『劇団☆新感線』の女優、高田聖子が1995年に劇団公演とは違った新しい試みに挑戦しようということで『月影十番勝負』というユニットを立ち上げた。
気鋭の作家、演出家、俳優に文字通り“勝負”を挑み続け、年1回のペースで作品を発表していたが、その間、高田は舞台、映画、ドラマにと引っ張りだこに。結局、12年をかけ2006年にめでたく10本目が終了。
しかし「やっぱりまだ続けたい!!」という高田やスタッフの思いとファンからの「まだまだ見たい」という声もあり、2008年に復活したのがこの『月影番外地』。本作は2年ぶりの新作公演。今回もここ2回に引き続き、脚本・福原光則、演出・木野花というここでしか見られないゴールデンコンビが実現した。
物語は谷崎潤一郎の「細雪」をかすかな下敷きとして、北関東の地方都市を舞台とした四姉妹のお話。誰よりもたくましく下世話な四姉妹でありながら、無自覚に「大きなもの」にだまされ搾取され敗れていく様を通して、「呆然と生きるなよ」という警告を笑いの中に忍ばせて送る。
その四姉妹に高田聖子、峯村リエ、内田慈、藤田記子。福原×木野もそうだが、この四姉妹もなかなかよそでは実現しない貴重な顔合わせ。
月影番外地 その5『どどめ雪』
【日時】12月3日(土)?12日(月)(開演は3・5・7・9日19時、4・10日13時/18時、6・8日14時/19時、11日13時、12日14時。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】ザ・スズナリ(下北沢)【料金】全席指定5500円(前売り/当日共)【問い合わせ】サンライズプロモーション東京(TEL:0570-00-3337 [HP] http://sunrisetokyo.com/ )【作】福原充則【演出】木野花【出演】高田聖子、峯村リエ、内田慈、藤田記子、田村健太郎、利重剛