SearchSearch

NODA・MAP「贋作 桜の森の満開の下」が9月1日から上演開始

2018.09.01 Vol.Web Original

演劇としては17年ぶりの再演

 NODA・MAPの第22回公演「贋作 桜の森の満開の下」の公開ゲネプロが8月31日、東京・池袋の東京芸術劇場プレイハウスで行われた。

 同作は1989年に劇団 夢の遊眠社で初演され、1992年に再演。2001年には新国立劇場の主催で再演された。昨年には八月納涼歌舞伎「野田版 桜の森の満開の下」として歌舞伎でも上演されるなど、野田秀樹の代表作中の代表作といっても過言ではない作品。演劇としては17年ぶりの再演とあって、往年のファンには待望の、新しいファンにはまだ見ぬ名作が“やっと”再演されるとあって、発表時から大きな話題を呼んでいた。

NODA・MAP「贋作 桜の森の満開の下」が9月に再演決定

2018.04.05 Vol.Web Original

9月下旬には『ジャポニズム2018』でパリ公演
 野田秀樹氏が主宰を務めるNODA・MAPの第22回公演の制作発表会見が4月5日、都内で開催され「贋作 桜の森の満開の下」が上演されることが発表された。

 同作はかねてから自身を「安吾の生まれ変わり」と公言してはばからなかった野田が坂口安吾の「桜の森の満開の下」と「夜長姫と耳男」を下敷きに書き下ろした作品で、1989年に夢の遊眠社で初演され、1992年に再演。2001年に新国立劇場主催公演で再演。昨年には『八月納涼歌舞伎「野田版 桜の森の満開の下』」として歌舞伎でも上演された。

 冒頭、野田が「今秋、パリで『ジャポニズム2018』という大きなフェスティバルがあって、パリ国立シャイヨー劇場から『贋作 桜の森野満開の下』を上映してくれないかと逆指名があった。それがきっかけ。どうせ日本を代表するのであれば考えられる限り最高のキャストとスタッフでやりたいと思った。無理だと思いながらも当たって砕けろのオファーをしたところ、すべての役者さん、スタッフからOKが出て、理想通りのこれ以上ないカンパニーになった」と今回、この作品を上演することになった経緯を語った。

 初演で野田自身が演じた「耳男」を演じるのは野田作品には今回で6回目の出演となる妻夫木聡。妻夫木は「もし再演があるのなら見てみたいと思っていた作品。まさか自分がかかわらせていただけるとは夢にも思っていなかった。今は不思議な気持ち。今回はNODA・MAPは6回目の出演。NODA・MAPの熱に溶かされないように今回も頑張りたい」と話した。

随所に勘三郎さんの“におい”を感じさせる作品。NODA・MAP『足跡姫~時代錯誤冬幽霊~』上演開始

2017.01.18 Vol.682

 NODA・MAPの第21回公演『足跡姫~時代錯誤冬幽霊(ときあやまってふゆのゆうれい)~』が1月18日から池袋の東京芸術劇場 プレイハウスで上演される。初日に先立って17日に公開舞台稽古が行われた。

 本作は劇作家・演出家でNODA・MAPの主宰を務める野田秀樹氏が、2012年12月に57歳の若さでこの世を去った十八代目中村勘三郎へのオマージュとして作った作品。

 時代設定は江戸時代。当時、幕府からご法度とされていた女カブキの一座をめぐるエピソードから物語はスタート。物語が進むにつれ、いつもの野田作品のようにタイトルに秘められた謎や意味が明らかになっていく。

 その女カブキの看板踊り子「三、四代目出雲阿国」を演じるのは宮沢りえ。阿国の弟で一座の一員である「サルワカ」を妻夫木聡が演じる。

 勘三郎さんへのオマージュというだけあって、随所で勘三郎の“におい”を感じさせる作品となっている。

 宮沢は公演にあたって「野田さんが投げかけてくださる無限に上がり続けるハードルを直向きに、飛び越える毎日です。観に来てくださるお客様とキャスト、スタッフ、そして、どこかで観てくれている勘三郎さんと、その瞬間にしか生まれない濃密な何かを全身で感じたいと思います」とコメントした。

 共演に最近のNODA・MAPでは主役級の活躍を見せる古田新太、NODA・MAPには初出演になる佐藤隆太、鈴木杏、実力派の池谷のぶえと芸達者な面々が顔をそろえる。そして野田版歌舞伎で、勘三郎、野田との創作を共にしたことのある中村扇雀が変幻自在な役どころを演じている。

 池袋の東京芸術劇場 プレイハウスで3月12日まで上演される。当日券は毎回発売される。

せめてもの救いは当日券は毎回出ること「NODA・MAP第21回公演『足跡姫』〜時代錯誤冬幽霊(ときあやまってふゆのゆうれい)〜」

2016.12.25 Vol.681

 1年ぶりのNODA・MAPの新作公演。今回は江戸時代を舞台に、「肉体を使う芸術、残ることのない形態の芸術」について描く。

 これは野田秀樹にとって盟友ともいうべく十八代目中村勘三郎へのオマージュとなる作品。
 勘三郎は2012年12月に57歳の若さでこの世を去った。野田は、その葬式の弔辞で坂東三津五郎が語った「肉体の芸術ってつらいね、死んだら何も残らないんだものな」という言葉が脳裏から離れず、いつかそんな話を書いてみたいと思っていたという。

 キャストも宮沢りえ、妻夫木聡、古田新太という最近のNODA・MAPでは主役級の働きを見せる3人を一挙に投入。そして佐藤隆太、鈴木杏というNODA・MAP初出演の2人、実力派の池谷のぶえ、歌舞伎界からは、野田版歌舞伎で、勘三郎、野田との創作を共にしたことのある中村扇雀と“勘三郎へのオマージュ”というテーマを全うするにふさわしい強力な布陣となった。

 例のごとく物語が進むうちに、いろいろと気づかされることになるのだろうが、『足跡姫』というタイトルもそうだし、時代錯誤? 幽霊?と今回はいつも以上に想像力を刺激される言葉が並んでいる。

【日時】2017年1月18日(水)?3月12日(日)(開演は火木金19時、水土14時/19時、日14時。月曜と2月14日休演。※1月18日(水)は19時開演のみ。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前より発売開始)【会場】東京芸術劇場 プレイハウス(池袋)【料金】S席9800円、A席7800円、サイドシート5500円、特設シート(1階席に設置したハイチェア)9000円/高校生割引1000円(事前申込制、要学生証)【問い合わせ】NODA・MAP(TEL:03-6802-6681 [HP] http://www.nodamap.com/ashiatohime/ )【作・演出】野田秀樹【出演】宮沢りえ、妻夫木聡、古田新太、佐藤隆太、鈴木杏、池谷のぶえ、中村扇雀、野田秀樹

クドカンの新作書き下ろし『万獣こわい』に小池栄子、夏帆が出演

2014.02.06 Vol.610

 生瀬勝久、池田成志、古田新太の3人によるユニット『ねずみの三銃士』の3回目の公演『万獣こわい』が3月15日から東京・渋谷のパルコ劇場で上演される。
 このユニットは「今一番やりたい芝居を自分たちの手で上演したい」という3人の思いから2004年に立ち上がったもの。当時売り出し中だった大人計画の宮藤官九郎と演出家の河原雅彦をそれぞれ作・演出に迎え、第1回公演『鈍獣』を上演した。
 この『鈍獣』で宮藤は岸田國士戯曲賞を受賞。その後、映画化もされるなど、大きな話題を呼んだ。
 5年後の2009年には宮藤×河原のコンビはそのままに、三田佳子をゲスト主役に迎え、第2回公演『印獣』を上演した。
 そしてまた5年の月日を経て、待望の第3回公演が行われる。もちろん今回も作・宮藤、演出・河原のゴールデンコンビは継続。ゲストには小池栄子、夏帆、小松和重。生瀬らとも共演したこともある3人ということもあって、6日に行われた製作発表会見でも息の合ったやりとりを見せていた。
 会見では「今回もえげつなくて笑えるお話になると思います」(生瀬)、「わがままをできるだけ形にする、うまいこと作品にできたら」(池田)と、今回も規格外の破天荒な作品になることは間違いなさそう。
 ちなみに古田はインフルエンザで会見を欠席。「インフルってしまいました。予防注射2回も打ったのに…。タミフルが効くことを願い、面白い作品を作るべく頑張ります。イン古田エンザ新太」というメッセージが生瀬によって紹介された。
 本作は東京を皮切りに北海道から沖縄まで全国9カ所で上演される。

NODA・MAP最新作『MIWA』は全公演で当日券あり!!

2013.10.07 Vol.601

 NODA・MAPの最新作『MIWA』が池袋の東京芸術劇場プレイハウスで現在上演中だ。
 同作は野田秀樹が同じ長崎県出身である美輪明宏の半生をモチーフに描いた「全く出鱈目な美輪明宏物語」。
 事実に沿う部分とフィクションの部分が入り乱れ繰り広げられる、まだ生存する人間の伝記的な物語。そんな不可思議な試みを可能にしたのは美輪という存在の特殊さであり、野田の美輪に対するリスペクトの賜物だろう。
 劇中、過去に美輪の周囲にいた人物を思わせる役名の人物や実在した人物が登場するたびに、美輪が生きた時代がどれだけ刺激的で激動の時代だったかを改めて感じさせる。
 また、かつての野田作品で使われた思い出深い言葉遊びのセリフが突然飛び出すなど、野田の作品に込めた共通するテーマや思いといったものを感じさせる作品となっている。
「MIWA」役の宮沢りえ、古田新太、池田成志といったNODA・MAP出演経験のあるベテラン陣に加え、今回は瑛太、井上真央、小出恵介といった若い俳優たちが初参加。いつもとは一味違う野田ワールドが構築されている。
 東京公演は11月24日まで。その後、大阪、北九州で上演される。前売り券は完売だが、全公演で当日券は販売される。

野田秀樹の新作『MIWA』で宮沢りえが美輪明宏を!?

2013.08.22 Vol.598

 NODA・MAPの第18回公演『MIWA』の記者発表会が22日、都内のホテルで開催され、作・演出の野田秀樹、主人公のMIWAを演じる宮沢りえら9人が顔を揃えた。
 この作品はその名のとおり「美輪明宏」をモチーフに描かれる作品。
 美輪はシャンソン歌手、俳優として活躍。昨年の紅白歌合戦に出演し『ヨイトマケの唄』を歌った姿は記憶に新しい。その美貌と同性愛者ということもあり、今ではジェンダーすら超越した存在。
 野田は今作について、前作の『エッグ』を書いている時に聞いた満州に住んでいる方々の生き様からヒントを得たようで「僕は1955年生まれで戦争は全く想像がつかない世界。頭の中では分かっていたつもりが、実際に聞くと本当にすごいことなんだと思いました。そこで、一人の戦前に生まれて生きてきた人の一生を書いてみたいと思い、そのときに真っ先に誰が舞台でビジュアル的に面白いか考えたときに美輪さんが浮かびました」とその経緯を語った。
 また美輪については「化物と言われる人はいっぱいいると思うんですが、美輪さんは絶対にバレない。ずっと化物でいられる人。今77歳なんですが、この年までずっと化物のままというその凄みを今、作りながら感じています」と話した。
 美輪は会見には姿は見せなかったが映像で「今回一番かわいそうなのは宮沢りえちゃん。(出演者には)ご愁傷様」とコメントを寄せた。
 また野田はMIWA役に宮沢を起用したことについて「男性が演じるのは無理だと思った。女性が演じれば、違うものとして見てもらえるだろうと思った。逃げですね」と、その意図を語った。
 前日に放送されたNHKの特番で美輪と対談した宮沢は「無限に思いとか言葉が広がっていらっしゃっている方。ずっとお話していたいと思った。今は美輪さんという怪物を演じるにあたってプランはゼロ。野田さんを信じて稽古の中で見つけていきたい」と語った。
 共演はNODA・MAP常連の古田新太、池田成志に、初出演の瑛太、井上真央、小出恵介ら豪華な顔ぶれ。
 10月4日から11月24日まで池袋の東京芸術劇場 プレイハウスで上演。その後、大阪、北九州で12月8日まで上演される。

Copyrighted Image