プロ野球とサッカーのJリーグは9月8日、新型コロナウイルス感染拡大を受けた観客数の制限を「原則5000人」から、「2万人、または会場収容率50%の少ないほう」へ緩和するよう求める要望書を西村康稔経済再生担当相に提出した。
プロ野球の斉藤惇コミッショナーは「それなりに対策の効果は出ている。参考として示すことで(東京五輪や他競技に)貢献できる」と述べた。Jリーグの村井満チェアマンは「政府の意思決定に委ねるが、許されれば9月中でも対応は可能」と語った。
観客を入れた試合会場で集団感染は確認されておらず、プロ野球とJリーグは7日、要望書提出で合意。来年の東京五輪や来季以降のリーグ運営方法を模索する意味からも制限緩和を求めることにした。
西村経済再生担当相は8日の記者会見で、制限緩和について近く判断するとした。
国内のスポーツではプロ野球は無観客で6月19日に開幕。Jリーグは同月27日に再開し、ともに7月10日から原則5000人を上限に観客を入れた。
立ち技格闘技のK-1ジャパングループは6月28日に新宿FACEの「Krush.113」から大会を再開。7月21日の「Krush.114」から東京・後楽園ホールでの大会が復活したが、3分の1程度の入場に抑えたまま現在も大会を行っている。8月上旬に新設の神奈川・ぴあアリーナMMで大会を再スタートしたRIZINは1万人収容の会場に上限5000人で大会を行った。
また池江璃花子の実戦復帰で話題となった水泳の「東京都特別水泳大会」(8月29日)やパラスポーツの「日本パラ陸上競技選手権」(9月5~6日)は無観客で行っている。
一方、海外に目を向けると、8月に入りゴルフのメジャー大会が男女とも実施、テニスの四大大会、全米オープンも開幕するなど著名な大会が戻りつつある。一方、渡航制限や感染不安から出場を避ける選手も多く、国境を越えて人々が集まる国際大会ならではの難しさも浮き彫りになる。