写真家のオケタニ教授の「夜景おじさん」はキレイな夜景をバックにどこにでもいそうなおじさんがポーズを取る。そのなんともいえない味わい深さがいつの間にかSNSで人気となり、やがてテレビ、新聞、雑誌、ラジオといったマスメディアでも多く取り上げられるようになった。そんなオケタニ教授の4回目となる写真展「夜景おじさん4」が9月1日からスタートする。
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ハワイ在住の写真家が「今こそハワイの風を日本に届けたい」クラウドファンディングにより台場で写真展開催へ
ハワイ・オワフ島でガイドをしながらハワイの景観を写真に収め、近年、世界各地の国際写真展で受賞が相次いでいる写真家yasu氏の個展が、GALLERY 21(東京・台場)で7月16日から3日間、開催される。
現在ハワイでは、コロナ禍により多くの観光客が訪れることができず厳しい状況が続いているが、yasu氏は「このような状況だからこそ、ハワイの風を感じていただきたい」と、昨年8月にハワイ写真のデータ、写真集「UPLIFTING」の販売をスタート。同年12月に写真集発売のためクラウドファンディングを始めると、多くの支援と反響があり、日本での個展開催を決意。自費で準備を進めながら、クラウドファンディングを継続して行っている。
写真展では、ツアーガイドを務めるyasu氏ならではの“地上の楽園”ハワイの姿をとらえた作品約60数点の展示を予定している。
夜景とおじさんが不思議なコラボ。オケタニ教授写真展「夜景おじさん3」開催中
写真家のオケタニ教授の写真展「夜景おじさん3」が9月1日から東京・中野のケンコー・トキナーサービスショップ ミニギャラリーで開催中だ。当初は4月に開催予定だったのだが、新型コロナウイルスの影響で延期になっていた。きれいな夜景をバックにどこにでもいそうなおじさんが時に照れながら、時にやる気満々でポーズを取る。そのミスマッチと可愛らしさがじわじわと人気を集め、テレビのニュース番組や日経MJといったトレンドに敏感なメディアにも取り上げられるようになり、今回で3年連続3回目の個展開催となった。
この夏は「自然」とともに。「今森光彦展 写真と切り絵の里山物語」
人と自然がともに生きる“里山”。その中で生み出される豊かな営みを見つめ続けてきた写真家・今森光彦の展覧会。
世界各地をめぐり生きものの生態を追求し高い評価を得ている一方、琵琶湖を臨む田園風景の中にアトリエを構え、四季折々に移り変わる田んぼや里山に集まる生き物を撮り続けている今森。写真家であると同時に、蝶や鳥、植物をモチーフとした、精緻で生き生きとした作品を作る切り絵作家としても知られており、写真でもとらえてきた植物や昆虫の姿を、たった一本のハサミから生み出している。
本展では里山に暮らす今森のライフスタイルの紹介を織り交ぜながら、臨場感あふれる写真と精緻で表現力にあふれた切り絵で、里山の魅力に迫る。展示は3部構成。第1章「里山物語」では湖西(琵琶湖の西方)を中心に撮影された美しく迫力あふれる里山の写真作品を紹介。第2章「里山の庭とくらし」では、今年3月に刊行された写真集『オーレリアンの庭』から、アトリエがある生きものが集まる庭で撮影された写真を、四季を追って展開。作家の自然に寄り添うライフスタイルや日々の活動についても紹介する。第3章「里山のアトリエ」ではモノクロやカラーなど、最新作を含む切り絵作品を展示。
【会場・会期】松屋銀座 8F イベントスクエア 8月28日(水)〜9月4日(水)
【時間】10〜20時(最終日は17時閉場)
【休】会期中無休
【料金】一般1000円、高校生700円、中学生500円、小学生300円
【問い合わせ】03-3567-1211
【交通】地下鉄 銀座駅 A12番出口直結
【URL】 http://www.matsuya.com
中田みのりが渋谷で“1日だけの写真展” テーマは白T
モデルの中田みのりが31日、写真展「中田みのり 1日だけの写真展」を渋谷のhotel koe Tokyoで開催する。
中田は現在、モデル業の傍ら、フォトグラファーとしての活動にも力をいれており、「Hanes(ヘインズ)」の2019年のブランドキャンペーンのメインフォトグラファーを務めている。
写真展では、白Tをテーマに、この写真展のために撮りおろした、白いTシャツを着たさまざまな人物のポートレートをパネルやTシャツにプリントして展示する。
10〜17時。エントランスフリー。フード、ドリンクは別。白のTシャツを着て行くと、ワンドリンクフリーになる。
写真が伝える“見えざる”ものを見る。「宮本隆司 いまだ見えざるところ」
建築空間を題材にした都市の変容、崩壊の光景を独自の視点で撮影した〈建築の黙示録〉や〈九龍城砦〉作品などで広く知られる写真家・宮本隆司の個展。
写真家としてデビューして以来、建築や建築が創りだす都市の風景を捉えた作品を数多く発表してきた宮本だが、近年は、両親の故郷である奄美群島・徳之島でアートプロジェクトを企画、運営するなど、その活動は新たな展開を見せている。
本展では、そんな宮本の初期の作品から、アジアの辺境や都市を旅して撮影した写真、徳之島で取り組んだピンホール作品などを展示。最初のパートでは、1980年代以降に撮影されたシリーズから、選りすぐられた作品を紹介。宮本の代表的シリーズを含め、都市を題材にした宮本作品の醍醐味を振り返ることができる。「共同体としてのシマ」を題材にしたパートでは、宮本が2014年に企画した「徳之島アートプロジェクト2014」から、自身も出品した作品を紹介。宮本の両親は徳之島出身であり、幼少の一時期に生活していたものの、それまで宮本が自身のルーツである徳之島について作品発表することはなかった。しかしプロジェクトを機に島へ通い続けることによって、島が共同体としてのシマの連なりであることに気づいた宮本は〈シマというところ〉シリーズを発表。本展では同シリーズから、宮本ならではのまなざしで共同体=シマに暮らす人々と場を見つめた作品を展示する。
写真が伝える“見えざる”ものを見る。写大ギャラリー・コレクション展 「うつくしきゼラチン・シルバー・プリントの世界」
発明以来、美術と複雑に絡み合い、科学技術とも深く関係しながら発展してきた「写真」。現在では、身近なコミュニケーションのツールであることはもちろん、アートの重要な表現手段の一つとなり、その表現の場や方法はさらに多様化。技術面から見ても、かつては銀塩だけでなく、プラチナ、鉄塩、顔料、染料など、さまざまな材料を用いて制作されてきたものが、デジタル技術が発達した今日では、インクジェット・プリントが主流になっている。技術の進歩によりさまざまな人が気軽に写真を楽しむことができるようになった反面、フィルムや印画紙といった材料の供給が狭まりつつあることも確か。
本展では、写大ギャラリー・コレクションの中から、銀塩フィルムで撮影され写真用の印画紙に焼き付けられた写真=ゼラチン・シルバー・プリントの魅力を最大限に感じられる作品の数々を展示。他の技法では味わうことができない表面の質感やグラデーションの深みといったゼラチン・シルバー・プリントならではの魅力を、国内外の有名写真家の優れた作品を通して感じてみては。
境界がゆらぐとき。境界を越えるとき。塚原琢哉写真展「国境 ポーランド国境を越えた国の日常」
人々をとりまく歴史や文化、自然などをテーマに、現代人に問いかける鋭い視点を持って国内外で取材・撮影を行う写真家・塚原琢哉の写真展。
1972年に初めてポーランドを訪れて以来、度々同地で撮影や展覧会を行い、ポーランドを中心に数々のマリアイコンを調査し、撮影した『マリア幻想』シリーズを手掛けるなど、ポーランドとの深い絆を持つ塚原。冷戦後、政治情勢が大きく変化した東欧に足を運び、ときに行き来が困難な国境の旅を続け、22年間で撮り溜めた作品約160点を展示する。
1989年、ポーランドでカトリックと連帯が1つになって黒いマドンナのミサに巡礼し民主化を求める姿、共産主義体制を維持するベラルーシの街に立つレーニン像、カリニングラード港に第二次世界大戦の戦勝記念碑として係留されている潜水艦、世界中から訪れるカトリックの巡礼者たちが積み上げた十字架が凍り付く極寒のリトアニア、カウナス。冷戦終結後に廃墟となった、オストラバの重工業地帯にたたずむ、冷戦中ソビエトの管理下に置かれていた化学工場跡…。
ポーランドを取り巻く冷戦後の国境を越え、7カ国を取材してとらえた東欧の歴史の記憶と人々の姿とは。
江戸と東京。それぞれを見つめた表現者たち「田沼武能写真展 東京わが残像 1948ー1964」
終戦直後から活躍し、90歳を迎えようとする今も第一線で活動し続ける写真家・田沼武能(1929〜)。生誕90年、写真家生活70年の節目に合わせ「戦後東京」をテーマにした初の大規模個展が開催される。
田沼は1949年に東京写真工業専門学校(現・東京工芸大学)を卒業した後、サン・ニュース・フォトス社に入り、木村伊兵衛の助手として写真家人生をスタート。『藝術新潮』の嘱託写真家として文化人の肖像写真による連載で注目を集めたのち、アメリカのタイム・ライフ社と契約しフォト・ジャーナリズムの分野でも活躍。また、黒柳徹子ユニセフ親善大使の援助国訪問には1984年の初回からすべてに同行するほか、これまで120カ国を超える世界中の子どもたちを撮影してきた。
卒寿を迎える今も写真家として第一線で活躍している田沼だが、子どもや文化人の写真と並びライフワークとしてきたのが、自身の生まれ育った下町を中心とした東京の写真。戦後の焼け野原から出発し、さまざまな矛盾を内包しながらも再生を目指し激しく変貌した都市・東京。本展では、田沼が見つめてきた東京の写真作品180点を「子ども」「下町」「街の変貌」の3つの視点から紹介。さらに世田谷美術館での個展開催にちなみ、特別企画として、世田谷区ゆかりの文化人の肖像写真24点も展示する。
会期中は田沼本人が登壇する講演会も実施される(3月16日14時〜、13時よりエントランスホールにて整理券を配付。当日先着140名。参加費無料)。
【会場・会期】世田谷美術館 開催中〜4月14日(日)
【時間】10〜18時(入場は17時30分まで)
【休】月曜(2/11は開館、翌12日休館)
【料金】一般1000円、65歳以上800円、大高生800円、中小生500円
【問い合わせ】03-5777-8600(ハローダイヤル)
【交通】東急田園都市線「用賀」駅より徒歩17分
【URL】https://www.setagayaartmuseum.or.jp
新たな発見があるかも 長島 大三朗写真展「solitarational singularity ―孤独における特異点―」
最近注目されている写真家・長島 大三朗。彼の考案した造語「solitarational singularity」(孤独における特異点)をテーマとし、彼が自分自身との対話の中で発見した“特異点”を写し撮った40点に触れる写真展。
機材にトイカメラを採用するなども興味深い。長島 大三朗の日常を切り取る視点の見事さを改めて感じることができる写真展だ。
1986 新潟生まれ。
2012年、第60回ニッコール・フォトコンテストにおいて、
“GENZABURO my grandfather”が、モノクローム部門準特選に選出。
2013年 写真展 「重力との邂逅」中目黒 CAMARADA
2015年 写真展 「GENZABURO my grandfather」
ROONEE 247photography
アートで気持ちもカラフルに!「写真展「木村伊兵衛 パリ残像」」
戦前そして戦後の日本を代表する写真家・木村伊兵衛。彼が1950年代のパリで写し撮った、人と街の表情を通して、当時のパリの魅力に触れる写真展。
戦後間もない日本では海外渡航がきわめて難しく、芸術の都パリは遠い遙かな夢の世界だった。1954年、初めて念願のヨーロッパ取材が叶った木村伊兵衛は、ライカのカメラと開発されたばかりの国産カラーフィルムを手に渡仏。そこで写真家アンリ・カルティエ=ブレッソンやロベール・ドアノーと出会い、生きたパリの街並みと下町の庶民のドラマを目の当たりにした。本展では「パリの街角」「素顔のパリっ子」「安らぐパリ」「華やぐパリ」の4つの構成でカラー作品131点を展示する。
念願のパリに渡った木村の視点はもちろん、木村作品のなかでは珍しいカラー表現の知られざる魅力、そして現代では失われた50年代半ばのパリの街角の光景も、興味深い。
モノクロのリアリズムで昭和の日本をとらえてきた木村伊兵衛。そのイメージを新たにしつつ、パリを舞台に日常を切り取る視点の見事さを改めて感じることができる。