総合格闘技イベント『VTJ 8 th』が19日、千葉・舞浜アンフィシアターで開催された。
メーンでは現修斗世界ライト級王者の斎藤裕と第5代ライト級キング・オブ・パンクラシストのISAOが対戦。ISAOが2-1の判定で勝利を収めた。
「修斗vsパンクラスの王者対決」とうたわれた一戦。ISAOはこれまで弘中邦佳、リオン武、冨樫健一郎といった修斗の王者・世界ランカーを破っており、斎藤にとっては大きな看板を背負っての戦い。
打撃を中心に攻撃を組み立てる斎藤に対し、ISAOは巧みに距離を詰め組み止めると要所要所でテイクダウンを成功させ、パウンドとヒジで攻め立てる。斎藤もケージを利用して立ち上がり、逆にテイクダウンさせる場面も作るなど不利な展開を長引かせることはなかったが、主導権を握っていたのはISAO。2人が48-47、1人が49-47の僅差でISAOが接戦を制した。
ISAOは試合後「斎藤選手が強くて思うようにできなかった。生意気なことを言うと、通過点というか、自分はまだアメリカにリベンジしたい思いがある。内容的にはまだまだだったので、一本かKOで決められるようにやり直してきます」と話した。
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9・19「VTJ 8th」でリオン武vs内村洋次郎
VTJ実行委員会が8日、都内で会見を開き、「VTJ 8th」(9月19日、千葉県・舞浜アンフィシアター)の新たに決定した4カードを発表した。
冒頭、実行委員会の坂本一弘氏が「VTJらしいヒリヒリとした戦いをお見せできるマッチメーク」と前置きして発表したのは「リオン武vs内村洋次郎」「松本光史vsアレックス・リッチ」「澤田龍人vsアンソニー・ドゥー」「武田飛翔vs山本勇気」の4試合。
リオンは第5代、第8代修斗世界ライト級王者。昨年5月の修斗公式戦以来、約1年4カ月ぶりの復帰戦。内村は初代ZSTウェルター級王者。VTJには2度目の参戦。互いに打撃を得意とし、どちらが勝つにしてもKO決着必至の対戦となる。
リオンは「前から自分の動きができなくていろいろ考えていた。今年に入ってウェイトトレーニングを始めたらだいぶ変わった。格闘技の動きとウェイトトレーニングがリンクする時に試合をしたいと思っていて、今回はタイミングが良かった」と参戦の経緯を語り、内村については「タイプ的に好きな選手で試合をよく見ている。倒したい」と話した。
内村は「2回目のVTJ。前回負けて、トップ戦線から離れる形になってしまった。リオン選手に勝ってトップ戦線に残りたい。ぶっ飛ばします」とコメントした。
ZST.44 本紙イケメンコラムに登場の伊藤が第3代王者に輝く
総合格闘技「ZST」の2015年開幕戦「ZST.44」が22日、東京・ディファ有明で開催された。メーンで行われた「ZSTフライ級タイトルマッチ」で挑戦者・伊藤盛一郎が王者・八田亮を2R 3分9秒、 TKOで破り、第3代王者に輝いた。
伊藤は元修斗世界フェザー級王者でZST、HERO’Sでも活躍した勝村周一朗の秘蔵っ子として、昨年2月にZST本戦にデビュー。以降、順調に勝ち星を重ね、1年で王座挑戦にこぎつけた。一方、八田はこの試合を最後に料理人になるという夢を追いかけるため、格闘家としての活動をいったん休止するという。
ここで八田に勝ち逃げされるわけにはいかず、伊藤にとっては何がなんでも負けられない戦いだった。
伊藤は右フックからタックルにくる八田を組み止め潰し、パンチ。スタンドではヒザを叩き込むなど、1R序盤から落ち着いた動きを見せる。中盤には八田の右フックを食らいふらつく場面もあったが、なんとか持ちこたえ、追ってくる八田に組み付き勢いを止めると、打ち合いからの右フックで八田を倒し、上のポジションをキープするやパウンドの嵐。あわやKOという場面を演出する。
2Rに入ると伊藤は重い右のロー、ミドル、ハイで八田を削っていく。タックルで戦況の打開を図った八田だったが、伊藤はこれを潰し、上を取ってパウンド。猪木アリ状態になってもキックを放ち続ける。最後はコーナーに下がった八田に飛び膝蹴り。腰が落ちた八田にパウンドの連打を浴びせたところでレフェリーが試合を止めた。
伊藤は「自分の実力はまだこんなものではないです。今日がゴールではなく、ここからがスタート。ZSTを盛り上げるのは自分だと思っているので、これからもよろしくお願いします」とアピールした。
伊藤の今後について、ZSTの上原譲代表は翌日の会見で「オファー次第で国内の他大会に王者として出場することも、海外で試合をすることもある。海外での試合は全然違うものなので、そういう試合も経験してもらいたい。彼は将来的にはUFCといった大会に出ていくような存在だと思っているので、ZSTとネットワークのある海外の大会に行って、アウェイというものはどういうものなのかということを経験するのもいいと思う。逆に他団体の選手がZSTに上がって伊藤と戦うこともある。どちらにしても彼にとってプラスになるテーマのある試合を組んでいきたい」と語った。
今年は他団体でもフライ級で熱い戦いが展開されており、今後の伊藤の戦いにも注目が集まる。
2・22 ZST 内村洋次郎が約3年ぶりの参戦「初心に帰ってぶっとばす」
総合格闘技団体ZSTが21日、都内で会見を開き、2015年開幕戦『ZST.44』(2月22日、東京・ディファ有明)の追加対戦カードを発表。同大会で約3年ぶりにZST復帰を果たす内村洋次郎の相手はヒロキとなった。
内村は2005年にZSTでプロデビューし、2011年までZSTを主戦場として戦ってきた。2007年には初代ウェルター級王座に輝くなど、初期のZSTを盛り上げた選手。
ZSTの上原譲代表は「新しい世代の選手の中には内村選手の試合を見たことがない選手もいる。金原、内村選手の世代の選手の素晴らしさや凄さを今ZSTのリングに上がっている選手に伝えてほしい」とこのマッチメークの意味を話した。
ヒロキはZSTのアマチュア大会からプロに勝ち上がってきた、まさに“今”のZSTを体現する選手。元ZSTウェルター級王者の山田哲也、修斗の2013年新人王の川名雄生を輩出するSHINWA MMA ACADEMYの新鋭だ。
ヒロキは「(昨年6月の)横須賀大会以来の試合でこれだけのチャンスをいただいたので、必ずきっちり倒して勝ちたい」と挨拶。そして「ファンだったので、そういう選手と試合ができるのはうれしい。内村選手は打撃も強くてオールラウンドでなんでもできる選手だと思っているので、打撃だけではなくMMAで勝負したい」と話した。
内村は「今回は原点回帰ということで初心に帰ってしっかりぶっとばしにいきたい。(ヒロキについては)知らなかった。でもSHINWAさんの選手なので油断はできない相手だと思う」としたうえで「今までは下の世代の選手からのオファーがあまりなかった。初めての試みだし面白そう。しっかり自分の強さを植え付けていこうかな、と思っています」と話した。
上原代表はかつての内村について「芯がしっかりした、“強くなりたい、有名になりたい”という気持ちを持っている選手で、無茶なオファーの試合でもどんどん受けてくれた。負けることもあったけど、そういうところが今の内村選手の強さの原点だと思っている」と振り返り、「そういうところも今の選手には分かってもらいたい。(ZSTとしても)それは伝えるべきことだと思うので、今年から過去にZSTに出ていた選手にオファーをかけて、そういうものを若い選手に伝えていきたいと思っています」と会見冒頭に語った“伝えたい”という思いを強調した。
『VTJ 4th』高谷が復活の1R KO勝ち 宇野は3連勝
ケージで行われる格闘技イベント『VTJ 4th』が23日、東京・大田区総合体育館で開催され、メーンでDREAMフェザー級王者の高谷裕之がパンクラスフェザー級3位の内村洋次郎を1R1分27秒、TKOで破り、MVPを獲得した。
高谷は昨年6月の「VTJ 2nd」以来の参戦。そのときは、ダニエル・ロメロに1RKO負けしたが、今回は実質、右フック一発で試合を決め、らしさを見せつけた。
試合後は「まだまだ日本の格闘技、俺が盛り上げていくんで、また見にきてください」と復活をアピール。また高谷は大会MVPに選ばれ、賞金100万円を獲得した。
セミでは現在VTJで連勝中の宇野薫がジェシー・ブロックとの業師対決を制し、3連勝。格闘家人生最後の目標といっても過言ではない、3度目のUFC参戦に大きなアピールとなった。
この日から始まった「VTJフライ級トーナメント」は1回戦4試合が行われ、カナ・ハヤット、扇久保博正、シーザー・スクラヴォス、神酒龍一が勝ち上がった。
なかでも現修斗世界王者と元パンクラス&DEEP王者の対戦とあって注目を集めた神酒vs前田吉朗戦は1Rから激しい打撃戦を展開。しかしそのなかでもタックルからのテイクダウンも織り交ぜた神酒がポイントを稼ぎ、判定で勝利を収めた。