SearchSearch

東京五輪開閉会式のエグゼクティブプロデューサーに日置貴之氏

2021.07.14 Vol.Web Original

開閉会式の式典コンセプト発表

 東京2020組織委員会は7月14日、東京オリンピック・パラリンピックの開閉会式4式典の共通コンセプトと、オリンピックの開閉会式の式典コンセプトを発表した。

 4式典の共通コンセプトは「Moving Forward」、オリンピックの開会式のコンセプトは「United by Emotion」、閉会式のコンセプトは「Worlds we share」となる。パラリンピックの開閉会式のコンセプト等は後日発表される。

 これらのコンセプトは、新型コロナウイルス感染症により多くのセッションが無観客となるような厳しい状況であるからこそ、大会で活躍するアスリートの姿やスポーツの力が、世界に新たな希望の光を届け、人々が強く前に進んでいく力を生み出す原動力となる事を願ったものという。

東京五輪観客数は「収容人員の50%以内で1万人」に

2021.06.21 Vol.Web Original

五者協議で議論

 東京2020オリンピック・パラリンピック組織委員会は6月21日、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)、東京都、国との「五者協議」を行い、東京オリンピックの観客数などについて議論した。

 焦点となっていた観客数の上限については、日本政府のイベント開催制限を踏まえ、全ての会場において「収容人員の50%以内で1万人」とすることとなった。

 ただし7月12日以降に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発動された場合は無観客も含め、基本的には当該措置が発動された時の措置内容を踏まえた対応をする。

 感染状況・医療状況に急激な変化が生じた場合には速やかに五者協議を開催し、対応を検討するとした。

 また観客を対象としたガイドラインを作成し、会場内でのマスクの常時着用、大声の禁止、アナウンス等による混雑回避、分散退場等を定めるとともに、生き帰りについては「直行直帰」を要請。都道府県をまたいでの移動についての注意点なども提示する。

 懸念されていたライブサイトおよびパブリックビューイングについては中止または規模縮小の方向で検討がなされることとなった。

 パラリンピックについてはオリンピックの開会式の1週間前、7月16日までに方針を決定するという。

五輪観客に直行直帰のススメ。マスク拒否は退場のケースも

2021.06.18 Vol.Web Original

 東京2020組織委員会が6月18日、「第4回東京2020大会における新型コロナウイルス対策のための専門家ラウンドテーブル」を開催した。

 その後に行われた会見では観客に対してのガイドラインの素案が発表された。

 観客には、アプリによる事前健康管理、マスク・ハンカチ持参、フィジカルディスタンスの確保、体調が優れない場合は来場を控える、手荷物は最小限に、手指の消毒といった基本的な感染対策を推奨。

 そのうえで人流抑制の観点から、会場への「直行」、交通機関や会場周辺の混雑を避けるため、時間に十分余裕を持っての来場や時差来場、他県から県境をまたいで来る場合、交通機関や宿泊施設の利用時や食事の際の感染症対策、人流抑制を要望した。

 会場に入ってからの注意点としては、会場内移動の際は同居者以外の人との距離を可能な限り確保、会場内通路等におけるグループでの飲食を控えるといったことが挙げられた。

 またマスクを外しての応援や、それに対する注意を受け入れない観客については退場してもらう場合もあるとした。

 そして観戦後には人流抑制の観点から会場からの「直帰」を推奨した。

東京オリ・パラ「プレイブック第3版」 違反者は参加資格剥奪、国外退去の可能性も…基準は今後検討

2021.06.16 Vol.Web Original

行動管理ルール、検査の具体化、制裁措置を明確化

 東京2020組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)は6月15日、東京オリンピック・パラリンピックの参加選手の行動規則をまとめたプレイブック(ルールブック)の第3版を公表した。

 本来は最終版を発表の予定だったが、新型コロナウイルス感染症の感染状況が変化することもあり、最終版の発表は見送られた。

 今回は選手・チーム関係者に対するプレイブックが更新された。

 主だった更新内容は「行動管理ルールを強化」「検査頻度・プロセスの具体化」「ルール違反に対する制裁措置を明確化」といったところ。

 行動管理ルールについては「海外からの来日参加者の活動については監督者による帯同やGPS管理など、厳格な行動管理下においてのみ認められる」とした。選手村以外の、自ら手配した宿泊施設を利用する場合は「感染症対策の要件や行動管理について定める“宿泊ガイドライン”への適合を組織委により認められる必要があり、これを満たせない場合は、宿泊先の変更を求められる」とした。

 新型コロナウイルス感染症の検査については、7月1日以降に入国する場合は、出発の96時間以内に検査を別々の日に2回受け、少なくともそのうちの1回は出国の72時間以内とする。6月30日までに入国する場合は出発の72時間以内の検査のみとなる。入国後は空港到着後にも検査を行う。

尾身会長の「東京五輪開催に関する議論を」発言に組織委の橋本会長「五者協議でも開催するということは合意した」

2021.04.28 Vol.Web Original

その中でどのように開催することができるか

 東京2020組織員会は4月28日、プレイブック(ルールブック)第二版の公表を前に東京都、日本政府、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)との五者協議を行った。

 その後、組織委の橋本聖子会長が会見に臨み、この日、政府の分科会の尾身茂会長が衆院厚生労働委員会で東京オリンピック・パラリンピックについて「開催に関する議論をしっかりすべき時期に来ている」と語ったことについて「五者協議でも開催するということは合意した。その中でどのように開催することができるか。安心安全最優先の大会をどのように目指していくかということで合意している」と東京オリンピック・パラリンピックについては開催が前提であることを示した。

 そして「尾身会長の発言も承知しているが、すでに専門家の知見もうかがいながら、専門家との会議も行っている。30日からも組織委に専門家を招いて、医療体制をどのようにしていくかということも含めて、大会のあり方も観客も含めた中で専門家の知見も踏まえながら、しっかりと協議をしていく。すでにそういった会議等は行っている。しっかりとした判断をしかるべき時に適切に行っていかなければいけないと考えている」とも話した。

東京五輪の観客上限の決定は6月。橋本会長は「無観客も覚悟」

2021.04.28 Vol.Web Original

IOCのバッハ会長らと五者協議

 東京2020組織員会は4月28日、プレイブック(ルールブック)第二版の公表を前に東京都、日本政府、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)との五者協議を行った。

 参加者は橋本聖子組織委会長、小池百合子東京都知事、丸川珠代東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣、トーマス・バッハIOC会長、アンドリュー・パーソンズIPC会長の5人。

 終了後には共同ステートメントが出され、コロナ対策の具体的な方策等が示された。

 まず、全ての大会関係者は出発前に2回の検査を実施。アスリートとアスリートに同行するチーム役員は原則として毎日検査を実施。検査日時は、競技種目や大会スケジュールに応じて設定する。

 アスリート以外の全ての大会関係者も最初の3日間は毎日検査を実施。その後は、各自の業務上の役割の性質やアスリートとの接触に応じて、滞在期間中定期的に検査をする。

 滞在中の活動については原則として活動計画書に記載した活動に限定。国内在住者や既に日本に14日以上滞在している各人との1メートル以内での接触を最小限にする。移動についても原則として大会専用車両のみで、公共交通機関を使用しない。

 食事については原則として、新型コロナウイルス対策が実施されている場所(大会会場におけるケータリング施設、宿泊先内レストラン、自室内でのルームサービスやデリバリー)に限定する――といった項目が挙げられた。

 また「濃厚接触」については、陽性者とマスクを着用せずに1メートル以内で15分以上接触した場合を指すとされた。

 観客の上限については、変異株による国内感染の状況も踏まえ、6月に、国内のスポーツイベント等における上限規定に準じることを基本に行うことに合意した。

なでしこジャパンの澤穂希さんが体調不良で聖火リレーを断念

2021.03.24 Vol.Web Original

佐々木則夫前監督「澤さんの分も」

 東京2020オリンピックの聖火リレーのスタートを翌日に控えた3月24日、東京2020組織委員会が会見を開き、橋本聖子会長、グランドスタート聖火ランナーを務める前サッカー女子日本代表監督の佐々木則夫氏らが登壇した。

 聖火リレーは東日本大震災の復興の象徴ともいえる福島県のJビレッジからスタートする。Jビレッジはなでしこジャパンの聖地ともいえる場所であることから大震災のあった2011年に行われた女子W杯で優勝した佐々木監督と当時のメンバーが第1走者に選ばれた。

 この日、佐々木氏は「2011年W杯は参加できるだろうかと思いながら、準備もままならない状況での参加ではあったが、その中で彼女たちが一生懸命、日本への思いを込めてドイツで戦い、一戦一戦成長し、皆さんも予想できなかったような快挙を成し遂げ、優勝することができた。その時のスポーツの力というものが評価されたのだと思う。我々なでしこジャパンの聖地でもあったJビレッジからのスタートに我々が選考されたというのは本当に名誉なこと。選手ともども感謝している。コロナ禍において1年間延期になり、その中でまだまだ順風満帆な状況ではないかもしれない。非常に大変な五輪になることは間違いないと思うが、一丸となって東京五輪を成功させる。そのスタートの一助になれることに幸せを感じている」などと聖火ランナーへの思いを語った。

 また佐々木氏は「澤選手が2~3カ月前から三半規管のコンディションを崩しており、昨日電話があり“どうも調子が良くない”ということで断念することになった。澤さんの分も一生懸命やりたいという思いで、明日は選手たちとJビレッジのピッチに立ちたいと思っている」と報告した。

渡辺直美さんへの侮辱発言が発覚した東京2020開・閉会式総合統括の佐々木宏氏が辞意表明

2021.03.18 Vol.Web Original

 東京オリンピック・パラリンピックの開・閉会式の演出を総合統括するクリエーティブディレクターの佐々木宏氏が3月17日、辞意を表明した。

 佐々木氏については同日、文春オンラインが佐々木氏が昨年3月、LINEのグループラインの中でオリンピック開会式のアイデアのひとつとしてタレントの渡辺直美さんをの容姿を揶揄し侮辱する発言をしていたことを報道。これを受け、佐々木氏は深夜に組織委を通じて謝罪文を出し、その中で辞意を伝えたことを明かしていた。

 開・閉会式については昨年12月に狂言師の野村萬斎氏が統括していた7人で構成されていた演出チームを解散し、パラリンピックの演出統括だった佐々木氏が総合統括に就任していた。佐々木氏はリオ五輪閉会式で行われた2020年東京五輪へのハンドオーバーの企画・制作を務め、一昨年7月、昨年8月には「東京五輪1年前セレモニー」も担当した。

 昨年12月の就任を発表した会見ではアドバイザーとなった野村氏が「これだけ分断してしまった世界が集まれるということをまず祝していただきたいし、その意味を深めていただきたい」などと佐々木氏に期待していたが、佐々木氏は自らの発言で新たな分断を呼ぶことになってしまった。

橋本聖子会長が海外からの観客受け入れに「聖火リレーの前には決めたい」。無観客は議題に上がらず

2021.03.03 Vol.Web Original

東京都、政府、IOC、IPCと五者協議

 東京2020組織委員会が3月3日、東京2020大会時の新型コロナウイルス感染症対策について、東京都、政府、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)との五者協議を行った。

 協議後に組織委の橋本聖子会長が囲み取材に応じ、コロナ対策として「安心安全な大会開催を最優先とし、変異株への対応や検査の重要性についても確認し、しっかりと行っていくことを確認した」などと語った。

 観客の扱いについては「海外からの観客については国内外の新型コロナウイルスの感染状況や防疫措置、専門家による科学的な知見等を勘案し3月中に判断することとなった」とし、会長自身としては「具体的には聖火リレーがスタートする3月25日までには決めたいと考えている」と見解を述べた。3月中に判断するという根拠についてはホテル等の関係者や海外からの観客などを考慮し「早い段階で決定してほしいという声がIOCにもIPCにも寄せられている」と説明した。また「国内の皆様にも、まずは海外をどうするのか、国外からの観客をどうするのかということを決めていくということが、より安心安全につながると考えている。そういう意味で聖火リレーがスタートする前に決めていく必要があるんだろうと考えている」とも話した。

五輪聖火リレーの感染症対策、観覧の事前予約やライブ中継で3密避ける

2021.02.25 Vol.Web original

 東京2020組織委員会は25日、1ヶ月後の3月25日にスタートする五輪聖火リレーの感染症対策について、3密回避のためのセレブレーションの事前予約制や、オンライン観覧の推奨など具体的な対応策を発表した。

 発表された感染症対策では、聖火ランナーへ実施 2 週間前から当日までの間、体調管理チェックシートの記入や、会食や密集する場所への外出など感染リスクの高い行動を避けるよう呼びかける。海外から参加する聖火ランナーは、その時点における政府の入国管理方針に従うこととし、入国での特別な対応はないとした。また、走行時点において緊急事態宣言または、まん延防止等重点措置の地域に住んでおり、都道府県を越えて走行する聖火ランナーについては、走行1週間前以内のPCR 検査あるいは抗原定量検査を組織委が費用負担の上、推奨する。当日、体調不良など直前のキャンセルが発生した場合は、前後の走者が引き続き走行することで、聖火をつなぐとした。

 沿道に人が集まることが予想される著名人ランナーについては、セレモニー会場や競技場、学校の敷地内など観客の立ち入りが制限できる施設、また公道であっても、通行止めを行うなどで密集を避ける可能性を示した。

森会長の辞任に川淵氏の辞退。白紙となった選考で、検討委員会が発足

2021.02.12 Vol.Web original

 東京2020組織委員会の森喜朗会長は12日、女性蔑視発言問題の責任を受け、正式に辞任を表明した。また、後任候補とされていた元日本サッカー協会会長の川淵三郎氏が候補の辞退を表明。白紙に戻った会長選びで、この日開かれた評議員会・理事会合同懇談会では、後任の選任手続きについて選考検討委員会を発足することが決まった。

 森会長は冒頭の挨拶で「私の不適切な発言が原因で混乱を与えてしまいました。報道の通り、本日を持ちまして会長を辞任いたそうと思っております。大事なことは五輪を7月に開催するということ。その準備に私が妨げになってはならない」と説明した。

後任候補「できるだけ早く」

 懇談会後に開かれた記者会見で、武藤敏郎事務総長は、一連の問題について「森会長の発言は極めて不適切だったと思う。組織として重く受け止めたい」と説明。「後任の選考は国民にとって透明性があるプロセスでなければならない。評議員の中から、“選考検討委員会”を立ち上げてはどうかとの意見があった」とし、男女ほぼ半々の理事会メンバーで構成される検討委員会を立ち上げる方針を示した。委員長は御手洗冨士夫名誉会長に決定し、そのほかの人選はこれから行うとした。

 最終的な会長選任の時期は「できるだけ早く。時間的にゆとりのない状態での交代なので、五輪パラリンピックに関する何らかの経験、また我々はジェンダー・イクオリティーやダイバーシティを掲げてやってきたので、こうしたことに認識の高い方であることも必要」と新たな会長像を示した。後任の具体的な名前については「今日は選考のプロセスを決めることが議題だった」とし、候補の名前は挙がらなかった。

Copyrighted Image