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嵐・櫻井「『神様のカルテ』はすてきな財産」

2011.07.25 Vol.519
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 嵐の櫻井翔と宮崎あおいが初共演する映画『神様のカルテ』(深川栄洋監督、8月27日公開)の完成披露イベントが25日、六本木ヒルズアリーナで開かれた。櫻井、宮崎のほか、要潤、吉瀬美智子、岡田義徳ら主要キャストが登壇すると、深川監督は「(キャストに)こんなにスターが多かったのかと」と改めて豪華な出演陣に驚いていた。

 キャスト陣はリムジンで会場入りし、ファンの歓声を浴びつつ、映画のなかで重要なシーンのひとつとして描かれた桜の花吹雪のなかを歩いて登壇した。

 この作品でこれまでになかった役どころを演じたという櫻井は「たくさんの挑戦が詰まった作品。悩みに悩みましたが、すてきな財産になりました」。劇中のボサボサ頭がダサかったと司会の徳光和夫に指摘されると「反動で(今日は)だいぶキメてきました」と満面の笑顔を見せた。

 宮崎は櫻井演じる医師を支える妻を演じた。「幸せで穏やかな空気を持つ映画。こんなに幸せで悩まなくていいのかというのが悩みでした」と撮影を振り返った。

 映画のなかで、末期がん患者を演じた加賀は、役者冥利に尽きるという徳光の言葉に頷くと、「限りある命のなかで、先生に寄り添ってもらえました。櫻井君ばかり見つめて撮影しました」と、コメントした。

 櫻井は最後に「誰かに寄りかかって生きていっていいんだと伝えられる作品」と話し、改めて“財産となった”映画をPRした。

 映画は、夏野草介による同名の人気小説を原作とし、信州の松本を舞台に、医者不足のなか大勢の患者を抱える病院に勤務する青年医師と彼をめぐる人々、患者たちとの姿を描く。


AKB48が西武ドーム3デイズ完走!

2011.07.25 Vol.519
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(C)AKS

 人気アイドルグループのAKB48が22〜24日に「AKB48 コンサート よっしゃぁ〜行くぞぉ〜!in西武ドーム」を行った。ドームクラスのコンサートはグループ史上初だったが、3日間で約3万人を動員し成功のうちに幕を下ろした。

  ドーム公演のテーマは学校。巨大なステージ上に学校のセットを組んだ。花道には3つのステージが用意され、メンバーはメインステージと花道を駆け回りながらパフォーマンス。学校のテーマにあわせて、黄色のスクールバスを模した2台のフロートも登場し、スタンド席のファンを喜ばせた。
  コンサートは日ごとに異なるセットリストで観客を楽しませた。
 
  中日の23日は、前田敦子、板野友美によるソロ、ノースリーブス、DiVA、渡り廊下走り隊7、フレンチ・キス、Not yetといったユニットのパフォーマンスで勢いをつけ、チームごとのパフォーマンスへ。SKE48、NMB48、そしてSDN48の姉妹ユニットのステージを挟んで、AKB48の『RIVER』『BEGINNER』『ポニーテールとシュシュ』『ヘビーローテーション』などシングル曲で畳み掛けていく構成だった。

  新曲『フライングゲット』ではミュージックビデオのダイジェストを披露したのち、フルでパフォーマンス。フレッシュな楽曲で会場はさらに盛り上がった。前田敦子が熱中症で一時休憩するシーンもあったが、1曲休んでアンコール途中からカムバック。MCは控えめだったものの、ラストまで笑顔で駆け抜けた。

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(C)AKS

  ドーム公演ではサプライズ発表もあった。23日には新しく設けられたTeam 4のキャプテンに大場美奈が指名され、新たに10期研究生の阿部マリアと入山杏奈が同チームに昇格することが発表された。最終日には24thシングルの選抜メンバーを決めるじゃんけん大会の組み合わせ抽選会も行われた。

 8月1日からは、各チームに分かれて、全国ツアー「AKBがいっぱい〜SUMMER TOUR 2011〜」を展開。さらには、全国各地で行われるa-nationにもAKB48、ソロ、ユニット、姉妹ユニットとさまざまなスタイルで登場する。AKB48としての出演は8月28日の東京公演になる。


なでしこ帰国会見 早くもロンドン五輪表彰台に照準

2011.07.25 Vol.519
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(撮影・蔦野裕)

 サッカー女子ワールドカップ(W杯)で初優勝し、19日に帰国した女子日本代表「なでしこジャパン」が同日、都内のホテルで記者会見し、優勝を報告した。佐々木則夫監督は「短期間で急に成長していった。彼女たちが与えてくれたパワー、勇気に僕も感銘を受けている」と選手をたたえ、9月にアジア最終予選を控えるロンドン五輪については表彰台を目標に掲げた。

 最優秀選手と得点王に輝いた主将のMF澤穂希(INAC)は「夢を諦めずに頑張ってきてよかった。すごく重みのあるメダル」と世界一の喜びをかみ締めた。また「人間は欲が出ちゃう。五輪でも金メダルを取るのが今の目標」と引き続き代表として五輪制覇を目指す意向を示した。


所がバンタム級日本トーナメントを制す

2011.07.25 Vol.519

「DREAM JAPAN GP FINAL〜2011バンタム級日本トーナメント決勝戦〜」が16日、東京・有明コロシアムで開催され、所英男が今成正和を判定で破り、初のタイトルを獲得した。もともと練習仲間ということもあり、互いに手の内を知り尽くした2人。所は今成の足関節技を警戒し、終始スタンドでの戦いを選択。少ないチャンスのなか今成は試合終了直前、得意の足関節を取ったが極めきれなかった。9月には世界トーナメントが予定されている。

 高谷裕之vs宮田和幸によるDREAMフェザー級タイトルマッチは、高谷が2−1の判定で初防衛。DREAMライトヘビー級タイトルマッチでは、ゲガール・ムサシが、アテネ五輪柔道90kg級銀メダリストの泉浩を1R3分9秒でTKOで下し、ともに初防衛を果たした


大関魁皇が引退

2011.07.25 Vol.519

 名古屋場所5日目に大相撲の歴代1位の通算勝ち星1047勝を達成した大関魁皇(38)=本名・古賀博之、友綱部屋=が20日、引退を発表した。 年寄「浅香山」を襲名し、今後は友綱部屋付きの親方として後進の指導にあたる。

 初土俵は昭和63年春場所。現役生活23年余りで、38歳の大関は琴ケ浜の35歳を抜いて戦後最年長だった。

 幕内成績は879勝580敗141級。通算勝ち星のほか幕内勝ち星、幕内出場回数(1444)、幕内在位(107場所)はいずれも歴代1位。優勝5回、殊勲賞を10回、敢闘賞を5回受賞し、金星を6個獲得した。


琢磨 最後のインディジャパン「表彰台を目指す」

2011.07.25 Vol.519
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 自動車レース「インディカーシリーズ」の第15戦、「インディジャパン ザ ファイナル」の記者発表会が19日、都内で行われた。同シリーズが日本で行われるのは今年が最後。

 記者発表会には、調子を上げているドライバー、佐藤琢磨(KV レーシング・テクノロジー・ロータス)も出席。母国レースについて「日本のファンの前で走れるのはうれしい」。さらに「経験をうまくまとめて走り、結果に結び付けたい。表彰台を目指す」と、意気込みを語った。

 大会は9月16〜18日にツインリンクもてぎのロードコースで行われる。


マルシェ・ジャポン×ソラドレ。

2011.07.25 Vol.519

「夏の元気は野菜から! 今が旬の夏野菜をおいしく食べよう!」

安心・安全な国産野菜がたっぷり入った人気のドレッシング「ソラドレ。」のPRイベントが16日、アークヒルズ アーク・カラヤン広場で開催。ジャガー横田夫妻が登場したトークイベントでは、夏野菜のオリジナルレシピの紹介もされた。

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旬の夏野菜を試食

 旬の野菜の魅力を伝える「夏野菜をおいしく食べよう!」プロジェクトの一環として、「ソラドレ。」を使用した“こだわり夏野菜サラダ”の試食会が、マルシェ・ジャポンの会場で行われた。「野菜の力で野菜をおいしく」をテーマに作られた「ソラドレ。」は、厳選した国産野菜を使用、今春新たに発売されたパンプキンとポテトを加え、全5種類のラインアップを展開。すでに発売されている玉ねぎとトマトもそれぞれ野菜が増量され、ますます固形感たっぷりで野菜の味わいが楽しめる仕上がりに。マルシェで野菜を購入した人には、先着で「ソラドレ。」のプレゼントも行われ、会場を訪れた人は、夏バテの予防にもなる旬の野菜を「ソラドレ。」とともに、味わった。


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野菜嫌いを克服!?

 同会場には、ジャガー横田夫妻も登場。アスリートと医師の立場から、夏野菜の効能や家庭での食生活についてトークイベントを行った。今年50歳になるというジャガー横田はキャリア35年の現役プロレスラーとして「ダメージからの回復は若い時とは違う。バランスを考え野菜の栄養を摂るようにしている」と話した。

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 夫の木下氏が「夏野菜は体を冷やしてくれるので、暑い夏に食べるのは理にかなっている。紫外線が多い夏は、肌のダメージが大きいが、夏野菜のビタミンCが回復を手伝ってくれる」と医師らしく言うと「あんたは、野菜嫌いでしょ! 私は野菜が入っていると気付かれないように、細かく刻んだり、煮込んだり工夫をして食べさせている」と暴露される場面も。

 イベントで、「ソラドレ。」を使った夏野菜を焼いた「木下家の元気モリモリサラダ」を食べた木下氏は、「これなら食べられる。今年は“ソラドレ。”できゅうりが食べられるようになりたい」と野菜嫌いを克服すると宣言した。


SKE48がギネス世界記録™マシンを堪能!

2011.07.25 Vol.519
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このあと、じゃんけんで「高飛車」に乗車できる栄誉あるメンバーが選出されたのだが……


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リニアランチ方式による直線加速と垂直巻き上げによる落下が楽しめる、新・大型ローラーコースター「高飛車」。ギネス世界記録が認めた絶叫マシンに挑戦せよ!

 絶叫アトラクションの宝庫として知られるアミューズメントパーク富士急ハイランドで7月3連休の初日となる16日、新たな絶叫マシン「高飛車」がオープンした。

 オープニングイベントには、SKE48の小野晴香、松井珠理奈、石田安奈、向田茉夏、上野圭澄、金子栞、木本花音、中村優花が駆けつけ会場は大盛況。熱い声援が送られた。

 トークショーの後、じゃんけん大会を実施。なんと、このじゃんけんに勝ったメンバーが晴れて、「高飛車」に乗れることになる。じゃんけんで選抜された4人、石田安奈、向田茉夏、上野圭澄、金子栞にその栄誉が与えられた。オープン直前に優先的に乗る事ができた絶叫マシンの感想は、「息つく間がないんですよ」「121度より、上がっていく90度のところのほうが怖かったです」「121度の手前のところで止まったんですよ。まるでバンジージャンプみたいでした」と、その絶叫度は抜群のようだ。

 残りのメンバー4人もみんなで「乗りた〜い!」と猛アピール。でも時間がないとのことで、とても残念がっていた。

「高飛車」は、リニアランチ方式による直線加速と、垂直巻き上げによる落下という2種類の加速が楽しめる大型ローラーコースターだ。しかも、最大の特徴となっている最大落下角度121度は世界最大で、ギネス世界記録にも認定されたほど。SKE48にもギネス世界記録にもお墨付きの「高飛車」をみんなも楽しんじゃおう!

富士急ハイランド
【住所】山梨県富士吉田市新西原5-6-1 【問い合わせ】0555-23-2111 【URL】http://www.fujiq.jp


福島原発工程表改訂も具体策は「検討」ばかり

2011.07.25 Vol.519

ニュースの焦点

 福島第1原発事故で政府と東京電力は19日、事故収束に向けた工程表で示したこれまでの3カ月間の取り組み(ステップ1)を総括するとともに、今後の工程表(ステップ2以後)を改訂した。放射性物質(放射能)の放出量が事故直後に比べて200万分の1に減少したことなどから、ステップ1は「達成できた」と評価。来年1月までのステップ2で、原子炉を冷温停止させるという目標は据え置き、「3年程度」の中期的課題として、燃料貯蔵プールからの燃料取り出しなどを新たに盛り込んだ。

 改訂された工程表のステップ2の目標となる「原子炉の冷温停止」は、避難民の帰宅を左右する重要課題だ。また「3年程度」の期限を明示した中期的課題では、燃料貯蔵プールからの燃料取り出しや、汚染水の海への流出を防ぐ遮水壁の設置などが盛り込まれた。しかし、実現の手法については「検討」とされた項目が多い。政府の原子力政策が迷走を続けるなか、具体的な「裏付け」がない工程表が、どこまで国民の信頼を得られるのか、疑問符がつきまとう。

 3〜6カ月後のステップ2の目標となる原子炉の冷温停止状態の実現は、半径20キロ圏内で立ち入りが禁じられた「警戒区域」の見直しの前提となる。細野豪志原発事故担当相は会見で「(避難民が)何年後に帰れるかは、ステップ2が終わった時点で結果を出せる」と強調した。

 現在、1〜3号機の原子炉圧力容器の温度は100〜150度程度で、汚染水を浄化して再利用する循環注水で冷却されている。今回の改訂では、循環注水を継続して冷温停止に持ち込む方針が示された。ただ、カギを握る汚染水の浄化システムはトラブル続きで、稼働率が上がらない原因も突き止められていない。汚染水の処理にはさらに高濃度の放射性廃棄物が出る弊害もある。

 処理で発生した汚泥はこれまでに150立方メートルを超えたが「処分のルールも技術もない」(原子力安全・保安院)状態だ。工程表でも中期的課題として「処理の研究」と記しただけで具体的な方策は示されず、当面は保管するしかない。

 また、今回の改訂では、中期的課題として、3年後までに「燃料貯蔵プールからの燃料取り出し開始」という取り組みが初めて盛り込まれた。

 ところが、燃料の処分問題は先送りされたまま。細野担当相は「福島県が最終処分場所にならない方法を模索しなければならない」とするが、他に受け入れる自治体が現れる確証はない。

 今回の改訂にあたっては、諸課題の実現に向けて「政府が責任を持つ」(細野担当相)としたが、現状で政府発表が国民に信頼されているとは言い難い。

 菅直人首相の「脱原発」発言や、突然のストレステスト(耐性検査)など、政府の原子力政策は迷走している。ステップ2が達成でき、「安全に帰宅できる」と政府が主張できたとしても、住民の「安心」につながらない状況で、工程表が具体策を欠いていては、国民の不信感は増幅しかねない。


【UGA Special Interview】DiVA ハードで切ないセカンドシングル

2011.07.25 Vol.519

ハードで切ないセカンドシングルリリース

AKB48初となるダンス&ボーカルユニット、DiVA(ディーヴァ)が8月10日にニューシングル『Cry』をリリースする。力強いギターリフからスタートするこの曲は、切なさとポジティブさを兼ね備えたナンバー。リリースとともに、この夏はAKB48の全国ツアーに、DiVAとして出演するa-nationと大活躍する。

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――『Cry』の発売が迫ってきました。

秋元才加(以下、秋元)「今からとても楽しみです。デビューシングルのイメージとはうってかわって爽やかなDiVAをお見せできると思います」

梅田彩佳(以下、梅田)「1枚目の時もそうだったんですが、『Cry』もちゃんと店頭に並んでいるか見に行きたいです 」

――『Cry』はどんな曲ですか?

増田有華(以下、増田)「タイトルが『Cry』っていうだけあって、歌詞は切ないんですが、涙を流して決心してから前に進むっていうことがサビでは書かれているので、かなり前向きな歌詞だと思います。いま悲しい思いをされていたり一歩踏み出せない人に、前向きになってもらえたらうれしいですね」

宮澤佐江(以下、宮澤)「曲調はすごいハードなので、力強いDiVAが魅せられると思います」

――難しかった部分はありますか?

秋元「テンポや曲調は爽やかで歌詞は少し切ない。だから、前向きさを出したりニュアンスを出すのが大変でした。4人の個性を出せたのでよかったです」

梅田「女性の芯の強さも伝えている歌だと思うので、歌声に強さが出るように頑張りました」

――夢のために別れを決心し前に進んでいく曲。共感する部分はありますか?

増田「小3からずっとバスケをやっていて、それを本格的に将来の夢として頑張ろうかなと考えていたんですけど、芸能界に興味を持ち始めてバスケをあきらめました。その時は泣いたけど、いま歌えていることがすごく幸せなので、あの時の決断が良かったって思います」

梅田「私は、この曲は私たちを歌った歌だと思ってます。何かを追い求めるとき、荷物が多ければうまく進めない。何かを我慢したり犠牲にしなければいけないこともあります。ちなみに私は食べることが好きなんですが、太っちゃうので食べるのを我慢してます」

――夏は、AKB48としての全国ツアーやDiVAとしてのa-nationヘの出演など、たくさんパフォーマンスが見られそう。

増田「ステージに立って歌うことが大好きで目標にしていたことでもあったので、それが叶ったことがすごいうれしいです。a-nationはきっと私たちのことをまだ知らない方もたくさん来られると思うので、少しでもDiVAの存在を知ってもらえるように全力で楽しみたいと思います」

宮澤「すっごくたくさんの方がいらっしゃると思うので、まずDiVAを覚えて帰って頂けるようなパフォーマンスを見せられるように頑張ります!! ステージいっぱい使って思いっきり楽しむゾ!!」

梅田「内容はまだ分らないのですが、この『Cry』に関していうと"しなやか"がテーマのダンス。女性のキレイなしなやかな曲線が見られると思いますよ」

秋元「『Cry』は、振り付けが真似しやすいので、皆にはサビのフリを真似しながら歌ってほしい!! Music Videoをよく見て勉強してきていただいて、みんなで楽しみたいです」

(構成/本紙・酒井紫野)

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New Release 2nd Single『Cry』

タイトルトラックは決断と前進を歌った切ないロックナンバー。Type-Aのカップリング『No way out』は大人の恋愛を歌った曲。Type-B のカップリング『地下水道』は力強いダンスナンバー。Type-CのカップリングではAKB48チームKの代表曲『MARIA』をDiVA風にカバーした。全タイプともCD DVDで各1600円(税込)。劇場盤はCDのみで1000円(税込)。リリースの詳細や特典はオフィシャルウェブサイト(http://avexnet.or.jp/diva/)で。


保安院独立問題で細野氏が「8月に試案」

2011.07.25 Vol.519

 細野豪志原発事故担当相は17日のNHK番組などで、東京電力福島第1原子力発電所事故を受けた原子力規制の新組織について「原子力安全・保安院を経済産業省から独立させて新しくスタートする形をとりたい」とした上で、「(新組織発足は)来年4月が望ましい。8月上旬には試案を出したい」と述べた。

 今回の事故を契機とした原子力規制のあり方をめぐっては「(原発の規制・監督を担う)保安院が原発推進側の経産省と同居し、保安院は安全側に立てるのかとの声が強い」(細野氏)。このため、菅直人首相や細野氏らは、経産省からの保安院分離を軸に、原子力規制行政を抜本的に見直す考えを示している。

 細野氏は番組で、文部科学省所管の放射線量モニタリング機能も新組織に組み込む考えを示した。

 新組織の形態を政府から独立した「委員会形式」にするか、行政として一体性の高い「行政庁」にするかは明言せず、「行政組織としてしっかりしたもので、自由に発言も言えるセカンドオピニオンとしての役割も担える、両者のいい面を両立できる方法はないかと考えている」と述べるにとどめた。

 この前倒しは菅直人首相の意向なのは明らか。東日本大震災後の3月30日には社民党の福島瑞穂党首に、保安院の経産省からの分離を示唆。7月13日の記者会見では「保安院が原子力政策を進める経産省にあることでチェックが不十分になった」と、事故拡大の原因の一つとして保安院を名指ししている。

 一方、経産省は、将来の保安院分離は「やむを得ない」(経産省幹部)とするが、「菅内閣ではいじられたくない」(同)という思いが強く「なんとか次の政権で」と先送りを模索している。

 海江田万里経産相は1日の記者会見で、保安院の分離・独立には理解を示しつつも「経産省に任せておくと独立できないとの誤解があるが、そんなことはない。内閣官房と協議しながら、経産省自身の手で独立性を高めていく」と、組織改編の主導権を握ろうと躍起。海江田氏と細野氏の権限争いも激しくなりそうだ。与党内からは「首相は経産省を悪者にして、8月政局を乗り切ろうとしている」との臆測も出ており、原発規制行政の組織改編論議は政局的な色彩を強めている。


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