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処女 | TOKYO HEADLINE
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脱こじらせへの道 第13回 今年は“ヤリマン”と“処女”の二極化が進んだ一年でした

2015.12.25 Vol.657

 こんにちは、田口です。

 今回は年内最後の更新ということで、「経験人数? 貞操観念がないこと? どこからが“ヤリマン”だと思う?」というアンケートをとっかかりにして、この1年を総括した話にしてみようと思っています。
いや、コラムは7月から始まったのでまだ半年なんですが、そこはまあ気にしないで…。

 この1年は女性のセックスにおいて“二極化”が進んだ年だと思うんです。
 二極化というのは“ヤリマン”と“処女”。この2つが大きな角度がついて右と左に分かれてしまって、2つの離れ小島ができてしまった感じといえばイメージしやすいかもしれません。

 以前は肉食女子というものがあるらしいぞ、程度の話だったのですが、今年は自ら「私は肉食女子」と認める女性が増えてきた印象。その結果、メディアの描く女性像は、完全に肉食女子と高齢処女といった話題に二分されてしまいました。

 といってもこの極端な2つしかないというわけではないので誤解のないように。
 あくまで見え方の問題です。メディアに書いてあるようなことを分析していくと二極化が進んでいるような感じになるけど、実際はもちろんそれ以外の女性のほうが多いですから。
 でもその中間の部分が見えにくくなっているので、どちらかに属さないといけない、と思っちゃいがちなので、この極端な2つをつなげるというか架け橋になるものを作らないといけないんですが、今はそれがない。多分その役割を担うのが私たちの仕事なのではないかと思うんです。

 ちょっとアンケートに戻りますと、ヤリマンの定義ってなんだろうというところから始めないといけません。

 アンケートから見えてくるのは、数ではなく、貞操観念なのではないかと思います。
 
「3人以上は…」という人がいました。2人と3人ってどう違うんだろうと思うんですが、感情が入るか入らないかという部分もありますよね。

 彼氏とか旦那がいて。旦那がいて不倫している場合って、それってヤリマンじゃないじゃないですか。単なる不倫。
「年に5人以上と…」というのも単に出会いと別れのスピードが早すぎるだけで、別にいいと思うんです。

 一応、本命がいるのにほかの人とする。しかも自発的にする人、自分から誘ってする人、それがヤリマンかな。このへんは共通認識かと思います。

「貞操観念がない」という項目の中で、愛がなくても誰とでもやるという人をヤリマンという人もいます。この考え方には、どういうわけか古くから女性が持っている「愛がないとセックスしちゃいけない」というセックス観が表れているのではないかと思います。
 でもそんなことは誰かが決めたわけでもなく、個人の価値観の問題です。もちろん、「愛がないとセックスしちゃいけない」と思う人もいていいと思いますが、「愛とセックスは別だ」という人がいても、本人さえ良ければ何も問題ないわけです。愛がなくてもセックスしたっていいじゃないですか。
 そのうえで「同時期に3人以上と…」という意見を考えると、2人というのは彼とか旦那に愛情がなくて不倫相手に愛情があるということで、ヤリマンではないと解釈しているのかなって思いますね。
 不倫の話は以前にもこの連載でお話したので、ぜひ読んでいただければと思うのですが、不倫に物語を持たせている人にこじらせの危険性があるというのはもちろんのこと、案外そういう考え方は世の中にはびこっているのかもしれません。

 私が思うに、ヤリマンでも別に問題はないと思うんです。個人の自由です。
高齢処女も全然問題ないと思うんですが、二極化が進みすぎているのが良くないと思うんです。

 この二極化を解消するのがGIRL’S CHと言ったらなんですが、来年以降のメディアは、そういう姿勢を見せていかないといけないのかなって気がします。
それはアダルトメディアに限らずです。女性向けメディアは今はハウツーものだったり、セックスの話題や肉食女子の話題がすごくPV数を稼いでいると思うんです。まだその流れは続くと思います。
 そこで重要なのは、来年以降その話題でPV数が稼げなくなったときに、どういう方向に向かうか。私は、このままではより過激な方向に向かうのではないかと予測しています。本来目指すべきは、そこからいかに現代女性に寄り添ったものを発信できるか。発信していかないといけないと思っています。

 ではどうするか。
 そのとっかかりは、例えば処女向けのコンテンツ。いや、処女に限らず経験の浅い人に向けたコンテンツです。

 ハウツーってこれまでは、テクニシャンがテクニシャンになるための、みたいなものだったんですけど、もっと身近で使えるハウツーを、ということを目指してGIRL’S CHでは「処女活」というコンテンツを作っています。
 処女の話題って、これまでどこか触れにくいものだったりしましたよね。本人に聞けなかったり、テレビの特集でも腫れ物にさわるような扱いだったり。そんなところを、今回はハウツーという形で「決してはずかしいことではないんだよ」という風に伝えられるといいかなと思っています。

 ちなみに、1月はそんな「処女活」を含めて処女特集をしますので、ぜひご覧ください。

 また、個人的には、AVが処女とヤリマンの架け橋のひとつになれるのでは?という希望も見ています。
 ヤリマンは性に対して積極的、処女はどちらかというと消極的、その中間層の人たちに、AVというツールを利用して、性について考えてもらったり、意見してもらったりしてほしいなと。
 自分の性を語ることに少し抵抗のある人に、AVを“利用”してもらえればいいなと思うのです。

 最後にちょっとばかり、コラムのタイトルっぽいことに触れてみようかと思うんですが、ヤリマンとサセ子は別物ですよね。
 
 サセ子は断れない、受け身でセックスしちゃう人。セックスが好きとは限らない。男にぐいぐい来られると断れない人。それに対してヤリマンは自分がやりたいからやる。
 やりたくないのにやっているというところは、サセ子はネガティブなイメージがありますよね。
 
 ヤリマンになってもいいけどサセ子にはなっちゃダメですよ。

 また、今回のアンケートにあった、「人数」についての意見。
50人以上と経験したらヤリマンだとか、はたまた100人以上からか。
 しかしひとつ言えるのは、人数にかかわらず目標数を持ってセックスするのはヤリマンとカテゴライズしていいと思います。
 
同じ数をしていても、ちょっと人生を振り返ってみたときに「えっ?100人も?」というのはもしかしたらありえない話ではないかもしれません。

 たとえば80人くらいまできたら、「じゃあ100は目指そうかな」という思いは出てきますよね。数字のマジック。

80人まではヤリマンじゃないんだけど、残り20人を目指したところで、この20人についてはヤリマン。そして100人に到達したところで、やはり3桁はヤリマンって扱いになりますよね、結果的に。

 やはり数字を意識した段階でダメかも。「考えるな!感じろ!」ですね。

 こうやってヤリマンの話をしていると楽しいというかおもしろい話がたくさん出てきますよね。

 あと「ヤリマンはいい奴が多い」って言う男性は多いですね。
 まあこれについてはやらせてもらった人に悪いことは言えないので話半分で聞いておきますが…。

 とりあえず、今年はこれで終わりです。
 来年もまた女性についてのあれこれを探っていきますので、みなさんよろしくお願いいたします。

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