シュートボクシング(SB)の年間シリーズ第3弾『SHOOT BOXING 2016 act.3』(6月5日、東京・後楽園ホール)で、すっかりSBのスーパーウェルター級のキーパーソンとなった北斗拳太郎が田中STRIKE雄基を1R終了時KOで破り3連勝を飾り、日本スーパーウェルター級のベルトに王手をかけた。
北斗はその名のとおり、人気漫画『北斗の拳』のコスプレでおなじみの格闘家。そう聞くとイロモノっぽいが、現同級王者の坂本優起に2連勝中と実力は折り紙つき。この日も序盤こそ田中のラッシュに苦戦したものの、首相撲からのヒザ蹴りで形勢逆転すると、フックの連打からヒザ蹴りで1回目のダウンを奪う。立ち上がった田中だったが、北斗は首相撲からのヒザの連打でロープに詰めると最後は右フックで豪快にダウンを奪いKO勝ちした。
北斗は試合後マイクを握ると「ボス神拳伝承者・北斗拳太郎だ。今日はこのような素晴らしいリングに上げていただき、シーザー老師ありがとう。今日、実は私の大切な友人が遠いところに旅立ってしまう。なので今日は必ずKOで勝って見送りたいと思っていた。それが実行できて良かった。話は昨日に戻るが、シーザー老師に用意されたSB代表としての外敵退治、見事KOで勝つことができた。SBのベルトをかけてそろそろやる準備を始めていきたいと感じているが、シーザー老師、少しでもいいので考えてくれ。今日はボス神拳を使う間もなく倒してしまったので、天空崩山拳は次回に持ち越しだ。SBの掟は俺が守る」と最後まできっちりキャラを守り通して、シーザー武志シュート協会会長にタイトル挑戦をアピールしてリングを降りた。
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12・1シュートボクシング サワーが弘中を圧倒 鈴木はザカリアに完敗
今年創設30周年を迎えたシュートボクシング(SB)の記念大会『SHOOT BOXING 30th Anniversary GROUND ZERO TOKYO2015』が1日、東京・水道橋のTDCホールで開催された。平日の夜にもかかわらず、前売り券は完売。超満員札止めの3310人のファンが駆け付けた。
メーンではS-cupを4度制したアンディ・サワーと先日、修斗世界ウェルター級王座を返上したばかりの弘中邦佳が対戦。サワーが3-0の判定で勝利を収めた。
2人は約1年前に対戦し、サワーがKO勝ち。弘中にとっては1年越しのリベンジマッチだった。
試合はサワーが圧倒。弘中はそのタフさでダウンこそ奪われなかったものの、サワーのパンチの連打、首相撲からのヒザの連打に防戦一方。時折放つフックも文字通り単発に終わり、サワーの牙城を崩すには至らなかった。
年末の「RIZIN」でのMMAデビューを控えるサワーは試合後「大晦日のリハーサル的な形で今日は力を尽くそうと思いましたが、怪我もあり、うまく行きませんでした。RIZINですべてを出します」挨拶。試合中に片足タックルを見せる場面もあったのだが、会見で「MMAの練習の成果を見せました」と語るなど、心はすでに大晦日にあったようだ。
今後については契約済みの2試合を消化した後はMMAとシュートボクシングに専念するという。
30周年シュートボクシングは「記念大会」「30円チケット」「女子王座新設」など盛りだくさん
今年で創設30周年を迎えるシュートボクシング(SB)が16日に会見を開き、メモリアルイヤーとなる2015年の年間計画を発表した。
やはり軸となるのはリングでの戦いで、「30周年記念大会Part.1」を8月22日に東京・大田区総合体育館で、「30周年記念大会Part.2」を11月か12月に首都圏の大会場で開催する。7月か8月には「Girls S-cup 2015」を都内の大会場で開催予定で、特に今年の夏はシュートボクシングが格闘技界の話題をさらいそうだ。
30周年を記念し「ロゴの制定」「30周年記念本の制作」「記念Tシャツの販売」などさまざまな企画が計画されている。中でも注目は、創設30周年とシュートボクシング協会のシーザー武志会長が還暦を迎えることから、シュートボクシングと同じ1985年生まれと会長と同じ1955年生まれのお客さんに大会パンフレットをプレゼントする「シュートボクシング&シーザー会長『同い年』プレゼント」と30円のチケットを協会主催の大会で、各大会限定30枚販売する「30周年記念『30円』チケット販売」。
また今年から18歳以下のファンに向け「U-18チケット」を用意。これは当日券の立見席を1000円で販売するというものだ。
シーザー会長は会見で「今年は女子の試合を増やし、女子選手だけの大会も開催したい」としたうえで、夏の「Girls S-cup」では女子の世界タイトルを新設し、初代王者決定戦にRENAの出場を予定していることを発表した。RENAは「今年は何を目標に頑張ろうかと思っていたんですが、今、8月に世界ベルトという話を聞いて鳥肌が立ちました。鳥肌が立つということは私はまだまだ強くなれるんだな、と思ったので、取りあえずは8月に向けて一生懸命頑張って、今年は行けるところまでとことん行ってやろうと思っています」と語った。
シーザー会長は8月の記念大会Part.1では「ファンの皆さんにお礼の気持ち」としてエキシビションマッチで自らリングに上がるべくトレーニング中であることも明かした。シュートボクシングにとって30周年を迎える今年は、古くからのファンへの感謝と新しいファンの開拓という、次代へ向けた節目の一年となりそうだ。
なお今年のシュートボクシングは「SHOOT BOXING 2015 ~SB30th Anniversary~act.1」(2月21日、東京・後楽園ホール)で開幕。いきなりSB東洋太平洋ウェルター級王者・宍戸大樹と「S-cup世界トーナメント2014」準優勝のザカリア・ゾウガリーの対戦が実現する。