の映画が集まる東京国際映画祭(以下TIFF)が10月22日から30日まで六本木ヒルズをメイン会場に、都内の各会場で開催される。

 コンペティション部門では、役所広司と小栗旬が初共演を果たしたヒューマンドラマ『キツツキと雨』や、グレン・クローズが男装して執事を演じるロドリゴ・ガルシア監督作『アルバート・ノッブス』、現代アメリカの教育現場の実態を描いたエイドリアン・ブロディ主演作『デタッチメント』など力作がそろい踏み。東京 サクラ グランプリの行方が楽しみだ。

 ミラ・ジョヴォヴィッチが悪役に扮する『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』や、ブラッド・ピット主演作『マネーボール』など、特別招待作には豪華作品がめじろ押し。ビッグスターの来日も期待できそう?

「震災を越えて」「香川京子と巨匠たち」など、特別上映や特集上映など、今年も見どころ満載だ。

 詳細は公式サイトhttp://2011.tiff-jp.netへ。


レズビアン&ゲイ映画祭は7日からスパイラルホール

2011.10.03 Vol.526
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オープニング作品『ロミオ』

 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭が7日から表参道のスパイラルホールで開催される(〜10日まで)。劇場公開される機会の少ないセクシュアリティやジェンダーをテーマにした映画を上映してきた同映画祭も今年で20周年を迎える。回を重ねるごとに観客動員数もうなぎ登りで、同種の映画祭ではアジア最大規模の映画祭にまで成長した。

 かつてはセクシャルマイノリティたちが楽しむためのものという側面が強かったが、今ではひとつのカルチャーイベントとして、定着している。

 上映スケジュールなどはhttp://tokyo-lgff.org/2011/まで。


『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』

2011.10.03 Vol.526

あの名作の“エピソードゼロ”が今、明かされる!

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©2011 Twentieth Century Fox Film Corporation

 なぜ、猿が劇的な進化をとげ、人間を支配するようになったのか…。1968年、主演チャールトン・ヘストン、監督フランクリン・J・シャフナーで公開され、世界中に衝撃を与えた名作映画『猿の惑星』。同作では語られなかった“すべての始まり”を、壮大なスケールで映像化した話題作が、ついに日本上陸だ。

 物語では、ある新薬によって高度な知能を遺伝的に受け継いだ猿・シーザーと、その薬の開発者で育ての父でもある科学者・ウィルとの葛藤、そしてシーザーが自由を求め、困難を乗り越えながら成長する姿をドラマティックに描いていく。この物語をよりリアルに伝えるのが『アバター』を手掛けたWETAデジタル社の最新技術。特殊メイクでも着ぐるみでもなく、すべてCGでシーザーという血の通ったキャラクターを生み出している。

 発端となる新薬を開発する科学者・ウィル役に『127時間』のジェームズ・フランコ。パフォーマンス・キャプチャーの名手、アンディ・サーキスがシーザーの動きと感情を体現している。

STORY:若き神経科学者・ウィルは実験体だったチンパンジーが生んだ子を密かに持ち帰りシーザーと名付け育てる。シーザーは成長するにつれ、類まれな知性を発揮していくが…。

監督:ルパート・ワイアット 出演:ジェームズ・フランコ他/1時間46分/20世紀フォックス映画配給/10月7日(金)よりTOHOシネマズ 日劇他にて公開 2D/3D http://www.foxmovies.jp/saruwaku


桜庭ななみインタビュー「撮影現場には素敵なニィニィがいる」

2011.10.03 Vol.526

ニィニィから教えてもらったたいせつなこと。映画『天国からのエール』

ギターを弾きながらマイクに向かう桜庭ななみの姿は、本当に楽しそうだ。この映画のモデルとなった仲宗根陽(なかそね ひかる)氏もこんな表情を見て、若者たちを応援したいと思ったのかもしれない。昨年『最後の忠臣蔵』で同年の新人賞を総なめにし、今年も公開作が続く若手女優の注目株・桜庭ななみが最新作を語る。

撮影現場には必ず素敵な“ニィニィ”がいるんです。

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ヘアメイク:石原知世 スタイリスト:東野邦子 撮影:新妻和久

 沖縄・本部町(もとぶちょう)にある〈あじさい音楽村〉は、近所で弁当屋を営んでいた仲宗根氏が高校生たちの夢を応援するため私財を投じて作った無料の音楽スタジオ。彼は“あいさつをすること”“人の痛みの分かる人間となること”などルールを設けて高校生たちを見守った。2009年に帰らぬ人となったが、スタジオからは数組のアーティストがプロとして巣立っている。本作では実際の〈あじさい音楽村〉などで撮影されている。

「手作り感満載のスタジオなんですよ。防音のため、壁に紙の卵ケースが張られているんですけど、撮影中にそのケースの中に虫が入ってしまって、虫の音で撮影が止まったりしました(笑)。でも、私もわりとアバウトなタイプなので、その手作り感が居心地良かったです(笑)。私は、スタジオを使っている高校生たちの演奏は聞いてないんですけど、彼らの姿を見ていて、きっと演奏も上手なんだろうなと感じました。本当に、礼儀正しいんです。私はテニスとバレーボールをやっていたんですけど、運動部でも、強いチームはあいさつがしっかりしているんですよ」

 クライマックスのライブシーンは桜庭の演技によって最も感動あふれる場面となった。

「実は台本には“アヤ、歌う”しか書かれていなかったんです。それで監督に聞いたら“好きなようにやってみてください”と言われ…。ええーって思いました。見せ場なのにいいのかな!?って(笑)。どう演じたらいいのか撮影直前までずっと考えていたんです。でもステージに立って、アヤになったとたん、それまでのシーンを振り返ったらいろいろな思いがあふれてきて…。1000人のエキストラさんたちにも引っ張ってもらって、あのシーンはあの場にいた全員で一緒に作り上げたものだと思っています」

 主人公・大城陽を演じた阿部寛は現場でもみんなの“ニィニィ”だったという。

「私は最初すごく緊張していたんですけど、阿部さんが“昨日、テレビ出てたね”とか何かと話しかけてくださって。撮影ではどの現場にも“ニィニィ”みたいな素敵な人がいるんです。今回も熊澤監督に“自由にやってみて”と言われて、自分なりに考えることができて、そのおかげで少しは成長できたかなと思います」

 アヤは陽に叱られながら成長するが、そんなふうに怒られたことは…?

「いっぱいありますよ(笑)。事務所のスタッフさんにもよく怒られるし、学校の課題を貯めこんでしまって先生によく怒られたし。でもそれは私のことをすごく考えてくれている、ということだから」

 作品を重ねるごとに成長目覚ましい。

「私生活や精神面にはデビューからあまり変わりがないような…(笑)。変わったのは、お芝居に対しての思いですね。もっとこうしてみたいとか、こんな役もやってみたいとか、以前よりももっとはっきり考えるようになりました。どんどんお芝居することが楽しくなってきているんです。成長していく人物を演じることが多いんですけど、私自身も役と一緒に成長できたらいいなと思っています」

 クライマックスのフェスシーン、もしデビュー当時だったら…。

「たぶん、棒読みで歌ってます(笑)。今よりももっと緊張して、頭が真っ白になってたんじゃないかな。私、実はけっこう緊張するタイプで、しかも緊張するとすごくしゃべるんです。泣くシーンの前に“ななみちゃんは次、泣くシーンだからそっとしておいてあげよう”なんてなるともっと緊張しちゃってダメなんですよ。でも撮影前にしゃべっているって、見た目的には良くないですよね…撮影に集中してないみたいで(笑)」

 本人はそう言うが、スクリーンから伝わってくるのは真摯な演技。8月にはガールズユニット“bump.y”の4thシングルを発表。10月スタートのドラマ「僕とスターの99日」や、ボイスキャストを務める主演作『ドットハック』(2012年1月公開予定)など活躍めざましい桜庭に、そんな一面があると聞くと、ますます応援したくなる。

(本紙・秋吉布由子)

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© 2011『天国からのエール』製作委員会

『天国からのエール』

監督:熊澤誓人 出演:阿部寛、ミムラ、桜庭ななみ他/1時間54分/アスミック・エース配給/新宿バルト9他にて公開中 http://yell-movie.com


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