日本漢字能力検定協会は12日、2018年の世相を表す漢字一字を発表した。漢字は「災(サイ/わざわい)」。
毎年、今年を表す漢字一字とその理由を募り、その1位を「今年の漢字」に決定する。「災」は応募総数19万3214票のうち約1割に当たる2万858票を集め、1位となった。
その理由としては、「自然災害」、「防災意識」の高まり、そして仮想通貨流出、スポーツ界でのパワハラ問題といった「人災」があげられた。
「自然災害」では、北海道胆振東部地震、大阪府北部地震、島根県西部地震、西日本豪雨、台風21号、24号の直撃、記録的猛暑など自然災害が多発し、多くの人の生活を脅かした。
それがきっかけとなって、いつどこで起きるか分からない自然災害に対しての「防災意識」が高まり、多くの人が自助共助の大切さを再認識した。それに加えて、仮想通貨流出、女子レスリングや日大アメフト反則タックル問題などスポーツ界でのパワハラ問題、さらには財務量の決裁文書の改ざん、東京医大などの不正入試問題など「人災」続々発覚した。
2位は、平壌五輪、同五輪におけるスピードスケートの小平奈緒選手の活躍、大谷翔平選手の活躍から「平」。3位は、平成の終わり、安室奈美恵さんや貴乃花親方の引退などに由来する「終」だった。
漢検 漢字博物館・図書館(漢検ミュージアム、京都・祇園)では、歴代の「今年の漢字」を一堂に展示する『「今年の漢字」展~「平成」を漢字1文字でふりかえる~』を開催中。22日からきょう発表された「災」も展示される。