国際短編映画祭『ショートショートフィルムフェスティバル& アジア(SSFF & ASIA)』と、今年20周年を迎えるJリーグのコラボで製作されたショートフィルム『旅するボール』。メガホンをとったのは企画公募で選ばれた若きフィルムメーカー、大川五月。
「最初に思い浮かんだのが、津波で流されたサッカーボールが外国に流れ着いたというニュースのことでした。ちょうど企画を考えていた時期に私は海外にいたんですが、日本の震災のニュースがひと段落してしまっているように感じて、震災のその後を考えてもらえるような作品を作りたいと思ったんです」
舞台は震災後の仙台。サッカーが好きだった父を励ますため、ボールに寄せ書きを集めていく少女・小雪の物語。クライマックスの試合観戦シーンは、ベガルタ仙台のホームでもあるユアテックスタジアムで、実際の試合中に撮影された。
「なかなか点が入らなくてずっとドキドキしていたんですが、なんとロスタイムに得点が入ったんです(笑)。だから劇中の、あのものすごい歓声は本物なんですよ」
映像の題材としてサッカーを扱う面白さを体験しました、と監督。
「やっぱり楽しむということはとても大切なことだと思うんです。小雪の父親にとってのサッカーのように、夢中になって楽しむことができる何かを見つけるきっかけに、この映画がなってくれればうれしいです」