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オリンパスが2月にも役員総退陣 旧経営陣の刑事告発も

2011.12.12 Vol.534

ニュースの焦点

 オリンパスの損失隠し問題を調査してきた第三者委員会(委員長、甲斐中辰夫元最高裁判所判事)は6日、調査報告書を発表。下山敏郎、岸本正寿、菊川剛の歴代3社長が、含み損を抱えた金融商品を海外の投資ファンドなどに移す「飛ばし」を認識していたと認定。損失飛ばしと企業買収資金を還流させ、穴埋めした行為について、「金融商品取引法や会社法に違反する行為」と指摘し、関係者の法的責任の追及や関与・認識していた旧経営陣の一掃を求めた。

 不正行為は、山田秀雄前監査役と森久志前副社長の2人が主導する形で行っていたとした。当時社長だった岸本、菊川両氏は報告を受け、了承していた。会見で、甲斐中委員長は、岸本、菊川両氏が飛ばしに関連する裏契約書に署名していたことを明らかにし、「共謀していたといえる」と述べた。下山氏は、損失隠しへの関与はなかったが、最高顧問だった平成13年以降に報告を受けた。

 損失は、22年3月期までに解消され、新たな損失は確認されなかったとした。不正が10年以上明るみに出なかったことについて、「経営トップ主導の処理・隠蔽」や「長期間にわたるワンマン体制」などを挙げた。また、大手証券会社OBら外部関係者の関与も認定し、「(損失隠しの)手段が巧妙だった」とした。

 第三者委の報告を受け、オリンパスの高山修一社長は7日、都内で記者会見し、「現在の役員は、決算訂正など当面の危機対応にめどをつけた上で交代する」と述べ、早ければ2月後半に開く臨時株主総会で、現経営陣は総退陣する方針を表明した。また不正に関わった菊川剛前会長兼社長ら旧経営陣に対しては「刑事告発を検討している」と述べ、法的措置に踏み切る考えを示した。調査委員会を設置し、旧経営陣に損害賠償を求めていく方針も明らかにした。

 現経営陣の辞任時期について、高山社長は「(臨時株主総会で辞任する)可能性がかなり高い」との認識を示した。臨時株主総会は、大株主である米投資会社などが開催を要求している。ただ、開催の手続きには2カ月ほどかかるため、早くても2月後半になる見通しだ。

 また第三者委の報告に基づいて、外部の弁護士からなる2つの「調査委員会」を設置。損失隠しが始まった1990年代後半以降の経営陣約70人を調査し、民法上の善管注意義務違反が確認できれば、損害賠償を請求する方針だ。企業統治(ガバナンス)の強化のため経営陣から独立した「経営改革委員会」も発足させる。今後は同委が経営改革の監視役となり、新経営陣の選任や事業計画策定などへの指導・勧告を行う。

 損失隠しで失墜した信用の回復に向け経営陣の刷新を打ち出したオリンパスだが、社長復帰を目指し、一部の大株主が支持しているマイケル・ウッドフォード氏を迎え入れることは拒否する構えだ。しかし「委任状争奪戦(プロキシファイト)」による抗争が激化すれば、企業統治(ガバナンス)の強化などの社内改革や旧経営陣への責任追及など山積する課題が置き去りになり、再生が遠のく懸念は拭えない。


ゴルバチョフ氏も選挙やり直し求める

2011.12.12 Vol.534

 ロシアの最高実力者、プーチン首相の率いる与党「統一ロシア」が4日の下院選で大幅に議席を減らした。プーチン氏が来年3月の大統領選出馬を表明したことで、プーチン氏の支配が長期化することへの倦怠感や汚職、貧富の格差など社会問題への不満が、有権者の間でじわりと広がっている現実を映し出した。

 首都モスクワの中心街では5日以降、選挙での大規模違反疑惑をめぐり、反政府デモが行われている。そんななか7日には元ソ連大統領のゴルバチョフ氏が「選挙結果が公正だと信じない人が日に日に増えている。(政権は)多数の不正があり開票結果は有権者の意思を反映していないと認めるべきだ」とし、選挙をやり直すよう求めた。得票率制限に届かず、下院の議席を獲得できなかったリベラル派政党、ヤブロコのヤブリンスキー党首も「結果に不満がある政党は獲得した議席を拒否し、やり直し選挙を求めるよう提案する」と同調する姿勢を示した。

 また日本文学に詳しいベストセラー作家のアクーニン氏が、自らのブログでプーチン氏以外の政党党首らに対し大統領選に出馬しないよう要請し、大統領選での投票ボイコットを呼びかけるなど、与党批判は政界を超えて広がりつつある。


キーワードで読むニュース

2011.12.12 Vol.534

読売が清武氏を提訴

 巨人のコーチ人事をめぐり、渡辺恒雄球団会長=読売新聞グループ本社会長兼主筆=を記者会見で批判したとして、球団代表兼GMだった清武英利氏が解任された問題で、読売新聞グループと巨人は5日、名誉を傷つけられたとして、清武氏を相手取り、計1億円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。


韓国が原発の建設を許可

 韓国の原子力安全委員会は4日までに、日本海側の慶尚北道・蔚珍(ウルチン)で計画される原子力発電所2基の新設を許可した。東京電力福島第1原発の事故後、新規の建設を許可したのは初めて。同委員会は南部の古里(コリ)と南東部の月城(ウォルソン)に建設された2基の試運転開始も許可した。


鈴木宗男氏を仮釈放

 受託収賄など4つの罪で服役していた新党大地代表の鈴木宗男元衆院議員が6日午前、服役先の喜連川社会復帰促進センターから仮釈放された。鈴木元衆院議員は昨年12月に収監。捜査や公判段階の勾留日数が差し引かれ、服役の満期は来年4月の見通しだった。残りの刑期は保護観察を受けて生活する。


粉ミルクからセシウム

 明治は6日、粉ミルク「明治ステップ」から、1キロ当たり最大で30.8ベクレルの放射性セシウムを検出したとして、約40万缶を対象に無償交換すると発表した。東京電力福島第1原発事故後に粉ミルクから放射性物質の検出が報告されたのは初めて。検出量は、暫定基準値を大きく下回っている。


東電経費削減 火力売却も検討

 東京電力が福島第1原発事故の処理費用を捻出するため、経費削減額を従来計画から1000億円程度、上積みすることが7日、分かった。今後10年間の経費削減額を2兆5455億円としていたが、設備投資や資材調達などについて幅広く精査し、上積みを目指す。既存の火力発電所の一部については売却も検討する。


AKB48 Google+とタッグ「新たな一歩」

2011.12.12 Vol.534
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 アイドルグループのAKB48が8日、グーグル株式会社で、情報共有ツール「Google+(グーグルプラス)」とタッグを組む新戦略プロジェクトを発表した。この日は、秋葉原のAKB48劇場が6周年を迎えた日で、リーダーの高橋みなみは「新たな一歩が踏み出せると楽しみにしています」と、期待で胸をふくらませた。

 今回のタッグで、AKB48やSKE48、NMB48といった姉妹グループのメンバーとファンがよりダイレクトにコミュニケーションをとることが可能になる。メンバーはこのツールを使って、メッセージを発信したり、写真を公開。ファンはそれらを閲覧してコメントできる。さらに「サークル」という機能に好きなメンバーを登録すると、そのメンバーからの情報を見ることができる。メンバーのメッセージは同時に、英語や中国語など5カ国語に翻訳される。

 今後は、10人同時に参加できるビデオチャット機能「ハングアウト」を利用してメンバーがファンとチャットを楽しめる企画も予定されている。

 さらに、同サービス上で、コンサートのライブ配信も行う。まずは、20日に東京ドームシティホールで行われる、メンバー総出演の「AKB48 紅白対抗歌合戦」の配信が決定している。

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会見内でさっそく写真をアップロード!

 新たな展開にメンバーは大興奮。前田敦子は「みんなで一緒に交流できるのがうれしい」、篠田麻里子は「ブログやツイッターをやっていますが、より分かりやすくつながれるのがうれしい」と、笑顔を見せた。

 秋元康プロデューサーは、「劇場公演のチケットも倍率が100倍超になったり、握手会でもファンの方全員がこられるわけでもない。“会いに行けるアイドル”ではなくなってきて、ファンとの交流について考えていた。(今回の取り組みで)ファンと近づき、メンバーも成長できるのではないか」と期待している。また、秋元氏は、Google+では、「メンバーを信じ」て、メンバーがよりリアルな言葉でリアルに伝える方向で進めると断言。「言葉が足りなかったりして、何かあるかもしれない。ファンの方に教えていただいて、成長してほしい。僕も楽しみにしています」と、話した。

 詳細は特設サイト(http://google.com/+/project48)で。


栗山×谷原×GACKTが声優 人気ゲームをアニメ映画化

2011.12.12 Vol.534
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 来年2月11日に公開される映画『ドラゴンエイジ−ブラッドメイジの聖戦−』の制作発表が7日、都内で行われた。人気RPGゲームをCGアニメで完全映画化するもの。この日、声優を務める栗山千明、谷原章介、GACKTの3名は、教会で宣誓式を執り行い、「絶対に見ごたえのある作品になった」(栗山)、「ゲームファンの期待を裏切らない」(谷原)、「ダークファンタジーという言葉の意味を分かってもらえる作品になった」(GACKT)と誓った。

 曽利文彦監督によると、映画は、ゲーム『ドラゴンエイジ2』で、ヒロインのカサンドラがどうしてそのポジションになったのかという部分を描く。


土屋アンナ「プチ家電で仕事も家事も手抜きなし!」

2011.12.12 Vol.534
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 パナソニックの新製品発表会が6日、都内の会場で行われ、CMに出演する土屋アンナがトークショーを行った。今回、新発売されるのは、少人数世帯向けの卓上食器洗い機“プチ食洗”3機種とドラム式洗濯乾燥機“プチドラム”2機種。

 台所に立つのが好きで、家にいる時は家事をしながら1日中動き回っているという土屋は、「友達が集まってゴハンを食べることが多いので、お皿洗いは大変。でも食器洗い機を使うと、時間も短縮されるし、高温洗浄で衛生的。それに洗剤や水も節約できるので、いろいろな意味で助かっています」と主婦ならではのコメント。 

 さらに、エコナビを搭載したプチドラムについても「音が小さいので、子どもが体操着を出し忘れて、夜中に洗濯しても大丈夫」とママ目線で商品をアピールした。


夏川結衣の初舞台『アイドル、かくの如し』29日まで

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撮影:柴田和彦

 女優の夏川結衣の舞台初出演作となるM&Oプロデュース『アイドル、かくの如し』が8日から上演中。岩松了の書き下ろし新作で、夫役には宮藤官九郎と注目度の高い作品だ。

 夏川が演じるのは元女優で引退後、元マネジャーの夫とともに立ち上げた芸能事務所の社長。弱小プロダクションながら所属タレントが人気アイドルに。しかしその矢先にさまざまなトラブルに巻き込まれ…。マネジャー、スタッフ、芸能界特有の関係者たちの思惑が入り乱れ、事態は思わぬ方向に流れていく。

 夏川は「今回初舞台で、稽古の時から何もかもが新鮮。毎日がとても勉強になります。岩松さんのもとで1カ月稽古してきて、今は自分なりにやることはやったという気持ちです。本番ではその成果をすべてお見せしたいと思います」とコメントした。

 共演は上原美緒、津田寛治ら。下北沢・本多劇場で29日まで上演。


柏が昇格1年目でJ1リーグ制覇 MVPにレアンドロ

2011.12.12 Vol.534

 サッカーのJ1リーグは3日の最終節、勝ち点1差でトップに立っていた柏レイソルが浦和を3−1で下し、勝ち点72で初優勝を果たした。J2から昇格1年目での優勝は史上初。最後まで優勝を争った2位・名古屋、3位・G大阪はともに勝利を収めたものの勝ち点で1ずつ及ばなかった。

 残留争いは甲府が大宮に敗れて16位となり、17位の福岡、18位の山形に続いてJ2降格が決まった。一方、J2では3日の最終節で鳥栖が2位を確保、初の昇格を決めた。3位争いは札幌が勝利を収め、2008年以来の復帰。優勝したFC東京の3チームが昇格する。

◇     ◇     ◇

 Jリーグの年間表彰式「2011Jリーグアウォーズ」が5日、横浜市の横浜アリーナで開かれ、最優秀選手賞(MVP)は初優勝した柏のMFレアンドロ(28)が初受賞した。21歳以下が選考対象のベストヤングプレーヤー賞にも柏のDF酒井宏樹(21)が選出された。

 ベストイレブンもレアンドロ、酒井ら柏勢が4人を占め、2位の名古屋からもGK楢崎ら4人が選出された。9年連続9度目のMF遠藤(G大阪)は自身の最多連続受賞記録を更新。今年日本代表に初招集されたMF清武(C大阪)、FWハーフナー(甲府)ら6人が初受賞となった。退場や警告による反則ポイントが最少だったフェアプレー賞・高円宮杯はG大阪が4年ぶり2度目の受賞となった。

 レアンドロは「母国の有名選手も輝いた賞をいただいてうれしい」と、元ブラジル代表のジョルジーニョやドゥンガらと肩を並べたことに感無量の表情を見せた。


DeNAが工藤監督断念 中畑監督誕生

2011.12.12 Vol.534

 プロ野球の横浜DeNAは5日、ゼネラルマネジャー(GM)に、高田繁氏(66)の就任を発表した。横浜市内の球団事務所で会見した高田GMは、監督就任を要請していた工藤公康氏(48)について「監督とGMとの信頼関係をどうしても築けなかった」とし、交渉断念を明かした。この日、高田GMが工藤氏に交渉打ち切りを伝えた。

 横浜市内で取材に応じた工藤氏は「タイミングが合わなかった。残念だが、横浜には頑張ってもらいたい」と話した。今後は「(監督就任で)引退は考えていなかった。もう少しやりたい気持ちが出てきた」と現役続行に意欲をみせた。

 振り出しに戻った監督人事だったが、6日には元巨人の中畑清氏(57)が浮上、8日に就任が決まった。


柔道五輪金メダリスト・内柴容疑者を準強姦疑いで逮捕

2011.12.12 Vol.534

 東京都内のホテルで今年9月、教え子だった10代の女子柔道部員に酒を飲ませて乱暴したとして、警視庁捜査1課は6日、準強姦の疑いでアテネ、北京両五輪の男子柔道金メダリストで、九州看護福祉大学(熊本県玉名市)女子柔道部元コーチ、内柴正人容疑者(33)を逮捕し、玉名市内の自宅を家宅捜索した。日本オリンピック委員会によると、日本人金メダリストが逮捕された例はこれまでに確認されていない。

 同課によると、内柴容疑者は「納得できない。合意の上だった」と否認している。しかし、女子部員にメールなどで謝罪していたことが捜査関係者への取材で判明。同課は内柴容疑者に犯意があった根拠の一つとして裏付けを進める。他の部員に対する不適切な行為がなかったかも調べる。


栗山×谷原×GACKTで人気ゲームを映画化!

2011.12.07 Vol.533
 来年2月11日公開される映画『ドラゴンエイジ−ブラッドメイジの聖戦−』の制作発表が7日、都内で行われた。人気RPGゲームをCGアニメで完全映画化するもので、声優を務める栗山千明、谷原章介、GACKT、曽利文彦監督が出席した。監督は「この3人でそのまま映画が撮れる。贅沢なことをやらせていただいた」と、ホクホク顔だった。

 アニメーションが大好きだという栗山は、ヒロインのカサンドラ役。「実写と同じような感覚で取り組めました。楽しかった」と、アフレコを振り返った。そのパートナー役の谷原は「戦うシーンの息づかいや気合なども吹き込んでくださってあったのでとてもやりやすかった」と栗山を絶賛した。 GACKTが演じるのはダークコマンダー。「キャラクターはすごく渋いんですが、ダークなキャラクターのなかにダンディズムとセクシズムを入れられたと思う」と話した。

 カサンドラが教会を守るという存在であることから、キャストの3名は、教会で宣誓式を執り行い、それぞれ「絶対に見ごたえのある作品になった」(栗山)、「ゲームファンの期待を裏切らない作品になった」(谷原)、「ダークファンタジーという言葉の意味を分かってもらえる作品になった」(GACKT)と誓った。

 ゲームでは『ドラゴンエイジ1』『ドラゴンエイジ2』がすでにリリースされている。映画では、『−2』でカサンドラがどうしてそのポジションになっていったのかという部分を描く。

 主題歌はGACKTが書き下ろした『Until The Last Day』。「いつかは消えてしまう命なら、その命を戦いでまっとうしてみろという、映画のテーマに沿った曲」だという。

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