7月23日に開会式を迎える「東京オリンピック」では五輪史上最多となる33競技・339種目が行われる。今回の五輪は新型コロナウイルスによる感染症の拡大防止のため、6月23日に東京2020組織委員会が観客数を「収容人員の50%以内で1万人」と発表した。同時に応援スタイルについても飛沫感染の防止の観点から、大声を出しての応援にも自粛の要請が出された。おまけに不要不急の外出については自粛の要請が出されていることから多くの人がテレビでの観戦となる。そんな中ではあるが、編集部が独断と偏見で注目競技をピックアップする。
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池江璃花子がリレー2種目で東京五輪切符つかむ
白血病から復帰した競泳女子の池江璃花子(20)=ルネサンス=が4月4日、東京五輪代表選考を兼ねる日本選手権(東京アクアティクスセンター)で女子100メートルバタフライ決勝を57秒77で制した。
57秒10の個人種目の派遣標準記録には届かなかったが、400メートルメドレーリレーの派遣標準記録57秒92を突破。混戦を制し、五輪切符をつかんだ。
2019年2月に白血病と診断された池江は、闘病生活を経て同年12月に退院。20年3月にプール練習を再開し、同8月に実戦復帰した。自身が56秒08の日本記録を持つ100メートルバタフライは、かつて最も世界の頂点に近づいた思い入れのある種目。体への負担が大きいため、復帰後は今年2月の東京都オープンで初解禁。59秒44をマークしていた。
池江はレース直後のインタビューで「自分がすごくつらくて、しんどくても、努力は必ず報われるんだなと思った」と声を震わせた。そして「自分が勝てるのはずっと先のことだと思っていた。今すごく幸せ」と呼吸を整え、かみしめるようにゆっくりと言葉を紡いだ。その後に上った表彰台では一転、これまでと変わらない笑顔を見せ、関係者から大きな拍手が送られた。
また池江は女子100メートル自由形でも8日の決勝に進出。53秒98で優勝した。こちらも個人種目の派遣記録である53秒31には届かなかったが、400メートルリレー派遣記録(54秒42)はクリア。400メートルメドレーリレーに続く2種目目の五輪切符を獲得した。
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気になるあの人の2020年重大ニュース
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2020年が終わろうとしている。今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響による緊急事態宣言などで「時間が止まった」こともあり、あっという間の1年だったと思う人も多いのでは? 本来だったら今年は夏に東京オリンピック・パラリンピックが開催され、今頃は「beyond2020」を旗印に2020年以降の日本のあり方が議論されていたころだろう。ところが現在は新型コロナウイルスの猛威のせいで日本どころか世界中が「withコロナ」の新しい時代を模索している。後世、語り継がれることになるであろう2020年の重大ニュースを各界の著名人の方々に挙げてもらった。
池江璃花子、復帰レースでインカレ標準記録を突破 東京都特別水泳大会
白血病からの復活を目指す競泳女子の池江璃花子が29日に東京辰巳国際水泳場で行われた東京都特別水泳大会で実戦に復帰した。池江はエントリーした50メートル自由形で26秒32の記録でゴール。大会前に目標に掲げていた10月の日本学生選手権(インカレ)の参加に必要な標準記録26秒86を大きく上回った。
治療から回復して初めてのレース。「すごい緊張していた」というが、ゴールしてみればその組ではトップ。「タイムよりも、組で1番ということがすごくうれしかった」といい、「自分が泳いでいること、またこの場所で泳げたことに自分のことだけど感動したというか、また戻ってこられたんだなと実感があった」と、レース後の取材で明らかにした。
レースではまた「アスリートとしての負けたくないという気持ちは残ってるなと感じた。ラスト15メートルで初めて(横を)ちらっと見たときに、体が疲れて動かなくなっているし負けるんじゃないかなというのが一瞬よぎったんですが、最後までここは負けたくないなと思って出し切れました」と振り返った。
インカレ参加に必要な標準記録は突破したが、この記録が40位以内に入らないと出場はできない。「まずはインカレに向けて。一番の目標はパリ(五輪)に出場することなので、パリに向けて体を戻していければ」と、話した。
五輪開催まであと1年。池江の涙に見る「アスリートの声」
7月23日で、来年の東京オリンピックまで1年となった。競泳の池江璃花子は23日、オリンピック開会式の開始時刻20時に合わせ、オリンピックスタジアムから世界に向けてメッセージを発信。「一年後の今日、この場所で希望の炎が、輝いていて欲しいと思います」と語り、大役を終えた後は、涙を拭うような姿を見せた。
コロナ禍での1年前
新型コロナウイルス感染の終息が見えない中、1年後に向け課題は山積している。この日行われた1年前イベントは無観客で行われ、報道陣には検温、手指消毒のほか、靴裏や所持品の消毒、問診などを行う厳戒態勢。東京2020組織委員会の小林麻紀広報局長は、「当面の課題はコロナ対策です。どうすれば安全な大会を築いていけるのか、今も色々な論点をしています」と語り、感染状況下での開催となる難しさを口にした。
競泳の池江璃花子が世界にメッセージ「1年後の今日、この場所で希望の炎が輝いてほしい」
「東京2020」1年前イベント開催
東京2020組織委員会が7月23日、ちょうど1年後に行われる東京オリンピック2020の開会式の開始時刻の20時に合わせ、世界に向けてのメッセージを発信した。
「一年後へ。一歩進む。〜+1(プラスワン)メッセージ〜TOKYO2020」と名付けられたこの日のイベントでは競泳の2016年リオ五輪代表の池江璃花子(ルネサンス/日本大学)が新国立競技場のピッチからメッセージを届けた。
池江がピッチにあるランタンを拾い上げ掲げるとそれを合図に会場の照明が点灯。その中で池江は約4分にも及ぶメッセージを朗読した。
そのメッセージの中で池江は「オリンピックやパラリンピックはアスリートにとって特別なもの」として、オリンピック・パラリンピックが延期になったことでのアスリートたちの喪失感について語り、また自らの白血病との闘病とそれを支え、今は新型コロナウイルスの感染症とも闘う医療従事者への感謝の気持ちを伝えた。
競泳・池江「髪がないこと恥ずかしいことじゃない」。短髪初公開にネットで絶賛の声
競泳の池江璃花子が18日、自身のSNSでウィッグを外した現在の姿を初公開し、話題を呼んでいる。
池江は18日、「今日、みなさんに初めてこの姿をお見せします。」と、ファンに向けてSNSを更新。白血病の闘病後、初めてウィッグを外した短髪姿を公開した。パートナーシップ契約を結んだスキンケアブランドSK-IIのフォトダイアリー「This Is Me」では、現在の姿と共に1年以上のブランクを経てプールに戻った心境を綴っている。また、インタビュー動画では、現在のヘアスタイルにも触れ、「髪の毛がないことが恥ずかしいことじゃない。今の自分に誇りを持っている」と語り、ありのままの姿に自信を持つという力強いメッセージを発した。
ネット上には早速、「勇気ある行動、素晴らしい」「頑張る力をもらった」「かっこいい」と池江の行動を絶賛する声が上がっている。池江は「このメッセージが、アスリートの仲間にとっても、また同じように苦難と戦っている誰かにとっても、小さな希望になればうれしいです」と自身のSNSで綴った。
【2019年振り返り 2月編】俳優の新井浩文が強制性交の疑いで逮捕。山根明前会長“永久追放”。池江璃花子さんが白血病を公表
2019年もさまざまなニュースが世間をにぎわせた。12月にもなると「あのニュースは今年だっただろうか…」と毎年思う人は多いだろう。というわけで、この年の瀬に1年の出来事を振り返る。今回は2月編。
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アジア大会で日本は金75個獲得!競泳6冠の池江がMVP
インドネシアのジャカルタなどで開催された「第18回アジア競技大会 ジャカルタ・パレンバン」(8月18日〜9月2日)で日本は前回の2014年仁川大会の47個を大きく上回る75個の金メダルを獲得。1966年のバンコク大会の78個に次ぐ史上2番目の多さで、2年後の東京オリンピックに大きな弾みをつけた。
日本選手団の山下泰裕団長は2日に行われた総括会見で金75、銀56、銅74の計205個のメダルを獲得した日本選手団について、「予想をはるかに上回る好成績を挙げられた。この成果を2020年にいかにつなげていくかだ」と話した。
山下団長は大会序盤の競泳がメダルを量産したことが勢いを生んだと評価した。その象徴となったのが競泳女子の池江璃花子。池江は6冠を達成し最優秀選手(MVP)に選ばれた。
金メダルの内訳は女子が35個で男子が34個。山下団長は「平昌五輪に続き、女性の活躍が非常に目立った。東京五輪でも女子選手が生き生きと輝く姿が期待できる」と話した。しかし一方でメダルを逃した競技については「極めて厳しい。東京五輪に向けて競技団体の総力を挙げて強化を図らなければいけない」と危機感を見せた。
MVPの池江は8月24日の競技終了後に帰国していたが、受賞のため再びジャカルタを訪れ会見。「素敵な賞をいただき光栄。6冠を達成できた最高の国にまた戻って来られてうれしい」などと話した。池江は閉会式で日本選手団の旗手も務めた。