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注目の人 | TOKYO HEADLINE - Part 7
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日&米のサブカルが生んだ!? 新たなるキングコング

2017.03.13 Vol.656

 昨年、ゴジラ襲来に沸いた日本に今度はハリウッドからあの巨大生物が降臨! 3月25日より公開の映画『キングコング:髑髏島の巨神』のジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督は「僕は本当に日本のサブカルチャーに大きな影響を受けて育ってきたんですよ」と語る。「子供のころから日本のアニメやゲームにどっぷり浸かってきましたからね。宮本茂、小島秀夫、宮崎駿など、彼らが作り出した映像言語とでもいうか、センスが骨身に沁み込んでいるんです。この作品にも『新世紀エヴァンゲリオン』やゲームの『ワンダと巨像』、宮崎作品などからインスパイアされたシーンがいくつもあります。コングをはじめとする巨大生物たちも、単なる怪獣というより宮崎作品に登場する獣のような精神性を持った存在として描きましたし、コングの動き方もゴリラというよりエヴァをイメージしています。冒頭でMIYAVIが演じる日本兵・イカリの刀も『もののけ姫』にオマージュを捧げたデザインになってます」。

 日本人が親和性を感じる世界観を、最新技術を駆使した迫力の映像、ハリウッドの豪華俳優陣で堪能できるのだ。

「この作品はいわゆる“キングコング映画”とは違うアプローチで作りました。コングとヒロインの恋愛的要素よりも、コングを大いなる存在として描くことに重点を置いたのです。そしてもう一つ、本作はベトナムで初めて大規模なロケ撮影をしたハリウッド映画になります。現地の風景がより臨場感を伝えてくれましたし、『地獄の黙示録』や『プラトーン』のような骨太な作品をも想起させてくれたと思います」

 2020年には『ゴジラVSコング(原題)』の製作も決定。新時代の怪獣王VS巨神の激突が待ちきれない!

錦織一清演出の舞台が上演

2017.03.13 Vol.686

 錦織一清が、2014年に立ち上げた“QTプロジェクト”の公演が開催。キャストの天舞音さらと川口真五が演出家としての錦織について語る。

天「演出している時は誰よりも笑っています(笑)。ご自分で演出をつけられて、ご自分が一番笑って、椅子から転げ落ちそうになっていますね。ですから、錦織さんがいらっしゃる前に、みんなで合わせていて笑い声がないとドキドキしてしまう(笑)」

川「面白いのかどうか不安になるよね(笑)」

 QTプロジェクト3回目となる今回は、江戸を舞台とした時代劇だ。

天「江戸庶民の人情劇で、喋り口調が落語っぽい感じの作品です」

川「脚本の松田さんが落語にお詳しいので“時そば”とか落語の演目も出てくる」

天「セリフの量も膨大で、1人でどんどん回していくところとか、落語のテイストが入っているんじゃないでしょうか。それを錦織さんがエンターテインメントと融合させて立体にしている作品だと思います」

川「とにかく脚本は面白いので、あとはこっちの問題(笑)。笑えるように頑張ります」

天「私はめだかとおみつという二役。この物語の中では、ある程度ストーリーのキーとなる役なので、一回見終わった後に、もう一回最初から見てみたいなって思えるような感じになれたらいいなと思います」

川「自分は悪い人。単純に悪くて、器が小さい男。まるで自分を見ているよう(笑)。ダメだし格好悪いけど、それを思いっきり楽しんで演じたい。ただ、稽古の中でひとつだけ可愛いところを見つけられたらと思っています。無理かも知れないけど(笑)」

天「こんな2人をはじめ個性豊かな人がいっぱい出てくるので、いろいろ見るところがあって面白い舞台です」

川「登場人物全員に見せ場があるので、それぞれに感情移入して見ていただける作品です。一つひとつの役に注目して見ると、何度でも新鮮な気持ちで楽しめるので、ぜひ足をお運びください」

中谷美紀が“映像の魔術師”の世界へいざなう!

2017.03.13 Vol.686

 巨匠テレンス・マリック監督最新作『ボヤージュ・オブ・タイム』の日本語版の語りをオファーされた中谷。「ケイト・ブランシェットさんの語りが完璧だったので必要ないのでは、と思いました(笑)。でも、こんなに心地よい作品に巡り合えたことがありがたくて、お受けしたんです。先日プロデューサーのタシオリス氏から“字幕に意識を払うことなく、本作の美しいメッセージをダイレクトに感じてもらうため各国で母国語の語りが必要なのです”との話を伺い、ようやく腑に落ちました」。

 自然科学から見た宇宙誕生からの年代記を、かつてない映像美で綴る。「ビッグバンのシーンは精巧なCGかと思いきや実は本当の火を使っているんです。12人もの科学者がこの作品に関わり科学的な整合性、検証をなさったうえで作られているそうです。我々の日常生活ではおよそうかがい知ることのない自然の厳しさや弱肉強食の世界を見せる一方で人間の愚かな営みも見つめる。表面的な美しさではなく、美しいものも醜いものも、生も死も善も悪も、始まりも終わりも、すべてこの作品にはありました」。

 マリック監督の作家性にも引かれる、と中谷。「美意識の高さといいますか、その映像の美しさたるや。光の操り方が極上で魔術師のようですし、それが不自然でなく、心に寄り添うものなんですね。暴力的でも説教臭くもなく、すべてを俯瞰して見つめているような、観客を強引に導くのではなくそっと背中を押してくれるような、そんな懐の深さを感じます」。人間たちを宇宙の目線にいざなうような作品。「東洋思想や哲学に近いものを感じますね。この作品の本当の良いところは人を絶望させないところ。もし地球が爆発したらものの2秒ですべて無に帰すそうです。苦しむことなく消えると思うと少しほっとしますね(笑)」

片桐 仁 今年も俳優、アーティスト、芸人と大忙し

2017.03.13 Vol.686

 俳優、アーティスト、芸人などなど、さまざまな顔を持つ片桐仁。昨今はその特異なキャラクターから俳優として多くの作品に引っ張りだこ。そんな片桐が次に出演するのが舞台『サクラパパオー』。競馬場を舞台とした、喜劇の名手ともいわれる劇作家・鈴木聡の名作だ。

赤坂の街を華やかに彩る「赤坂大歌舞伎」、今年は新作に初挑戦!

2017.03.13 Vol.686

 2008年9月に十八代目中村勘三郎の“芸能の街・赤坂で歌舞伎を!”という思いから始まった「赤坂大歌舞伎」。これまで古典歌舞伎で観客を魅了、赤坂の街を盛り上げてきた。2013年からは、勘三郎の意志を継ぎ、中村勘九郎、中村七之助が中心となり赤坂大歌舞伎を継承。5回目となる今年、人気の劇作家・蓬莱竜太作・演出の新作歌舞伎『夢幻恋双紙 赤目の転生』を上演。歌舞伎ファンだけではなく、演劇ファンからも注目を集めている。

鬼才パク・チャヌクが描く、官能ニッポン『お嬢さん』

2017.02.27 Vol.685

『オールド・ボーイ』でカンヌを制したパク・チャヌク監督の最新作はかつてないほど美しく官能的なミステリー!“このミステリーがすごい!”で第1位を獲得したサラ・ウォーターズの『荊の城』を原作に、舞台を日本統治時代の朝鮮に移し替え、豪奢なお屋敷で繰り広げられる愛と欲にまみれた駆け引きを倒錯感たっぷりに綴る。

「原作を読んで面白いと思ったのが登場人物がみな“お芝居”をしているということ。お嬢さんとメイドが関係を持つベッドシーンでさえ駆け引きの場なんです」。これまでにも原作を巧みに自分の世界観に昇華させてきたチャヌク。「私としては原作ファンに裏切られたという思いは抱かせないようにしながら自分の世界観を映像化しようと頑張っています。今回は西洋と日本の文化が混在していたあの独特の美が、この物語にぴったりだと思ったんです」

 主な登場人物は世間知らずの日本人の令嬢・秀子、詐欺師の男、詐欺師にメイドとして送り込まれた少女・スッキ、秀子に異常な執着を持つ資産家の4人の男女。韓国人俳優が日本語の長セリフもすべて演じ切った。

「大変だったと思います(笑)。日本の皆さんは発音に違和感を感じるとは思いますが、そこは温かい目で見ていただけるとうれしいですね。とくに女優たちは過激なシーンもありましたしね」

 そこには監督のこんな思いが込められていた。

「あの官能は彼女たちのためのものであって、男たちのためのものではない。解放されていく女性たちの姿を描いたものなんです。なので私自身がまず男の目線を持たないよう気を付けていました(笑)」

奥菜恵主演の舞台『親愛ならざる人へ』3月2日開幕

2017.02.27 Vol.685

 劇団鹿殺しの作家である丸尾丸一郎の脚本・演出による新作舞台OFFICE SHIKA PRODUCE『親愛ならざる人へ』が3月2日から上演される。

 OFFICE SHIKA PRODUCEはこれまで劇団の本公演とはちょっと毛色の違った作品を手掛けてきた。それに伴いキャストも普段では見られない、あっと驚くものが多かった。

 VOL.1(2014年1月)では歌手・絵本作家・アーティストであるCoccoを主演に迎え、VOL.2(2014年8月)では鳥肌実、森下くるみ、ISOPPといった異ジャンルから大胆にキャスティング、VOL.3(2015年8月)では鳥越裕貴、小澤亮太といった若手俳優を起用した。
 本作は2014年にNHKラジオドラマ「劇ラヂ!ライブ2014」に書き下ろした作品を舞台化するもの。主演に女優・奥菜恵を迎え、丸尾としては初めてのコメディーに挑む。奥菜が演じるのは33歳厄年の花嫁役。

 まず意外にも思える2人の接点とは?

丸尾「いつか出ていただきたいと思っていて、以前、何度かラブコールをしたことがあるんです。タイミングが合わなくてなかなか実現しなかった。今回、この作品をやるにあたって、“主人公の本宮華を誰にやってもらおう…”とすごく考えました。華は口汚い言葉を素直に吐く。そのたたずまいが女性を勇気づけるようでありながら、“正直に生きていいんだ”ということを感じさせる人。お客さんをいい意味で裏切りたいのでそういう印象ではない人、ということで考えていたら奥菜さんの顔が浮かびました。それですぐにオファーさせていただきました」

 もともと出演作を見てファンだった?

「奥菜さんには一度、劇団鹿殺しの本公演の推薦文を書いていただいたことがあったんです。あれはなんで書いてもらえたんだろう? 別にそれまでに親しくさせていただいていたわけでもないのに。楽屋でご挨拶くらいはさせていただいていたのかな…」

奥菜「私は何度か舞台を拝見させていただいていました」

丸尾「なぜ劇団鹿殺しを見ていただいていたんですか?」

奥菜「周りからすごく劇団鹿殺しの名前は聞いていたんです。それで“これは一度見ないと”と思って『岸家の夏』(2011年、青山円形劇場)という作品を見たのが最初でした」

 では今回オファーが来た時の感想は?

奥菜「私でいいんですか?という感じでした」

丸尾「僕たちはOKしていただいて小躍りしましたよ(笑)。すぐにビジュアルのイメージとか公演の全体像が浮かびました。これは作・演出家というよりは、主催者としてのイメージなんですが、奥菜さんがぽんと頭にいるだけで、作品がまとまるということがはっきりした。そして、劇団ではなかなかできないことがしっかりやれると思いました」

 もう成功したも同然みたいな。

丸尾「はい。まだ脚本は出来上がっていなかったんですが、奥菜さんを頭に置いて書き進めることで、舞台の使い方も含めたイメージがまとまっていきました」

 稽古場でのお互いの印象は?

奥菜「けっこう激しい…激しいというと変ですね(笑)。愛のむちという感じで、こういう環境でお芝居ができる皆さんがうらやましくなっちゃいました。ちゃんとビシバシ言ってくれる演出家がいて、そういう環境でもまれる。こういう稽古場にいられるだけでも刺激を受けるし、身の引き締まる思いです(笑)」

 稽古場で罵倒はされたりは?

奥菜「まだされてないですけど(笑)。これからかも(笑)」

丸尾「奥菜さんは求心力がすごいんです。まず、見てしまう。それは外見のことではなくて。吸い込まれてしまう力というのかな。どうしても劇団鹿殺しの劇団員たちは発散するのが得意で外に外に出していくんですが、奥菜さんは内に秘めていくものがあるから、物語がすごく入って来る。もうひとつすごいのは、演技において嘘をつかないということ。自分が分かっていないところで“こんな感じなんでしょ”といった分かったふりをしない。だから“いま感情の流れがはっきりしていないんだな”ということが分かる。本当に嘘がつけない人なんだなということが分かるから話しやすい。それは普段ではもちろんですが、今回の物語では、華には思ったことをしっかりと言ってほしいということもあって、特に重要なことなんです。そこはごまかしてほしくない。役者って下心がいっぱいあるんです。目立ってやろうとか、こう見えているかしら?といった邪念も入るものなんですが、奥菜さんはシンプルに物語に取り組んでくれているのでやっていてすごく楽しいし、みんなにも見習ってほしいと思います」

 稽古場では丸尾のきめ細かい演出に真剣な眼差しで聞き入る奥菜の姿が印象的。

奥菜「演出がものすごく丁寧で、そして情熱を持たれていますよね。ビジョンが明確だから、私が悩んでいることも相談しやすいし(笑)、話も聞いてもらえるので、とてもやりやすいんです」

 奥菜は約2年ぶりの舞台出演。ちなみに舞台に関してはどういう距離感?

奥菜「舞台は一番好きで、一番やりたいと思っているんです」

丸尾「ちょうどいいタイミングで良かった(笑)」

奥菜「楽しい、と言っていいのかな? この稽古場でさらに喜びとか楽しさといった魅力を教えていただけたかなと思います」

丸尾「奥菜さんは舞台はもっとやったほうがいい。以前、KERAさんの作品で青山円形劇場でやられていたんですが、ああいった形状の舞台は絶対に合うと思います」

 丸尾は客演の役者や舞台経験の浅い役者の今まで見たことのない魅力をうまく引き出し、そして舞台を好きにして帰すといった印象がある。

丸尾「得してもらいたいという気持ちはあります。僕の作品に出演して、損してほしくはない。楽しかった思い出であってほしいし、お客さんにとってはこの女優さんの新たな面が見えたとか、そういうものを持ち帰ってほしいという気持ちはあります。今回の作品については、女性たちに“どうやって生きていってもいいんだ”ということを感じてほしいし、少しでも周りにいる家族とか友達なんかと、ちゃんと付き合っていかなきゃと思うような後味を残せるお芝居にしたい。でも芝居は笑って泣けるという、日常生活の楽しくないところを補うものでありたいと思っていて、そういったお芝居をしっかり作るので、ぜひ楽しんでいただきたいです」

奥菜「きれいにまとめましたね(笑)。私は不条理劇がずっと続いていて(笑)、幽霊みたいなというか、きっと皆さんが“どこ向いて喋ってるんだよ”って言いたくなるような抽象的な役がずっと続いていたので、今回は誰かとコミュニケーションを取っている時間が本当に楽しいんです。そこを丁寧に、惰性にならずに一生懸命やりたいと思います」

 公演は3月12日まで。

藤井美菜「またこういう作品に出会いたい」

2017.02.27 Vol.685

 日本と韓国を行き来して活動、韓国で爆発的人気を誇る女優・藤井美菜。3月4日公開の、直木賞作家・乃南アサのベストセラー小説を映画化した「しゃぼん玉」にヒロインとして出演する。

「今回、原作を読んでオーディションを受け、出演が決まりました。最近のCG技術でとても豪華な映画も多い中、この作品は人と自然で成り立っています。そんな現場に実際身を置いたらどんな事が得られるのか、またどんな自分がさらけ出せるのか試してみたく、オーディションに臨みました。ある意味挑戦でしたが、デビューして10年目にそんな作品に出会えたのはとても幸せな事だと思います」

 物語は、親に捨てられ通り魔や強盗傷害を繰り返す伊豆見(林遣都)が、逃亡先で出会った老婆(市原悦子)らとの触れ合いにより、徐々に感情を取り戻していくというもの。逃亡先は、日本三大秘境のひとつといわれている宮崎県椎葉村。見事な自然の風景が印象的だ。

「雲海なども見られ、天空の世界のようなところでした。秘境という名にふさわしい美しくも荘厳な景色を映像でお楽しみいただけるのではないでしょうか。自然も素晴らしかったのですが、村の人たちがとても優しかったです。見知らぬ私にも気さくに話かけて下さり、田舎ならではの温かさをかみしめながら撮影に挑みました。また、撮影中は民宿に泊ったんですが、ご飯の時にキャストやスタッフと家族のように食卓を囲んだのもいい思い出です。また、家庭料理のような素朴なメニューと味で栄養バランスも良く、体が喜んでいる事が実感でき、とてもありがたかったです」

 今回の映画の見どころについて

「私自身、この作品が大好きなので、出演できて本当に光栄です。またこのような作品に出会いたいですし、そのために自分の武器をもっと見つけていきたい。映画を見た人が、“田舎に帰ってみようかな”“おばあちゃんに会いたくなったな”って思ってもらえたらうれしいですね」

スガダイロー 4月に東京と京都でジェイソン・モランと奇跡のデュオ

2017.02.27 Vol.685

 昨年12月にニューヨークでスガダイローとジェイソン・モランという2人のジャズピアニストがライブを行った。特殊な環境での出来事だったため、目撃した人は限られた。しかし、2人はこのライブを通じ意気投合。4月に東京と京都に場所を移して再び相まみえることとなった。

橋本環奈 最新主演映画『ハルチカ』で“卒業”そして、新たな一歩へ!

2017.02.27 Vol.685

 初野晴の大ヒット青春小説『ハルチカ』シリーズを『箱入り息子の恋』の市井昌秀監督が映画化。『セーラー服と機関銃−卒業−』で鮮烈なスクリーン主演デビューを飾り、女優としてさらに大きな一歩を踏み出した橋本環奈が、等身大の青春をみずみずしく表現する、爽やかな感動作!

愛を歌うニューアルバムは「僕のリアル」ユナク from 超新星

2016.06.27 Vol.669

 韓国出身の人気グループ、超新星。グループのリーダーで、流暢どころかネイティブレベルの日本語で知られるユナクが、29日に、ソロアルバム『REAL』をリリースする。

「メンバー6人中、弟4人が入隊してしまい、逆に、これまでやったことがないことをやってみたいと思いました。ソロの作品であること、このタイミングや環境だからできることがあると思いました」

 本作では楽曲制作にも正面から関わった。実はユナク、以前から別名義で楽曲制作もしているんだそう。

「仲間とチームを組んで臨みました。以前から一緒に楽曲を作っているメンバーなので、僕の曲を作るぞって集まったらガッチリとハマって、僕が思い描いていたK−POPでもJ−POPでも海外のPOPでもない、その間に位置するような作品に仕上がったと思います」

 海外のPOPのイメージを聴くと、英女性アーティストのアデル、米バンドのマルーン5、さらには「ワン・ダイレクションもね」と二コリ。

 作詞も、新しいアプローチで臨んだ。

「タイトルが“リアル”ですから、まずは詩的な表現を避けようと思いました。直接的な言葉や固有名詞を入れたりして、バンド系の音が多いサウンドでもあるので生々しく、リアルに書いていったんです。でも、僕一人だけではなく相談もしながらですから、新しいことに取り組みつつも、みなさんに聞いてもらえる作品にもなっていると思いますよ」

「20代のころを思い出すと、やりたいことはかっこ良くておしゃれなことばかりだった。でも、経験も年齢も重ねた今になって、自分ってそういうんじゃないってこと、自分のリアルが少しだけど分かってきた気がする」と、本人。そう考えると、アルバム『REAL』を作るというプロセスは、アーティスト・ユナクには必然だったのかも?

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