6月30日(土)東京・後楽園ホールで「Krush.89」が開催。Krush史上初、3つのタイトルマッチが行われた。
「Krush.89」3大タイトルマッチは島野浩太朗、金子晃大が新王座、松下えみが初防衛を果たす【6・30 Krush】
2018.07.01
Vol.web
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立ち技格闘技の「Krush.43」(13日、東京・後楽園ホール)で三大タイトルマッチが開催された。
トリプルメーンイベントで行われたタイトル戦。トリを飾ったのは「Krush -65kg級タイトルマッチ」。王者HIROYAに寺崎直樹が挑戦した。HIROYAは王座決定トーナメントを全試合KOで勝ち抜きベルトを巻いた、今最も勢いに乗っている選手だ。対する寺崎は梶原龍児の引退カウントダウンでの熱闘と前戦のKO勝利の内容を評価されての挑戦。34歳、キック人生10年にしてやってきた最大のチャンスだった。
とはいっても寺崎は一時不調を極め、「WILDRUSH リーグ2012」では最下位。戦績と現在の勢いを考えるとHIROYAの優位は動かないと思われた。
しかし試合は1R、KOで決着。勝者は寺崎だった。1R開始早々、HIROYAのハイスピードのローキックを食らった寺崎は「長期戦になったらやられる」と方向転換。一気に距離を詰め打ち合いに持ち込む。コーナーに詰め放った右ストレートでHIROYAをぐらつかせると、足を使って距離を取ろうとするHIROYAを追いかけ右ストレートでダウンを奪う。立ち上がったHIROYAに、寺崎は追撃のパンチの連打。HIROYAは寺崎に寄りかかるように2度目のダウン。王者の意地でなんとか立ち上がったが、足元がふらつき、レフェリーが試合を止めた。
「チャンピオンになれなかったらやめようと思っていた」という寺崎の執念が若さと勢いを上回った。