スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。
東京2020 タグーの記事一覧
東京パラリンピックが閉幕。「コロナ禍で見せる最高の大会」として歴史刻む
東京2020パラリンピック競技大会が9月5日、12日間の熱戦を終え、閉幕した。史上最多の参加人数や、日本勢のメダルラッシュ、国内外から高い評価を受けた開閉会式など、「コロナ禍でできる最高のパラリンピック」として、パラリンピック史に新たな歴史を刻んだ。
無観客開催で東京オリパラの大幅赤字は確実。負担を巡り国と都が綱引き
東京オリンピック・パラリンピックは新型コロナウイルス禍での無観客開催でチケット収入が大幅に減少するなどしたため、決算の赤字は確実な情勢となった。
その赤字をどこが負担するのか、国、東京都、組織委員会の3者による綱引きが、これから本格化しそうだ。
大会の経費は新型コロナの感染対策費用などを盛り込んで膨れ上がり、昨年末段階で1兆6440億円となった。これを組織委(7060億円)▽都(7170億円)▽国(2210億円)−の3者で分担する。今後、収支を計算する決算の作業に入るが組織委の武藤敏郎事務総長は6日の記者会見で「赤字の規模は今後精査して出てくるが、3者間で解決策を見いだしたい」と述べた。
これに先立つ7月には、丸川珠代五輪相は閣議後会見で「組織委でチケットも含めた収入の精査に加え、さらなる経費の精査を行っていくべきだ」と述べ、国の負担に一歩引いた姿勢を見せた。招致段階の立候補ファイルでは、赤字は都が穴埋めし、賄えない場合は国が対処するとしている。
一方、小池百合子都知事は8月の定例記者会見で「取り決めは取り決めである」としながら、負担について「決算時点の話になるので、関係者がそろって協議をしていく仕組みになっている」と述べた。都の負担という流れに予防線を張り、国や組織委と調整が必要だと強調した。
武藤氏は6日、決算時期について「確定するのは(来年)4月以降だが、大枠はもっと早く決めたい」と述べている。どこが負担するにしても来年度の予算編成に影響してくることから早期の決着が望まれる。
東京2020 パラトライアスロン 米岡聡・椿浩平【アフロスポーツ プロの瞬撮】
スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。
東京都と香取慎吾がコラボレーション! ぬりえでパラリンピックを応援
24日に東京2020パラリンピックが開幕、パラアスリートたちの熱い戦いに注目が集まっている。その中で、パラリンピック応援の輪を広げる目的で、東京都とIPCの特別親善大使である香取慎吾がコラボレーションし、SNS企画をスタートさせた。
企画は、香取が展開している「NURIE de ART」とコラボレーションしたもので、アースリートたちへの応援や、彼らのパフォーマンスから受けた感動をぬりえで広げていこうというもの。
香取が大会やパラアスリートの応援をテーマに作成したぬりえを、東京都と香取のTwitterアカウントで発信。そのぬりえを完成させて「#NURIEdeART_パラ応援」「#東京2020パラリンピック」のハッシュタグをつけて投稿することで参加できる。
大会終了後には、投稿作品の中から、香取がセレクトしたぬりえをデジタル上で発表する予定。
香取は「カラフルな色に塗って、みんなのカラフルなパラリンピックへの思いをSNS上にたくさん咲かせましょう! 是非一緒に楽しんでください!」と呼びかけている。
実施期間は9月5日まで。
石原さとみ、聖火リレーアンバサダーは「覚悟のいる役目だった」。2年9ヶ月の活動フィナーレ
東京 2020 パラリンピック聖火リレーの集火式が20日、迎賓館赤坂離宮にて行われ、公式アンバサダーを務める女優の石原さとみや、お笑いコンビ・サンドウィッチマンの伊達みきお、富澤たけしらが出席した。
東京 2020 パラリンピック聖火リレーは、「Share Your Light / あなたは、き っと、誰かの光だ。」をコンセプトに、8月12日に全国各地で聖火の元となる採火がスタートし、20日、47都道府県で採火された炎と、パラリンピック発祥の地であるイギリスのストーク・マンデビルで興した火が一つになり、開催都市・東京に集結した。
この日、司会として出席したサンドウィッチマンは「(IPCの)アンドリュー・パーソンズ会長が僕らより年下なことに驚きました。あんなに偉くなるんですね」と独特の感想でスタート。
式典に出席した石原は、「パラリンピック聖火ランナーの皆さんの思いを伺って、本当に勇気をもらいました。ある方は、自分の病気を説明することで、お互いの違いを認め合い、一生涯の友人ができましたと。ある方は、障害があっても可能性があることをアピールしたいと話しました。またある方は、今年自分の足で歩く事ができなくなってしまった。この聖火リレーが新たな挑戦への灯火だとおっしゃいました。困難に立ち向かう姿や前向きな言葉に、本当に胸が熱くなりました。皆さんの志望動機や思いをインターネットやテレビで見ていただき、ぜひ温かいものを感じていただければ」と、ランナーたちが聖火リレーに込めた思いを代弁した。
東京 2020 聖火リレー公式アンバサダーを務める野村忠宏、田口亜希、石原さとみ、サンドウィッチマンは、この日がアンバサダーとしての最後の活動になるという。
活動を振り返り石原は、「このチームで2年9ヶ月活動させていただきました。正直、覚悟のいるお役目だったので、緊張する日々でした。でも心からやって良かった。学びのあった時間でした」と感謝を伝えた。「さとみちゃん、いろいろな事があったよね。結婚したし」と伊達に突っ込まれると、「ありがとうございます。申し訳ないです」と話し、満面の笑顔を浮かべた。
式の終盤には「このあとみんなで打ち上げ行きませんか」と伊達。すかさず「ダメだろ」と富澤の突っ込み。式典のフィナーレには、サンドウィッチマンが聖火を運ぶ大役もあり、「記念なのでかじっても良いですか」と、最後までブラックジョーク全開で会場を笑わせた。
パラリンピック聖火は今後、都内各所をめぐり、8月24日のパラリンピック開会式へとつながれる。
小池百合子都知事が「デルタ株はもう皆さんのすぐ隣にいる」と脅威訴える
「他人事ではなく自分事として考えていただきたい」
東京都の小池百合子知事が8月20日夕に行った定例会見で、改めて新型コロナウイルスによる感染症の拡大に危機感を現した。
小池知事は冒頭「医療非常事態対応体制として都庁の総力を挙げて取り組んでいく」と話した。そしてここ7日間平均で新規陽性者が4600人という数字を挙げ「3週連続で過去最多を更新している」と現状を語ったうえで、人流については「宣言が出る直前の7月初旬に比べると35%下がっている。それだけ人流を意識してくれた成果かと思うが、お盆明けからは下げ止まっている。先生方からは感染力が強くなっているデルタ株への変異、すでに置き換わっているということも報告されている」と警鐘を鳴らした。
また「これまでは“自分の周りにかかった人はいない”という人は多かったが、最近は職場や学校、あるいは家庭などで身近で感染された方が出てきて“自分も大丈夫かな?”と感じている方が増えている。デルタ株はもう皆さんのすぐ隣にいるという意識を持っていただきたい。その意識が人流を下げたり、夜の時間帯の行動に気を付けたりという行動変容につながるのではないかと思う。この時期にどうやってみんなで押さえ込んでいくか、人と人との接触を可能な限り減らしていけるか、ということを他人事ではなく自分事として考えていただきたい。みんなで意識を共有していきたい」と訴えた。そして「お盆明けの初の週末を迎えるが、外出したい気持ちをぐっと押さえて、やむを得ず外出する場合は頻度、人数、時間を半減していただきたい」と週末の過ごし方についても言及した。
入院できない感染者がいるという逼迫した状況については都内の医療機関に対し「一昨日の段階で中等症病床の一部を重症病床への転換をお願いしている」とし、「入院待機患者を一時的に受け入れる『TOKYO入院待機ステーション』は現在の平成立石病院のほかに八王子市内の医療機関で設置するよう調整中」と話した。17日に発表した酸素ステーションについても「明日土曜から荏原病院で、来週の23日には都民の城(旧こどもの城)で開設する。今後、感染状況を考慮しながら順次拡大していく」とした。
また、18日に発表した若者を対象としたワクチン接種会場については渋谷区立勤労福祉会館に開設し、期間は8月27日~10月8日まで。16歳以上39歳以下の都内在住、在勤、在学者を対象とすることを発表した。接種券と身分証明書を持参すれば予約なしで接種ができる。規模は1日200人程度となっている。
小池氏は「ワクチンという武器をいかに得るか。重症化させないためにも、まだ済んでいない方は1日も早く打ってほしい。人流を下げるのは人と人との接触を下げるという意味で大きな守りになる」と“守りと攻め”の両面で感染拡大を防ぎたいという考えを改めて示した。
パラアスリートが新型コロナの陽性になった場合にスムーズに入院することはできるのか
新型コロナウイルス対策の専門家会議を開催
東京2020組織委員会が8月20日、「第5回 東京2020大会における新型コロナウイルス対策のための専門家ラウンドテーブル」を開催した。その後に行われた会見には座長を務めた川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長と組織委の中村英正MOC・チーフが出席した。
岡部氏は冒頭、この日の専門家会議について「ようやく前半戦が終わって、今はハーフタイム。前半戦もかなりきつかったが、結果的に見れば五輪を契機に感染が大きく染み出たとか、そこでの大きな爆発はなかったのは幸いと思っているが後半戦に向けて同じことをやっていたのでは具合が悪いのではないか。また五輪が始まった時の状況と今日現在の状況は大きく違っているので、それを踏まえてどういうサポートができるかというのが今日のラウンドテーブルの主なディスカッションであったと思う。そういう状況の中で、パラリンピックを開催するという方針だが、その意義は何なんだということについてもっと説明すべきではないかという議論が行われた」などと語った。
続いて中村氏は「プレイブックの中で来日の14日前からの健康管理、到着前の2回の検査、ワクチン接種といったことを要請したことから水際でかなり防げた」と振り返った。また海外からの入国者の陽性者数/陽性率から「プレイブックに基づく行動管理は一定の機能を果たしたのではないかと思う」とし、大会前の“入国者に占める感染者数”や“空港検査での陽性者数”といった数字がシミュレーションを下回っていることから「プレイブック、ワクチン、行動管理等により、事前のシミュレーションの想定内の数字に収まっている」などと語った。これらの数字について「大過なく過ぎたという一つの例示」とした。
前日の武藤総長のワクチン接種率「把握していない」発言は「事務的なミス」と高谷スポークスパーソンが謝罪
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が8月17日、東京都内でパラリンピックの観戦チケットに関する会見を行った。
その中で高谷正哲スポークスパーソンが前日に行われた東京オリンピック・パラリンピック組織委員会、東京都、政府、国際パラリンピック委員会(IPC)による四者協議後の会見で武藤敏郎事務総長がパラリンピック関係者のワクチン接種率についての質問について「(政府と同様)私どもも詳細を把握していない。パラアスリートの場合にはオリンピアンとは違ってさまざまな事情があって、ワクチンを打てない方もおられるということなので。IPCにおいても、そこまで把握していないと聞いている」などと発言したことについて「事務的なミスで(橋本聖子)会長と総長に伝わっているべき数字が伝わっておらず、お答えすることができなかった。事務的なミスですので、その点お詫び申し上げたい」と説明。
前日に出てこなかった数字について「IPCから伝えられたところによると選手村に居住するアスリート、チームオフィシャルの88%がワクチンを接種して来日する」と話した。東京五輪の選手村に居住するアスリート、チームオフィシャルのワクチン接種率は85%だった。
パラリンピックの払い戻しチケットは77万枚。返金は五輪同様大会終了後
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が8月17日、東京都内でパラリンピックの観戦チケットに関する会見を行った。
これは前日に行われた組織委、東京都、政府、国際パラリンピック委員会(IPC)による四者協議で「全ての競技について無観客(学校連携観戦除く)」という方針が示されたことを受けてのものでチケッティング担当の鈴木秀紀マーケティング局次長が出席した。
学校連携観戦については「共生社会の実現に向けた教育的要素が大きい」という判断のもと、保護者等の意向を踏まえ自治体や学校設置者が希望する場合には、安全対策を講じた上で実施できるようにする。
開閉会式を含む無観客で行うセッション数は東京、千葉、埼玉、静岡の1都3県で306となる。払い戻しになるチケット数は77万枚で公式チケット販売サイトのマイチケット上では全て「入場不可/無効」と表示され、ダウンロードすることはできない。今回の件での対応に伴うメンテナンスのため、8月18日12時以降に確認することができる。
この公式チケット販売サイトで購入したチケットに関しては自動的に払い戻しの対象となるため、払い戻しの申請は必要なし。ただし現金支払いでの購入者は後日、金融機関口座の登録が必要になる。
払い戻しについては大会終了後に、購入者の登録メールアドレスあてに返金の案内メールを送付後に順次返金作業を行うという。
【東京五輪】閉会式に「マツケンサンバ」は流れず
東京オリンピックの閉会式が8月8日、東京・国立競技場で開催された。
開会式直前に開・閉会式の音楽担当の小山田圭吾氏が辞任、「ショーディレクター」の小林賢太郎氏が解任された際にSNS上で待望論が盛り上がった「マツケンサンバ」は閉会式前にも再び待望論が浮上したのだが、その旋律が会場に流れることはなかった。
閉会式は花火が打ち上がりスタート。秋篠宮殿下、IOCのバッハ会長が貴賓席へ着くと、今大会で金メダルを獲得した水泳の大橋悠依らが日の丸を持って入場。宝塚歌劇団の真風涼帆、礼真琴、柚香光が国歌を斉唱した後、各国の選手が入場した。日本の旗手は空手の喜友名諒が務めた。
各国の選手が出そろうと無数の光の点がスタジアムに舞い上がり上空で五輪マークを形作る。
ここから東京スカパラダイスオーケストラの演奏のもの「休日の公園で思い思いに過ごす人々」をコンセプトとしたパフォーマンス。その後、音楽は故坂本九さんの「上を向いて歩こう」、映画「鬼滅の刃」のオープニングテーマ、Creepy NutsのDJ松永のパフォーマンス、miletの歌う「愛の賛歌」と続いた。
そしてギリシャ国家と国旗掲揚の後、前日と今日に行われた男女マラソンの表彰式、新しくIOCのアスリート委員になった日本の太田雄貴氏ら3人を発表。その3人が大会を支えたボランティアの代表へ花束を贈った。