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仲村トオル | TOKYO HEADLINE
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「大きな決断をした」滝沢秀明に20年ぶり共演の長塚京三が「15歳のころから変わってない」

2018.12.12 Vol.Web original

 WOWOW『連続ドラマW 孤高のメス』の完成披露試写会が12日、都内にて行われ、主演の滝沢秀明、共演の仲村トオル、工藤阿須加、山本美月、石丸幹二、長塚京三と、内片輝監督が登壇した。

 同作は現役の医師・大鐘稔彦によるベストセラー小説をもとにした骨太な医療ドラマ。臓器移植がタブーとされていた1980年代を舞台に、腐敗した医療体制の中で自らの信念を貫き、患者と向き合い続ける医師・当麻鉄彦を滝沢が演じる。

 自身が演じる当麻について滝沢は「自分の信念を持っていて、どんな状況に置かれてもブレずに前に進んでいく。男が見てもかっこいい人。当麻と出会えてよかったと思っています」と語り、司会から自身と重なる部分もあるのでは、と質問されると「自分がやりたいことや求められているもの…いろいろあると思いますが、当麻のように自分の思いは大事にしていかなければ、と思います。当麻から刺激を受けて、大きな男になりたいなと思いました」と前を見据えた後に苦笑しながら「身長は小さいんだけどね(笑)」と付け加え、会場の笑いと喝采を浴びた。

人気シリーズの第3弾『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』

2016.10.23 Vol.677

 劇作家・演出家の前川知大と世田谷パブリックシアターによる『奇ッ怪』シリーズの第3弾。

 このシリーズは古典を現代の感覚で読み解こうという狙いのもと生まれたもので、1作目では小泉八雲の怪談を材に取り、「古典の怪談」を現代に置き換え、世田谷パブリックシアターの「現代能楽集シリーズ」のひとつとして上演された2作目では、死者が生者に語るという夢幻能の形式に狂言のユーモアを併せた作品を作り上げた。

 ちなみにこの2作目の『奇ッ怪 其ノ弐』で前川は第19回読売演劇大賞の大賞と最優秀演出家賞を受賞している。

 今回は民俗学者・柳田国男の「遠野物語」がベース。柳田国男はなぜ「伝承」を「事実」として書き記したのか??遠野物語を語りつつ、遠野物語を解明しようとする者たちの姿を描く。

『奇ッ怪』シリーズには欠かせない存在である仲村トオルが今回も核となる役を演じる。

 頭に「前川知大と世田谷パブリックシアターによる」と書いたが、そこに仲村の名前も並べなければいけないほど、このシリーズにはなくてはならない存在だ。

NODA・MAP『エッグ』が再演 どう感じるかはあなた次第

2015.02.04 Vol.635

 NODA・MAPの第19回公演『エッグ』が3日、池袋の東京芸術劇場プレイハウスで公演スタートした。
 同作は2012年に初演されたもの。その時に観劇したフランス国立シャイヨー劇場の芸術監督が即、招聘を決め、今回の再演につながった。東京では22日まで上演され、その後パリへ。帰国後は大阪、北九州でも上演される。
“エッグ”という架空のスポーツに情熱を注ぐ2人のアスリートを演じる妻夫木聡、仲村トオル、2人の間で揺れ動く女性シンガーソングライターの深津絵里ら初演のメンバーが全員揃った。これだけの大きな作品で、これだけの売れっ子たちが全員そろうというのはそうそうあることではない。
 物語は20世紀最大のカルチャーである「スポーツ」と「音楽」をテーマに進行していくのだが、エッグの謎が解き明かされていくなかで、20世紀を象徴するもうひとつのファクターである「戦争」という要素も加わり、ガラリと様相を変えていく。
 3年が経って、日本の国内事情も取り巻く状況も大きく変わったようで、初演時には聞き流していた台詞、素通りしたシーンが今は大きな問い掛けとなって観客に迫ってくる。
 見終わった帰り道、「そうか、今年は終戦70周年だったか…」などと思う人もいるだろう。劇中、「東京オリンピック」という台詞も飛び交うことから、過去、もしくは2020年のオリンピックへ思いを寄せる人もいるだろう。
 見る者によりさまざまなテーマが見つけられる作品で、時には議論の俎上に上がるかもしれない、“意味”を持った作品。
 前売り券は完売だが、毎回、当日券は発売される。

演出の妙を感じさせる作品 世田谷パブリックシアタープロデュース『オセロ』

2013.05.27 Vol.592

 常に独創的な作品を発表する世田谷パブリックシアターが、またもや新たなる挑戦に乗り出す。

 今回の題材はシェイクスピア四大悲劇のひとつとして知られる『オセロ』。そして白井晃が『オセロ』を現代の視線で再構成・演出する。白井がシェイクスピアを手掛けるのは遊 機械/全自動シアター時代以来となるから、それだけでもレアといえばレアなのだが、今回はなにやら演出がかなり特殊なことになっているという。

 俳優は単にその役を演じるだけではなく、“素の俳優”と“俳優が演じている役”という二重構造の中で演じ、心情をシンクロさせていく。演出家は本来の意味の役割を越え俳優に関わろうとし、俳優は時として素の心情で共演者に嫉妬の目を向ける…。

 例えば舞台に立つ仲村トオルは、その時「オセロ」なのか、「オセロを演じる俳優」なのか、それとも「素の仲村トオル」なのか…といった案配。

 二重構造というと劇中劇を思い浮かべるかもしれないが、今回の場合は異次元というか異空間といった趣。劇場構造をも駆使した壮大なる挑戦ともいえる作品。

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