SearchSearch

香取慎吾しあわせの魔法

2011.04.18 Vol.506

月9ドラマ『幸せになろうよ』主演!

香取慎吾が月9に帰ってきた! 18日にスタートするフジテレビ系ドラマ『幸せになろうよ』に主演する。「やっぱり月9って大きい」と本人も気を引き締めていたところ、東日本大震災が発生。「今だからこそ本当に幸せになろうっていう想いを込めてドラマを作りたい」と本人は語る。

今だからこそ、本当に幸せになろうっていう想いを込めて作りたい

 目を覆いたくなる映像がノンストップで流されるなかで、香取は一般の視聴者とは違う重みも感じていた。18日にスタートする主演ドラマ『幸せになろうよ』。シンプルでストレートだからこそインパクトがあるタイトルが、ズンと肩にのしかかった。

「これからどうなっていくのか分からない状況で、『幸せになろうよ』というタイトルでドラマをやっていい時期なのかっていう想いは、正直あります。地震以前も、不景気とかいいニュースがないなかで考える部分もあったんですけど、1人でも多くの人が幸せになれる作品にできればいいなと思っていました。でも今は、今だからこそ本当に幸せになろうっていう想いを込めて作りたい」

 ドラマには数多く出演している。月9もその主演も経験済みだ。それでも「月9ってやっぱ大きい」。

「月9で、コメディーで、ラブもラブバトルもミステリーもある。さらに、キャラクターものではない。コメディーは僕のなかにあるジャンルですけど、まったく想像がつかないんです」

 演じるのは結婚相談所の相談員。

「みんなに幸せになってほしいと真面目に仕事をしている心の通った男なんだけど、一生懸命すぎて空回りしてしまうところもあるんですよね。一歩踏み込んじゃったり、助けてあげようと声をかけちゃったことでまた新たな展開が生まれる。彼のそういうところは自分自身と似ているかもしれない。ラブバトルとか、誰かと誰かをくっつけるようなキューピッド的なこととか、そういうのにはなるべく首を突っ込みたくないと思っていても、ちょっとしたことで困ることが起きたっていうのもありますから(笑)」

 重なるところもあるから? 役作りや見せ方はほとんど考えていないと本人。

「自分でもよくやるって思うんですけど、そこは普段通りでもあるんです。今回の役に限らず、どんな役でもそうなんですが、その人物がどんな仕事に就いているかということよりも、大切なのはその人の想い。だから今回は、仕事として相談員をしているだけではなくて、みんなに本当に幸せになってほしいっていう想いを持って仕事をする男だってことと、どこか恋愛で失敗したこともあるっていう部分。それがあれば十分じゃないかな」 

 いつもの“香取流”で作品に取り組む。それが、香取の“自分にできること”。

「ドラマって現実とは違う世界に連れて行ってくれたりするもの。今は現実を見つめなきゃいけない時ですけど、見てくれた人たちが、本当に面白いところで笑ってくれたり、感動できるところで感動してくれたら。それで少しでも元気になっていただけたらいいですね」

 最後に大きな質問。幸せって何?

「いろんな意味で、普段どおりの日常、かな。その延長として、こうやって仕事がたくさんできることも幸せです。20代前半のころとは違って、今はずっと仕事が詰まっていることに幸せを感じます。え、結婚? その“幸せ”(笑)も、いいと思いますよ。結婚している友達を見ても文句言いながらも幸せそうだし。ただ、それを見てうらやましいとかは思わないですね。恋愛と結婚は別という人もいるけれど、結婚は恋愛の延長でもあるんじゃないかな。好きな人同士が一緒にいて結婚というシステムがあり、結婚しようっていう時に結婚がある。恋愛して幸せなら結婚しても幸せだと思います」

 これから1クール、香取は毎週月曜9時にこのドラマでしあわせの魔法をかける。その間だけはいろんな心配から自分を解放して、みんなで『幸せになろうよ』。

(本紙・酒井紫野)

『幸せになろうよ』

フジテレビ系にて18日スタート
毎週月曜夜9時放送

【STORY】高倉純平(香取慎吾)は、周りの人を幸せにすることが誰よりも得意!という結婚相談所のアドバイザー。独自の恋愛理論やテクニックで多くのカップルを幸せに導いてきた。そこに彼の理論やマニュアルが通用しない美女・柳沢春菜(黒木メイサ)が現れた。時を同じくしてやってきたのがイケメン弁護士の矢代英彦(藤木直人)。2人はどうやら秘密を抱えているようで……。


南相馬市の今。

2011.04.18 Vol.506

東京の人たちに知ってほしい

ph_feature0100.jpg

南相馬市民が、今一番欲しいもののひとつは、「情報。それも新聞だよ」。新聞配達は停止し、新聞が入ってこない。毎朝、市役所の職員が相馬市まで『福島民報』を500部取りに行き、6時から市役所前で配布する。早い人では朝4時から並び、6時直前には200人以上の行列ができる


 4月に入り、福島第一原発から30km圏内にあたる南相馬市の中心、原町区を中心に、およそ1万人近くの人々が自分たちの家に戻ってきたと推定されている。いったんは1か所にまで縮小した避難所も2カ所に増え、原発から20km圏内に含まれる小高区の人々を中心に180名ほどが暮らしている。

「放射能の不安はあるよ。でも、幸い水道も電気もガスもある。避難しなくてもいいというなら、やっぱり自分の家で生きていきたいよね」。一時は宮城県へと避難していた60代の男性が言う。当初の“屋内退避指示”、そして4月11日に出された“緊急時避難準備区域”に含まれるものの、自分の家があるのなら、そこで暮らしたいと思うのは当然だ。「食べ物もどうにかなってきた。仕事はままならないけど、ここでがんばっていきたい」。

 3月20日にいち早く店舗営業を再開した「まちなか広場」(原町区)は、「物資を運んでくれる業者さんがいないから、自分たちで買い付けに行くことにした」と、バイヤーが東京・大田市場へと直接買い付けに行き、南相馬市まで運ぶ。生鮮食品も多く「配給だけだとあまり野菜も取れないから、野菜がやっぱり喜ばれるね」と話すのは同社で代表を務める石沢一二さん。「放射能は怖いけど、みんな生きてるんだもん。それにはまず食でしょ?」ととことん前向きだ。

 まちなか広場のすぐ横でラーメン屋「らあめん屋 すず」を営む鈴木さんも、食べることから市民を元気づけたいと願う1人だ。営業を始めて半年で震災発生。「ようやくここの味を気に入ってくれる人が増え始めたところだったので、一日も早く再開して、あったかいものを食べて元気を出してもらいたくって」。仕入れ業者が入ってくれないため、早朝から自分たちで相馬市に仕入れに出かける。「仕事のために戻ってきている人たちもいっぱいいる。昔原発関係の仕事もしたことあるけど、今の線量なら問題ないですよ」と笑顔を見せる。

 避難所の原町第一小学校のすぐ前で3月29日に営業を再開したパン、菓子の「パルティール」の只野さんご夫妻もまた、未来をあきらめていない。「パンを避難所に無料提供しようとしたら、“ちゃんと商売したほうがいい”と勧められて、じゃあ、せめてコーヒーだけでもと思って」と、立ち寄った人々にはホットコーヒーを無料提供。コーヒーのような嗜好品は不足気味のため、立ち寄る人々はみなコーヒーにホッとした表情を見せ、「コーヒーを飲みながら話すのも力になる。ありがたい」と話している。

 放射能は不安だ。しかし、南相馬市の人々は生きている。ここで生きようとしている。重苦しい不安の中でも、少しずつ前へと進もうとしている。

 そんな中で今、求められているのは「情報」だ。ある男性が言う。「テレビは同じようなことばかり流している。新聞でじっくり読みたいし、原発についても正確な情報を知りたい」。政府・東電は限られた情報と、あいまいな説明と指示しか出さず、市も個人もどう対応すべきか明確な答えが出せていない。だから無駄な風評被害が広がり、ボランティアも隣の相馬市の10分の1程度の人しか来ない。政府・東電はまず正確な情報をきちんと開示し、周知することが大切だ。そしてまた、マスコミも30km圏内での取材を行い、現状を伝えるべきだろう。“危険だ”とただ叫ぶのではなく、冷静な目で現状を伝えること。南相馬市への援助の手は、まず“知ること”から始まるのだ。

ph_feature0101.jpg

〈1〉原町区で3月29日から営業を再開したパン・菓子の「パルティール」の只野ひろ子さん。 〈2〉3月30日に営業を再開「らあめん屋 すず」の鈴木修一さん。「あったかいものを食べて希望につながれば」。 〈3〉真野小学校の新井川校長。「生徒たちも先生たちも、真野小学校が大好きな人たちばかりで…」。行政よりも早く、先生、保護者たちが自発的に集まって、がれきの撤去、使える学用品のピックアップを始めた。半数近くが区域外就学となったが、残る36名で学校を近くの「万葉ふれあいセンター」に移して4月22日に再開する。真野小学校は創作の「万葉太鼓」で知られており、「いつかまた、生徒の万葉太鼓を演奏してお聞かせしたい」。 〈4〉原町の繁華街にある「まちなか広場」には、生鮮食品も戻ってきた。「物資を運んでくれる人がいないので、自分たちで直接仕入れてます」。姉妹都市の杉並区と連携し、大田市場からも野菜を入れているという。 〈5〉南相馬市、桜井市長。「原発問題が終息してくれれば明確に生活再建に向けて動き出せるが、今は消極的支援段階」と語る。「我々も同じ日本人であり、同じ命を燃やして生きている。それは都会でも田舎でも等しいことだ。犠牲を強いられていることを、どうか知ってほしい。そして、同じ痛みを感じてほしい」。 〈6〉「いまだスタート地点にも立てていない」と職員が絶望する津波の被災地。30km圏内で最大の被災地の萱浜。「この辺一帯が全部家だったなんて信じらんないだろ」。通りかかった住民がつぶやいた


Earth Day Tokyo 2011

2011.04.18 Vol.506

こんなときだから、地球のことを考えて行動しよう

地震、津波。そしてそれに続く大きな災害を乗り越えていくために、今できることは何だろうか。“地球の日”アース・デイに代々木公園を中心に都内で開催される環境を考えるイベント「Earth Day Tokyo 2011」で、東京から被災地へ向けて、エールとパワーを贈ろう。

ph_feature0200.jpg

「ふんばれ日本、変わらなきゃ未来」――。これが今年で11回目を迎える「Earth Day Tokyo 2011」のテーマだ。1970年にアメリカで産声を上げた“地球の日”=Earth Dayは、環境を考え、地球と向き合う大切な日として広まり、受け入れられてきた。東日本大震災、続く原発事故問題を受けて3月14日に声明文を発表。市民に広く節電を呼び掛ける一方で、政府に対して現在稼働中の原発の即時安全点検の実施と、今後のエネルギー政策の転換を求めている。

 東日本大震災、原発事故は、今なお東日本で暮らす人々に暗い影を落としている。しかし、そんな今だからこそ“自粛”ムードに飲みこまれずに、未来に向けて改めて地球と向き合うべきなのではないだろうか。謙虚に、そして虚心で。今月23、24日に東京・代々木公園を中心に開催されるEarth Day Tokyo 2011は、そのための良い機会になるに違いない。節電のノウハウ、環境負荷の少ない生活の方法、自然に近い食事……。さまざまなエッセンスに触れることができるだろう。また、ステージプログラムでは、実行委員長のC.W.ニコル氏をはじめとする有識者の声を聞いて、思考を広げるきっかけをつくろう。

自転車が見えてくる「Safety ride. Smile on the road」

ph_feature0201.jpg

17日には、恒例の「東京アースデイ自転車ライド」も開催された。都内をスイスイと走る楽しさを味わうならこれ(写真は昨年のもの)

 Earth Day Tokyo 2011の中でも、特に弊紙がプッシュしたいのは自転車関連のイベントだ。

 震災発生直後の交通網の混乱、その後の計画停電で列車の運行本数が減った時などに痛感した読者も多いと思う。改めて、自分自身が動力となる、エコな自転車の便利さ、機動力を。一時のピークは過ぎたものの、震災発生後、自転車通勤をする、いわゆる“ツーキニスト”の数も増えている。

 また、被災地では津波で多くの車が流されたうえに、依然続くガソリン不足のために車社会が崩壊し、自転車が大きな力を発揮している。ずたずたに裂かれた交通網の間を縫って、人々はたくましく自転車をこいで配給所へ向かい、時には買い出しに向かう。不謹慎な言い方かもしれないが、自転車があると、被災している方の生活が格段に変わるとさえ言える(今後そうした“有無の差”が被災地での大きな問題になることは言うまでもない)。余談ではあるが、今、被災地で求められているもののひとつに「自転車のパンク修理」があることも記しておきたい。多くのガレキが残る中で走るため、パンクが尽きないのだという。

 改めて自転車の力と魅力を見直す。“3.11後”の世界で生きる我々にとって、これは必然とも言えるのかもしれない。前週17日には、恒例のサイクリングイベント「アースデイライド」も実施されたが、23、24日には、自転車販売を手掛けるライトウェイプロダクツジャパン株式会社が出展。「Safety ride. Smile on the road」と題し、環境負荷の少ない自転車のメンテナンス方法や、太陽エネルギーを使ったライトの案内などをする予定になっている(右参照)。

 ガソリン不足、電池不足などのときに、自転車ほど頼りになる乗り物はない。さらにいえば、いざというときには自分できちんとアフターケア、メンテナンスもできる。これにまさる強みはない。そんなことをちょっとだけ頭の片隅にとどめつつ、Earth Day Tokyo 2011、そして「Safety ride. Smile on the road」をのぞいてみて。地球と向き合い、考えを広げるため新しい発見がきっとあるはずだ。

Earth Day Tokyo 2011 「ふんばれ日本、変わらなきゃ未来」
【日時】4月23日(土)、24日(日) 10〜19時 【会場】代々木公園、渋谷、原宿、表参道 ※ステージプログラムは代々木公園 【入場料】無料 【問い合わせ】Earth Day Tokyo 2011実行委員会事務局 03-6416-0917 【URL】http://www.earthday-tokyo.org/


ph_feature0202.jpg

【左】PEDROS オレンジピールズ 16oz (475ml、1680円) 柑橘類から作られた、自然に優しく、でも強力な洗浄剤
【右】PEDROS アイスワックス2.0 4oz (120ml、1102円) ハチミツの蜜蝋から作られたチェーンの洗浄剤。こちらも自然分解するので環境に優しい製品

ph_feature0203.jpg

テイルライトナノ 1LED (2415円) ソーラーパネル搭載で、1時間の太陽充電で1時間の点滅が可能な自転車用ライト。世界最小、最軽量、最高の充電効率。色は、ホワイト、ブルー、レッド含め全7色

ph_feature0204.jpg

ヘッドライトハイブリット3W (7140円) 200ルーメンという世界でもっとも強力なライト。ソーラーパネルとリチウム電池のハイブリッド


情報提供・問い合わせ=ライトウェイプロダクツジャパン株式会社 【TEL】03-5950-6002 【URL】http://www.riteway-jp.com/


頭皮ケアシャンプーのロングセラー

2011.04.18 Vol.506
ph_tg0100.jpg

 不規則な生活やストレスは、髪だけでなく頭皮にとってもダメージを与える大敵。男性や年配の人だけではなく、すべての人にとっても無関係ではない。頭皮から分泌された脂や汚れが毛穴につまると、髪を作り出す毛根部分の活動が弱まり、抜け毛や薄毛の原因に。フォーミュラBシャンプーは、濃縮タイプの乳化剤を配合。軽くなじませるだけで、毛穴に詰まった汚れや酸化した脂を溶かして落とし、頭皮の環境作りを応援。抜け毛が気になり始めた人におすすめのシャンプー。同商品を読者2名にプレゼント(係名:「シャンプー」)。

フォーミュラ B シャンプー 【価格】4830円(税込) 【問い合わせ】パントロン・ワン TEL:0120-210-664 【URL】http://www.helsinkiformula.co.jp


スティッチがおしゃれなステーショナリーに

2011.04.18 Vol.506
ph_tg0200.jpg

 ディズニーの人気キャラクター「スティッチ」とクリエイティブディレクター佐野研二郎がタッグを組んだEXHIBITION『STITCH ART DIRECTION:KENJIRO SANO AT BEAMS T HARAJUKU』が開催された。ニャンまげ、LISMOのディレクションで人気の佐野がディレクションしたインスタレーション展示のほか、Tシャツやバッグ、ステーショナリーもデザインし、展示販売。若いファンを中心に人気を集めた。同エキシビションの開催を記念し、スティッチがデザインされたペンケース(シェル型)を読者3名にプレゼント(係名:「スティッチ」)。

©Disney

ペンケース 【価格】ドラム型3種/シェル型3種/マチ付3種 各945円


食べて応援! 上野で福島県産品販売会

2011.04.14 Vol.505
福島県主催の「福島県産品販売会 in 上野駅」が4月16、17日の2日間、JR上野駅で開催される。福島第一原発事故とその風評被害にあえぐ福島県の農産物や畜産物を販売するもので、会津コシヒカリや福島県産の米粉を使用した米粉パンやラーメン、こんにゃく、きゅうりやたらの芽、にら、いちご、トマト、アスパラなどが販売される予定。
 会場は、JR上野駅の中央改札口ガレリア広場前。両日とも11〜17時までだが、売り切れ次第終了する。詳細はコチラ(http://blog.zennoh.or.jp/event/)まで

BATTLES、クラムボンら、フジロックが第4弾出演アーティスト発表

2011.04.14 Vol.505
ph_show0100.jpg
  日本の夏フェスのパイオニアであるフジロックフェスティバルが14日、第4弾出演アーティストを発表した。BATTLES、クラムボン、JAMIE XX、トクマル・シューゴなど国内外のアーティスト10組が加えられた。
 今回の発表では、耳の肥えた音楽ファンを唸らせるアーティストがラインアップされた。BATTLESはニューヨーク出身のエクスメリメンタルロックバンド。インストルメンタル、圧倒的かつ迫力のパフォーマンスで、本国アメリカだけでなく、ヨーロッパや日本でも多くの支持を集めているバンドだ。日本発のクラムボンもまた、確かなパフォーマンスと実験を繰り返すバンドとして人気を集めるバンド。トクマル・シューゴは、ファンタジックなエレクトロニカサウンドで世界から注目を集める。彼らに加えて、リトルクリーチャーズ、SAKEROCK、SOIL&“PIMP”SESSIONSなど、個性的なサウンドに注目が集まる日本のアーティストたちが追加された。また、JENNY AND JOHNNYの出演はキャンセルとなった。
 フジロックフェスティバルは、7月29〜31日まで、新潟県・苗場スキー場で開催。すでに、人気英バンドのCOLDPLAY 、ARCTIC MONKEYS、日本からはYellow Magic Orchestraらの出演が決定している。チケットなど詳細はオフィシャルサイト(http://www.fujirockfestival.com/)まで。

『芝浦ブラウザー』都会のスキマの豊かな暮らし

2011.04.14 Vol.505
ph_show0100.jpg
 V6の井ノ原快彦が主演する舞台『芝浦ブラウザー』が、大久保のグローブ座を笑いでいっぱいにしている。
 高層マンションが立ち並ぶ芝浦のスキマ、ぽっかりと存在するユニークな物件に暮らしている人たちがいる。川岸を不法占拠して、小屋を建てたり、階段下のスペースや土管を自分たちの部屋に作り変えて、脱サラしてサバイバル生活を送る人、DJ、ギャル、法律学生らしき人、女子中学生、そしてその住まいにはおおよそ似つかわしくない美女までが共同生活をしている。井ノ原演じる不動産会社の営業マンは、ワンクリックで空き物件を3Dで閲覧できるという画期的な自社開発システムの使い方を習っているうちに、彼らを発見、そしてあっという間に彼らの暮らしに魅せられ、営業もそっちのけで、彼らの暮らしぶりに釘付けになってしまう。
 作・演出の上田誠(ヨーロッパ企画)がつくる“ガイド”をもとに、エチュードを重ねて作り上げていくスタイルの舞台。頭からエンディングまで、アドリブか台詞か区別できないような生(なま)ぽっさがある。奇妙な共同生活を覗き見て入れる井ノ原の突っ込み、そこから生まれる笑いも、演技なのか判別に苦しむ。その雰囲気は客席にも広がって、ストーリーが進むほどにどんどん笑い声が大きくなる。
 最終的に、切ないエンディングが訪れるのだが、登場人物たちが打ちひしがれないのもすがすがしい。しっかりと根を張ることこそが人間のあるべき姿と説かれてきた時代もあったが、時代の流れに乗りながら自発的に流れていくのも“あり”なんだという、ポジティブなメッセージが伝わってくる。
 本当に豊かな暮らしは、広い占有面積やウォークインクローゼットで決まらない。要はどう暮らすか。『芝浦ブラウザー』は、当たり前かもしれないが、忘れがちなことを思い出させてくれた。
 公演は4月19日まで同所で。

流出は止まったが 6万トンの汚染水どうする?

2011.04.11 Vol.505

ニュースの焦点

 東京電力福島第1原子力発電所事故で、高濃度の放射性物質(放射能)を含む汚染水の海への流出はひとまず止まったが、課題は山積したまま。推計6万トンに上る汚染水の排出・回収は難航しているうえ、その先には処理という難題が待ち構える。汚染水は原子炉の冷却機能の復旧にも最大の障害となっており、抜本的な対策を早期に打ち出すことを迫られている。

「止めたからにはどこかで水が噴出することが想定される」

 経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官は、問題解決にはならないとの認識を示した。通常、発電に利用した低濃度汚染水は濾過や蒸留によって放射性物質を取り除き、再利用したり、基準値以下なら海に放出したりしている。だが、今回は通常運転時の原子炉の水の最大約10万倍という高濃度。東電も「これほど高レベルの水を処理したことはない」と戸惑いを隠さない。

 海江田万里経産相は6日の衆院経済産業委員会で、「(仏原子力大手)アレバに放射性物質除去の技術について協力をお願いした」と述べ、同社のノウハウに期待を示した。ただ、核燃料再処理の専門家は「破損した燃料棒から溶け出した放射性物質を含む水は扱ったことがない」と、その困難さを指摘する。さらに汚染水は最終的にドラム缶に封じ込め、放射性廃棄物処理施設で外部に漏出しないよう貯蔵する必要がある。通常のように蒸留による濃縮ができないと、6万トンならドラム缶30万本にも上り、貯蔵施設の確保も簡単ではない。

原発汚染水放出、事前連絡なし

 低濃度の放射能汚染水を海に放出した問題で、政府は6日、釈明に追われた。関係省庁や野党、漁業関係者らが、事前の連絡がなかったことを批判。韓国などの周辺国も、「国際法上問題ない」とする日本政府の姿勢に懸念や不満を表明したからだ。

「なぜ放出が必要かという詳細な伝達が十分にできていなかった。丁寧な説明が必要だとの指摘は真摯に受け止める。もっと目配りをして、関係機関への連絡や相談の確認をやるべきだった」

 枝野幸男官房長官は6日の記者会見で、事前通報が十分でなかった不手際を認め陳謝した。その後、伴野豊外務副大臣と松下忠洋経産副大臣を呼び、緊密な連携を取るよう指示した。

 この日の各党・政府震災対策合同会議実務者会合でも、「低い濃度とはいえ放出基準の100倍だ。地元自治体や関係省庁、海外にも事前に知らせなかったのは極めて良くない」(自民党の西村康稔衆院議員)、「(放出が)本当に避けられなかったのか疑問だ」(社民党の阿部知子衆院議員)などと批判。保安院の担当者は「反省している」と釈明に追われた。

 汚染水が冷却機能復旧への障害となっていることは明らかだ。しかし、事前通知なしで汚染水を海に放出していいということにはつながらない。菅首相の統治能力、東電の情報公開への不信感が高まるなか、周辺国からの不満も爆発しそうだ。今後、日本政府の姿勢が問われることは間違いない。


キーワードで読むニュース

2011.04.11 Vol.505

オバマ全米行脚の第一弾

 2012年米大統領選への立候補を表明したオバマ大統領は6日、民主党支持基盤の強いフィラデルフィア市、ニューヨーク市の集会に出席した。「クリーンエネルギー政策に関する市民との対話」(カーニー大統領報道官)が主な訪問目的と説明するが、事実上の全米行脚“第一弾”となる。現在、中東・北アフリカ情勢の緊迫化に伴いガソリン価格が高騰し、オバマ陣営の逆風となっている。


大連立が頓挫 菅抜き前提

 菅直人首相は6日、北沢俊美防衛相と首相官邸で会談し、民主、自民、公明3党による「大連立」構想に慎重に対処すべきだとの認識で一致した。首相は3月19日に自民党の谷垣禎一総裁に副総理兼震災復興担当相での入閣を断られ、首相続投を前提とした大連立は再び頓挫した格好だ。ただ、震災復旧・復興のための補正予算編成をめぐる与野党協議を通じ、大連立が再燃する可能性はある。


日曜劇場「JIN―仁―」

2011.04.11 Vol.505

このドラマが見たい!

春の連続ドラマのスタート時期になった。今クールも、各局がバラエティーに富んだ作品群を準備しているが、そのなかでも17日スタートの日曜劇場『JIN―仁―』(TBS系、17日午後9時スタート)は、高い注目を集める作品のひとつ。2009年10月に、大沢たかお主演で放送され、視聴者の熱望によって続編が決定した経緯もあり、オンエア以前から大きな期待が寄せられている。

ph_show0100.jpg ph_show0101.jpg

仁が追求した「今、自分にできること」

 現代の脳外科医が江戸時代の江戸にタイムトリップしてしまう話。よくある時空旅行ものであれば、主人公は元の場所へ戻るためにもがくというのが筋。しかし、この作品においては主人公はトリップ先でただ手をこまねいているだけではない。病や大怪我に苦しむ人々を見て、医者である彼は「現代であれば救えるのに」という憤りを感じつつ、現代と比べて技術も設備も限られた環境の下で、現代の医学知識と当時の技術や考え方を取り入れ、時には道具や医薬品を開発しながら、人々を救っていく。

 仁は、自分が治療することで歴史を変えてしまうかもしれないと危惧しながらも、結局は目の前の患者を助ける選択をしてきた。どうしてそうしたのかといえば、きっとそれがその時の彼にできることだったからだろう。

「今、自分にできること」は何なのか―。それは、甚大な被害をもたらした東日本大震災によって、今この瞬間も日本中が考えていることだ。今回の『JIN―仁―』も、前作同様、いろいろなエピソードを通じ、違った観点から私たちが抱える問題について考えるヒントを与えてくれそう。そのことからも、決して見逃せないドラマになりそうだ。

続編にして完結編! すべての謎が解決する

 今回は、仁が幕末時代に迷い込んでから2年の月日が経った設定。17日の初回放送では、落ち込んだ咲の様子が気になった仁が咲の実家を訪ね、咲の母の栄(麻生祐未)が脚気を患っていることが判明する。仁を手伝うために縁談を破談にした咲をまだ許せない栄は、仁に治療をさせないが、仁は助けようとして手を尽くす。それに並行して、仁に助けを求めて坂本龍馬が京から江戸にやってくる。

 公式ウェブサイトによれば今回が、完結編。それにともなって、前作のエンディングにおける仁の頭の痛みや、仁が現代に戻れるのか否か、現代における仁の恋人にそっくりな元花魁の野凪のその後、そして咲の切ない恋の行方なども明らかになるという。時代のうねりに巻き込まれながらも、「今、自分にできること」を貫く仁、そして彼を取り巻く人たちの姿に、また感動させられそうだ。

 放送は、TBS系にて17日午後9時からスタート。初回のみ2時間5分の拡大版となる。詳細は、(http://www.tbs.co.jp/jin-final/)で。

ph_show0102.jpg

文部科学省・厚生労働省・日本医師会とのプロジェクトが始動

 いよいよ完結編を迎えるドラマ『JIN―仁―』は今回、ドラマの中に留まらず、文部科学省・厚生労働省・日本医師会と取り組むプロジェクトをスタートさせた。「現代(いま)なら守れる」をテーマに、感染症排除啓発のキャンペーンを共同で推進していくもので、第1弾として麻しん(はしか)の排除計画として、予防接種を推奨するポスターを制作、全国の病院や保健所、学校、行政関連施設に配布・掲示されている。  ドラマの前作で、現代でなら治すことができる感染症のコレラと闘った仁。このキャンペーンでは、予防をしっかりすれば、現代ならば感染症から自分を守れるのだというメッセージを届ける。


Copyrighted Image