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伊岡瞬 | TOKYO HEADLINE
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事件の裏に潜む、過去の因縁。その女と関わった人間は、すべてを失う—。『本性』

2018.11.25 Vol.712

 4人の関係者、3つの遺体、2人の刑事、1人の女。40歳を過ぎても独身で実家暮らしの高校教師・梅田尚之。ある日お見合いパーティーで「サトウミサキ」と名乗る女に出会い交際をスタートさせる。尚之はデートのたびに高価な食事やプレゼントし、ついにプロポーズを承諾してもらう。しかし、ある日を境にミサキの態度がよそよそしくなり、婚約の解消を告げられたばかりか、ある物を突き付けられ強請られる事に。

 その後もミサキは、正社員になれず就職活動をしながら、アルバイトで生計を立てている青年、事故で身寄りを失い孤独に暮らす老女、旦那が不審死をし、未亡人となった地方都市の女に、次々と近づいていく。そして、一見、何の接点もないこれらの人間に対し、狡猾な罠をしかけていく。一方、ある殺人事件について、2人の刑事が、目に見えないミサキの影を感じ取る。それは刑事の元に届いた15年前の名刺がきっかけだった。過去を探っている中で、ほんの些細な違和感が刑事の中で急速に膨らんでいく。

 そして、彼女の痕跡を追っていくうちに、さまざまな疑惑が形を成し、一歩一歩その影に近づいていく。ミサキの行動の核心をつかみ、彼女の元へ向かう刑事。ミサキと対峙した時、刑事に彼女が告げた真実とは。想像を超える戦慄のラストが待ち受ける、

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