立ち技格闘技「krush.69」(9月30日、東京・後楽園ホール)のダブルメーンイベントで、Krush-55kgと女子のタイトルマッチが行われた。
-55kgは王者・寺戸伸近にフランスのチャールズ・ボンジョバーニが挑戦。
1R3分で寺戸がKOで初防衛に成功した。
序盤こそローを主体にした静かな立ち上がりだったが、中盤に寺戸が右ストレートからの左フックでダウンを奪う。ボンジョバーニが尻もちをついたところに流れでキックが入ってしまうアクシデントはあったが、ボンジョバーニのダメージは大きい。立ち上がったボンジョバーニだったが、寺戸はコーナーに追い込みラッシュをかけるとレフェリーがスタンディングダウンを取る。この時点で残り時間はわずか10秒だったが、勝負どころと見た寺戸はなおもラッシュ。終了間際に3度目のダウンを奪い勝利を収めた。
ボンジョバーニはK-1のリングで武尊に敗れはしたものの、ダウンを奪い、追い込んだ強者。その相手からの完璧な勝利に「次はK-1?」と水を向けられると、「出る時は出るべきして出るんじゃないですか」とクールに切り返した。
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7・18『Krush.67』ピケオーとKANAが初防衛に成功
立ち技格闘技の『Krush.67』(7月18日、東京・後楽園ホール)のダブルメーンで2つのタイトル戦が行われた。
Krush-70kgタイトルマッチでは王者・ジョーダン・ピケオーが山崎陽一を2R2分42秒、KOで下し、初防衛に成功した。
ピケオーは1Rからプレッシャーをかけ前へ。山崎のガードのすき間からパンチを上下に打ち分け主導権を握る。2R開始早々にピケオーは出会い頭の左ジャブで最初のダウンを奪う。ノーダメージと思われたが、その後のピケオーの一気のラッシュに山崎は防戦一方。最後はロープに詰めたピケオーが左フックから返しの右フックを放つと、山崎はロープの反動でマットに前のめりにたたきつけられるようにダウン。レフェリーが即座に試合を止めた。
試合後のリング上でピケオーは「今後はK-1のチャンピオンベルトを獲りたい」とアピール。そして会見では「自分にとってこのベルトを引退するまで守り続けることが仕事」と話す。実際、ここまでK-1とKrushで渡部太基、サニー・ダルベック、中島弘貴、この日の山崎と並み居る強豪を退けており、その言葉も現実味がありそうだ。
「Krush.67」山崎がピケオーに挑戦 KANAはグレイシャアと初防衛戦
立ち技格闘技「Krush」が10日、都内で会見を行い、「Krush.67」(7月18日、東京・後楽園ホール)で開催される「Krush -70kgタイトルマッチ」と「Krush 女子タイトルマッチ」の挑戦者を発表した。
-70kg戦では王者ジョーダン・ピケオーに山崎陽一が挑戦する。
山崎は4月に行われたK-1でKrush-67kg王者の渡部太基と対戦し、判定で勝利を収め、このチャンスをもぎ取った格好。
山崎は「Krushのタイトルマッチは2回目ですけど、去年4月に中島選手に負けてから、ずっとKrushのベルトを取りたいと思っていたので、このチャンスが来てうれしい」と意欲を見せた。
そしてピケオーの「向こう5年間は俺がKrush-70kg王座に君臨する。それが俺の予定だ」とコメントを聞くと「ちょっとナメてるのかなという気持ちもあるので、絶対に倒してやりたい」と闘志を燃やした。
4・10「Krush.65」中島が-70kg王座陥落 KANAが第2代女子王座獲得
立ち技格闘技「Krush.65」(4月10日、東京・後楽園ホール)のメーンで行われた「Krush-70kgタイトルマッチ」で王者・中島弘貴が挑戦者ジョーダン・ピケオーに3R判定で敗れ、2度目の防衛に失敗した。ピケオーは第4代王者となった。
1Rからプレッシャーをかけ前に出て左ロー、右ストレートに飛びヒザと多彩な攻撃を見せるピケオーに対し、中島もローキックにボディーブローを効かせ、中盤には右フックでぐらつかせるなど一歩もひかない戦いを見せる。しかし徐々にパワーで勝るピケオーが押し込み始め、ラウンド終了間際に中島をコーナーに追い込むと左ストレートを振り抜きダウンを奪う。
2Rもピケオーの猛攻が続くが、中島もハイキックを放つなどダメージは小さい様子。しかしピケオーの手数が多く、なかなか突破口を見いだせない。やや攻め疲れた部分もあったピケオーだったが、3R開始前にピケオーのセコンドがマウスピースの装着に手間取りなかなかゴングが鳴らず、ここでピケオーが蘇生。中島も必死の反撃を見せたが、やはりここでもピケオーが優位に試合を進め、30-28、30-26、30-26と圧倒して判定勝ちを収めた。
4・10「Krush.65」王者・中島弘貴インタビュー 「自分が負けると日本の-70kgが終わる気がする。ピケオーに勝って存在感を見せます」
4月10日(日)東京・後楽園ホールで開催される「Krush.65」の「Krush-70kgタイトルマッチ/3分3R・延長1R」で挑戦者ジョーダン・ピケオーと対戦する王者・中島弘貴のインタビューを公開。
――試合まで約3週間ですが、今の練習の状況を教えてください。(※インタビューは公開練習後の囲み取材のもの)
「去年からずっと休まずに練習を続けていて、今は週6日間、フィジカルも含めてしっかり練習しています」
――休まず練習を続けているということですが、体調やコンディションはいかが?
「休んでいない分、体調はいいです。フィジカルも休むと落ちてしまうんで、この2~3年は休まずにずっと続けています。体重も身体もでかくなってきたんで、外国人が相手でも身体(フィジカル)負けしないと思います」
――体重も増えているのですか?
「去年は通常体重が73~74kgだったんですけど、今は75kgくらいまで増えました」
――フィジカルトレーニングの効果は感じていますか?
「ミットを持ってくれるトレーナーも攻撃力が上がっていると言ってくれるし、自分でもそれを感じます」
――フィジカル面以外での成長はどうでしょう?
「去年は蹴りを使って試合をしていたんですけど、ずっとパンチも練習していたんですね。今は試合の状況に合わせてどちらも出せるので、オールラウンダ―的に戦えると思います」
――蹴りを意識していたのは、去年の時点では蹴りを強化しようと思っていたからですか?
「試合前に『蹴りで組み立てよう』と考えてやることはなくて、その時の状況に応じてそうなったという感じですね」
――では徐々にパーツが揃ってきたという感じですか?
「そうですね。今は自分で試合を組み立てられるし、頭で考えて戦えるようになりました」
――今回はピケオーという海外の強豪を挑戦者に迎えての防衛戦です。どんなテーマを持っていますか?
「とりあえず勝つ、ですね。自分が負けちゃうと日本の-70kgが終わっちゃう気がするんで」
――ピケオーにはどんな印象を持っていますか?
「去年7月にK-1に出たあとの海外の試合もYouTubeで調べてチェックしています。K-1以降、8~9試合やっていて、ほとんど勝っているんで経験も積んでいると思います」
――かなり勢いがあると思うのですが、そこにどう対処していこうと考えていますか?
「自分も自分では勢いがあると思っているんで、そこでは負けていないと思います」
――先ほど『自分が蒔けると-70kgが終わってしまう』という言葉がありましたが、日本人が存在感を見せないといけないという想いが強いですか?
「-70kgは今の選手では世界に通用しないと思われているだろうし、この試合も下馬評ではピケオーが有利という声が多いかもしれません。そういう中で僕が負けたら、他に選手がいなくなってしまうのかな、と」
――今大会では同じ-70kgで戦ってきた山本優弥選手の引退セレモニーも行われます。
「K-1MAXに出ていて今でもやっている選手は自分くらいしかいないと思うし、当時アルバート・クラウスとやった時は全く歯が立ちませんでした。だから今こそ世界のトップクラスに勝ちたいと思うし、そうじゃないと今まで何やってきたんだっていうのが自分の中にもあります。今回はピケオーにしっかり勝ちたいです」
―― -70kgという階級としての存在感も見せたいですか?
「-70kgは他の階級に比べると存在感が薄いし、選手の数も少ないんで、僕がピケオーに勝てば注目度も上がると思います。それで今年中にK-1のベルトも獲りたいです」
――Krush-70kgの防衛戦でもあり、K-1 WORLD GP-70kg初代王座決定トーナメントの準優勝者と戦うことも大きいわけですね。
「そうですね。やっぱり自分は世界のトップクラスとやりたかったんで。試合が近づくにつれて恐怖感も出てきますけど、今は楽しみという気持ちもあります」
――この試合を楽しみにしているファンのみなさんにメッセージをいただけますか?
「Krushのリングで世界トップクラスの試合を見せて、しっかりベルトを防衛します。外国人にはベルトを渡さないようにベルトを守るので応援よろしくお願いします」
K-1 WOLRD MAXで魔裟斗と激闘を繰り広げた佐藤嘉洋が引退
NJKFでのデビュー以来、全日本キック、K-1 WOLRD MAX、Krushなどさまざまなリングで活躍した佐藤嘉洋が21日、都内のGENスポーツパレスで開かれた会見で引退を発表した。
佐藤は今年1月にサニー・ダルベック、5月にジョーダン・ピケオーに連続KO負け。エントリーされていた「K-1 WORLD GP -70kg初代王座決定トーナメント」(7月4日)への出場を辞退し、去就が注目されていた。
佐藤は「1月にサニー・ダルベックにKO負けし、5月にジョーダン・ピケオーに再度KOされたことが一番の要因。ピケオーとの試合でダウンをしましたが、その時に意識があった。今までなら意識が無くてもそのまま戦い続けるという、丈夫な骨太い試合ができていたんですけど、今回はそれができなかった。“なんで俺は膝をついているんだろう?”と試合中に思ったぐらいで、それがショックでした。師匠の小森会長からも『初めて辞めたほうがいいと思った』と打ち上げで言われ、その時に8割ぐらい自分の中でダメかという気持ちがあって、まだやれるという気持ちとダメかもという2つの気持ちが交互に来たんですけど、その後GAORAの試合映像で倒れ方を見て、踏ん切りがつきました。“ああ、これはいかんな”と。今までの自分だったら必ずそこから前に出て攻撃していたはずだと。自分は常に世界一を目指してやってきましたが、今回の試合が終わって初めて自分の衰えを感じて、もう世界一は目指せない。世界一を目指せないのなら現役をやめるとずっと思っていたので、決断しました」と引退へ踏み切った経緯を語った。
佐藤は全日本キック、K-1 WOLRD MAXと常にトップ戦線で戦い続け、通算戦績は80戦54勝(20KO)25敗1分。
印象に残っている試合として、2003年のガオラン・カウイチット戦、2004年のイッティポーン・アカスリボーン戦、2008年のK-1 WORLD MAXでのブアカーオ戦と魔裟斗戦などをあげた。
今後の活動についてはこの日早速「佐藤嘉洋の1001 KICK」というサイトをオープン。「伝えるほうで格闘技界に還元していきたい」という。
また、8月22日に佐藤の地元・名古屋で開催される「Krush.57」(名古屋国際展示場イベントホール)で引退セレモニーが行われることも合わせて発表された。
K-1-70㎏トーナメントでグレゴリアンが優勝
「K-1 WORLD GP2015 IN JAPAN~-70㎏初代王座決定トーナメント~」が4日、東京・国立代々木競技場第二体育館で行われた。
日本から4選手、海外から4選手の計8名で争われたトーナメントを制したのはヨーロッパのトップファイターであるアルメニアのマラット・グレゴリアン。
日本人選手はKrush-67kg王者の牧平圭太が1回戦でディラン・サルバドールを破ったものの、山崎陽一、中島弘貴、渡部太基はいずれもKOで敗れ、改めてこの階級での世界の壁の高さを感じさせた。
グレゴリアンは1回戦では山崎を2R左ハイキックでKO。準決勝では牧平を2R、左フックで粉砕。決勝は5月の「Krush.54」で佐藤嘉洋を破り今トーナメントの出場権を奪い取ったジョーダン・ピケオーを1R、パンチの連打でKO。3試合連続KOと圧倒的な強さを見せた。
Krush.54 王座防衛の卜部弘嵩が「60kgの世界の中心は自分」
立ち技格闘技「Krush.54」が4日、東京・後楽園ホールで開催され、メーンで行われたKrush-60kg級タイトルマッチで、王者の卜部弘嵩が挑戦者ヘルマン・タブエンカを3R1分44秒、KOで破り初防衛に成功した。
卜部は1Rのゴングが鳴るやリングのセンターを占拠し、プレッシャーをかける。この姿勢は最終ラウンドまで続き、常に先手を取って攻め続けるのは卜部。ヘルマンのガードが固いとみるや、ボディーフックの連打に移行。しのいだヘルマンが前に出て来た時にはカウンターのフックで迎撃とスキのない攻撃を見せる。時折、危険な距離でパンチを食らう場面もあったが、3Rには右の飛びヒザでぐらつかせたところにフックの連打で1度目のダウンを奪う。なんとか立ち上がったヘルマンだったが、卜部がコーナーに詰め、パンチの連打を見舞うと、右手を上げ、戦意喪失のポーズからしゃがみこみダウン。レフェリーが止め、3R1分44秒、KOで試合を決めた。
卜部は試合後の会見で「KOじゃないとKrushのチャンピオンじゃないので、KOできて良かった。本当はKOは狙っちゃいけないんだけど、今日は最初から狙っていた。最後は強引にKOに持ち込んだ。60kgの世界の中心は自分だと思っているので、Krushのチャンピオンとしてこのまま突っ走りたい」と語った。
途中、危険な間合いでヘルマンのパンチを食らった場面については「あの距離じゃないとKOが狙えなかった。(K-1で敗れた)1月18日から今日まで、あの距離でもディフェンスができて、攻撃もできる練習をしてきたので、マットに沈める自信はあった」と振り返った。
そして「4月のK-1で王者の功也がエルナンデスと戦っていたのを見て、全然つまらないと思ったので、やっぱり俺じゃないとダメだなと思ってます。60kgの世界の中心は自分です」と改めて宣言した。
この日は-60kgのスーパーファイトで山本真弘vs神戸翔太の一戦が行われ、山本が延長ラウンド1分54秒でTKO勝ちした。31歳の山本と21歳の神戸ということもあり“世代闘争マッチ”とうたわれたこの試合。1R開始から山本が持ち前のスピードとローキックで積極的に仕掛ける。神戸もミドルキック、ボディーフックを軸に対抗。一進一退の攻防が続く。3Rにはバッティングで山本が左目の上をカット。残り2分弱は激しい打ち合いが展開されたが本戦は1-1のドロー。
延長ラウンドも打ち合いが続くが、神戸のローブローで一時中断、再開後に山本が飛びヒザで神戸の鼻を破壊。ドクターストップによるTKOで勝利を収めた。