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二兎社 | TOKYO HEADLINE
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年末年始もステージ三昧で!二兎社公演44『ザ・空気 ver. 3 そして彼は去った…』

2021.01.02 Vol.736

 あるニュース番組の内容が次々に改変させられる異様な状況を描いた『ザ・空気』(2017)、 国会記者会館の屋上を舞台に、日本独自の“記者クラブ制度”に着目し、メディアと政権の癒着に迫った『ザ・空気 ver.2 誰も書いてはならぬ』(2018) に続く“空気”シリーズの第三弾が上演される。

『ザ・空気』、『ザ・空気 ver.2』ともに各演劇賞でさまざまな賞を受賞するなど高く評価された。

 本作の舞台は再びテレビ局。政治評論家の横松は、BSニュース番組「報道9(ナイン)」にゲストコメンテーターとして登場するため、某テレビ局にやって来た。ところが、ある「ゆゆしき事態」が発生したために、出演が難しくなってしまう。不本意ながら、普段は使われていない9階の会議室で待機することになった横松の前に、番組のチーフ・プロデューサー・星野が現れた。彼女が思いがけない人の名前を口にしたため、横松は動揺する。さらに、この部屋にまつわる「怖い話」を聞かされて……。

 二兎社初参加となる佐藤B作があくの強いコメンテーターを、同じく初参加の神野三鈴がプロデューサー役を務める。

 前2作同様、混迷を深める社会状況や現実の政治とシンクロさせ、今の日本の“空気”をリアルに体感できる作品となっている。

黒木華が樋口一葉を演じる『書く女』二兎社公演40

2015.12.28 Vol.657

 明治時代に活躍した女流作家・樋口一葉の半生を、彼女の創作の原点となった日記をもとに描いた作品。2006年に寺島しのぶ主演で上演され、朝日舞台芸術賞(舞台芸術賞)、読売演劇大賞(最優秀女優賞)を受賞するなど大きな話題を呼んだ。
 今回、それから10年が経ち、キャストを一新して再演する。

 樋口一葉を演じるのは2014年に『小さいおうち』でベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞、NHKの連続テレビ小説『花子とアン』にレギュラー出演するなど、舞台に映像にと活躍の幅を広げている黒木華。

 物語は19歳にして戸主となった一葉が小説家として成長していくさまを文学関係者だけでなく、吉原遊郭近くやさらに貧しい地域に住む人々との交流を通して描いていく。文学者として成功しながらも貧困からは抜け出せず、若くして病に倒れた一葉につきまとう女性としての問題や悩みは、今も日本では変わらぬものとして存在位している。

 そんな視点から見ると、この作品は一葉の物語でもあり、現在にも通じる日本の女性が直面する問題を描いた物語でもある。

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