現在公開中の映画『真実』特別編集版上映イベントが6日、都内にて行われ、是枝裕和監督と日本語吹替版に出演した佐々木みゆが登壇した。
カトリーヌ・ドヌーヴやジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホークら国際的な俳優陣を迎えた同作では、男性陣にスポットを当てた“特別編集版”として新たな本編を劇場公開している。
上映前の舞台挨拶に登場した是枝監督は「偶然ですが、今日はイーサン・ホークの誕生日なんです。この日がイーサンにフィーチャーした特別版の上映という、とても良いイベントになりました」と挨拶し、特別編集版は、もともとの脚本に一番近い形だと明かした。さらにこの日は、特別ゲストとしてビノシュとホーク演じる夫婦の娘の声を吹き替えた佐々木みゆちゃんが応援にかけつけた。是枝監督の『万引き家族』でも印象的な少女を演じ、注目を集めたみゆちゃんは「学校の校長先生が、カトリーヌ・ドヌーヴさんのことを中学生のころからあこがれていたそうで、すごいねって言われて、うれしかったです!」と得意げな様子。
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是枝裕和監督が世界的名優たちと生み出した新たな家族の物語『真実』
昨年『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルムドールを受賞した是枝裕和監督の最新作。第76回ヴェネチア国際映画祭では、日本人監督初の快挙となるコンペティション部門オープニング作品に選出されるなど、国内外からも大きな注目が集まっている。構想8年を経て結実させた、自身初の国際共同製作作品。
日本とアメリカ、それぞれの映画賞が評価したのは!?【春の日米アカデミー賞大特集・前篇】
第42回日本アカデミー賞は『万引き家族』が総なめ
1978年に第1回日本アカデミー賞授賞式が開催され今年で42回目を迎えた日本最大の映画賞。その年(12月16日から翌年の12月15日まで)に東京地区における商業映画劇場にて規定以上の期間、有料で初公開された作品を対象に優れた作品に優秀賞を授与。その中から部門の最優秀作品を決定する。今年は、第71回カンヌ国際映画祭で最高賞となるパルムドールを授賞した是枝裕和監督の『万引き家族』が前評判通り賞を総なめ。作品賞をはじめ監督賞、脚本賞など8部門で最優秀賞に輝いた。(撮影・星野雄飛)
最優秀主演女優賞に輝いた安藤サクラ
昨年『三度目の殺人』でも作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞で最優秀賞を受賞していた是枝監督。今年はプレゼンターとして脚本賞、監督賞、作品賞と、そのたびに自身の受賞を気恥ずかしそうに発表し会場から笑いと拍手を送られる一幕も。また、最高賞となる最優秀作品賞のプレゼンターとして登壇していた是枝裕和監督は発表の前に衣装部門やヘアメイク部門の新設を提言し、賛同の拍手を送られた。
今年の司会は西田敏行と昨年、最優秀主演女優賞を獲得した蒼井優
俳優部門では、最優秀主演・助演男優賞を『孤狼の血』が、最優秀主演・助演女優賞を『万引き家族』がそれぞれダブル受賞。『Shall we ダンス?』『うなぎ』で連続受賞して以来21年ぶりに最優秀主演男優賞を受賞した役所広司は「かつて2年連続でこの賞を受賞して以来、頂いていなかったので、つくづく受賞するのが難しい賞なんだと思いました」と喜びを見せ、ロケを行った広島県呉市の災害復興を願った。最優秀助演男優賞は同じく松坂桃李が受賞した。『万引き家族』で最優秀主演女優賞に輝いたのは第39回に『百円の恋』で受賞して以来2度目となる安藤サクラ。第一子出産から間もない時期に行った撮影を振り返り、子育てと女優業の両立の難しさを語りつつ「こうして賞を頂き、自分の中できちんと気持ちに決着をつけて、映画の世界に戻ってきたいと思いました」と宣言。捜査官に問い詰められ涙をこぼす印象的なシーンについて安藤は「是枝監督がイジワルというか、台本にない質問を(捜査官役の池脇千鶴に)させたんです」と明かすと、是枝監督は「あのセリフは台本に無かったんですけど、安藤さんからリリーさんの役は“父ちゃん”と言っているけど私についてはどうなのかという問いがあってあのセリフを足した。安藤さんからの問いがなければあのシーンはなかった」と明かし受賞を称えた。最優秀助演女優賞は同じく『万引き家族』の故・樹木希林に贈られた。複数の部門で受賞し、そのつど“家族一丸”となってコメントし会場を盛り上げた『万引き家族』チーム。優秀主演男優賞のインタビューではリリー・フランキーが「さっき希林さんが来てるじゃんと思ったら細野晴臣さんだった」と同作で最優秀音楽賞を受賞した細野を引き合いにするなど、会場を笑わせた。
プレゼンターとして登場した広瀬すず
2018年の日本映画界をにぎわせ監督賞や作品賞でも優秀賞を受賞していた『カメラを止めるな!』は最優秀編集賞と話題賞を受賞。最優秀編集賞を受賞した上田慎一郎監督は「仲間でお金を出し合って7年前に買ったMac Proを使って、自宅でほぼ1人、まな板2枚分くらいのスペースで編集作業をしました」と振り返った。さらに話題賞を受賞し「お客さんに選んでいただく賞を受賞できて本当にうれしい。この作品の生みの親は僕たちかもしれないが育ての親はこの作品を応援してくださった皆さん。全員でこの賞を受け取りたい」と胸を張った。
『万引き家族』で見事8冠を達成した是枝裕和監督
話題賞を受賞した『カメラを止めるな!』チーム
『うなぎ』以来21年ぶりに最優秀主演男優賞に輝いた役所広司
いつになく暴走ぎみの西田敏行の司会っぷりに二宮和也もタジタジ
日本アカデミー賞『万引き家族』が8冠! 「樹木希林さんが会場にいると思ったら…」
第42回日本アカデミー賞授賞式が1日、都内にて行われ『万引き家族』が作品賞をはじめ監督賞、脚本賞など8部門で最優秀賞に輝いた。
昨年『三度目の殺人』で最優秀作品賞を受賞し、プレゼンターとして登壇していた是枝裕和監督は発表の前に「日本アカデミーに厳しい提言をしろと言われているので、前向きな提言を1つだけ。この映画賞には衣装部門が無んです。衣装は映るものの中でとても大事な部門なので、ぜひ衣装部門、できればヘアメイク部門も一緒に増やしていただければ」と述べ、会場も拍手で同意。その後、自作の受賞を自身で発表した是枝監督。西田から「さっきの話をここで言えばよかったのに」と言われると「スピーチの機会はさっきが最後かと思って(笑)」と笑顔を見せた。
『万引き家族』『未来のミライ』米アカデミー賞にノミネート!
アメリカ最大の映画の祭典・第91回アカデミー賞のノミネーション発表が現地時間22日に行われ、日本の是枝裕和監督作『万引き家族』が外国語映画賞に、細田守監督作『未来のミライ』が長編アニメーション映画賞にノミネートされた。
『万引き家族』は昨年、第71回カンヌ国際映画祭にて最高賞のパルムドールを受賞し世界各国で高く評価。米アカデミー賞ノミネートにも期待が高まっていた。
Koki,が「エル ガール ライジングスター」賞を受賞!「もっと経験重ねたい」
女性ファッションメディア「ELLE(エル)」が主催する「エル シネマアワード 2018」が26日、都内で行われ、木村拓哉と工藤静香の次女でモデルのKoki,(コウキ)が、今後の活躍に期待する「エル ガール ライジングスター」賞を受賞した。
「エル ガール ライジングスター」賞は「エル ガール」世代で今年躍進を遂げた人物に贈られる賞。
Koki,は、トロフィーを受けると「とても光栄に思います。5月の『ELLLE』からスタートしていろいろな経験をさせていただきました」と、笑顔を見せた。
今年5月発売の「ELLE JAPON」でモデルデビューし、8月には「ブルガリ」の世界最年少かつ日本初のアンバサダーに就任。9月には「シャネル」のビューティーアンバサダーにも就任した。そのほかCMへの出演、音楽活動も展開するなど活躍の場を広げている。
「素敵なクリエイターさんやスタッフさんと撮影ができて本当にうれしかった」と今年を振り返り、2019年は「もっと経験を重ねて、いろいろなキャラクターを演じられるモデルになりたいと思います」と抱負を語った。
「エル ベスト アクトレス」賞は寺島しのぶ、「エル メン」賞を東出昌大、「エル ベストディレクター」賞を映画監督の三島由紀子が受賞した。「エル シネマ大賞」は、是枝裕和監督の『万引き家族』だった。
【第31回東京国際映画祭】日本映画の「今」が分かる!今年は役所広司特集も
1985年、日本ではじめて大規模な映画の祭典として誕生した東京国際映画祭(以下 TIFF)が今年もいよいよ開幕。第31回を迎える今年も、日本のみならず近年ますます映画熱高まるアジア、そして世界各国から優れた作品が集結!
是枝監督、次回作でフランス大物女優たちと「役者」「家族」を描く!
現在公開中の映画『万引き家族』で第71回カンヌ国際映画祭の最高賞「パルムドール」を受賞した是枝裕和監督が、世界的大女優カトリーヌ・ドヌーヴを主演に迎え長編15作目を製作することが決定(仏題《La Vérité》(仮)・邦題未定)。
共演には『イングリッシュ・ペイシェント』のジュリエット・ビノシュ、『6才のボクが、大人になるまで。』のイーサン・ホーク、『8人の女たち』『スイミング・プール』のリュディヴィーヌ・サニエという、国際的なスター俳優が集結。現地スタッフたちとタッグを組んだ日仏合作となり、撮影はフランスで10月初旬から12月初旬を予定。公開は2019年を予定している。
第一線を退く時期を迎えようとする大女優が、長年関係をこじらせていた娘に付き添われSF映画へ出演することになり、家族や俳優人生を見つめなおしていく物語。ドヌーヴがフランス映画界を代表する大女優である母を、その娘をビノシュ、その夫をホーク、そしてドヌーヴがかつての親友でありライバルだった女優と姿を重ね合わせる新進女優役をサニエが演じる。
『万引き家族』全員集合!「納豆ご飯のような」家族団らんを生披露
映画『万引き家族』公開記念舞台挨拶が9日、都内にて行われ、出演のリリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、樹木希林、池松壮亮、子役の城桧吏と佐々木みゆ、そして是枝裕和監督が登壇した。
第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞し、世界から注目を集めている本作。冒頭、監督は「本当は、もう少し小さく生んで小さな声で届けていく作品を作ろうとしていましたが、結果的にこんなに広く、遠くまで届けることができたのは、スタッフとキャストがとてもいい形でこの作品を支えてくれたおかげだと思っています」と挨拶した。
彼らが盗みたかったのは、家族の絆。『万引き家族』
第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にて、最高賞のパルムドールを受賞した是枝裕和監督最新作。日本人監督の最高賞パルムドール受賞は、1997年の今村昌平監督の『うなぎ』以来、21年ぶりの快挙。また是枝監督作品としては『海街diary』以来3年ぶり5回目のコンペティション部門出品にして、初めてのパルムドール受賞ということもあり、大きな話題を呼んでいる。『海街diary』『そして父になる』など、さまざまな家族を描き続けてきた是枝監督が、新たに見つめたのは“万引き”でつながる一家の物語。
息子に教えられることは盗みしかないが、情が深く憎めない父親・治にリリー・フランキー。治が連れてきた少女に愛情をかけることで癒されていく妻・信代役に安藤サクラ。信代の妹・亜紀役に松岡茉優。ひょうひょうとしながらも家族のまとめ役となっている祖母・初枝役に樹木希林。治と信代の長男・翔太役に本作で注目を集めた城桧吏。ほか、池松壮亮、池脇千鶴、柄本明ら実力派が脇を固める。
一見、貧しいながらも幸せな一家。しかし物語が進むにつれて、彼らの秘密、そして本当の思いが明らかになっていく。家族をつなぐのは、何なのか…見た者それぞれが自分に問いかけずにいられない。
監督:是枝裕和 出演:リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、池松壮亮、城桧吏他/2時間/ギャガ配給/全国公開中 gaga.ne.jp/manbiki-kazoku
カンヌ最高賞・是枝監督が明かす、ケイト・ブランシェットを虜にした安藤の演技とは
映画『万引き家族』で第71回カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)を受賞した是枝裕和監督が23日に帰国。羽田空港内にて“凱旋”帰国会見を行った。
詰めかけた約80名のマスコミの前にトロフィーを抱えて登場した是枝監督。「大きな賞であることが、お越しいただいたマスコミの方の数を見て分かります」と記者たちの熱気を受け止め、質問に答えていった。
過去作品との反応の違いを質問されると「『誰も知らない』のときの反応)も温かったけど、あのときは子供たちの世話で手一杯で、それだけで終わってしまったという印象」と振り返り「今回は、公式上映後に受けた取材で記者たちから“Touch”と“Love”という言葉が一番多かったんです。それで、届いたなと良い手ごたえは感じました」と、現地での反響に手ごたえを感じていたことを明かした。