日本サッカー協会は20日、都内で会見を開き6月2、5日(現地時間)にアメリカでアメリカ女子代表と国際親善試合を行うなでしこジャパン(日本女子代表)のメンバーを発表した。
会見には先日、監督に就任した高倉麻子監督が登壇した。
先に行われたリオデジャネイロオリンピック2016アジア最終予選から引き続き選出されたのは20人中9人。
初選出がGK池田咲紀子、DF佐々木繭、MF高木ひかり、千葉園子、中里優の5人。最年長は28歳のDF有吉佐織、MF阪口夢穂、FW大儀見優季。最年少は20歳の山下とMF増矢理花。
最終予選でキャプテンを務めた宮間あやは選出されなかった。
高倉監督は「アメリカはオリンピックに向けて万全の態勢で日本は新チーム。試合会場の高地対策もできないままで時差もあるというマイナスの条件が多い中で戦わないといけないが、どんな大会でも思いがけない条件は出てくるもの。そういう意味では私も含めてスタッフ、そして選手個人個人の対応力を発揮するにはいい機会。結果を恐れずぶつかっていきたい。選考に関しては就任時に“年齢で区切ることはしない”と言ったが、未来に向かって進んでいくということは確かなので、最近見ている中で少しでも進歩している、伸びている選手を選んだ。今後もなでしこに入って来る選手の条件として私なりに4つ持っている。まずテクニックがあってクレバーであること。(2つ目は)走れること。これは持久力もスピードも含めて。(3つ目は)チームのために戦うことができる選手。チームの中で自分が何がするべきかを考えられる選手。そして代表への思いが強い選手を選んでいきたい。今回はこのメンバーになりましたが、1年後にこのメンバーが半分残っているかは私にも分かりません。今回選ばれなかった選手にもいつでも扉は開けてあるし、私自身は上がって来てくれる選手をいつも待っています。その選手がいなければチーム力が落ちるというチーム作りはしない。誰が出てもチームとしての力を変わらず発揮できるチームを作りたい。その中でも選手には、自分がいなければチームが成り立たないというところまで周囲に思わせるくらいの力をつけられるように日々努力してほしい」と選手選考についての考え方を示した。
宮間については「選んだんですが、コンディションがインターナショナルマッチに出るレベルではないと本人から辞退の連絡があった。本人と話をしてちょっと時間をおこうかということになったので、今回は外しましたが私の中では構想に入っています」と語った。
また背番号10は阪口が背負い、最終予選で10番を着けていた大儀見は9番となったことについては「阪口は中盤の底で澤の相棒として、目立たない仕事をしてきた。あまり名前は出ませんが代表ではもう100試合出ている。日本の中で最高峰の実力を持った選手だと思っているので、より自覚を持って代表を引っ張っていってほしいという期待を込めて10番を着けてもらうことにしました。大儀見に関してはストライカーですので、点を取るということに関して強くこだわりを持ってほしいということで9番をつけてもらうことにしました」と語った。キャプテンに関しては「現地に行って選手と話をしてから決めたい」という。
試合は2日はデンバーのDick’s Sporting Goods Park、6日はクリーブランドのFirstEnergy Stadiumで行われる。
新生なでしこメンバー発表 5人が初選出 宮間は辞退
2016.05.20
Vol.667