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根本宗子 | TOKYO HEADLINE - Part 2
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【インタビュー】根本宗子「このままでは自分の芝居に対して飽きが来るんじゃないかと思った」

2018.12.17 Vol.713

 劇作家・演出家、そして女優の根本宗子。2018年はこれに「ラジオパーソナリティー」という肩書も加わり、いつにも増して多忙な1年となった。それでも1、4、10月には自らが作・演出の舞台を発表し、12月20日からは今年4本目となる舞台、今回は自ら主宰を務める月刊「根本宗子」の本公演『愛犬ポリーの死、そして家族の話』が上演される。

根本宗子作・演出の新作舞台は不安定な人間関係を巧みな演出で描く会話劇

2017.02.17 Vol.684

 M&OPlaysプロデュースの舞台『皆、シンデレラがやりたい。』(東京・本多劇場)が2月16日に初日を迎えた。

 M&OPlaysはこれまで岩松了、倉持裕といった日本を代表する劇作家・演出家を迎え、クオリティーの高い作品を提供し続けてきた。その作品は、例えば倉持なら自らが主宰を務める劇団、ペンギンプルペイルパイルズではなかなかできない作風だったり、接点のなかった出演者を起用したりといった、M&OPlaysならではのもの。

 今回は昨今の演劇界を席巻する『月刊「根本宗子」』の主宰で、劇作家・演出家、そして女優の根本宗子を作・演出に迎えて送る。

 物語はまだ売れていない男性アイドル、一之瀬陸の追っかけの3人の女を中心に繰り広げられる会話劇。一之瀬の彼女(こちらは地下アイドル)が一之瀬との写真をSNSに投稿したことをきっかけに巻き起こる騒動…騒動といってもこの3人の中で起こるさまざまな対立と葛藤を中心に軽快な会話劇で一気に描き切る。

 3人の追っかけを演じるのは高田聖子、猫背椿、新谷真弓という演劇界屈指の芸達者たち。ちょっとした言葉や出来事で敵が味方に味方が敵に――3人という人間関係が一番ややこしくなる状況を阿吽の呼吸で演じる。

いろんな意味で見たことのないものを見せてくれそう M&Oplaysプロデュース『皆、シンデレラがやりたい。』

2017.02.11 Vol.684

 M&Oplaysプロデュースではこれまで岩松了、倉持裕、ノゾエ征爾といったさまざまな劇作家・演出家を迎えプロデュース公演を行ってきた。

 今回は現在の演劇界で最も注目を集める存在といっても過言ではない劇作家・演出家の根本宗子を作・演出に招いての公演。

 物語は、「一ノ瀬陸」というアイドルの「追っかけ」である3人の40代の女たちと、一ノ瀬陸の彼女を中心に展開。この3人の「負け組」と地下アイドルもやっているという彼女、そしてそのマネジャーの男も加わり、一ノ瀬陸というアイドルを中心に奇妙なバトルが展開される。

 互いの利害が絡まり敵と味方の立場がころころと変わるうちに、それなりの友情や利害で結びついていた3人の仲にも微妙な空気が流れ始める。そして彼女のエキセントリックさが徐々に露呈されていくうちに物語は思わぬ方向へと流れていく。

 根本はこれまで同世代の俳優たちとの仕事が多く、また「アイドル」に対する造詣の深さから舞台経験のない女優やアイドルの魅力を引き出すことに長けてきた。

 今回は高田聖子、猫背椿といった経験豊富な女優たちと対峙し、どのような作品に仕上げることができるのか。高田らのこれまで見たことのないような魅力も引き出してくれそう。そんな見方も面白い。

橋本愛の舞台初出演作、月刊「根本宗子」『夢と希望の先』前売り完売、追加公演決定

2016.09.12 Vol.674

 橋本愛の舞台初出演作となる月刊「根本宗子」第13号『夢と希望の先』(東京・下北沢本多劇場、9月28日~10月2日)の前売り券が全ステージ完売し、29日(木)14時開演で追加公演を行うことが決まった。
 チケットは各プレイガイドにて9月16日(金)10時より発売開始となる。

SPECIAL INTERVIEW 根本宗子 × 橋本愛

2016.09.12 Vol.674

 最近では演劇という枠を越えて活躍中の根本宗子が主宰する月刊「根本宗子」が『夢と希望の先』でついに本多劇場に進出する。本格的な稽古の始まる直前、本作で舞台初出演となる橋本愛と根本の対談が実現した。

対象とか場面は違えど「抗う」人を見るのは面白い 月刊「根本宗子」『忍者、女子高生(仮)』

2016.04.10 Vol.664

 今年2月にミュージシャンの「おとぎ話」とコラボレートした『ねもしゅーのおとぎ話 ファンファーレサーカス』を上演したばかりの根本宗子が、その余韻も冷めやらぬ中、今度は劇団公演。相変わらずのハイペースで作品を発表しまくっている。
 本人の旺盛すぎる好奇心となにゆえか発せられる大物感で演劇以外からもオファーが多く、活動の場が広がる一方の根本だが、劇団は「自分が最強に今面白いと思うことを追求する場」と特別な思いを持つ場所。今回も今やりたいことをとことんやり尽くす作品になる。

 この『忍者、女子高生(仮)』というタイトルは、タイトルについて考えているうちに「忍者っぽいタイトルをつけてみたい」という衝動にかられてつけたもののようで、物語とどの程度リンクしているかは定かではない。しかし「なんか気になるタイトルだな」と思ってしまった段階で、実はすでに根本の思うツボ…?

 ちなみに今年は「第60回岸田國士戯曲賞」の最終候補作に『夏果て幸せの果て』が残るなど、演劇界的にも評価が上がりつつある。もっとも根本本人はそのへんはあまり視野には入れていないのだろうが…。

根本宗子&趣里 ねもしゅーのおとぎ話『ファンファーレサーカス』で念願の共演実現 

2016.01.26 Vol.659

昨年、ミュージシャンの大森靖子とのコラボ企画「ねもしゅーせいこ」を実現させた根本宗子がまたもやミュージシャンとコラボした演劇公演を行う。今回タッグを組むのは4人組ロックバンド「おとぎ話」。そしてW主演として趣里、蒼波純を迎える。

月刊「根本宗子」再び第7号『今、出来る、精一杯。』演劇へのたゆまぬ探究心は世代も作風も越える 

2015.10.11 Vol.652

 根本宗子は今年は作・演出家としては5月に本公演、6月にミュージシャンの大森靖子とのユニットとなる『ねもしゅーせいこ』、合間を縫ってのバー公演、女優としても『墓場、女子高生』といった話題作の舞台に立つなど、演劇界をにぎわせてきた。

 演劇以外でも映画、ドラマへの脚本提供、テレビ朝日のウェブ番組にMCとしてレギュラー出演するなど多忙を極めた。
 その活動の根底にあるのは「私にしかできない、誰にもできない面白いものを作りたい」という飽くなき探求心。
 今回は1週間ずつ2作品を連続上演するという。

「再び第7号」は2013年に駅前劇場に初進出した時の作品を再演。11月1日からは第11号『超、今、出来る、精一杯。』を同所で上演。こちらは続編でもなんでもなく全くの新作。

 なんとも贅沢かつ無謀な試みにも思えるが、かつての自分と今の自分を戦わせてみようということで、こういう形になった。
 この『今、出来る、精一杯。』という言葉はまさに今の根本宗子の心境を表したもの。果たしてどんな“精一杯”を見せてくれるのか。

大森靖子×根本宗子『夏果て幸せの果て』

2015.05.23 Vol.643

“新少女世代言葉”の魔術師といわれるシンガーソングライターの大森靖子と、現在、演劇界で怒涛の進撃を見せる劇作家・演出家・女優の根本宗子のジャンルを超えてのコラボレーションが実現した。

 これは劇中で大森の曲を使用するなど、かねてから大森のファンだった根本のラブコールから生まれたもので、短い歌詞の中にもしっかりとしたストーリーが描かれる大森の楽曲を題材とした作品となる。

 大森は主人公の「大森靖子」として出演。

 コンビニでアルバイトをしている大森靖子は、引っ込み思案で人とうまくコミュニケーションが取れない(日常の)大森靖子と、なんでも思い通りになる(幻想の)大森靖子という、現実と幻想の自分が交差していた。バイトの時間が迫る中、連絡の取れない恋人を執拗に追いかけつつ、現実から逃避する大森の頭の中で願望と欲望の混ざった妄想が始まるのだった…。

 どの曲を使おうか?という打ち合わせの時に「『夏果て』でいきたい」(根本)、「私もそう思っていた」(大森)という具合に意思の疎通もばっちりだったという。この『夏果て』は大森がインディーズ時代に発表した名曲。曲のファンにはこの曲がどういう感じで演劇になるのか気になるところ。曲をまだ聴いたことのない人は観劇の前に聴いておくと、より楽しめる。

 また、若い女優陣に囲まれ、ただ一人の男性出演者である鳥肌実の存在も妙に気になる。

根本宗子、大忙し!! 2カ月連続で新作2作品を上演

2015.04.26 Vol.641

 劇作家、演出家、女優といったジャンルを超えアグレッシブに活躍中の根本宗子の作・演出・出演の舞台が立て続けに2本上演される。月刊「根本宗子」第10回公演『もっと超越したところへ。』(5月9日〜、下北沢・ザ・スズナリ)と大森靖子×根本宗子『夏果て幸せの果て』(6月3日〜、池袋・東京芸術劇場シアターイースト)がそれ。

『もっと――』は女子4人のさまざまな恋愛模様をラブコメ仕立てで描いた作品。

「去年までダメな男の人を描いて来たんですが、最近はしっかり自分の非も見られるようになったのと、昔より小さな幸せを守ることが大事に思えて来て。だからいつもなら今回の題材、女子が不幸な終わり方をしてたけど、今回はそれをどれだけ幸せに見せられるか試みてます」

『夏果て――』はミュージシャンの大森靖子の『夏果て』という曲を題材とした作品。大森が出演することでも話題を呼んでいる。もともと根本が劇中で大森の曲を使っていたのがきっかけでこのコラボが実現。

「大森さんの曲はよく聴いていて、この『夏果て』という曲も好きだったんです。5分ほどの中でものすごくちゃんとしたストーリーがあって、今回、この曲を演劇にしてみたいと思いました。大森さんの役はほかの人より自由度が高く、毎日違うものが見られると思うので、ライブ感覚でも見ていただければと思います」

 2本続けて見ると根本宗子の何が分かる!?と尋ねるとしばらくの沈黙の末「………今(笑)」という答えが返ってきた。自らの作品や自らのことを固定されたイメージでとらえられることが「嫌い」という根本。実際、2008年に劇団を立ち上げて以降、短期間のうちに急激な成長曲線を描いてきただけに、過去の作品のイメージのまま今回の作品を見たら戸惑う人もいるかもしれない。

「今回は私が思う幸せを別視点で描いている2作品です。同じ題材で全く違う見せ方の作品をたった2週間の間隔で上演するということはなかなかないので、ドキュメンタリー的な感じで見てもらっても(笑)」とのこと。なるほど、そういう楽しみ方もあり。公演の詳細はこちらから(http://ameblo.jp/buroguha-nikkande/)(www.oomorinemoto.jp

『月刊「根本宗子」』こんなタイトルつけられたら見に行かないわけにはいかない

2014.08.02 Vol.623

 今年最初の発行号で「2014年、気になる人」としてインタビューした根本宗子。劇団『月刊「根本宗子」』主宰、作家・演出家、そして女優として案の定、2014年は大忙しの日々。そんな中、8月22日から月刊「根本宗子」第9.5号『私の嫌いな女の名前、全部貴方に教えてあげる。』を上演する。

「ダメな恋愛ものは1月公演で一区切りのつもりだったんですが、どうしてもやりたい題材ができてしまって、今回やることにしました。ごくごく私の私情をはさんだ理由なんですが(笑)、何かがありまして…それは秘密です(笑)」

 どういったお話?

「アイドルを取り巻く女たちの話です。途中から何を見せられているんだろうという時間が、多分あります。脚本的には劇的な物語はなにも起こりません。説明ゼリフを排除して、くだらない会話だけで人柄を見せることを前半、1時間半ほどやってみようと思っています」

 アイドル役でD-BOYSの土屋シオンが出演する。

「顔がアイドルっぽくて可愛いいというのがこの役の絶対条件だったんで、そこはこだわりました。本物のアイドルをアイドルの役に据えたことでだいぶリアリティーが増しました」

 幕が上がってのお楽しみなのだが、ちょっと変わった設定とタイトルに隠された秘密がある。

「いろんなお芝居を見てきて、最近みんな同じに見えて、見飽きてしまっていたんです。それで“自分は違うんだ”と思ってやってきたんですが、それもやり飽きてしまい、行き着くところに行き着いてしまったのが今回の作品なんです」

 相変わらずのチャレンジャーだ。

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