SearchSearch

渡辺会長「来季も続投」 巨人・原監督を擁護

2012.07.02 Vol.557
 プロ野球巨人の球団会長で読売新聞グループ本社会長兼主筆の渡辺恒雄氏(86)は6月25日、原監督が女性問題に絡んで1億円を払った問題について「彼は被害者」と訴え、原監督を擁護した。  渡辺氏は「はっきり言えることは、(1億円を渡した)相手が暴力団であるという認識が(原監督には)なかったということ。認識がないものは罪はない」として、原監督があくまで被害者の立場であると主張。また、「(前球団代表の)清武は解雇の前に『スキャンダルをばらしてやる』と言っていた」と清武英利氏を名指しで批判した。

サッカー協会 大仁新会長が就任

2012.07.02 Vol.557
 日本サッカー協会は6月24日、大仁邦弥副会長(67)が昇格して第13代の会長に就任したと発表した。任期は2014年3月まで。  現在日本のサッカー界は、代表チームは男子がW杯アジア最終予選で好発進、女子も昨年のW杯制覇を契機とした人気が継続中と順風の中にいる。  しかし新会長の手腕に期待の掛かるテーマはいくつもある。まずは大仁氏が自ら最優先事項に挙げたJリーグのシーズン移行問題だ。代表選手の休養期間確保などを目的に、欧州と同じ秋開幕、翌春閉幕を目指す議論は犬飼元会長時代から続いてきたが、寒冷地の反発など課題は多く、実現の見通しは立っていない。  不況の影響やスター選手の海外流出で伸び悩むJリーグの観客動員向上策や、少子化が進む中でのサッカー競技人口拡大なども着実に取り組むべき課題だろう。「2050年までにW杯を単独開催し、優勝する」とした05年宣言もある。「みなさんとよく話し合いながら進めたい」と訴える新会長の調整力と、協会全体の組織力が問われそうだ。

バレーボール女子の五輪代表発表

2012.07.02 Vol.557
55707.jpg

(Photo/AFLO)

 日本バレーボール協会は6月25日、五輪女子代表12人を発表した。アテネ、北京に続く3大会連続となるエース木村沙織(東レ)とセッター竹下佳江(JT)ら3位となった2010年世界選手権代表が中心。五輪2大会連続出場の栗原恵(カザニ)は外れた。  5月の五輪最終予選からはセンター陣の顔ぶれが大きく変わった。  選出されたのは、ともにけがの影響で最終予選のベンチを外れた30歳の大友、29歳の井上の両ベテラン。試合勘に不安を残すが、真鍋監督は「特長ある選手を選んだ」と意図を説明した。  右膝を2度手術し、24日まで1次リーグが行われたワールドグランプリで約9カ月ぶりに復帰した大友は、セッター竹下とのコンビの速さが最大の武器。エース木村を中心とした攻撃に、センターからの速攻というバリエーションの増加を託す。肩を同じく2度手術して約1年半ぶりの復帰の井上には「ブロックに期待したい」と役割を明確に求めた。  五輪までの残り期間で、チームとして追求するのは、攻撃面でのさらなるスピードアップ。真鍋監督は「世界の高いブロックを破るには、スピードしかない」と課題を挙げる。  32年ぶりにメダルを獲得した世界選手権よりもさらに速さを求め、サーブレシーブを含めていかにミスを減らせるか。高さの壁を打ち破るバレーが完成に近づいた分だけ、悲願のメダルも現実味を帯びてくる。

虚偽報告書の田代検事不起訴

2012.07.02 Vol.557
 陸山会事件の捜査をめぐり元東京地検特捜部の田代政弘検事が虚偽の捜査報告書を作成した問題で、最高検は27日、虚偽有印公文書作成罪などで告発された田代検事を嫌疑不十分で不起訴処分とした。法務省は同日、田代検事を減給100分の20(6カ月)の懲戒処分とし、田代検事は同日付で辞職した。

日興元執行役員ら逮捕

2012.07.02 Vol.557
 SMBC日興証券(旧日興コーディアル証券)の元執行役員が株式公開買い付け(TOB)をめぐる内部情報を公表前に横浜市の会社社長に漏洩したとして、横浜地検は25日、金融商品取引法違反(インサイダー取引)容疑で元執行役員の吉岡宏芳容疑者と韓国籍の金融会社社長、金次成容疑者ら4人を逮捕した。

リクルート来年度にも上場へ

2012.07.02 Vol.557
 リクルートが来年度中にも東京証券取引所に株式を上場する方針を固めたことが25日、分かった。10月1日付で事業を再編、グループ全体を統括する持ち株会社「リクルートホールディングス」を作り、この持ち株会社の株式を上場する方向で検討。実現すると時価総額が1兆円規模の大型上場になる見通し。

スペインが金融支援要請

2012.07.02 Vol.557
 スペインは25日、欧州連合(EU)のユーロ圏諸国に対し、国内銀行の資本増強のため、金融支援を正式に要請した。EUも要請に応じる。7月初旬までに支援計画を作成し、支援が実行される見通し。債務危機でEUから支援を受けるのはギリシャ、アイルランド、ポルトガルに次ぎユーロ圏4カ国目。

エジプト大統領にモルシー氏

2012.07.02 Vol.557
 昨年2月のムバラク政権崩壊後、初のエジプト大統領選で、同国選管当局は24日、決選投票の結果、国内最大のイスラム原理主義組織ムスリム同胞団の傘下にある自由公正党のモルシー党首がシャフィーク元首相を破り、当選したと発表した。「アラブの春」で、イスラム系国家指導者が誕生したのは初めて。

東電株主総会で猪瀬氏が「東電病院」糾弾

2012.07.02 Vol.557
55702.jpg  電力9社の株主総会が27日、各地で一斉に開かれた。  東京電力は都内で株主総会を開き、公的資金による資本注入に必要な定款変更など会社側提案を可決した。これにより政府が2分の1以上の議決権を握る実質国有化が正式に決まり、政府は7月25日に1兆円を資本注入する。勝俣恒久会長、西沢俊夫社長ら経営陣の多くは退任し、社外取締役が過半を占める新体制に移行。数年後の民間復帰を目指し、公的管理下で経営改革に取り組む。  総会では11人の取締役選任や委員会設置会社への移行など、東電側が提案した議案はいずれも可決。一方、筆頭株主の東京都が提案した「顧客サービスを第一の使命とする経営理念を掲げる」の定款変更は21%の賛成にとどまり、可決に必要な3分の2以上には達せず、別の株主が提案した脱原発関連の議案などとともに否決された。出席者は昨年の半分以下の4471人。所要時間5時間31分は、昨年(6時間9分)に次ぐ過去2番目の長さだった。 総会は、冒頭から勝俣恒久会長の議長解任動議が出るなど大荒れ。株主からは東電の姿勢を厳しく追及する意見が相次ぎ、株主の怒号が飛び交った。  重苦しい雰囲気に包まれた会場。拍手が起きたのは、筆頭株主である東京都の猪瀬直樹副知事が料金値上げ根拠の明確化を求め、マイクを握った瞬間だった。「りそな銀行や日本航空は経営再建中の支給をやめていた」。猪瀬氏は他社の例を引き合いに、東電が値上げ後の料金原価に今冬のボーナスを組み込んでいることを糾弾。東電が社員や、その家族しか診察しない東電病院(新宿区)の入院ベッド利用率が2割であることも明らかにし、売却を迫った。  東電側が、周囲に大病院が多いことを理由に都から一般病院への変更認可が認められないと説明すると、猪瀬氏は「挑戦的な言い方だ」と厳しい口調で切り返し、参加者らに都が提案した議案への賛同を求めるなどヒートアップした。  今回の大きな焦点となった東電の実質国有化。株主からは、「このままでは政府の操り人形となり、既存株主の権利はなくなってしまう」と危機感を強める声があがったが、勝俣氏は「今後国の責任について議論が行われていく」と述べるのが精いっぱいだった。  東電は総会後に開いた取締役会で、原子力損害賠償支援機構の前運営委員長で弁護士の下河辺和彦氏が会長に、広瀬直己常務が社長に就任する人事を決めた。

2020年オリンピック・パラリンピックを日本で!!

2012.07.02 Vol.557
55706.jpg  夏季五輪はロンドンの次はリオ・デ・ジャネイロで開催。続く2020年には東京が立候補している。  現在、東京は「東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会」を中心に「東京商工会議所」など各種団体の協力のもと招致活動を展開している。  5月23日にカナダのケベックシティで開催されたIOC理事会で正式立候補都市がイスタンブール、東京、マドリードの3都市に絞られた。  東京の問題点は明確で、国内支持率の低さと昨年の東日本大震災に端を発したエネルギー問題。エネルギー問題は国家的な問題であり、政府の迅速な対応を待つしかないが、支持率の向上はさまざまな施策で克服可能。  例えば東商は3月には『東京国際アニメフェア2012』にブースを出展、4月26日には、招致委員会との共催でその日開業したばかりの渋谷ヒカリエでオリンピアンを招いて記念イベントを開催するなど積極的に協力中だ。  2020年オリンピック・パラリンピック招致に向け今後もさまざまな場面で招致活動に協力する予定という。

青島健太 ROAD TO LONDON

2012.07.02 Vol.557
日本が初めて五輪に参加してから100年 節目の大会でどんな活躍を見せてくれるのか  女性にも大人気。ピザの女王とも言えるのは「マルゲリータ」だろう。モッツァレラチーズにフレッシュトマトのトッピング。そこへフレッシュバジルを振りかけると何とも上品な「マルゲリータ」が出来上がる。  先日、テレビでこの「マルゲリータ」の名前の由来が紹介されていた。ときは19世紀後半のイタリア・ナポリ。ウンベルト1世の妃マルゲリータ王女は、大のピザ好き。なんとナポリ王宮から、お気に入りのレストランまで秘密の地下通路を掘らせてお忍びでピザを食べに来ていたとか。王女が好きだったのは、モッツァレラチーズとフレッシュトマトを乗せてバジルをかけたシンプルなピザ。真偽のほどは定かではないが、この逸話から王女が好んだこのピザを「マルゲリータ」と呼ぶようになったというのだ。  王女のピザへの情熱が、名前になって残るイタリアらしい話だが、五輪への関心と子供たちへの愛情が不思議な距離となって残る女王の逸話もある。  ところ変わってイギリス。1908年のロンドン五輪でのエピソードだ。  このときのマラソンコースは、都心のウインザーからホワイトシティーまでの約26マイルで設定されていた。ゴールのロイヤルボックスで観戦を予定していたアレキサンドラ女王だったが、ウインザー城に残る子供や孫にもマラソンのスタートを見せてあげたいと思った。そこでスタート地点を城の庭まで延ばすことを指示する。このときに延長された距離が、352mだったそうだ。 「約26マイル+352m=42.195km」  この距離が、後にマラソン競技の正式な距離に認められて(1921年の国際陸上競技連盟の会議)42.195�という摩訶不思議な距離が生まれたそうだ。  女王と言えば、今夏のロンドン五輪でもエリザベス女王が開会式でスピーチをする予定だ。それでも、マラソンの距離が再び変更されるようなことはさすがにないだろう(笑)。  さて、そのマラソンで期待が集まるのは、男子の藤原新選手だ。今年の東京マラソンで2時間7分48秒(日本人最上位の2位)の好記録をマーク。マラソンに専念するために所属の実業団を退社。たった一人で練習を積み重ね、東京マラソンも「無職のランナー」として注目を集めた。レース終盤のきつい場面では、「賞金」と副賞の「高級外国車」のことばかり考えて走った......と笑った。ハングリーは五輪でも大きな武器になるだろう。  この人には、満足や満腹という感覚がない。競泳・男子平泳ぎの北島康介選手だ。アテネ五輪、北京五輪と2大会連続の2種目金メダル。今回も100mと200mで金メダルを狙いにいく。  北島選手の泳ぎの最大の特徴は、誰よりも水の抵抗を少なくして泳げることだ。抵抗が小さい分、手足が生み出した推進力で最大限効果的に前に進んでいくことができる。アテネで勝った後には「チョー気持ちいい」と叫び、北京の後には「なんも言えねぇ〜」と言った北島選手が、ロンドンでは何と言うか。その発言も楽しみだ。  北島選手と一緒に3大会連続の金メダルを目指すのは、女子レスリングの吉田沙保里選手だ。所属する警備会社のテレビCMでもおなじみの彼女。その運動能力の高さはCMのキャラクター同様に万能だ。壁に自由自在に張り付き、相手の動きを何でも見通せる光線を目から出しているかのように戦う。今回も元気いっぱいに暴れることだろう。  元気と言えばディーン元気選手(早稲田大学3年生・20歳)も忘れてはいけない。陸上競技男子やり投げの超新星。6月の日本選手権で優勝(84m03)を飾り堂々の五輪出場を果たした。父親が英国人の彼は、練習場に「LONDON Go Back Home」と張り紙をしていたそうだ。夢叶って参戦する父の故郷での五輪。これ以上の親孝行はないだろう。  今回の五輪も、見どころ満載だ。男女のサッカー、男子体操の内村航平選手、男女柔道の面々、ハンマー投げの室伏広治選手......等々、いずれも金メダルの期待がかかる。  日本が初めて五輪に参加したのは1912年のストックホルム五輪だ。それからちょうど100年。節目の大会で、日本の選手がどんな活躍を見せてくれるのか。マルゲリータ王女のように歴史にその名前を残すのはいったい誰なのか。五輪はいつでも応援というトッピングで盛り上がる。

Copyrighted Image